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槐記続編
享保十七年八月廿日、夜参候、きりめお上にする土器のことは、御流儀にはこれなきこと也、二枚がわらけはあること也、これとも異乱なるものなれば慢にせぬがよき也、二枚がわらけと雲こと、二様あり、あとさきに二枚たつることあり、前にばかりに枚たつること、即両方に大窓などある風炉には、あとさきに二枚たつる也、前に二枚たつることは、大風炉に大釜などかけて、灰おひくふするときに、かわらけお高く〓このやうにも〓このやうにもすることの高也、しかしながら大釜おかくることは、まづはなきもの也、常修院殿〈○慈胤法親王〉の御きらいなりしこと也、風炉には小釜よしと仰〈○近衛家熙〉せらる、