[p.0569][p.0570]
南方錄

釣棚附小棚中棚通り棚集雲庵棚小棚又挑(くヽり)棚共いへり、柱ありの台目に釣、五かねの二つにて九寸八分也ばしばみと横木もたれと合て壱尺六歩也、幅九寸、又は八寸八分に釣、秘事口伝、此棚の上は一円に陽也、中棚一尺三寸七分、幅一尺也、畳の上のかねお通して用、陽二陰三つ也、右小棚中棚とも、小柱ありの台目に釣棚なり、通棚九寸一面なり、
集雲庵棚、左の壁付に釣、一尺弐寸三分也、畳の縁より塵共に壱寸弐分、合て一尺三寸五分也、挑棚とかね同心持也、壁付よりかねおとれば違也、幅九寸三分、柱ありの台目につればかね相違する事あり、能々了簡すべし、二重棚は古織〈○古田織部正〉好にて休〈○千利休〉の時代にはなし、雲雀棚共雲、かね心得がたし、