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渡辺幸庵対話
一煎茶駿州府中の曲里の右の方に作るよし、され共人々呑料にする故に売買にせず、安倍に水窪と雲所あり、此所に作る茶至て極なり、然共木株少なし、是に差続て水見邑と雲所の茶よし、是大方に水窪に対する也、其余は茶料と雲て、幅三里、長さ四十余里、此所余の物お不植、都て茶株也、是世にいふ阿倍茶也、運上も大分也、