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三百箇条
上之上
一囲炉裏五とくすへ様之事
口伝曰、一つ爪の方少し広くすべし、総別一つ爪、ざしきによりておき所替るもの也、書付がたし、作去大むかしのざしき、後床にて左右向あがりの有之ざしき、前に一つ爪置候四畳はん、左に床の有ざしき、左へ出爪おする也、大身のざしきとては一つ爪右也、一畳はんにては一つ爪向におく、風炉の如くにする也、如此申候へば一つ爪床へ付、あがりの方に二つ爪おと申様にて候得ども、亦一畳はん並にふろにでは、向へ一つ爪置候ゆへ、さのみ座へとも、あがりの方へ向とも難申、人々尋し時は、とかくざしきに寄候とこたへ可申候哉、