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茶伝集
十三
一松葉敷様之事、下地能はきて、初は薄くまく、茶湯一両日も前にまくが吉、色能お撰て用べし、俄まきはおり合ぬもの也、いづくも悪し、うき〳〵と有が吉、余慶に惡しく薄過たるも悪、松葉飛石ぎわなど、都而横計にならぬやう、立にも横にもしどけなくはき寄たる様に、さすがきわお立たるが吉、石爪のきわ、一方は石壇際へまき付、一方は四五寸程間お除けて吉、松柔のうへに、援かしこに松かさ、又は落葉など散し置もよし、総別松の木なき所は、松葉敷かぬもの也、其代に落葉など敷も吉、青葉は悪し、