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大和本草
七/花草
紅蕉〈◯中略〉 今案に、美人蕉初薩州日州にあり、琉球より来れり、近年畿内処々にうふ、甚寒おおそる、九十月に根おほり出し日によくほし、南に向へる屋下の土に埋み、上におほひおすべし、或春より南に向ひ、北ふさがりたる湿なき陽地にうへ其まヽおき、上に大なる箱或瓶お以掩ひ、寒風にあつべからず、然らざれば寒にあひてくさり枯る、冬は水おそヽぐべからず、三月温になりてほり出しうふべし、又実おまくべし、