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茶道筌蹄

小座鋪之部
戸 夜咄は皆戸お入るゝ、見付のくヾりの上窓ばかり障子なり、客に入る処お知らすため也、障子 昔は下ざまの障子は竹お骨にせし故、小座敷に荏て竹骨お用ゆ、
竹障子の骨は、横は皮付お上へ、竪は一本ならば皮お見付、三本は中の皮お見付、左右の二本は向ひ合せ、二本とも向ふへ合す、猶竹障子は小障子に限る、木にて作るは貴人方なり、〈○中略〉簾 小坐しきは皮付の葭、広間は皮むきの葭、白竹は勿論、伊予竹にてもよし、
襖 いにしへは出合なし、千家は黒塗縁にかぎる、唐紙形は桐、白張の袋ばりは引違ひに限る、青士佐の袋張四枚は、江岑好の三畳に用ゆ、原叟好也、引手 玉子は利休形、桐は原叟好、木瓜菊大徳寺形也、いづれも煮黒み大小あり、竹にて節の所お用るは如心斎好、茶革楽焼原叟好、但し茶革青土佐は袋張に用ゆ、