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槐記続編
享保十九年正月廿九日、炭取に炭お組ことばかりこそ、亭主の物ずきたれとて、こればかりは大事にす、昨日のくみやうあしヽ、胴炭はきはめて一つちうへおくがよし、初手に入るものなり、是が下にあれば、是おとりたる時、外の炭の行儀あしくなるものなり、それゆへ此お上に置て、是お取て、あとの炭客方より見苦しくなき様に組物なた、昨日の組やうあしき由なり、炭おするに、前後の炭のさしあはぬやうにするは勿論なり、きのうの炭に、輸のつかい処同じければ目に立なりと仰せ〈○近衛家熙〉なり、