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千家茶事不白斎聞書
羽箒之事
三つ羽には大鳥、鶴、野雁、とき、山烏、梟、鴻也、掃込は白鳥、鷺也、
一掃込つかみ結には、鴻の羽おあつめ一つに結たる物也、是は炭取にも用ゆ、さびたるもの也、桑の炭取抔によし、又掃込にも遣ふ、鴻の大掃込は勝手物也中立或は客前に座敷掃物也、
一四畳半と大目には左羽お用、向点と風炉には右羽お用、一つ羽は酷暑に用、
一三つ羽に寸法なし、羽に依て大小有り、格好宜きにす、結様はこより也、猶掛る所有がよし、炭取の小さきに大き成るは惡し、炭取に依而大小可用、