[p.0565][p.0566]
三百箇条
中之上
つきあげ是亦昔はなし
口伝曰、大和大納言殿〈○豊臣秀長〉郡山城中の数奇屋に御成のために被立候、大木の松の木の下にたてたる数奇屋にて、松お下より見る処能として、座敷の内より是お見度よしおほせられ候に付、引窓にして戸お引、利休あけられ候、此窓むかしは大和窓と申候よし、左近物がたりに被仕候、其後こまいお切、杖にて突揚候よし之事、