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茶道筌蹄

小座鋪之部
窓 紹鴎好の四畳半の張壁お塗壁にして、ぬり残しの窓お明る事、居士〈○千利休〉より始るなり、
定家卿の歌に 大壁に窓ぬりのこす庵までもすさめずてらす秋の夜のつき
連子 突揚窓 北向道陳の好とも、居士のこのみともいふ也、おもやの雪お見るために、道陳つき上〈げ〉窓おこのむともいへり、窓上〈げ〉の木は、萱ぶきに用ゆ、長短とも杉の角、外〈に〉吼翁好のみじかき木あり、風雨つよき節に用ゆ、竹は長短ともたヽき屋根に用ゆ、目お前にしてさかさまにして用ゆ、