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南方錄

洞庫三様
休〈○千利休〉の洞庫横三尺にして前一枚、襖内の棚一段也、うしろにば小障子有、茶具等さし入る様にしたる也、又一様は、下段お竹すのこにして、水桶のちいさきお置、こぼしなしに手前ははたらかれたる事も有しと也、二段棚おつりしに他流也、一様は、横三尺、入壱尺四寸にして板お張、かねにても、又は土やきにても、丸くして落しいれ釜お掛る、上は小襖お立て茶具お入る也、又下にも小棚一重釣もよし、板の上に水指お置也、勝手に如此する事也、客席の茶所にてはなし、