[p.0774]
千家茶事不白斎聞書
灰杓子之事
一炉灰杓子二通り、利茶好みは無紋、是は道安好みお利休一見宜由被申、形と成る、紹鴎好みは形角丸の角にて柄打延也、横筋有て菊桐の紋はうらに有、柄は竹之皮にて巻、細き青縄にて結、 楽焼灰杓子、紹鴎好とも仙叟好とも雲、仙叟にて可有、 風呂灰杓子二通り、常体用るはしきみの葉形也、又少し小ぶりにて、きつくりと曲りたるあり、