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南方錄

窓附塗残名ある窓
住居によりて色々有、風炉先に塗さしお明しは休〈○千利休〉の物好也、田舎にて誠の塗さしお見て数奇屋に用られしと也、和泉河内辺は、壁下地よし多き所故、大方竹なしに、よしにて総つりおかく也、かつらの掛やう、間渡しの平竹〈一本角〉入様など、能々了簡すべし、口伝あり、連枝窓もあり、台目畳の内、左に地敷居に付てはき出し窓もあり、床の内の窓は古織〈○古田織部正〉好也、夫故織部窓といふ、見越窓も古織なり、