四季草
夏草/歩射
鬮的の事
鬮とは矢代なり、矢代おふりて、上矢の射、手、市矢の射手、相手古なり、賭物お出して勝負おするゆえ、鬮的書いふなち、矢代のふりやう、かけ物の取参やう譬法あり、
的は小的なち、壱尺二寸に限らず、蛋尺にも八九寸にもするなり、
射場は小的に同じ
射手の人数十人なち、十一人以土には、数塚おこぼつなう、人数多惑賻には、二弓立にも三弓立にも射るなり、幾弓立古いふは、人数お幾切にもわけて、矢代の順にまかせで、二度に螽三度にも射るおいふなり、
さか羽おうつこいふ事あり、あたる矢あれ拭さか羽おうつなり、さか羽うつとは、矢代の一芋宏んどう、根の方お的にむけてふり置たるお径う直して、さかさまになして蘆なり、是あたちたるえるしなり、さか狗のうちやう法あり、
射手の装束小的に同じ、常にかはることなし、
鬮的に笠お持といふ事あり、賭物お取集る事おいふなり、昔は笠お持てまいりて、賭物お笠にかけしとなり、後には笠もたねども、其詞は残れり、相手射あてたらば、あてぬ人笠お持なり、あてたる人は矢代おふるなり、両人其にあてたらば上矢の人、矢代おふり、下矢の人かさお持つなり、鬮的におちねぶりといふ事あり、おちこいふは、射手人数、重の時は、両人づゝ相手こなるゆえ、おちこいふ事なし射手人数半なる時は、隻一人にて相手なき射手なり、是おおちといふ、おちは矢一つあたれば、二つのあたりになるなり、矢代おふるに、矢二つづゝくみてふるに、一つあまれば其まゝ一つ置なり、此矢はおちになるなり三ねぶりといふは、見物中にふるき射手などありて、年旄たれば射る事も心にまかせず、見るもうらやましとて、賭物と矢代お出して、ねぶりお所望する事あり、不射して賭物ばかり出して、その組合の射手賭物お取る古きは、ねぶりの人も分けて取るなり、射ずして取るゆえ、ねぶりといふ、ねぶりも相手なきゆえ、是も矢代くみ合せずして、ただ一つふり置くなり、
鬮とは矢代なり、矢代おふりて、上矢の射、手、市矢の射手、相手古なり、賭物お出して勝負おするゆえ、鬮的書いふなち、矢代のふりやう、かけ物の取参やう譬法あり、
的は小的なち、壱尺二寸に限らず、蛋尺にも八九寸にもするなり、
射場は小的に同じ
射手の人数十人なち、十一人以土には、数塚おこぼつなう、人数多惑賻には、二弓立にも三弓立にも射るなり、幾弓立古いふは、人数お幾切にもわけて、矢代の順にまかせで、二度に螽三度にも射るおいふなり、
さか羽おうつこいふ事あり、あたる矢あれ拭さか羽おうつなり、さか羽うつとは、矢代の一芋宏んどう、根の方お的にむけてふり置たるお径う直して、さかさまになして蘆なり、是あたちたるえるしなり、さか狗のうちやう法あり、
射手の装束小的に同じ、常にかはることなし、
鬮的に笠お持といふ事あり、賭物お取集る事おいふなり、昔は笠お持てまいりて、賭物お笠にかけしとなり、後には笠もたねども、其詞は残れり、相手射あてたらば、あてぬ人笠お持なり、あてたる人は矢代おふるなり、両人其にあてたらば上矢の人、矢代おふり、下矢の人かさお持つなり、鬮的におちねぶりといふ事あり、おちこいふは、射手人数、重の時は、両人づゝ相手こなるゆえ、おちこいふ事なし射手人数半なる時は、隻一人にて相手なき射手なり、是おおちといふ、おちは矢一つあたれば、二つのあたりになるなり、矢代おふるに、矢二つづゝくみてふるに、一つあまれば其まゝ一つ置なり、此矢はおちになるなり三ねぶりといふは、見物中にふるき射手などありて、年旄たれば射る事も心にまかせず、見るもうらやましとて、賭物と矢代お出して、ねぶりお所望する事あり、不射して賭物ばかり出して、その組合の射手賭物お取る古きは、ねぶりの人も分けて取るなり、射ずして取るゆえ、ねぶりといふ、ねぶりも相手なきゆえ、是も矢代くみ合せずして、ただ一つふり置くなり、