姓名部/姓氏下

賜氏及加婆禰

〔拾芥抄〕

〈中本/姓尸録〉

p.0193 高階〈寶龜四年癸丑、正四位上治部卿安宿、巳賜二高階眞人姓一、是淨見原天皇(天武)皇子、太政大臣高市皇子之後胤也、〉

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0193 天平寶字二年六月甲辰、太宰陰陽師從六位下余益人、造法華寺判官從六位下余東人等四人、賜二百濟朝臣姓一、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0193 神護景雲元年三月庚午、左京人從七位上前部虫麻呂、賜二姓廣篠連一、

〔續日本紀〕

〈三十四/光仁〉

p.0193 寶龜七年五月庚子、正六位上後部石島等六人、賜二姓出水連一、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0193 延暦二年三月戊戌、從五位下吉彌侯横刀、正八位下吉彌侯夜須麻呂.並賜二姓下毛野朝臣一、

〔日本後紀〕

〈十二/桓武〉

p.0193 延暦二十四年二月庚戌、大和國人正六位上曰佐方麻呂、近江國人正六位上曰佐人上、賜二姓紀野朝臣一、

〔日本後紀〕

〈二十一/嵯峨〉

p.0193 弘仁二年八月己丑、山城國人正六位上高麗人東部黑麻呂、賜二姓廣宗連一、

〔續日本後紀〕

〈三/仁明〉

p.0193 承和元年七月乙丑、右京人正七位上和邇子眞麻呂等十二人、賜二姓大神朝臣一、

〔續日本後紀〕

〈五/仁明〉

p.0193 承和三年五月丁巳、河内國人散位鴨部船主、武散位同姓氏成等、賜二姓賀茂朝臣一、速須佐鳴命之苗裔也、

〔續日本後紀〕

〈九/仁明〉

p.0193 承和七年六月丙寅、備中介外從五位下余河成、右京大屬正六位下余福成等三人、 賜二姓百濟朝臣一、其先百濟國人也、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0194 貞觀四年五月十三日庚辰、美濃國厚見郡人外從五位下行助敎六人部永貞、讃岐少目從七位上六人部愛成、散位從七位下六人部行直等三人、賜二姓善淵朝臣一、天孫火明命後少神積命之裔孫、與二伊豫部連、吹田連等一同祖也、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0194 弘仁四年正月戊寅、大和國人從六位下物部福麻呂、賜二姓廣澄宿禰一 、V 續日本後紀

〈一/仁明〉

p.0194 天長十年二月丙子、常陸國筑波郡人散位正六位上丈部長道、一品式部卿親王家令外從五位下丈部氏道、下總少目從七位下丈部繼道、左近衞大初位下丈部福道四人、賜二姓有道宿禰一、

〔續日本後紀〕

〈四/仁明〉

p.0194 承和二年五月癸酉、右京人丹波權大目昆解宮繼、内豎同姓阿繼等、賜二姓廣野宿禰一、 百濟國人夫子之後也、

〔續日本後紀〕

〈五/仁明〉

p.0194 承和三年二月戊寅、和泉國人遣唐使准録事縣主益雄、文散位文貞等、賜二姓和氣宿禰一、

〔三代實録〕

〈八/淸和〉

p.0194 貞觀六年五月十一日丙申、右京人因幡權掾正六位上物部門起、賜二姓春道宿禰一、

〔三代實録〕

〈十四/淸和〉

p.0194 貞觀九年四月廿五日甲午、伊賀權目正六位下韓人眞貞、賜二姓豐瀧宿禰一、其先任那國人也、

〔三代實録〕

〈十四/淸和〉

p.0194 貞觀九年十一月廿日乙卯、外從五位下行侍醫藏人眞野、賜二姓坂上宿禰一、後漢孝靈帝之後也、

〔續日本紀〕

〈九/聖武〉

p.0194 神龜元年五月辛未、從五位下薩妙觀、賜二姓河上忌寸一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0194 神護景雲三年五月己丑、摂津國、豐島郡人正七位上井手小足〈○井手上恐脱二秦字一〉等十五人、賜二姓秦井手忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0195 寶龜十一年五月己卯、河内國高安郡人大初位下寺淨麻呂、賜二姓高尾忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0195 延暦二年四月戊申、右京人從八位上大石村主男足等、賜二姓大山忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0195 延暦三年六月癸丑、正六位下吾税兒、賜二永國忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0195 延暦六年七月戊辰、右京人正六位上大友村主廣道、近江國野洲郡人正六位上大友民曰佐龍人、淺井郡人從六位上錦曰佐周與、蒲生郡人從八位上錦曰佐名吉、坂田郡人大初位下穴太村主眞廣等、並改二本姓一、賜二志賀忌寸一、

〔日本後紀〕

〈八/桓武〉

p.0195 延暦十八年四月癸未、攝津國人從七位上乙麻呂等、賜二姓豐山忌寸一、

〔續日本後紀〕

〈三/仁明〉

p.0195 承和元年二月乙酉、山城國葛野郡人從八位上物集廣永、同姓豐守等、賜二姓秦忌寸一、

〔續日本紀〕

〈一/文武〉

p.0195 二年四月壬辰、侏儒備前國人秦大兄、賜二姓香登臣一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0195 神護景雲三年三月辛巳、陸奥國白河郡人外正七位上丈部子老、賀美郡人丈部國益、標葉郡人正六位上丈部賀例努等十人、賜二姓阿倍陸奥臣、安積郡人外從七位下丈部直繼足、阿倍安積臣、信夫郡人外正六位上丈部大庭等、阿倍信夫臣、柴田郡人外正六位上丈部島足、安倍柴田臣、會津郡人外正八位下丈部庭虫等二人、阿倍會津臣、磐城郡人外正六位上丈部山際、於保磐城臣、牡鹿郡人外正八位下春日部奥麻呂等三人、武射臣、〈○中略〉苅田郡人外正六位上大伴部人足、大伴苅田臣、柴田郡人外從八位下大伴部福麻呂、大伴柴田臣一、〈○中略〉並是大國造道島宿禰島足之所レ請也、

〔先代舊事本紀〕

〈五/天孫〉

p.0195 尾綱根命〈○中略〉
品太天皇〈○應神〉御世、賜二尾治連(○)姓一、爲二大臣大連一、

〔續日本紀〕

〈四/元明〉

p.0195 和銅二年六月癸丑、從七位下殖栗物部名代、賜二姓殖栗連一、

〔續日本紀〕

〈五/元明〉

p.0195 和銅四年閏六月甲子、宗形部加麻麻伎、賜二姓穴太連一、

〔續日本紀〕

〈九/元正〉

p.0195 養老七年三月戊子、常陸國信太郡人物部國依、改賜二信太連姓一、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0196 天平十九年十月辛亥、正六位上市往泉麻呂、賜二岡連姓一、

〔續日本紀〕

〈二十一/淳仁〉

p.0196 天平寶字二年九月己卯、右京人正六位上辛男床等一十六人、賜二姓廣田連一、

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0196 天平神護二年三月壬申、右京人正七位上昆河守、賜二姓椎野連、從七位上科野石弓石橋連、大初位上友母未吉足等五人、城篠連一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0196 神護景雲三年四月乙巳、大和國添上郡人正八位下横度春山、賜二姓櫻島連一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0196 神護景雲三年六月癸卯、攝津國莬原郡人正八位下倉人水守等十八人、賜二姓大和連一、

〔續日本紀〕

〈三十四/光仁〉

p.0196 寶龜八年四月乙未、右京人從六位上赤染國持等四人、河内國大縣郡人正六位上赤染人足等十三人、遠江國蓁原郡人外從八位下赤染長濱、因幡國八上郡人外從六位下赤染帶繩等十九人、賜二姓常世連一、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0196 天應元年九月癸亥、右京人正七位下善麻呂等三人、賜二姓吉水連一、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0196 延暦元年四月癸亥、右京人少初位下壹體比福麻呂等一十五人、賜二姓豐原連一、

〔續日本後紀〕

〈四/仁明〉

p.0196 承和二年正月己巳、左近衞戸島守、右兵衞同姓眞兼〈○兼一本作レ魚〉等、賜二姓安岑連一焉、島守之先百濟國人也、

〔古事記〕

〈下/履中〉

p.0196 此御世、〈○中略〉比賣陀君等腸レ姓、謂二比賣陀之君一也、

〔續日本紀〕

〈八/元正〉

p.0196 養老四年十二月己亥、詔除二春宮坊少屬少初位上朝妻金作大藏、同族河麻呂二人、幷男女雜戸籍一、賜二大歳池上君姓、河麻呂河合君姓一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京諸蕃/百濟〉

p.0196 百濟公〈○百濟公三字原無、今據二一本一補、〉
困二〈○因上恐有二脱文一〉鬼神感和之義一、命レ氏謂二鬼室一、廢帝〈○淳仁〉天平寶字五〈○五一本作レ三〉年、改賜二百濟公姓一、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0196 天平神護元年三月丁未、越前國足羽郡人從五位下益田繩手、賜二姓益田連、外從五 位下吉彌侯根麻呂等四人、下毛野公一、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0197 延暦二年三月戊戌、外正八位上吉彌侯間人、同姓總麻呂、並賜二下毛野公一、

〔日本後紀〕

〈五/桓武〉

p.0197 延暦十五年十二月丙戌、陸奥國人外少初位下吉彌侯部善麻呂等十二人、賜二姓上毛野陸奥公一、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0197 寶龜十一年五月甲戌、左京人從六位下莫位〈○位或作レ姓下同〉百足等一十四人、右京人大初位下莫位眞士麻呂〈○呂下恐脱二等字一〉一十六人、並賜二姓淸津造一、左京人從六位下斯臈行麻呂、賜二姓淸海造一、右京人從七位下燕乙麻呂等一十六人、並賜二姓御山造一、正八位上韓男成等二人、賜二姓廣海造一、武藏國新羅郡人沙良眞熊等二人、賜二姓廣岡造一、攝津國豐島郡人韓人稻村一十八人、賜二姓豐津造一、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0197 寶龜十一年七月癸未、從八位下韓眞成等四人、賜二姓廣海造一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0197 延暦八年五月庚午、信濃國筑摩郡人外少初位下後部牛養、無位宗守豐人等、賜二姓田河造一、

賜氏不賜加婆禰

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0197 天平十九年正月壬辰、國見眞人眞城、改賜二大宅(○○)眞人姓一、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0197 天平勝寶七歳四月丁未、從五位下丘基眞人秋篠等二十一人、更賜二豐國(○○)眞人姓一、

〔續日本紀〕

〈二十五/淳仁〉

p.0197 天平寶字八年十月辛未、中務少丞正六位上大原眞人都良麻呂、賜二姓淨原(○○)眞人一、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0197 天平神護元年三月甲辰、備前國藤野郡人正六位下藤野別眞人廣虫女、右兵衞少尉從六位上藤野別眞人淸麻呂等三人、賜二姓吉備藤野和氣(○○○○○○)眞人一、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0197 天平神護元年六月丙寅、左京人大原眞人魚福等二人、賜二姓波登理(○○○)眞人一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0197 神護景雲二年五月乙未、從五位下吉備藤野和氣眞人淸麻呂等、賜二姓輔治能(○○○)眞人一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0197 寶龜三年正月丁未、從五位下長谷眞人於保、賜二姓文室(○○)眞人一、

〔三代實録〕

〈二十二/淸和〉

p.0197 貞觀十四年八月十三日辛亥、右京人有澤眞人春則等男女九人、賜二姓文室(○○)眞人一、

〔三代實録〕

〈二十五/淸和〉

p.0198 貞觀十六年二月廿三日癸丑、左京人中原眞人正基、賜二姓淸原(○○)眞人一、其先舍人親王之後也、

〔續日本紀〕

〈三/文武〉

p.0198 慶雲元年十一月丙申、改二從四位下引田朝臣宿奈麻呂姓一、阿倍(○○)朝臣一、

〔續日本紀〕

〈十六/聖武〉

p.0198 天平十八年十月丁卯、從四位下下道朝臣眞備、賜二姓吉備(○○)朝臣一、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0198 天平二十年十一月己丑、下道朝臣乙吉備、直事、廣三人、並賜二吉備(○○)朝臣姓一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0198 天平寶字元年閏八月癸亥、夫人正二位橘朝臣古都可智、无位橘朝臣宮子、橘朝臣麻都賀、又〈○又一本作レ父〉正六位上橘朝臣綿裳、橘朝臣眞姪、改二本姓一賜二廣岡(○○)朝臣一、

〔續日本紀〕

〈二十二/淳仁〉

p.0198 天平寶字四年二月壬寅、從五位下石川朝臣廣成、賜二姓高圓(○○)朝臣一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0198 神護景雲二年十一月丙申、從五位上賀茂朝臣諸雄、從五位下賀茂朝臣田守、從五位下賀茂朝臣萱草、賜二姓高賀茂(○○○)朝臣一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0198 神護景雲三年五月庚辰、大和國葛上郡人正六位上賀茂朝臣淸濱、賜二姓高賀茂(○○○)朝臣一、

〔續日本紀〕

〈三十五/光仁〉

p.0198 寶龜十年三月戊午、從三位高麗朝臣福信、賜二姓高倉(○○)朝臣一、

〔日本後紀〕

〈十三/桓武〉

p.0198 大同元年正月壬午、左京人正七位上阿倍小殿朝臣眞直、從五位下阿倍小殿朝臣眞出等、賜二姓阿倍(○○)朝臣一、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0198 弘仁三年二月辛亥、左京人從五位下阿倍長田朝臣節麻呂、從七位上阿倍長田朝臣高繼等八人、賜二姓阿倍(○○)朝臣一、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0198 弘仁三年四月壬寅、右京人從七位上阿倍小殿朝臣大家賜二姓阿倍(○○)朝臣一、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0198 弘仁三年六月壬子、左京人從五位下秋篠朝臣上子、秋篠朝臣淸子、右京人從五位下秋篠朝臣室成、從七位上秋篠朝臣宅成等、賜二姓御井(○○)朝臣一、

〔續日本後紀〕

〈一/仁明〉

p.0199 天長十年二月庚午、左京人圖書頭從五位上秋篠朝臣雄繼、右京人散位從七位上秋篠朝臣吉雄、賜二姓菅原(○○)朝臣一、

〔續日本後紀〕

〈四/仁明〉

p.0199 承和二年十一月戊戌、近江國人彈正大弼島朝臣眞行、賜二姓高生(○○)朝臣一、其先觀松彦香殖稻天皇〈○孝昭〉之後也、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0199 貞觀四年三月己已朔、右京人左大史正六位上眞神田朝臣全雄、賜二姓大神(○○)朝臣一、大三輪大田田根子命之後也、

〔三代實録〕

〈九/淸和〉

p.0199 貞觀六年八月十七日辛未、右京人散位從五位上讃岐朝臣高作、右大史正六位上讃岐朝臣時雄、右衞門少志正六位上讃岐朝臣時人等、賜二姓和氣(○○)朝臣一、其先出レ自二景行天皇皇子神櫛命一也、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0199 神護景雲三年五月乙未、從五位下吉備藤野和氣眞人淸麻呂等、賜二輔治(○○)眞人、外從八位上吉備藤野宿禰子麻呂、從八位下吉備藤野宿禰牛養等十二人、輔治能(○○○)宿禰、近衞無位吉備石成別宿禰國守等九人、石成(○○)宿禰一、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0199 延暦四年五月戊戌、右京人從五位下昆解宿禰沙彌麻呂等、改二本姓一賜二鴈高(○○)宿禰一、

〔伊呂波字類抄〕

〈不姓氏〉

p.0199 文屋
大同四年正月、右衞門督兼右京大夫播磨守綿麻呂、改二本姓三諸朝臣一、賜二三山(○○)朝臣姓一、同六月、改二三山一、賜二文室(○○)朝臣姓一、

〔續日本後紀〕

〈一/仁明〉

p.0199 天長十年二月丙戌、右近衞將曹伴林宿禰御國等四人、賜二姓伴(○)宿禰一、

〔續日本後紀〕

〈十四/仁明〉

p.0199 承和十一年十月庚辰、左京人玄蕃助從六位上日置宿禰眞淨、造輪田使主典大初位上繼、大初位上國長、大初位上益繼、无位淨海等、賜二姓三統(○○)宿禰一、

〔續日本後紀〕

〈十八/仁明〉

p.0199 承和十五年三月庚申朔、河内國河内郡人大初任下秦宿禰世智雄、賜二姓朝原(○○)宿禰一、

〔三代實録〕

〈九/淸和〉

p.0200 貞觀六年八月八日壬戌、左京人、〈○中略〉主殿大屬正六位上阿刀宿禰石成、〈○中略〉賜二姓良階(○○)宿禰一、神饒速日命之裔孫也、

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0200 天平神護二年十二月庚戌、美作國人從八位下白猪臣大足、賜二姓大庭(○○)臣一、

〔日本後紀〕

〈十二/桓武〉

p.0200 延暦廿三年十一月甲申、左京人從七位下大俣連三田次、賜二姓大貞(○○)連一、

〔日本後紀〕

〈二十一/嵯峨〉

p.0200 弘仁二年閏十二月戊申、大和國人從八位下大 伇連福貴麻呂、賜二姓大眞(○○)連一、

〔續日本後紀〕

〈六/仁明〉

p.0200 承和四年四月丁酉、大和國人内藏史生大保〈○保一本作レ俣〉連福山、賜二姓大貞(○○)連一、

〔續日本後紀〕

〈十/仁明〉

p.0200 承和八年四月乙巳、右京人勘解由主典正六位上縣主前利連氏益、賜二姓縣(○)連一、神〈○神原無、據二一本一補、〉倭磐余彦天皇〈○神武〉第三皇子、神八井耳命之後也、

〔播磨風土記〕

〈揖保郡〉

p.0200 越部里、〈舊名皇子代里〉土中々、所三以號二皇子代一者、勾宮天皇〈○安閑〉之世、寵人但馬君小津、蒙レ寵賜レ姓爲二皇子代(○○○)君一、而造二三宅於此村一令二仕奉一之、故曰二皇子代村一、後至下上野大夫結二卅戸一之時上、改號一越部里一、〈一云、自二但馬國三宅一越來、故號二越部村一、〉

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0200 天平神護二年九月己未、山背國人堅井公三立等十一人、賜二姓諸井(○○)公一、

〔續日本後紀〕

〈十九/仁明〉

p.0200 嘉祥二年七月戊寅、近江國栗太郡人木工大工正七位下小槻山公家島、賜二姓興統(○○)公一、

〔三代實録〕

〈十八/淸和〉

p.0200 貞觀十二年七月十九日己巳、阿波國三好郡少領外從八位上仕直淨宗等五人、賜二姓佐伯(○○)直一、

〔續日本紀〕

〈九/聖武〉

p.0200 神龜二年六月丁巳、和德史龍麻呂等三十八人、賜二姓大縣(○○)史一、

〔續日本紀〕

〈三十三/光仁〉

p.0200 寶龜六年七月丙辰、山背國紀伊郡人從八位上金城史山守等十四人、賜二姓眞城(○○)史一、

〔續日本後紀〕

〈五/仁明〉

p.0200 承和三年三月辛酉、能登史生馬史眞主、近衞同姓貞主等、賜二姓春澤(○○)史一、其先百濟國人也、

〔日本後紀〕

〈五/桓武〉

p.0201 延暦十六年三月癸卯、信濃國人外從八位下前部綱麻呂賜二姓安坂(○○)一、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0201 弘仁四年二月甲辰、賜二伊豫國人勳六等吉彌侯部勝麻呂、吉彌侯部佐奈布留二人、姓野原(○○)一、

〔續日本後紀〕

〈十一/仁明〉

p.0201 承和九年六月乙酉、讃岐國香河郡八戸主從六位上秦人部永職、戸主秦人部春世等十人、賜二姓酒部(○○)一、

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0201 承和十年正月丁酉、上野國新田郡人勳七等犬養子羊、弟眞虎等二人、賜二姓丈部(○○)一、
○按ズルニ、本文玆歳三月丁酉ノ下ニモ見ユ、孰レカ誤アラム、

賜加婆禰不賜氏

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0201 藤原朝臣
正一位贈太政大臣不比等、天渟中原瀛眞人天皇〈諡天武〉十三年、賜二朝臣(○○)姓一、

〔續日本紀〕

〈十七/孝謙〉

p.0201 天平勝寶元年十一月辛卯朔、八幡大神禰宜外從五位下大神杜女、主神司從八位下大神田麻呂二人、賜二大神朝臣(○○)之姓一、

〔續日本紀〕

〈二十五/淳仁〉

p.0201 天平寶字八年九月乙巳、弓削宿禰淨人、賜二姓弓削御淨朝臣(○○)、中臣伊勢連老人、中臣伊勢朝臣(○○)、大津連大浦、大津宿禰(○○)、牡鹿連島足、牡鹿宿禰一(○○)、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0201 天平神護元年三月癸巳、近江國坂田郡人粟田臣乙瀨、眞瀨、斐太人、池守等四人、賜二姓朝臣(○○)一、左京人八散位大初位下尾張須受岐、周防國佐波郡人尾張豐國等二人、姓尾張益城宿禰(○○)、

〔續日本紀〕

〈二十三/淳仁〉

p.0201 天平寶字五年十月壬戌、内舍人正八位上〈○正八位上四字原無、據二一本一補、〉御方廣名等三人、賜二姓御方宿禰一(○○)、

〔續日本紀〕

〈三十三/光仁〉

p.0201 寶龜六年八月戊辰、從五位下昆解沙彌麻呂、賜二姓宿禰一(○○)、

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0201 貞觀五年八月八日戊辰、左京人外從五位下雅樂少允和邇部大田麻呂賜二姓宿禰一(○○)、大田麻呂自言、天帶彦國押人命之後也、

〔三代實録〕

〈十四/淸和〉

p.0202 貞觀九年八月廿二日戊子、太皇太后宮宮主外從五位下直千世麻呂、齋院寮大初位下直伊勢雄等五人、賜二姓直宿禰(○○一)、〈○等字以下八字據二一本一補〉

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0202 天平二十年五月己丑、右大史正六位上秦老等一千二百餘烟、賜二伊美吉(○○○)姓一、

〔三代實録〕

〈九淸和〉

p.0202 貞觀六年八月八日壬戌、讃岐國多度郡人美作掾從六位下泰子上成、弟無位泰子禰成等三人、賜二姓忌寸(○○)一、本系出レ自二秦始皇帝一也、

〔續日本紀〕

〈二/文武〉

p.0202 大寶二年九月乙酉、從五位下出雲狛、賜二臣(○)姓一、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0202 天平十九年六月辛亥.正五位下背奈福信、〈○中略〉賜二背奈王姓一、〈○中略〉外從五位下出雲屋麻呂、臣(○)姓、

〔續日本紀〕

〈三十四/光仁〉

p.0202 寶龜七年八月癸亥、山背國乙訓郡人外從五位下羽栗翼、賜二姓臣一(○)、

〔續日本紀〕

〈一/文武〉

p.0202 二年八月戊子朔、茨田足島、賜二姓連(○)一、

〔續日本紀〕

〈九/聖武〉

p.0202 神龜元年五月辛未、正六位上久米奈保麻呂、賜二姓久米連一(○)、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0202 天平二十年八月辛丑、賜二外從五位下高市大國連(○)姓一、

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0202 天平勝寶三年十月戊辰、布勢眞虫、賜二君(○)姓、佐伯諸魚連(○)姓一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0202 神護景雲二年七月乙酉、大初位下忌部越麻呂等十四人、賜二姓連(○)一、

〔日本後紀〕

〈二十/嵯峨〉

p.0202 弘仁元年十月戊子、河内國人從七位下勇山國島、正七位下家繼、正八位上眞繼、從八位下文繼等、賜二姓連(○)一、

〔續日本紀〕

〈三/文武〉

p.0202 大寶三年四月辛亥、從七位下和氣坂本、賜二君(○)姓一、

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0202 天平勝寶三年十月戊辰、布勢眞虫、賜二君(○)姓一、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0202 天平神護元年十一月戊午朔、上野國甘樂郡人中衞物部蜷淵等五人、賜二姓物部公(○)一、V 續日本紀

〈三/文武〉

p.0202 慶雲刀年十月戊辰、幡文通、賜二造(○)姓一、

〔日本書紀〕

〈十四/雄略〉

p.0203 十六年十月、詔聚二漢部一、定二其伴造者一、賜レ姓曰レ直(○)、

〔續日本紀〕

〈三/文武〉

p.0203 大寶三年四月乙未、從五位下高麗若光、賜二王(○)姓一、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0203 天平十九年六月辛癸、正五位下背奈福信、外正七位下背奈大山、從八位上背奈廣山等八人、賜二背奈王(○)姓一、

賜姓名

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0203 弘仁三年十二月壬辰、渤海國人高多沸、賜二姓名高庭高雄(○○○○)一、

〔三代實録〕

〈十四/淸和〉

p.0203 貞觀九年十一月廿日乙卯、太政大臣家令從六位下日置造久米麻呂、賜二姓名菅原朝臣業利(○○○○○○)一、

皇子賜姓

〔新儀式〕

〈五/臨時〉

p.0203 皇子給二源朝臣姓一事
若有二皇子中可一レ賜二源朝臣姓一之時、一代更降二勅命一、上卿奉レ仰令レ作二勅書一、先奏二其草一、次奏二淸書一、又復奏、所司皆如二恒典一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0203 延暦六年二月庚申、勅諸勝、賜二姓廣根朝臣、岡成、長岡朝臣一、

〔皇胤紹運録〕

p.0203 光仁天皇
桓武天皇 長岡岡成〈天皇春宮時誕生、延暦六、賜二長岡朝臣姓一貫二右京一、弘仁六、更貫二左京一、〉
廣根朝臣諸勝
○按ズルニ、皇子賜姓、始テ此ニ見ユ、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0203 長岡朝臣
正六位上長岡朝臣岡成、是皇統彌照天皇〈諡桓武〉之御二東宮一也、多治比眞人豐繼、爲二女孺一而供奉所レ生也、廷暦六年、特賜二姓長岡朝臣一、貫二於左京一、續日本紀合、
廣根朝臣
正六位上廣根朝臣諸勝、是光仁天皇龍潜之時、女孺從五位下縣犬養宿禰勇耳、侍御而所レ生也、桓武 天皇延暦六年、特賜二姓廣根朝臣一、續日本紀合、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0204 良岑朝臣
從四位下良岑朝臣安世、是皇統彌照天皇〈諡桓武〉御子也、從七位下百濟宿禰之繼、爲二女孺一而供奉所レ生也、延暦廿一年十二月廿七日、特賜二姓良岑朝臣一、貫二於左京一、

〔享祿本類聚三代格〕

〈十七〉

p.0204 詔朕〈○嵯峨〉當二揖讓一、纂踐二天位一、德愧二睦邇一、化謝二覃遠一、徒歳序屢換、男女稍衆、未レ識二子道一、還爲二人父一、辱累二封邑一、空費二府庫一、朕傷二于懷一、思下除二親王之號一、賜二朝臣之姓一、編爲二同籍一、後從二事於公一、出身之初、一叙中六位上、唯前號二親王一、不レ可二更改一、同母後産、猶復一例、其餘如レ可レ關者、朕殊裁下、夫賢愚異レ智、顧育同レ恩、朕非下忍絶二廢體餘一分中拆枝葉上、固以二天地惟長、皇王遞興一、豈競二康樂於一朝レ、忘二彫弊於萬代一、普告二内外一、令レ知二此意一、
弘仁五年五月八日〈○河海抄引日本後紀又載二此文一〉

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0204 源朝臣
源朝臣信、年六、〈腹廣井氏〉弟源朝臣弘、年四、〈腹上毛野氏〉弟源朝臣常、年四、弟源朝臣明、年二、〈巳上二人腹飯高氏〉妹源朝臣貞姫、年六〈腹布勢氏〉妹源朝臣潔姫、年六、妹源朝臣全姫、年四、〈己上二人腹當麻氏〉妹源朝臣善姫、年二〈腹百濟氏〉信等八人、是今上〈○嵯峨〉親王也、而依二弘仁五年五月八日勅一賜レ姓、貫二於左京一條一坊一、卽以レ信爲二戸主一、

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0204 貞觀五年正月三日丙寅、大納言正三位兼行右近衞大將源朝臣定薨〈○中略〉定者嵯峨太上天皇之子也、〈○中略〉弘仁五年、特蒙二明詔一、諸皇子未レ爲二親王一者、皆賜二姓源朝臣一、定是源氏之第六郎也、其源之命レ氏始二於此一矣(○○○○○○○○○)、

〔秉燭譚〕

〈二〉

p.0204 源賀ノコト
北魏ノ時、源賀ニ始テ源姓ヲ賜フ、源賀ハ本魏ノ皇族ニテ、源ヲ同フスルニ因テ、始テ源姓ヲ賜フコト、源賀ガ傳ニ在リ、本朝ニテ源氏ハ、皆皇族ヨリ出ヅ、同一義ナリ、

〔魏書〕

〈四十一〉

p.0205 源賀
源賀自署、河西王禿髪 傉檀之子也、 傉檀爲二乞伏熾磐所一レ滅、賀自二樂都一來奔、賀偉二容貌一善二風儀一、世祖素聞二其名一、及レ見器二其機辨一、賜二爵西平侯一、加二龍驤將軍一、謂レ賀曰、卿與レ朕源同、因レ事分レ姓、今可レ爲二源氏一(○○○○○)、

〔享祿本類聚三代格〕

〈十七〉

p.0205 勅寵二秩子弟一、雖レ有二相襲之規一、抑二損繁昌一、固亦經通之典、矧太上天皇〈○嵯峨〉無レ専二一己一、檢約惟深、逎以二碩茂之皇枝一、降同二編戸之庶姓一、源朝臣氏是也、逐令二天孫之岳無レ峻、帝子星減一レ暉、朕〈○淳和〉祇膺二寶圖一、欽承二景命一、望彼昭晉、味二酌先猷一、效以二冲挹一、率二由前制一、朕之男女、不レ過二數人一、猶不レ欲下皆䟽二茅爵之封一、共致中湯沐之費上、今思既號二親王一、依レ舊不レ悛、同母後産、號レ之亦同、自外並賜二朝臣之姓一、或可二親王一者、特將レ定焉、斯所二以省一レ弊之遠圖、爲レ國之長策者矣、
天長九年二月十五日

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0205 貞觀五年正月廿五日、戊子、散事從四位上統朝臣忠子卒、忠子淳和太上天皇之女也、天長九年、賜二姓統朝臣一、

〔續日本後紀〕

〈四/仁明〉

p.0205 承和二年四月丙子、勅日、象著二損上一、禮存二寧檢一、王者則レ之、古今合レ契、朕雖二菲昧一、跂予思レ齊、去レ泰就レ約、夙關二情慮一、如今所レ有、朕之兒息、除二親王之號一、賜二朝臣之姓一、先太上天皇、〈○淳和〉丕恩罔レ極、玄澤更加、不レ令二別姓一、被以二源氏一、使下與二曾禰一〈○禰享祿本類聚三代格作レ枝〉而同レ蔭、共二渭派一而混上レ流、其前號二親王一、仍レ舊不レ改、同母後産、猶復一レ例等レ制、准二弘仁五年天長九年兩度勅書一、宜下告二中外一咸俾中聞知上、〈○又見二享祿本類聚三代格一〉

〔皇胤紹運録〕

p.0205 仁明天皇
源(○)多〈右大臣、正二〉
源(○)冷〈三木、從三、左衞門督、〉
源(○)光〈右大臣、左大將、正二、〉
源(○)効〈從四上〉
源(○)覺〈正四、宮内卿、母山口氏、〉
貞登〈正五下、備中守、本姓源(○○○)、出家名二探寂一、還俗賜二貞朝臣姓一(○○○○○)、母更衣三國氏、〉
忠子〈天長九三三、賜二統朝臣姓一(○○○○○)、〉

〔文德實録〕

〈五〉

p.0206 仁壽三年二月庚辰・制曰、利レ國通規、公謙爲レ本、安レ民茂躅、損挹厥初、朕薫膄未レ施、化跡仍疎、恐二黎氓之不一レ親、望二刑辟一以慙德、而今所レ生男女、皆當下享二封爵之重一、䟽中湯沐之用上、思二其煩費一、内以忸怩、竊見二乃祖聖皇貽厥之謀一、除二親王之號一、賜二朝臣之姓一、奕代相沿、已爲二成式一、誠宜下陶二聖風一而長扇、共二源氏一而混一レ流、但前號二親王一、不レ在二此限一、同母後産、亦復一例、慶雲之惠、既無二愛懀一、若樹之華、更有二濃淡一、蓋以域中大寶、在二屈レ己以利一レ人、天下至公、損レ上以益一レ下、普告二中外一、咸俾二聞知一、六月庚午、皇子能有、時有、本有、載有、皇女憑子、謙子、列子、濟手、奥子等、賜二姓源朝臣一、隷二左京職一、行二前日詔一也、

〔三代實録〕

〈五十/光孝〉

p.0206 仁和三年六月廿日壬戌、從四位上行太宰大貳源朝臣行有卒、行有者、文德天皇之皇子也、母布勢氏、天皇賜二行有姓源朝臣一、

〔三代實録〕

〈二十三/淸和〉

p.0206 貞觀十五年四月廿一日乙卯、勅曰、朕以二凉德一辱二此守文一、往化末レ孚二於豚魚一、用レ心徒形二於拮据一唯深二蒼生爲レ子之德一、不レ慊二螽斯則百之福一、而今心事罔養、男女繁昌、當下分二茅土之重一、多致中帑藏之費上、寤寐頽愁、心魂罔レ措、若下渉二洪水一而无中舟檝上、但弘仁以降、載二遺縦一、或作二親王一、或爲二朝臣一、尤是損レ上益レ下之大義、屈レ躬利レ物之通規、朕之不德、仰慚二前良一、因願下頗變二舊章一總爲中源氏上、然而事當レ師レ古、義貴レ宜レ今、故其不レ獲レ巳者、擇レ之以爲二親王一、唯須下其後一世早停二王號一卽賜中朝臣一、以節二國家之經用一、頗加二公謙之篤情一、又其號二親王一者、同母後産、並同盡一、尸鳩之深惠、欲レ一二恩施一、司牧之至公、猶從二義割一、但冀枝分二若木一、高下共レ春、派出二天潢一、淺深同レ潤、並告二遐邇一、令レ知二朕意一、是日賜二親王八人源氏一、皇子貞因〈ノ〉母橘氏、冶部大輔休蔭之女、貞子貞元〈ノ〉母藤原氏、參議治部卿仲統之女、皇子貞保〈ノ〉母女御藤原氏、故中納言長良之女、皇子貞平〈ノ〉母藤原氏、右中辨良近之女、皇子貞純〈ノ〉母王氏、中務大輔棟貞之女、皇女孟子〈ノ〉母藤原氏、兵部大輔諸葛之女、 皇女包子〈ノ〉母在原氏、參議左衞門督行平之女、皇女敦子、與二貞保一同母、並爲二親王一、皇子長猷、母賀茂氏、越中守峯雄之女、皇子長淵、母大野氏、前石見守鷹取之女、皇子長鑒母佐伯氏、信濃權介子房之女、皇女載子、與二長猷一同母、並爲二源氏一、貫二隷左京一條一坊一、

〔尊卑分脈〕

〈一〉

p.0207 淸和天皇
貞純親王〈武門當代相續、源氏正統祖(○○○○○)、〉
源長淵〈賜二源姓一(○○○)〉
源長猷
源長鑒〈賜二源姓一(○○○)〉
源長賴〈貞觀十八年、賜二源姓一(○○○)、〉

〔尊卑分脈〕

〈三〉

p.0207 陽成院
淸遠〈延長三五廿、賜二源姓一(○○○)、〉
淸蔭〈延長三五廿、賜二源姓一(○○○)、〉
淸鑒〈延長三五、賜二源姓一(○○○)、〉

〔三代實録〕

〈四十五/光孝〉

p.0207 元慶八年四月十三目癸卯、勅曰、朕以二庸菲之資一、謬膺二大横之繇一、仰二璇璣一而如レ冠二夏日一、按二玉鏡一而若レ履二春氷一、今所レ有男女、皆居レ藩時生者也、既殊二周邦之懿親一、何比二漢典之封建一、加之弘仁巳降、茂躅長存、或材子八人、作二元凱於朝端一、或本枝百世、助二蒸嘗於祖庿一、彼聖明之深圖、遠算猶尚如レ斯、況朕之褊慮短衿、豈曰二克堪一、漢明帝有レ言、我子不レ當下與二先帝子一等上、聖哉言也、宜同賜二朝臣之姓一、勿レ煩二景風之吹一、是朕一身閨閫之事耳、不レ欲レ爲二後王之法一、唯二女應レ供二奉齋宮齋院一者、上畏二神明一、下迫二群議一、不レ得レ遂二朕之素懷一、其餘皆罷二鴻臚之冊一、務從二燕翼之謀一、普告二遐邇一、令レ知二朕意一、 六月二日辛卯、從四位上源朝臣是忠、無位源朝臣是貞、源朝臣國紀、源朝臣香泉、源朝臣友貞、源朝臣遲子、源朝臣緩子、源朝臣麗子、源朝臣 奇子、從三位源朝臣忠子、從四位下源朝臣簡子、無位源朝臣崇子、源朝臣連子、源朝臣綏子、源朝臣禮子、源朝臣最子、源朝臣偕子、源朝臣默子、源朝臣是子、源朝臣並子、源朝臣爲子、源朝臣深子、源朝臣周子、源朝臣密子、並是天皇皇子男女二十九人、依二去四月十三日勅書一、賜レ姓隷二左京一條一、以二近善一爲二戸頭一、

〔三代實録〕

〈五十/光孝〉

p.0208 仁和三年二月九日癸丑、勅賜二皇女秩子姓源朝臣一、

〔日本紀略〕

〈字多〉

p.0208 寬平元年四月七日戊戌、賜二先皇〈○光孝〉皇子是茂源朝臣姓一、始奉レ遣二於河内國志紀郡當麻氏神祭幣帛使一、

〔皇胤紹運録〕

p.0208 宇多天皇
源(○)順子〈配二貞信公一○藤原忠平〉
源(○)臣子

〔扶桑略記〕

〈二十四/醍醐〉

p.0208 延喜廿年十二月廿八日、皇子等、賜二源氏姓一、

〔類聚符宣抄〕

〈四〉

p.0208 皇子賜レ姓
太政官符民部省〈承知下二中務式部大藏宮内等省一〉
源朝臣高明、年八、 源朝臣兼明、年八、 源朝臣自明、年四、 源朝臣允明、年三、
源朝臣兼子、年七 源朝臣雅子、年七、 源朝臣嚴子、年六、
右右上者、省宜承知、依レ宣行レ之、符到奉行、
左大辨源悦 左大史丈部有澤
延喜廿一年二月五日

〔日本紀略〕

〈四/村上〉

天德四年十二月廿五日庚寅、諸皇子未レ預二封邑一者、賜二源朝臣姓一、第九昭平也、

〔類聚符宣抄〕

〈四〉

p.0208 皇子賜レ姓
太政官符民部省
源朝臣昭平、年七、
右左大臣宣、奉レ勅件皇子、宜下依二去年〈○天德四年〉十二月二十五日勅書一賜上レ姓者、省宜承知、依レ宣行レ之、符到奉行、
右少辨 左大史
應和元年二月十九日

〔源氏物語〕

〈一/桐壺〉

p.0209 無品親王の外戚のよせなきにてはたヾよはさじ、わが御世も、いとさだめなきを、たヾ人にて、おほやけの御うしろみをするなん、行さきもたのもしげなることヽおぼしさだめて、いよ〳〵みち〳〵のざえをならはさせ給ふ、きはことにかしこくて、たヾ人にはいとあたらしけれど、みことなりたまひなば、世のうたがひおひ給ぬべくものし給へば、〈○中略〉源氏になしたてまつる べくおぼしおきてたり、

〔神皇正統記〕

〈村上〉

p.0209 源氏と云事は、嵯峨の御門、世のつひえを思しめして、皇子皇孫に姓を給ひて人臣となし給ふ、すなはち御子あまた源氏の姓を給はる、桓武の御子葛原の親王の男高棟、平の姓を給はり、平城の御子阿保親王の男行平業平等、有原の姓給る事も此後の事なれど、是はたまたまの義なり、弘仁以後、代々の御後は、みな源の姓を給ひしなり、親王の宣旨を蒙る人は、才不才によらず、國々に封戸など立られて、世のつひえたこりしかば、人臣につらね、官學して朝要にかなひ、器にしたがひ昇進すべき御おきてなるべし、姓を給る人は直に四位に叙す、〈皇子皇孫にとりての事也〉當君のは三位なるべしと云、〈かヽれども其例まれなり、嵯峨の御子大納言定爲卿、三位に叙せしかど、是も當代にはあらず、〉かくて代々のあひだ、姓を給ひし人百十餘人もや有けん、然れど他流の源氏大臣以上にいたりて、二代と相續する人の今まできこえぬこそ、いかなる故ならんとおぼつかなけれ、嵯峨の御子、姓を賜ひし人二十一人、 此中大臣にのぼる人、常の左大臣〈兼大將〉信の左大臣、融の左大臣、仁明の御子に姓を給る人十三人、大臣にのぼる人、多の右大臣、光の右大臣、〈兼大將〉文德の御子に姓を給はる人十二人、大臣にのぼる人、能有の右大臣〈兼大將〉淸和の御子に姓を給る人十四人、大臣にのぼる人、十世の御末に實朝の右大臣、〈兼大將、是は貞純の親王の苗裔なり、〉陽成の御子に姓を給る人三人、光孝の御子に姓を給る人十五人、宇多の御孫に姓を給りて大臣にのぼる人、雅信の左大臣、重信の左大臣、〈ともに敦實親王の男なり〉醍醐の御子に姓を給はる人二十人、大臣にのぼる人、高明の左大臣、〈兼大將〉兼明の左大臣〈後に親王とす、中務卿に任ず、前の中書王これなり、〉比後は皇子の姓を給はる事はたえにけり、皇孫にはあまたあり、任大臣を本と記すによりて、ことごとく不レ載、

〔多々良問答〕

〈一〉

p.0210 一王氏事
すへ〴〵の宮に成給候へば、臣下に准じて姓を給候事、古來連綿(是ヨリ臣下ニナヲセ玉フ)のよしを被二仰出一候き、必源の姓
を被レ授候由被二仰聞一候、但平姓を給られたる例も候しと被二仰出一候、時代何(是則平家曩祖ナド此事候)のほど、今又誰人の御事にて候や、源の姓をたまはられ候方は、嵯峨源氏に准じて、淸和、村上、宇多なども、一字名乗來(嵯峨源氏ニ限ル)候哉、

〔三代實録〕

〈十二/淸和〉

p.0210 貞觀八年三月二日戊寅、是日勅沙彌深寂賜二姓貞朝臣名登一、如二正六位上一、貫右京一條一坊一、先レ是貞觀五年九月二十日、三品行中務卿諱〈光孝天皇〉親王、〈○中略〉散位從四位上源朝臣光等奏言、深寂、是仁明天皇更衣三國氏所レ生也、承和之初、賜二姓源朝臣一、預二時服月俸一、厥後依二母過失一被レ削二屬籍一、仍出家入道、〈○中略〉夫爲レ子之道、緇素無レ別、出家之時、既列二皇子一、還俗之日、何爲非レ兒、然則准二之人間一、宜レ復二本姓一、但伏聞嵯峨遺旨、母氏有レ過者(○○○○○)、其子不レ得レ爲二源氏一(○○○○○○○○)、望請賜二姓名貞朝臣登一、叙二位階一貫二京職一至レ是詔許レ之、

一世二世三世四世源氏

〔延喜式〕

〈四十一/彈正〉

p.0210 凡一世源氏(○○○○)有レ犯、遣レ䟽就彈之、

〔江次第抄〕

〈二/正月〉

p.0210 今案、一世源氏者、帝之子賜レ姓者也、

〔西宮記〕

〈臨時九〉

p.0210 一世源氏(○○○○)元服
御裝束同二親王儀一、但源氏座在二孫庇一、西面北上、前置二圓座一、其下置二理髪具一入二柳筥一、

〔九條年中行事〕

〈二月〉

p.0211 位祿事〈二月中旬行レ之〉
一上卿著二陣座一、左大辨執二申位祿文可レ申之由一、大臣諾、史筥入二諸大夫命婦歴名各一卷、主税寮別納祖穀勘文一卷、官充文一卷、〈注二位階一不レ注レ名〉目録一卷一、去年書出二枚之中、一枚注二某國若干具、四位若干人、五位若干人一、右狀注二一世源氏(○○○○)、女御、更衣、外衞督佐、左右馬寮頭助、二寮頭助、外記史等料一、〈但件狀隨レ時可二取捨一〉

〔空穂物語〕

〈藤原の君〉

p.0211 むかし藤原の君ときこゆる一世の源氏(○○○○○)おはしましけり、〈○中略〉みかどとなりたまひ、くにしり給はましかば、あめの下ゆたかなりぬべき君なりと、せかいこぞりて申時に雨〈○下略〉

〔岷江入楚〕

〈一/桐壺〉

p.0211 一源氏ノ姓 是は嵯峨天皇弘仁五年に、男女の皇子卅餘人に、始て源氏の姓をくだされてよりはじまる、其前は源氏の姓はないぞ、其前は皇子も凡人にくだるとては、色々の姓があつたぞ、源の姓が出來てからは、皇子の前の姓になる事は又ないぞ、それによつて帝王の御子の臣下にくだるをば、一世の源氏(○○○○○)と云、親王宣下あれば親王なり、臣下になる時の事なり、又親王の子の臣下になるを二世の源氏(○○○○○)といふ、天子御孫なり、嵯峨天皇より後は、別の姓に成給はぬゆゑに、天子の子又孫をば、みな源氏と云ぞ、但近代は、天子のまごひこも、御猶子にて親王に成給ふ事あり、天子の彦其子までも、三世の源氏(○○○○○)、四世の源氏(○○○○○)とも云べきぞ、

賜姓後復親王

〔三代實録〕

〈五十/光孝〉

p.0211 仁和三年八月廿五日丙寅、詔曰、朕之諸兄、皆錫二朝臣之姓一、斯誠節二國用一、息二民勞一之計也、今驚二台列〈○列一本作レ鼎〉之昌言一、仰思二祧祏之重業一、天潢豈可レ无二一派一、重華豈可レ无二片枝一、圖二億兆之平安一、尋磐石於漢典一、占二寰宇之固鎭一、詠二維城於周篇一、匪レ劉匪レ姫、竟爲二其選一、第七皇子定省、〈○宇多〉年二十一、便二侍朕躬一、未二曾出一レ閣、寛仁孝悌、朕所二鍾憐一、前被レ混二昆弟之鴈行一、遽編二一戸一、今欲レ傳二祖宗之駿命一、何澁二請任一、苟不レ爲レ身、誰嫌二反汗一、其削二臣姓一(○○○○○)、以列二親王一(○○○○)、心星宜レ肖二帝子之名一、岱岳曷辭二天孫之號一、廿六日丁卯、天皇聖體乖豫、是 日立二第七皇子諱一〈○宇多〉爲二皇太子一、

〔皇胤紹運録〕

p.0212 光孝天皇
宇多天皇〈諱定看〉
貞觀九五五、降誕、元慶八四十三、爲二源氏一、〈十八、先レ之元服、〉仁和三八廿五、爲二親王一、廿六、受禪、〈廿一〉同年十一十七、卽位、

〔古事談〕

〈一/王道后宮〉

p.0212 陽成院、御邪氣大事ニ御坐之時、依レ不レ御二坐儲君一、昭宣公、〈○藤原基經〉親王達ノモトヘ行廻ツヽ見二事體一給、〈○中略〉依二此事一陣定之時、融左大臣、〈嵯峨皇子〉有二帝位之志一云、被レ壽二近皇胤一者、融等モ侍ハト云々、昭宣公云、雖レ爲二皇胤一、給レ姓〈○源〉只人ニテ被レ仕タル人、卽位之例如何云々、融卷レ舌止、

〔扶桑略記〕

〈二十七/圓融〉

p.0212 貞元二年四月廿四日、左大臣源兼明、被レ停二大臣職一、改爲二親王一、叙二二品一任二中務卿一、年六十二、

〔榮花物語〕

〈二/花山〉

p.0212 大殿〈○藤原兼道〉おぼすやう、世の中もはかなきに、いかでこの右大臣、〈○藤原賴忠〉いますこしなしあげて、わがかはりのそくをもゆづらんと覺したちて、たヾいまの左大臣兼明のおとヾときこゆる、延喜のみかど〈○醍醐〉の御十六の宮におはします、それ御心ちなやましげならどきこしめして、もとのみこになしたてまつらせ給ひつ(○○○○○○○○○○○○○○○○○)、さて左大臣には、小野宮の賴忠のおとヾをなしたてまつり給ひつ、

〔本朝世紀〕

p.0212 寬和二年四月甘八日丙寅、四品盛明親王出家入道、醍醐天皇第十五皇子也、春秋五十九云々、〈○中略〉件入道親王、初賜二朝臣姓一、後更爲二親王一也、

〔皇胤紹運録〕

p.0212 順德院 忠成王
彦仁王〈正三位右中將、賜二源姓一(○○○)、〉 忠房親王〈任二中納言中將一、文保三二十八、无品親王宣下(○○○○○○)、彈正尹、母關白 實公女、〉 源彦良

〔職原抄〕

〈下〉

p.0213 親王
皇孫親王、非常之儀也、然而近來及二數輩一畢、忠房親王、爲二三世源氏一、被レ蒙二宣旨一、世以爲二未曾有一、但一向爲二後宇多院御猶子一云々、如レ此事不レ足レ爲レ例、

〔皇胤紹運録〕

p.0213 後嵯峨院 宗尊親王
惟康親王〈始賜二源姓一(○○○○)、從二位左近中將權中納言右太將征夷大將軍、〉

皇孫賜姓

〔日本紀略〕

〈嵯峨〉

p.0213 弘仁九年八月甲戌、四品明日香親王〈○桓武皇子〉之男女王四人、賜二姓久賀朝臣一、

〔公卿補任〕

〈仁明〉

p.0213 承和十年〈癸亥〉
非參議從三位平高棟
天長二年閏七月父親王〈○葛原〉頻抗レ表、賜二平朝臣姓一、貫二左京二條二坊一、

〔皇胤紹運録〕

p.0213 桓武天皇 葛原親王
平高棟〈大納言正三、天長二閏七、賜二平姓一、〉

〔續日本後紀〕

〈三/仁明〉

p.0213 承和元年二月甲午、今夜三品明日香親王〈○桓武皇子〉薨焉、〈○中略〉先太上天皇〈○嵯峨〉在祚時、親王上表、自請下除二親王號一同中之諸臣上、不レ見レ許、更祈三所生男女賜二朝臣姓一、感二其懇誠一乃聽レ之、孫王賜レ姓、從此競效レ之(○○○○○○○○○)、

〔三代實録〕

〈十七/淸和〉

p.0213 貞觀十二年二月十四日丙申、散位從四位下元長王、侍從從四位下兼善王、无位名實王、篤行王、最善王、近善王、音恒王、是恒王、舊鑒王、貞恒王、成蔭王、淸實王、是忠王、是貞王、十四人、賜二姓源朝臣一、先レ是二品中務卿兼太宰帥諱〈光孝天皇〉親王、抗レ表曰、臣先請二愚息改レ姓爲一レ臣、宸居悠邈、微願未レ信、竊獨沈吟、心魂罔レ厝、臣素性頑踈、無二分可一レ採、而先レ公後レ私、一介之節、深企二古賢之風一、卽今所二申請一無二比例一、猶欲下察二其鄙誠一卽賜中哀許上、況中代以降、多有二此事一、至二臣一身一、何空二素望一、仍重上表、敢陳二丹慊一、但先日表曰、女子 祿留二其身一、公損猶少、因願唯令二男兒等改一レ姓、以二宗室朝臣一將レ爲二其姓一、而今覆二案世情一、凡雖二一宗之胤一、而姓號分異、則人心自踈、既屬レ吾、孰敢序レ之、時盍レ念二同族和穆之義一、臣雖二不肖一、苟爲二弘仁朝廷之苗裔一、因願同編二源氏之末一、以成二親レ親之厚一、伏望天從二人欲一、聖周二物情一答二深欵一而降レ恩、弘二至公一而成レ德、然則帝道无レ偏、鑒二前燭一而流レ化、臣誠无レ二、添二涓塵一而慰レ憂、勅答曰、頻省二章表一、雅懷奇レ之、惟王才超二北海一、器浮二東平一、割二情愛於周親一、輸二忠欵一而報レ國、但枝分二若樹一、影接二天光一、移二列凡裁一、實乖二素分一、故雖レ非レ无二舊章一、然抑而未二之許一、今重知二悾欵一、更成二慇懃一、上天必從二下人之欲一、惟朕寧失二賢王之望一、因改二宿懷一、用依二後表一、停二加レ姓事一、又順二前表一、王夫彌勉二奉公之誠一、克修二爲レ善之樂一、

〔三代實録〕

〈四十二/陽成〉

p.0214 元慶六年七月辛丑朔、從四位下行丹波權守興範王、散位從四位下興扶王、並賜二姓源朝臣一、仁明天皇皇子、人康親王之子也、

〔尊卑分脈〕

〈三〉

p.0214 宇多天皇
齊世親王 英明〈賜二源姓一〉
庶明〈賜二源姓一號二廣幡一〉
敦慶親王 後古
方古
敦固親王 宗室〈賜二源姓一〉
宗成
敦實親王 雅信
重信
寬信
行明親王 重熙〈賜二源姓一〉

〔尊卑分脈〕

〈一〉

p.0215 淸和天皇 貞純親王
經基王〈天德五六十五、始而賜二源朝臣姓一、號二六孫王一、依レ爲二第六親王子一也、〉
○按ズルニ、扶桑略記天慶二年二月八日ノ條、及ビ本朝世紀同年六月七日ノ條ニ、源經基ト見エタルヲ以テ見レバ、是レヨリ先、既ニ源姓ヲ賜ハリシナルベシ、

〔左經記〕

p.0215 寬仁四年十二月廿六日壬寅、參二關白殿一、〈○藤原賴道〉故中務卿宮〈○貝平親王〉二男〈○資定王〉元服〈關白殿養子也、今日改二名字一幷給レ姓、○源師房〉

〔續世繼〕

〈七うたヽね〉

p.0215 村上のみかどの御子に、中務のみ子と申しは、六條の宮とも、後中書王とも申す、〈○中略〉其御子に、つちみかどの右のおとヾと申しは、始て源の姓得させ給て、師房の大臣と聞えさせ給き、

〔皇胤紹運録〕

p.0215 花山院 淸仁親王
延信王〈從四上、神祇伯侍從、依二父親王奏一、萬壽二三廿九、賜二源姓一云々、〉

〔諸家知譜拙記〕

〈五〉

p.0215 白川〈花山源氏〉
延信王 康資王
顯康〈白川祖賜二源姓一〉

〔職原抄〕

〈上〉

p.0215 神祇官
伯一人、〈○中略〉中古以來、花山院子、彈正尹淸仁親王後胤相續、他人不レ任レ之、彼四五品之時給二源姓一、雖レ任二中少將等一、任レ伯之日復二于王氏一、是近例也、

〔中右記〕

p.0215 元永二年八月十四日戊子、今夕三宮之子宮有仁、賜レ姓爲レ臣、源朝臣、叙二從三位一、任二右近衞權中將一、〈(中略)賜姓之事、被レ仰二下右中辨雅兼一了、後作二官符一、〉 件御子、賜レ姓爲レ臣之條如何、圓融院御子孫、未レ爲二臣下一也、冷泉院花山院三條院御子孫之方、賜レ姓之 輩一兩人雖レ有二其例一、圓融院御後、殊所レ不レ見也、就レ中後三條院御胤中、賜レ姓爲レ臣初出來、豈以可レ燃哉、往昔雖レ有二其例一、近代未レ見二此事一、但天運令レ然、又何爲哉、
村上御孫中移卿具平親王子
土御門右府師房〈寬仁四年正月、叙二從四位下一、二世王、其後賜二源朝臣姓一、十二月任二侍從一、〉
三條院孫小一條院御子
侍從宰相基平〈長元二年十二月八日、從四位上、〉〈元服日世源氏〉
近代件二人外所レ不レ見也、彼人々叙二四位一、今度叙二三位一、依二父親王之哀憐一歟、

〔續世繼〕

〈八/花のあるじ〉

p.0216 三宮〈○後三條皇子輔仁親王〉御子は、中宮大夫師忠の大納言の御むすめのはらに、花園の左のおとヾ〈有仁〉とておはせしこそ、光源氏などもかヽる人をこそ申さまほしく覺給しか、〈○中略〉元永二年にや侍りけん、中の秋の比、御年十七とや申けん.始て源氏の御姓給はりて、御名は有仁と聞えき、

〔尊卑分脈〕

〈二〉

p.0216 後三條院
輔仁親王 有仁〈賜二源朝臣姓一〉

〔五代帝王物語〕

〈後深草〉

p.0216 順德院の宮〈○忠成王〉御元服ありしをば、人も何とやらん思たりき、さてつひに親王の宣旨だにもなくて、其御子三郎宮とておはしましヽは、源姓給りて彦仁とて、正應永仁の比、中將に成て、上階などせられしかども、三位中將にてうせ給ぬ、その御子ぞ當時つかさなどなり給ぬる、

〔皇胤紹運録〕

p.0216 順德院
忠成王 彦仁王〈正三位右中將賜二源姓一〉
善統親王 尊雅王 善成〈文和五正六、叙二從三位一、卽賜二源姓一、〉

〔尊卑分脈〕

〈二〉

p.0216 後深草院
久明親王 久良親王〈賜二源姓一〉

〔光臺一覽〕

〈一〉

p.0217 總別親王の御子は、現在皇孫と申者なれども、〈○中略〉臣下の列に落給へば、今の淸華の格が上々也、源經基朝臣、平高望等の格見つべし、何れにても皇孫臣下に落給へば、源氏を給ふ通例也、今の淸華の内、久我廣幡其流也、古への事也、

〔明月記〕

p.0217 寬喜二年七月十一日庚子、未時許心寂房來、去八日嵯峨稱二孫王一之人〈世稱二還俗一〉逝亡、〈數月赤痢、年六十六〉以仁皇子之一男云々、治承宇治合戰之比、爲レ遁二時之急難一、剃レ頭下二向東國一、爲二俗體一而入レ俗、建久正治之比、雖レ望二源氏一不レ許(○○○○○○)、老後住二嵯峨一、以二宗家卿女一爲レ妻、〈於二心操一者、落居之人歟、〉養二申土御門院皇女一讓二一所領一云々、

諸王賜姓

〔類聚國史〕

〈七十九/政理〉

p.0217 延暦十一年七月乙卯、勅頃年京職、輒賜二諸王姓一、卽著二籍帳一以成レ常、自レ今以後、六世以下之王、情願レ賜レ姓、註二所レ願姓一、先以申請、然後行レ之、〈○又見二享祿本類聚三代格一〉

〔日本後紀〕

〈十二/桓武〉

p.0217 延暦廿三年正月己亥、制延暦十一年七月三日格、六世已下王、情願レ改レ姓者、注二所レ願之姓一、先申レ官、侍レ報然後改レ之、不レ得二輙行一者、頃年之間、未レ有二申請一、既違二格旨一、自レ今以後、除二承嫡一之外、猶不者、宜抑止計帳不得踈

〔延喜式〕

〈十八/式部〉

p.0217 凡改レ姓爲レ臣之徒、五世巳上、同叙二正六位上一、七世巳上承嫡、叙二正六位下一、自餘同二庶人一、

〔傳宣草〕

〈下〉

p.0217 諸宣旨事
一下二辨官一宣旨
臨時事
諸王賜レ姓爲レ臣事
一下レ官事
王氏賜レ姓爲レ臣事

〔續日本紀〕

〈十二/聖武〉

p.0217 天平八年十一月丙戌、從三位葛城王、從四位上佐爲王等上表曰、臣葛城等言、去天平五年、故知太政官事一品舍人親王、大將軍一品新田部親王宣レ勅曰、聞道諸王等、願下賜二臣連姓一供中奉朝 延上、是故召二王等一、令レ問二其狀一者、臣葛城等、本懷二此情一、無レ由二上達一、幸遇二恩勅一、昧死以聞、昔者輕堺原大宮御宇天皇〈○孝元〉曾孫、建内宿禰、盡二事レ君之忠一、致二人臣之節一、創爲二八氏之祖一、永遺二萬代之基一自レ此以來、賜レ姓命レ氏、或眞人、或朝臣、始姓王家、流終二臣氏一、飛鳥淨御原大宮御二大八洲一天皇、〈○天武〉德覆二四海一、威震二八荒一、欽明文思、經レ天緯レ地、太上天皇、内脩二四德一、外撫二萬民一、化及二翼鱗一、澤被二草木一、復〈○復恐後誤〉太上天皇無レ改先軌一、守而不レ違、率土淸淨、民以寧一、于時也、葛城等親母贈從一位縣犬養橘宿禰、上歴二淨御原朝廷一、下逮二藤原大宮一、〈○中略〉天皇譽二忠誠之至一、〈○中略〉賜二橘宿禰一也、而今无二繼嗣一者、恐失二明詔一、伏惟皇帝陛下、光二宅天下一、充二塞八埏一、化被二海路之所一レ通、德蓋二陸道之所一レ極、方船之貢、府无二空時一、河圖之靈、史不レ絶レ記、四民安レ業、萬姓謳レ衢、臣葛城、幸蒙二遭時之恩一、濫接二九卿之未一、進以二可否一、志在レ盡レ忠、身隆降〈○降恐 綘誤〉關、妻子康レ家、夫王賜レ姓定レ氏、由來遠矣、是以臣葛城等、願賜二橘宿禰之姓一、戴二先之厚命一、流二橘氏之殊名一、萬歳無レ窮、千葉相傳 壬辰、詔曰、省二從三位葛城王等表一、因知二意趣一、王等情深謙讓、志在レ顯レ親、辭二皇族之高名一、請二外家之橘姓一、壽二思所一レ執、誠得二時宜一、一依レ表令下賜二橘宿禰一千秋萬歳相繼無上レ窮、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0218 橘朝臣
甘南備眞人同祖、敏達天皇、難波皇子男、贈從二位栗隈王男、治部卿從四位下美努王、美努王娶二從四位下縣犬養宿禰東人女、贈正一位縣犬養橘宿禰三千代大夫人一、生二左大臣諸兄一、〈○中略〉和銅元年十一月己卯大嘗會、廿五日癸未曲宴、賜二橘宿禰姓於大夫人一、天平八年十二月丙午、詔二參議從三位行大辨葛城王一、賜二橘宿禰諸兄一、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0218 天平勝寶三年正月辛亥、賜二正五位下大井王、奈良眞人姓、無位垂水王男三室王甥三影王、日根王、名邊王、无位廬原王男安曇王、三笠王、對馬王、物部王、牧野王孫奈羅王、小倉王、无位猪名部王男大湯坐王、堤王、菟原王、三上王、野原王、礪波王等、三島眞人、无位御船王、淡海眞人、无位等美王、内眞人、无位壬生王、岡屋王、美和眞人、无位淸水王男三狩王、海上眞人、田部王、春日眞人、文成王、甘南 備眞人、平群王、常陸王、志紀眞人一、

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0219 天平勝寶三年十月丙辰、従五位上伊香王男高城王、无位地上王、賜二甘南備眞人姓一、

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0219 天平勝寶四年八月乙丑、從三位智努王等、賜二文室眞人姓一、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0219 天平勝寶六年十二月乙卯、左大舍人无位多米王、賜二高額眞人姓一、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0219 天平勝寶七歳六月壬子、和氣王、細川王、賜二岡眞人姓一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0219 天平寶字元年閏八月癸亥、從五位下出雲王、篠原王、尾張王、无位奄智王、猪名部王、賜二姓豐野眞人一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0219 天年寶字二年二月辛亥、左大舍人廣野王、賜二池上眞人姓一、

〔續日本紀〕

〈三十一/光仁〉

p.0219 寶龜二年九月丙申、和氣王男女大伴王、長岡王、名草王、山階王、采女王、並復二屬籍一、從四位上三島王之男林王、從四位下三使王之男女三直王、鷹取王、三宅王.畝火女王、石部女王、從四位上守部王之男笠王、何鹿王、猪名王、賜二姓山邊眞人一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0219 寶龜四年十月戊申、安宿王、賜二姓高階眞人一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0219 延暦十年七月己卯、故少納言從五位下正月王男藤津王等言、己父存日、作二請レ姓之表一、 未レ及二上聞一、奄赴二泉途一、其表偁、臣正月、源流巳遠、屬籍將レ盡、臣男四人女四人、雖レ蒙二王姓一、以レ世言レ之、不レ殊二匹庶一、伏望蒙二賜登美眞人姓一、以從二諸臣之例一者、請從二父志一欲レ蒙二願姓一、有二勅許一焉、

〔公卿補任〕

〈淳和〉

p.0219 天長八年〈辛亥〉
參議從四位下淸原長谷
一品舍人親王三世孫、從五位下石浦王二男、延暦十七年月、初賜二長谷淸原眞人姓一、

〔日本後紀〕

〈八/桓武〉

p.0219 延暦十八年三月甲寅、正六位上野王、賜二姓瀧淸朝臣一、

〔日本後紀〕

〈十二/桓武〉

p.0219 延暦廿三年六月甲子、散位正五位下小倉王上表曰、〈○中略〉伏請依二去延暦十七年十二 月廿四日、友上王賜レ姓故事一、同蒙二淸原眞人姓一、〈○下略〉

〔日本後紀〕

〈十二/桓武〉

p.0220 延暦廿四年二月乙卯、左京人、多王、登美王等十七人、賜二姓三園眞人一、吉並王並王等十七人、近江眞人、駿河王、廣益王等十六人、淸海眞人、池原王、島原王二人、志賀眞人、貞原王、眞貞王二人、淨額眞人、坂野王、石野王等十六人、淸岳眞人、篠井王、坂合王等五人、淨原眞人、十二月王、小十二月王等三人、室原眞人、永世王、末成王、末繼王、春原眞人、田邊王、高槻王等、美海眞人、船木王、長井眞人、岡山女王、廣岡女王等四人、岡原眞人、廣永王、益永王等四人、豐岑眞人、田村王、小田村王、金江王、眞殿王、河原王等八人、長谷眞人、八上王、八島王、山科眞人一、

〔日本後紀〕

〈十三/桓武〉

p.0220 延暦廿四年九月癸酉、左京人永嗣王等、賜二姓河上眞人一、

〔日本後紀〕

〈十三/桓武〉

p.0220 大同元年五月己卯、從四位上五百枝王上表曰、臣稟二散樗之微質一、忝二天潢之末流一、世依レ寵昇、位非レ才授、叨レ榮過レ分、〈○中略〉臣誠檢二舊章一、諸王自願三改爲二臣姓一、依レ請聽レ之、伏望改二此皇親一、就二彼臣氏一、被レ賜二春原朝臣姓一、伏冀長沐二霈澤一、保二終吉於一門一、遠貽二孫謀一、策二宗枝於萬葉一、無レ任二懇情之至一、謹詣二闕庭一、奉レ表以聞、勅許レ之、

〔續日本後紀〕

〈一/仁明〉

p.0220 天長十年五月甲寅、六世長岡、岡於王等、男女廿七人、賜二姓淸原眞人一、

〔續日本後紀〕

〈一/仁明〉

p.0220 天長十年十二月己丑、左京人六世王豐宗豐方等七人、賜二姓淸原眞人一、

〔續日本後紀〕

〈七/仁明〉

p.0220 承和五年四月壬寅、右京人正六位上春男王、賜二姓宗高眞人一、

〔續日本後紀〕

〈十/仁明〉

p.0220 承和八年七月己卯、右京人六世御津井王、是雄王、眞雄王、國雄王、本吉王、淨道王、稻雄王、多積王、安富王、伊賀雄王、三輪女王、坂子女王、七世新男王、春男王、三守王、並雄王等十六人、賜二姓有澤眞人一、一品長野親王五世孫、正六位上乙雄王之男孫也、

〔續日本後紀〕

〈十一/仁明〉

p.0220 承和九年六月丙辰、右京人正六位上保雄王男長宗、廣宗、高枝等五十人、賜二姓淸瀧眞人一、三品忍壁親王六世孫也、

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0221 承和十年六月甲子、右京人六世長谷王、鳥島王、池子女王、七世小長谷王等四人、賜二眞春眞人王一、

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0221 承和十年六月丙申、左京人從五位下春枝王之子六世岑正、是子女王、貞子女王、正六位上秋枝王之子、六世〈○六位下、一本有下原雄王等四人、賜二姓高階眞人一淨廣壹高市皇子後也、右京人五世之二十六字上、〉正六位上令根王之子安繼王、淸淵王、易野女王、五世正六位上永根王之子良長王、良雄王、良氏王、瀧子女王等七人、賜二姓淸瀧眞人一、三品忍壁親王之別也、

〔續日本後紀〕

〈十六/仁明〉

p.0221 承和十三年二月己亥、從五位下益善王男、興岑、忠道、忠棟、忠主等王九人、正六位上藤坂王男、豐助、將兄、諸山等王五人、正六位上御藤王男、藤主、藤宗、有宗等王三人、賜二姓淸原眞人一、

〔續日本後紀〕

〈十六/仁明〉

p.0221 承和十三年六月甲午、左京四條四坊戸主正六位上廣田王、戸口、長田、田吉、豐田、次田等王卅七人、並賜二姓淸原眞人一、

〔續日本後紀〕

〈十六/仁明〉

p.0221 承和十三年七月辛丑、正五位下岑成王男、永安、安良、安基、正五位下長田王男、基雄、内舍人正六位上惟岳常名、正六位上長統王男、玄膽、正文等王卅九人、賜二姓淸原眞人一、

〔續日本後紀〕

〈十六/仁明〉

p.0221 承和十三年十二月丁亥、左京人六世王豐紀、豐宗、豐方、豐道、潔河、淸雄、貞永、淸宗、氏吉、貞宗、吉宗、安宗等王十二人、賜二姓淸原眞人一 、V 續日本後紀

〈十七/仁明〉

p.0221 承和十四年閏三月〈○閏三月原脱今據二一本一補〉庚辰、左京人戸主御友王男无位廣野、大野、戸主武藏王男、福雄、春雄、眞野、安野等王六人、賜二姓淡海眞人一也、

〔續日本後紀〕

〈十七/仁明〉

p.0221 承和十四年七月甲申、右京人六世賀我王、七世眞藥王等十三八、賜二御高眞人姓一、忍壁親王後也、

〔續日本後紀〕

〈十八/仁明〉

p.0221 承和十五年四月庚寅朔、五世无位春常王、六世正六位下田上王、正六位下春世王等三人、賜二姓文室朝臣一、並天渟中原瀛眞人天皇〈○天武〉第二皇子、二品長親王之後也、

〔續日本後紀〕

〈十九/仁明〉

p.0222 嘉祥二年八月丙戌、左京人六世善淵王、善水王、常名王、貞固王、有道王、永城王、有敏王、岑雄王、岑行王、弘岑王、忠臣王、正臣王、常影王、茂影王、有統王、有明王、有基王等、賜二姓淸原眞人一、

〔續日本後紀〕

〈十九/仁明〉

p.0222 嘉祥一年十一月壬子、左京人讃岐守從四位下長田王、彈正大弼從四位下谷岑王、賜二姓淸原眞人一、

〔文德實録〕

〈三〉

p.0222 仁壽元年九月乙未、從五位下弘宗王奏、諸子男八人、改二其王號一、賜二姓中原眞人一、許レ之、

〔文德實録〕

〈五〉

p.0222 仁壽三年八月辛未、五世王正六位上春常王、六世王正六位下田上王、春世王等、並賜二姓文室朝臣一、

〔文德實録〕

〈七〉

p.0222 齊衡二年十二月辛丑、中務少輔從五位下興峯王、賜二姓淸原眞人一、

〔文德實録〕

〈八〉

p.0222 齊衡三年六月丁亥、攝津守從五位下益善王、賜二姓淸原眞人一、

〔文德實録〕

〈八〉

p.0222 齊衡三年十一月辛酉、攝津守從五位上淸原眞人益吉、散位從五位下仲井王等、賜二姓文室眞人一、

〔文德實録〕

〈十〉

p.0222 天安二年正月壬戌、前長門守從五位下眞貞王弟、正六位上淸貞王等、賜二淸原眞人姓一、

〔三代實録〕

〈三/淸和〉

p.0222 貞觀元年六月二日丙戌、正六位上秋岡王、秋雄王、良岡王、三常王、德繼王、德成王、無位廣貞王、廣益王、廣梁王、山村王、高隅王、淸隅王十二人、並賜二姓淸原眞人一、一品舍人親王六代之孫也、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0222 貞觀四年四月廿日戊午、勅二參議正四位下行彈正大弼正躬王男散位從五位下住世王、无位繼世王、基世王、家世王、益世王、助世王、是世王、經世王、並世王、尚世王、行世王、保世王、故從四位上正行王男高蹈王、高居王、故從四位下雄風王男定相王等十五人一、賜二姓平朝臣一、先レ是正躬王杭レ表曰、正躬聲花無レ算、德聖罕レ稱、幸荷二不時之崇恩一、明參二非據之重任一、分二暉銑樹一、託二派銀潢一、猥負二丘山之恩一、慙レ無二塵髪之功一、況亦年鬂云暮、孫息梢衆、名編二宗親之籍一、身耗二府帑之資一臣雖二才質空虛一、猶冀破レ家爲レ國、思二夫公費一、内疚二私心一、因欲下除二諸子之王名一、與二諸臣一同二齒列一、削二宗室之繁蕪一、省中歳時之祿賞上、雖下至二女子一蔭留二身一、 祿不一レ及レ子、於二其隆退一、式當二悲吟一、竊見宗門賜レ姓者多、臣意所レ欣在二平朝臣一、請除レ非二女子一所レ有男兒、皆賜二平朝臣姓一、亦復諸姪希望者、同預二於此一矣、顧二骨肉於天然一、深愛雖レ存.添二塵涓於國用一、篤誠傾企、至レ是許レ之、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0223 貞觀四年五月廿二日己丑、左京人正六位上坂井王、賜二姓淸春眞人一、磯城親王五代之孫也、

〔三代實録〕

〈十一/淸和〉

p.0223 貞觀七年六月十六日乙丑、左京人六世無位三坂王、賜二姓淡海眞人一、河島王子裔孫也、

〔三代實録〕

〈十一/淸和〉

p.0223 貞觀七年六月廿三日壬申、左京人正六位上坂井王、賜二姓淸春眞人一、磯城皇子之裔孫也、

〔三代實録〕

〈二十/淸和〉

p.0223 貞觀十三年閏八月十六日己未、左京人散位從五位下有道王男二人、女二人、姪女一人、賜二姓淸原眞人一、舍人親王之後也、

〔三代實録〕

〈二十/淸和〉

p.0223 貞觀十三年閏八月廿九日壬申、左京人有氏王、賜二姓淸原眞人一、其先舍人親王之後也、

〔三代實録〕

〈二十四/淸和〉

p.0223 貞觀十五年七月廿八日庚寅、左京人成相王、後相王、賜二姓高階眞人一、其先高市皇子之後也、

〔三代實録〕

〈二十四/淸和〉

p.0223 貞觀十五年九月廿七日己丑、右京人正六位上藤山王、三原王、長栖王、長峯王、長良王、忠峯王、正峯王、豐峯王男女十九人、賜二姓文室眞人、其先出レ自二淨御原天皇〈○天武〉第二皇子一、左京人辛身王、賜二平朝臣一、賀陽親王之後也、

〔三代實録〕

〈二十四/淸和〉

p.0223 貞觀十五年十一月十一日壬申、左京人、善常王、直道王、今道王、賜二姓淸風眞人一、

〔三代實録〕

〈二十六/淸和〉

p.0223 貞觀十六年十一月廿一日丙午、從五位上守刑部卿兼行加賀守茂世王、上レ疏請レ賜二男從五位下好風等姓一、曰、茂世天潢餘流、若木片枝、賴二此晡〈○晡恐明誤〉時一、夙預二列位一、負乘之責、無レ地レ逃レ身、叨濫之慚、何施二眉目一、闔門大小、徒費二府帑之資一、中心寤寐、未レ得二酬答之由一、當今上則一世、或除二宗正之譜一、下則諸王、除編二京兆之籍一、是固救二國家之衰耗一、存二公平之至計一也、茂世誠雖二頑嚚一、久美二此義一、伏望件好風貞 文二人、賜二姓平朝臣一、永停レ給レ祿、滴二露於溟渤一、新開二根源一、遺二孫謀於不朽一、但女是一身絶二胤息一、固以准レ舊、不レ預二此例一、詔許レ之、

〔三代實録〕

〈三十四/陽成〉

p.0224 元慶二年十二月廿五日丙戌、無位潔行王、賜二姓平朝臣一、二品賀陽親王男、從四位上利基王之子也、

〔三代實録〕

〈三十七/陽成〉

p.0224 元慶四年正月廿六日庚辰、左京人文章生無位有相王、賜二姓平朝臣一、有相、從五位下行越中介平朝臣定相之弟也、

〔三代實録〕

〈三十七/陽成〉

p.0224 元慶四年六月廿一日発卯、左京人、忠相王、敏相王、宜子女王、賜二姓源朝臣一、卽是從四位上行左馬頭源朝臣興基之男女也、興基賜レ姓之日、脱落不レ載、故今追賜焉、

〔三代實録〕

〈三十八/陽成〉

p.0224 元慶四年八月十四日乙未、正六位上本野王、賜二姓淡海眞人一、其先出レ天命開別天皇〈○天智〉之後一也、本野自言、親父淸直、延暦十一年七月三日、賜二姓淡海眞人一、而本野脱漏、不レ預二爲レ臣之例一、故追賜焉、

〔三代實録〕

〈四十二/陽成〉

p.0224 元慶六年六月廿五日丙申、從四位下行攝津守實世王男、景行、秋雪、申如、廉往等、賜二姓平朝臣一、但女子者、前生帶二王號一、後産卽入二平氏一、實世、仲野親王之子也、

〔三代實録〕

〈四十五/光孝〉

p.0224 元慶八年三月八日己巳、無位逐良王、賜二姓平朝臣一、仲野親王孫、從四位上潔世王之子也、

〔三代實録〕

〈四十七/光孝〉

p.0224 仁和元年二月十五日辛丑、左京人大舍人助正六位上氏宗王男峯兄、峯行、峯良、峯安、峯依、峯永、正六位上實世王男俊實、正六位上濱並王男有相、正六位上彌並王男善益、秋實、秀範、春淑、正六位上富貞王男恒並、恒世、今恒、淨恒、良並、恒身、恒秀等十九人、賜二姓惟原朝臣一、其先出レ自二由原天皇〈○施基親王〉之後春日親王一也、

〔三代實録〕

〈四十七/光孝〉

p.0224 仁和元年二月廿八日申寅、無位安典王、賜二姓平朝臣一、故二品仲野親王後、從四位上 輔世王之子也、

〔日本紀略〕

〈宇多〉

p.0225 寬平元年五月十三日、賜二平朝臣姓一、者五人、

〔皇胤紹運録〕

p.0225 桓武天皇 葛原親王
平高棟
高見王〈无官无位〉 平高望〈從五下、上總介、初賜二平氏姓一、〉

〔源平盛衰記〕

〈一〉

p.0225 平家繁昌幷德長壽院導師事
マヂカク入道太政大臣平淸盛ト申ケル人ノ有樣、傳聞コソ心モ詞モ及バレネ、桓武天皇第五ノ王子、一品式部卿葛原親王九代ノ後胤、讃岐守正盛孫、刑部卿忠盛嫡男也、彼親王御子高見王ハ、無官無位ニシテ失給ニケリ、其御子高望王ノ時、寬平元年五月十二日ニ、始テ平姓ヲ賜テ、上總介ニ成給シヨリ以來、忽ニ王氏ヲ出テ人臣ニ連ル、

〔皇胤紹運録〕

p.0225 光孝天皇 是忠親王 式膽王
平季明〈從五上民部大輔、天暦年中賜二平姓一、〉

〔諸家知譜拙記〕

〈五〉

p.0225 廣幡〈正親町源氏〉
正親町院 誠仁親王 智仁親王 忠幸〈廣幡祖、賜二源姓一、〉

女子賜姓

〔續日本紀〕

〈五/元明〉

p.0225 和銅五年九月己巳、詔曰、故左大臣正二位多治比眞人島之妻家原音那、〈○中略〉以二夫存之日一、相二勸爲レ國之道一、夫亡之後、固守二同墳之意一、朕思二彼貞節一、感歎之深、〈○中略〉家原音那、加二賜連姓一、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0225 天平二十年七月丙戌、從五位下大倭御手代連麻呂女、賜二宿禰姓一、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0225 天平勝寶七歳正月甲子、從七位上山田史廣人、從五位下比賣島女等七人、賜二山田御井宿禰姓一、

〔續日本紀〕

〈二十二/淳仁〉

p.0225 天平寶字三年七月己巳、夫人正二位廣岡朝臣古那可智薨、正四位上橘宿禰佐爲 之女也、天平勝寶九歳閏八月十八日、有レ勅賜二姓廣岡朝臣一、

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0226 天平神護二年二月丁未、命婦外從五位下水海毗登淸成等五人、賜二姓水海連一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0226 延暦十年正月甲戌、太秦公忌寸濱刀自女、賜二姓賀美能宿禰一、賀美能親王之乳母也、

〔續日本後紀〕

〈三/仁明〉

p.0226 承和元年十一月己未、女孺河内國若江郡浮穴直永子、賜二姓春江宿禰一、

〔續日本後紀〕

〈十八/仁明〉

p.0226 承和十五年〈○嘉祥元年〉七月辛酉、右京人蔭孫正六位下豐野眞人澤野兄弟姉妹十人、賜二姓高階眞人一、天渟中原瀛眞人天皇〈○天武〉之苗裔也、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0226 貞觀四年三月廿二日庚寅、從五位下錦部淨刀自子、賜二姓河上朝臣一、

兒賜姓

〔法曹至要抄〕

〈下/服假〉

p.0226 一違法養子爲二養父母一無二服假一事
戸婚律云、卽養二異姓男一者、徒一年、與者笞五十、其遺棄小兒、年三歳以下、雖二異姓一聽二收養一、卽從二其姓一、〈異姓之男、本非二族類一、違レ法收養、以レ故徒一年、養レ女者不レ坐也、○原、本有二錯簡一、據二唐律一訂、〉

〔唐律疏議〕

〈十二/戸婚〉

p.0226 疏議曰、異姓之男、本非二族類一、違レ法收養、故徒一年、違レ法與者、得二笞五十一、養レ女者不レ坐、其小兒年三歳以下、本生父母遺棄、若不レ聽二收養一、卽性命將レ絶、故雖二異姓一仍聽二收養一、卽從二其姓一、如レ是父母遺失、於二後來一識認、合下還二本生失レ兒之家一、量酬中乳哺之直上、

〔文保記〕

p.0226 養子事、〈○中略〉小兒三歳以下、及養女子之外者、不レ聽收養一、縦違而雖二乳育一、不レ得二養子之號一、仍不レ可レ有二服假一、矣、竎レ野而不レ知二實父一之時、雖レ不レ合二昭穆一、聽二收養一之由、見二元暦二年七月日明法博士中原基廣勘答一、戸婚律云、遺弃小兒、三歳以下、雖二異姓一聽二收養一、卽從二其姓一云々、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0226 天平勝寶八歳十二月乙未、先レ是有二恩勅一、收二集京中孤兒一、而給二衣糧一養之、至レ是男九人、女一人成人、因賜二葛木連姓一、編二附紫薇少忠從五位上葛木連戸主之戸一、以成二親子之道一矣、

〔日本後紀〕

〈八/桓武〉

p.0226 延暦十八年二月乙未、贈正三位行民部卿兼造宮大夫美作備前國造和氣朝臣淸麻呂薨、〈○中略〉姉廣虫.〈○中略〉寶字八年、大保惠美忍勝、叛逆伏レ誅、〈○中略〉亂止之後、民苦二飢疫一、棄二子草間一、遣レ人收 養、得二八十三兒一、同名二養子一、賜二葛木首一、

〔續日本後紀〕

〈十五/仁明〉

p.0227 承和十二年十一月丁巳、勅鴨河悲田預僧賢義、所レ養孤兒、淸繼、淸人、淸雄等十八人、並賜二新生連姓一、貫二左京九條三坊一、卽以二淸繼一爲二戸主一、

僧侶賜姓

〔皇胤紹運録〕

p.0227 仁明天皇
貞登〈正五下、備中守、本姓源、出家名二探寂一、還俗賜二貞朝臣姓一、母更衣三國氏、〉

〔續日本紀〕

〈一/文武〉

p.0227 四年八月乙丑、勅二僧通德惠俊一、並還俗、代度二各一人一、賜二通德姓陽侯史名久爾曾一、授二勤廣肆一、賜二惠俊姓吉名宜一、授二務廣肆一、爲レ用二其藝一也、

〔續日本紀〕

〈二/文武〉

p.0227 大寶元年三月壬辰、令二僧辨紀還俗一、代度二一人一、賜二姓春日倉首名老一、授二追大壹一、

〔續日本紀〕

〈二/文武〉

p.0227 大寶元年八月壬寅、勅二僧惠耀、信成、東樓一、並還俗復二本姓一、代度二各一人一、惠耀姓録名兄麻呂、信成姓高名金藏、東樓姓王名中文、

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0227 天平神護二年十月壬寅、詔曰、〈○中略〉基眞禪師〈爾〉法參議大律師〈止之天、〉冠〈波〉正四位上〈乎〉授〈氣〉、復物部淨〈之乃〉朝臣〈止〉云姓〈乎〉授〈末川流止、○下略〉

〔扶桑略記〕

〈二十三/醍醐〉

p.0227 寬平十年〈○昌泰元年〉十月廿一日、太上天皇、〈○宇多〉有二御鷹狩逍遙一、 廿三日、早朝進廢、枉レ道過二法華寺一、〈○中略〉上皇馬上勅曰、素性法師、應レ住二良因院一、馳レ使令レ參二會於路次一、卽差二右近番長山邊友雄一請レ之、法師單騎、參二會路頭一、上皇感歎、法師脱レ笠揚レ鞭前驅而行、勅曰、相隨者總是白衣、禪師稱須三假隨二俗法一、仍號曰二良因朝臣一、取二住所之名一也、

〔袋草紙〕

〈四〉

p.0227 素性ハ、住二石上良因院一、仍寬平法皇、〈○宇多〉宮瀧遊覽間、號二之良困朝臣一、而付二此名一、稱二入道一之人尤僻事也、

歸化人賜姓

〔新撰姓氏録〕

〈序〉

p.0227 垂仁撫レ運、惠澤彌新、擧措得レ中、姓氏稍分、況復任那欽レ風、新羅歸レ 、爾來諸蕃仰レ德、無二思不一レ來、懷レ遠賜レ姓、是時著明、
○按ズルニ、上代歸化八ニ姓ヲ賜ヒシコトハ、本篇中卷、以地名爲姓、及ビ以官職爲姓等ノ條ニアリ、參看スベシ、

〔續日本紀〕

〈九/聖武〉

p.0228 神龜元年五月辛未、從五位上薩妙觀、賜二姓河上忌寸、從七位下王吉勝、新城連、正八位上高正勝、三笠連、從八位上高益信、男捄連、從五位上吉宜、從五位下吉智首、並吉田連、從五位下能兄麻呂、林連、正六位下賈受君、神前連、正六位下樂浪河内、高丘連、正七位上四比忠勇、椎野連、正七位上荊軌武、香山連、從六位上金宅良、金元吉、並國覔連、正七位下高昌武、殖槻連、從七位上王多寶、蓋山連、勳十二等高祿德、淸原連、无位狛祁〈祁恐部誤〉乎理和久、古衆連、從五位下呉肅胡明、御立連、正六位上物部用善、物部射園連、正六位上久米奈保麻呂、久米連、正六位下賓難大足、長丘連、正六位下胛巨茂、城上連、從六位下谷邦庚受、難波連、正八位上答本陽春、麻呂〈○呂恐田誤〉連一、

〔續日本紀考證〕

〈四〉

p.0228 薩妙觀云々〈按此以下、皆外蕃投化人也、〉

〔續日本紀〕

〈十一/聖武〉

p.0228 天平六年九月戊辰、唐人陳懷王、賜二千代連姓一、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0228 天平勝寶八歳七月庚午、河内國石川郡人漢人廣橋、漢人刀自賣等十三人、賜二山背忌寸姓一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0228 天平寶字元年四月辛巳、勅曰、〈○中略〉高麗百濟新羅人等、久慕二聖化一、來二附我俗一、志願レ給レ姓、悉聽二許之一、

〔新撰姓氏録〕

〈序〉

p.0228 勝寶年中、時有二恩旨一、聽二許諸蕃一、任レ願賜レ之、逐使二前姓後姓、文字斯同、蕃俗和俗、氏族相疑一、萬方庶民陳二高貴之枝葉一、三韓蕃賓、稱二日本之神胤一、

〔續日本紀〕

〈二十三/淳仁〉

p.0228 天平寶字五年三月庚子、百濟人余民善女等四人、賜二姓百濟公、韓遠智等四人、中山連、王國島等五人、楊津連、甘良東人等三人、淸篠連、刀利甲斐麻呂等七人、丘上連、戸淸道等四人、松井連、憶賴子老等四十一人、石野連、竹志麻呂等四人、坂原連、圭阿内等二人、淸湍連、面得敬等四人、春野 連、高牛養等八人、淨野連、卓果智等二人、御池造、延爾農成等四人、長沼造、伊志麻呂、福地造、陽麻呂、高代造、鳥那龍神、水雄造、科野友麻呂等二人、淸田造、斯﨟國足等二人、淸海造、佐魯牛養等三人、小川造、王寶受等四人、楊津造、答他伊奈麻呂等五人、中野造、調阿氣麻呂等二十人、豐田造、高麗人達沙仁德等二人、朝日連、上部玉虫麻呂、豐原連、前部高文信、福當連、前部白公等六人、御坂連、後部王安成等二人、高里連、後部高呉野、大井連、上部王彌夜大理等十人、豐原造、前部選理等三人、柿井造、上部君足等二人、雄坂造、前部安人、御坂造、新羅人新良木舍姓縣麻呂等七人、淸住造、須布呂比滿麻呂等十三人、狩高造、漢人伯德廣足等六人、雲梯連、伯德諸足等二人、雲梯造一、

〔續日本紀〕

〈二十四/淳仁〉

p.0229 天平寶字七年八月甲午、新羅人中衞少初位下新良木舍姓前麻呂等六人、賜二姓淸住造、漢人伯德廣道、姓雲梯連一、

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0229 天平神護二年五月壬戌、在二上野國一新羅人子、午足等一百九十三人、賜二姓吉井連一、

〔續日本紀〕

〈三十五/光仁〉

p.0229 寶龜九年十二月庚寅、玄番頭從五位上袁晉卿、賜二姓淸村宿禰一、晉卿唐人也、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0229 寶龜十一年十二月甲午、唐人從五位下沈惟岳、賜二姓淸海宿禰一、編二附左京一、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0229 延暦二年七月癸巳、左京人散位從六位上金肆順、賜二姓海原連一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京諸蕃/新羅〉

p.0229 海原造〈○造原無、據二一本一補、〉
新羅國人、進廣肆金加志毛禮之後也、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0229 延暦三年六月辛丑、唐人賜緑晏子欽、腸緑徐公卿等、賜二姓榮山忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0229 延暦三年六月癸丑、唐人正六位上孟惠芝、正六位上張道光等、賜二姓嵩山忌寸一、正六位下吾税兒、賜二永國忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0229 延暦五年八月戊寅、唐人慮如津、賜二姓淸川忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0229 延暦六年四月乙卯朔、唐人王維倩、朱政等、賜二姓榮山忌寸一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0230 延暦七年五月丁巳、唐人淸朝、賜二姓新長忌寸一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0230 延暦十年五月乙亥、唐人正六位上王希逸、賜二姓江田忌寸一、情願也、

〔日本後紀〕

〈八/桓武〉

p.0230 延暦十八年十二月甲戌、甲斐國人止彌若虫、久信耳、鷹長等一百九十人言、己等先祖、元是百濟人也、仰二慕聖朝一、航レ海投化、卽天朝降二綸旨一、安二置攝津職一、後依二丙寅歳正月廿七日格一、更遷二甲斐國一、自レ爾以來、年序既久、伏奉二去天平勝寶九歳四月四日勅一偁、其高麗百濟新羅人等、遠慕二聖化一、來二附我俗一、情願レ給〈○給字原無、今據二續日本紀一補、〉レ姓、悉聽二許之一、而己等先祖、未レ改二蕃姓一、伏請蒙二改姓一者、賜二若虫姓石川、鷹長等姓廣石野一、又信濃國人外從六位下卦婁眞老、後部黑足、前部黑麻呂、前部佐根人、下部奈氐麻呂、前部秋足、小縣郡人无位上部豐人、下部文代、高麗家繼、高麗繼楯、前部貞麻呂、上部色布知等言、己等先高麗人也、小治田〈○推古〉飛鳥〈○舒明〉二朝庭時節、歸化來朝、自レ爾以還、累世平民、未レ改二本號一、伏望依二去天平勝寶九歳四月四日勅一、改二本姓一者、賜二眞老等姓須々岐、黑足等姓豐岡、黑麻呂姓村上、秋足等姓篠井、豐人等姓玉川、文代等姓淸岡、家繼等姓御井、貞麻呂姓朝治、色布知姓玉井一、

〔日本後紀〕

〈二十一/嵯峨〉

p.0230 弘仁二年正月戊申、河内國人從八位上玉作鯛釣、賜二姓高道連一、

〔文德實録〕

〈四〉

p.0230 仁壽二年十二月庚午、外從五位下大學助敎西漢人宗人、賜二姓滋善宿禰一、

〔三代實録〕

〈二十一/淸和〉

p.0230 貞觀十四年五月十五日甲申、右京人左官掌從八位上狛人氏守、賜二姓直道宿禰一、氏守爲レ人長大、容儀可レ觀、權爲二玄蕃屬一向二鴻臚館一、供二讌饗送迎之事一、故隨二氏守申請一聽レ改レ姓、其先高麗國人也、

歸化人用本姓

〔新撰姓氏録〕

〈右京諸蕃/百濟〉

p.0230 賈氏
出レ自二百濟國人賈義持之後一也

〔續日本紀〕

〈十一/聖武〉

p.0230 天平五年六月丁酉、武藏國埼玉郡新羅人、德師等男女五十三人、依レ請爲二金姓一、

〔續日本紀〕

〈二十三/淳仁〉

p.0230 天平寶字五年十二月丙寅、唐人外從五位下李元環、賜二姓李忌寸一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0231 神護景雲二年三月癸丑、左京人外從五位下楊胡毗登人麻呂等男女六十四人、賜二姓楊胡忌寸一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京諸蕃/漢〉

p.0231 楊侯忌寸
出レ自二隋煬帝之後達率楊侯阿了王一也
楊胡史
同上

〔閑散餘録〕

〈上〉

p.0231 近頃ノ儒士ニ、餘姓ノ人アリ、是朝鮮ヨリ出タル姓ニテ餘璋王ノ苗裔ナリトイフ、其事ハ竹雨齋詩集ニ見ヘタリ、然ルニ日本紀ニハ、餘豐璋トアレバ、餘姓ト心得ルモコトワリナレドモ、唐書ニハ扶餘豐トアリテ、璋ハ其祖式王ノ名ニシテ、扶餘ハ百濟ノ氏ナリ、コレヲ以テ見レバ、餘姓トスルハ誤ナリ、古代ニハ朝鮮ヨリ吾國ニ來リ住シタル人多シ、或ハカノ國饑饉ノ時ハ、其民ヲ吾國ニ移サレタルコトアリ、又劉姓ノ人アリ、コレハ唐土ノ彭城ノ劉氏ナリ、故ニ或ハ彭城(サカキ)ト稱ス、長崎ノ舌官ノ内ナドニコノ姓アリ、鉅鹿(ヲヽカ)氏アリ、コレハ鉅鹿ノ魏氏ナリトゾ、

雜戸賜姓

〔續日本紀〕

〈六/元明〉

p.0231 和銅六年十一月丙子、詔正七位上按作磨心、能工異才、獨越二衆侶一、織二成錦綾一、實稱二妙麗一、宜下磨心子孫免二雜戸一賜中姓栢原村主上、

〔續日本紀〕

〈八/元正〉

p.0231 養老三年十一月戊寅、少初位下河内手人大足、賜二下譯姓一、忍海手人廣道、賜二久米直姓一、並除二雜戸號一、

奴婢賜姓

〔令義解〕

〈二/戸〉

p.0231 凡浮逃絶レ貫〈○註略〉及家人奴婢、被レ放爲レ良、若訴レ良得レ免者、並於二所在一附レ貫、〈○註略〉若欲レ還二本屬一者聽、〈○註略〉

〔令集解〕

〈九/戸〉

p.0231 釋云、家人奴婢、放爲レ良之類者、生縁本姓、及舊主姓部、隨レ宜命耳、問家人奴婢被レ放爲レ良、若訴レ良得レ免者、並於二所在一附レ貫.下條云、放二家人奴婢一爲二良及家人一者、仍經二本屬一申牒除附、未レ知其別如何、答上 條所在附貫云耳、下條稱、經二官司一申牒除附耳、古記云、問並於二所在一附貫、若爲附レ姓、答舊主姓部附耳、問家人奴婢、或本レ母是良、或本レ父是良、未レ知欲レ從二父母姓一聽不、答欲レ還二本生父母家一亦爲二本屬一、任レ意合二附注一聽之、

〔續日本紀〕

〈九/元正〉

p.0232 養老七年十二月丁酉、放二官婢花一從レ良、賜二高市姓一、

〔續日本紀〕

〈十四/聖武〉

p.0232 天平十四年二月戊寅、免二中官職奴廣庭一、賜二大養德忌寸姓一、

〔續日本紀〕

〈十五/聖武〉

p.0232 天平十五年九月己酉、免二官奴斐太一從レ良、賜二大友史姓一、斐太始、以二大坂沙一治二玉石一之人也、

〔續日本紀〕

〈二十五/淳仁〉

p.0232 天平寶字八年七月丁未、先レ是從二位文室眞人淨三等奏曰、伏奉二去年十二月十日勅一、紀寺奴益人等訴云、紀袁祁臣之女粳賣、嫁二本國氷高評人内原直牟羅一、生二兒身賣狛賣二人一、蒙レ急則臣處分、居二住寺家一、造二工等食一、後至二庚寅、〈○持統四年〉編戸之歳一、三綱梭レ數、各爲二奴婢一、因レ斯久時告愬、分雪無レ由、空歴二多年一、于レ今屈滯、幸屬三天朝照二臨宇内一、披二陳欝結一、伏望正レ名者、爲レ賤爲レ良有レ因有レ果、浮沈任レ理、其報必應、宜下存二此情一、子細推二勘浮沈所一レ適剖判申聞上者、謹奉二嚴勅一、捜二古記文一、有二僧綱所庚午〈○天智九年〉籍一、書二寺賤名一、中有二奴太者、幷粳賣、及粳賣兒身賣狛賣一、就レ中異腹奴婢、皆顯二入由一、太者幷兒、入由不レ見、或曰、戸令曰、凡戸籍恒留二五比一、其遠年者依レ次除、但近江大津宮、〈○天智〉庚午年籍不レ除、蓋爲二氏姓之根本一、遏二姦欺之亂一レ眞歟、據レ此而言、猶爲二寺賤一、或曰、賞疑從レ重、刑疑從レ輕、典冊明文、何其不レ取、因レ斯覆審、或可レ從レ浮、雙疑聳立、各自爭レ長、淨三等庸愚、心迷二孰是一、輕陳二管見一、伏聽二天裁一、奉レ勅依二後判一、於レ是益麻呂等十二人、賜二姓紀朝臣一、眞玉女等五十九人、内原直、卽以二益麻呂一爲二戸頭一、編二附京戸一、而紀朝臣伊保等、猶疑レ非レ勅、至レ是召二御史大夫從二位文室眞人淨三、參議仁部卿從四位下藤原惠美朝臣朝獦一、入二於禁内一、高野天皇〈○孝謙〉口勅曰、前者卿等勘定而奏、依二庚午籍一勘者可レ從レ沈、是一理也、又檢二紀寺遠年資財帳一、異腹奴婢皆顯二入由一、粳賣一腹、不レ見二入由一、據レ此而言、或可レ從レ浮、是亦一理也、罪疑就レ輕、先聖所レ傳、是以從レ輕之狀、報宣巳訖、而紀朝臣等猶疑レ非レ勅、不レ肯二信受一、故今召二御史大夫文室眞人一、面告二其旨一、復召二朝獦一、副令二相聽一、 戊申、遣レ使宣レ詔、 放二紀寺奴益人等七十六人一從レ良、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0233 神護景雲元年三月癸亥、放二奴息麻呂一、賜二姓殖栗連一、婢淸賣、賜二姓忍坂一、

〔續日本紀〕

〈三十一/光仁〉

p.0233 寶亀二年五月戊申、近衞勳六等藥師寺奴百足、賜二姓三島部一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0233 寶亀四年七月庚寅、詔免二從四位下紀益人一爲二庶人一、賜二姓田後部一、又去寶字八年放免、紀寺賤七十五人、依レ舊爲二寺奴婢一、但益人一身者、特從二良人一、

〔日本後紀〕

〈八/桓武〉

p.0233 延暦十八年四月丁丑、故正五位下上毛野朝臣稻人賤宅敷女男二人、賜二姓物部一、

夷人賜姓

〔日本後紀〕

〈二十四/嵯峨〉

p.0233 弘仁五年十二月癸卯朔、勅歸降夷俘、前後有レ數、仍量二便宜一安置、官司百姓、不レ稱二彼姓名一、而常號二夷俘一、既馴二皇化一、深以爲レ耻、宣二早告知莫一レ號二夷俘一、自レ今以後、隨二官位一稱レ之、若無二官位一、卽稱二姓名一、

〔續日本紀〕

〈五/元明〉

p.0233 和銅三年四月辛丑、陸奥蝦夷等、請下賜二君姓一同中於編戸上、許レ之、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0233 延暦九年五月庚午、陸奥國言、遠田郡大領外正八位上勳八等遠田公押人疑云、己既洗二濁俗一、更欽二淸化一、志同二内民一、風仰二華土一、然猶未レ免二田夷之姓一、永貽二子孫之耻一、伏望一同二民例一、欲レ改二夷姓一、於レ是賜二姓遠田臣一、

〔日本後紀〕

〈十二/桓武〉

p.0233 延暦廿四年三月乙亥、播磨國夷第二等去返公島子、賜二姓浦上臣一、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0233 弘仁三年九月戊午、陸奥國遠田郡人勳七等竹城公金弓等三百九十六人言、己等末レ脱二田夷之姓一、永貽二子孫之耻一、伏請改二本姓一爲二公民一、被レ停レ給レ祿、永奉二課役一、者勅可、〈○中略〉仍賜二勳七等竹城公金弓、勳八等黑田竹城公繼足、勳九等白石公眞山等男女一百廿二人、陸奥磐井臣一、

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0233 承和十年二月甲戌、播磨國飾磨郡人散位正七位下叫綿麻呂、賜二姓春永連一、元夷種也、

神宣賜姓

〔續日本紀〕

〈十二/聖武〉

p.0233 天平九年十一月壬辰、宴二群臣於中宮一、散位正六位上大倭忌寸小東人、大外記從六位下大倭忌寸水守二人、賜二姓宿禰一、自餘族人連姓、爲レ有二神宣一也、

有功賜姓

〔日本書紀〕

〈六/垂仁〉

p.0234 三十二年七月己卯、皇后日葉酢媛〈ノ〉命〈一云二日葉酢根ノ命一也〉薨、臨レ葬有レ日焉、天皇詔二群卿一曰、從死之道、前知二不可一、今此行之葬、奈之爲何、於レ是野見宿禰進曰、夫君王陵墓、埋二立生人一、是不良也、豈得レ傳二後葉一乎、願今將レ議二便事一而奏之、則使老喚二上出雲國之土部壹佰人一、自領二土部等一、取レ埴以造二作人馬及種々物形一、獻二于天皇一曰、自レ今以後、以二是土物一更二易生人一、樹木二於陵墓一、爲二後葉之法則一、〈○中略〉天皇厚賞二野見宿禰之功一、亦賜二鍛地一、卽任二土部職一、因改二本姓一、謂二土部臣一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0234 島田臣
多朝臣同祖、神八井耳命之後也、五世孫武惠賀前命孫、仲臣子上、稚足彦天皇〈諡成務〉御代、尾張國鳥田上下二縣有二惡神一、遣二子上一平服之、復命之日、賜二號島田臣一也、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別/天神〉

p.0234 中臣志斐連
天兒屋命十一世孫、雷大臣命男、弟子之後、六位孫意富乃古連、雄略御世、東夷有二不臣之民一、毎レ人 强力、押二防朝軍一、於レ是意富乃古連、甲冑五重、跨二進、敵庭一、無レ勞二官軍一、一朝夷滅、天國悦二其功績一、更加二名字一、號二暴代〈○代恐伐誤〉連一、

〔日本書紀〕

〈十五/顯宗〉

p.0234 元年四月丁未、詔曰、凡人主之所二以勸一レ民者、惟授レ官也、國之所二以興一者、惟賞レ功也、夫前播磨國司來目部小楯、〈更名磐楯〉來迎擧レ朕、厥功茂焉、所一、志願一勿レ難レ言、小楯謝曰、山官宿所レ願、乃拜二山官一、改賜二姓山部連氏一、

〔日本書紀〕

〈十九/欽明〉

p.0234 三十年正月辛卯朔、詔曰、量二置田部一、其來尚矣、年甫十餘、脱レ籍免レ課者衆、宜下遣二膽津〈膽津者、王辰爾之甥也、〉檢中定白猪田部丁籍上、 四月膽津檢二閲白猪田部丁一者、依レ詔定レ籍、果成二田戸一、天皇嘉二膽津定レ籍之功一、賜レ姓爲二白猪史一、尋拜二田令一、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國皇別〉

p.0234 佐代公
上毛野朝臣同祖、豐城入彦命之後也、敏達天皇、行二幸吉野川瀨一之時、依レ有二勇事一、賜二佐代公一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京諸蕃/漢〉

p.0235 和藥使主
出レ自二呉國主照淵孫智聰一也、欽明天皇御世、随二使大伴佐氐比古一、持二内外典藥書明堂圖等百六十四卷、彿像一軀、伎樂調度一具等一入朝、男善那使主、孝德天皇御世、依レ獻二牛乳一、賜二姓和藥使主一、奉レ度二本方書一百卅卷、明堂圖一卷、藥臼一、及伎樂一具一、今在二大寺一也、

〔日本書紀〕

〈二十五/孝德〉

p.0235 白雉五年七月丁酉、西海使吉士長丹等、共二百濟新羅遣使一泊二于筑紫一、是月褒下美西海使等奉二對唐國天子一、多得中文書寶物上、授二小山上大使吉士長丹一、以二小華下一、賜二封二百戸一、賜レ姓爲二呉氏一、

〔日本書紀〕

〈二十七/天智〉

p.0235 八年十月乙卯、天皇幸二藤原内大臣〈○鎌足〉家一、親問レ所レ患、 庚申、天皇遣二東宮大皇弟〈○大海人〉於藤原内大臣家一、授二大織冠與二大臣位一、仍賜レ姓爲二藤原氏一、自レ此以後、通曰二藤原大臣一、 辛酉、藤原内大臣薨、

〔藤原家傳〕

〈止〉

p.0235 卽位二年〈○天智〉冬十月、稍纒二沈痾一、遂至二大漸一、帝臨二私第一、親問レ所レ患、〈○中略〉卽時還レ宮、遣二東宮皇太弟一、就二其家一詔曰、邈思二前代一、執政之臣、時々世々、非二一二耳一、而計レ勞梭レ能、不レ足レ比レ公、非下但朕寵二汝身一而巳上、後嗣帝王、實惠二汝子孫一、不レ忘不レ遣、廣厚酬答、頃聞二病重一、朕意禰軫、作二汝可レ得之任一、仍授二大織冠一、以任二内大臣一、改レ姓爲二藤原朝臣一、

〔古事記傳〕

〈十五〉

此より前に、中臣連大島とありし人を、此後には藤原朝臣大島とあれば、朝臣姓を賜ひし時に、此等も藤原になれるにや、〈但し特統紀には、又中臣大島朝臣とあり、此人は、糠手子(ヌカテコ)連の孫、許米(コメ)の子なり、さて又臣麻呂(オミマロ)を、持統紀三年の處には、中臣朝臣と記し、七年の處には、葛原(フヂハラ)朝臣と記せり、これらを以て思ふに、藤原と云は、始のほどは、たヾ稱號と云物の如くにて、正しく姓にも非りけむ、故になほ中臣朝臣とも云しなるべし、若し然らずは、天武天皇の御世、朝臣の加婆禰を賜ふ處に、かならず藤原ともあるべきことなるに、たヾ中臣連とのみありて、別に藤原は見えず、然るを其時より後は、藤原朝臣とも云るを以て見れば、なほ中臣朝臣に後て、藤原は別號の如くなりしと聞ゆ、〉

〔續日本紀〕

〈一/文武〉

p.0235 三年正月癸未、詔授二内藥官桑原加都直廣肆一、賜二姓連一、賞二勤公一也、

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0235 天平勝寶二年三月戊戌、駿河國守從五位下楢原造東人等、於二部内廬原郡多胡浦濱一 獲二黄金一獻レ之、〈練金一分、沙金一分、〉於レ是東人等、賜二勤臣姓一、

〔伊呂波字類抄〕

〈志/姓氏〉

p.0236 滋野
國史云、元楢原東人、天平勝寶元年爲二駿河守一、于レ時出二黄金一、採而獻レ之、帝美二其功一曰、勤乎臣、遂取二勤臣之義一賜二姓伊蘇志一、男家譯、延暦年中、賜二姓磁野宿禰一、同十四年正月、家譯賜二朝臣尸一、

有功賜姓其族

〔續日本紀〕

〈八/元正〉

p.0236 養老五年六月戊寅、詔曰、沙門法蓮、心住一禪枝一、行居二法梁一、尤精二醫術一、濟二治民苦一、善哉若人、何不二褒賞一、其僧三等以上親、賜二宇佐君姓一、

〔續日本紀〕

〈十/聖武〉

p.0236 神龜四年十二月丁丑、勅曰、僧正義淵法師、〈俗姓市往氏也〉禪枝早茂、法梁惟隆、扇二玄風於四方一、照二慧炬於三界一、加以自二先帝御世一、迄二于朕代一、供二奉内裏一、無二一咎愆一、念斯若人、年德共隆、宜下改二市往氏一賜二岡連姓一傳中其兄弟上、

除籍賜姓

〔類衆名物考〕

〈姓氏九〉

p.0236 罪人變姓名一
案に、古へより罪過有人は、或はその姓名を改めて、是を耻辱しむる事有、僧は俗姓名を付る事も律令の定めなり、是等の事、時により人にしたがふ事なり、一定の法にはあらず、

〔令義解〕

〈二/僧尼X 凡僧尼有レ准二格律一、合二徒年以上者還俗、許下以二告牒一當中徒一年上、〈謂格者、臨時詔勅也、律云、事有二時宜一、故人主權斷詔勅、量レ情處分是、其格律者、元爲二俗人一設レ法、不下爲二僧尼一立一レ制、是以稱ノ准也、徒年以上者、死罪以下也、告牒者、僧尼得度公驗也、依レ律雜犯死罪者除名、卽知僧尼犯二死罪一者亦先還俗、然後處レ死、其流罪者、比徒四年、以二告牒一當二徒一年一、其餘三年、依二下文一役レ身也、若犯二加役流一者、亦還俗而配流、不レ得下以二告牒一當上、卽至二配所一不レ免二居作一也、〉〉

〔續日本紀〕

〈二十三/淳仁〉

p.0236 天平寶字五年三月己酉、茅原王、坐二刀殺一レ人、賜二姓龍田眞人一、流二多褹島一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0236 寶龜三年二月癸酉、先レ是從五位上掃守王男、小月王、賜二姓勝間田一、流二信濃國一、至レ是復二屬籍一、

〔玉海〕

p.0236 治承四年五月十六日丁卯、隆職宿禰、注二送三條宮配流事一、其狀如レ此、
源以光〈本御名以仁、忽賜レ姓改レ名云々、〉
宜下處二遠流一早令上レ追二出畿外一
高倉宮配流事、被二仰下一之狀如レ此、但不レ被レ作二官符一者、配流人不レ作二官符一何例哉、然者不レ可レ被レ仰二上卿一也、」始維光王、可レ配二土左國一之由宣下云々、而後被二改仰一歟、只今奉行史申旨如レ此云々、

〔明月記〕

p.0237 治承四年五月十六日丁卯、今日朝傳聞、三條宮〈○以仁王〉配流事、日來云々、夜前檢非違使、相二具軍兵一圍二彼第一、〈賜二源氏之姓一、其名以光云々、〉先レ是主人逃去、〈不レ知二其所一〉

〔源平盛衰記〕

〈十五〉

p.0237 南都騒動始事
右大將宗盛子息侍従淸宗ハ、三位シテ三位侍從ト云、〈○中略〉宗盛卿ハ此年ノ程マデハ兵衞佐ニテコソ御坐シニ、是ハ上達部ニ至リ給ヘリ、世ヲトル人ノ子ト云ナガラ、一ハヤクゾ覺エシ、〈○中略〉聞書ニハ父〈○平宗盛〉前右大將ノ源以光、幷賴政法師巳下追討ノ賞トゾ有ケル、源以光トハ高倉宮ノ御事也、法皇〈○後白河〉ノ王子ニテ御坐サズト云成シテ、源ノ姓ヲ奉リ、凡人ニサへ奉レ成事、淺間シトモ云計ナシ、

〔續日本紀〕

〈二十四/淳仁〉

p.0237 天平寶字七年八月己丑、糺政壹尹三品池田親王上表曰、臣男女五人、其母出レ自二凶族一、臣惡二其逆黨一、不レ預二王籍一、然今日月稍邁、聖澤頻流、當二此時一也、不レ爲二處置一、恐聖化之内、有二失レ所之民一、伏乞賜二姓御長眞人一、永爲二海内一族一、詔許レ之、

〔三代實録〕

〈十二/淸和〉

p.0237 貞觀八年三月二日戊寅、是日勅二沙彌深寂一、賜二姓貞朝臣名登一、叙二正六位上一、貫二右京一條一坊一、先レ是貞觀五年九月二十日、三品行中務卿諱〈光孝天皇〉親王、四品兵部卿兼行上總太守本康親王、參議正四位下行左兵衞督源朝臣多、從四位上行伊勢守源朝臣冷、散位從四位上源朝臣光等奏言、深寂是仁明天皇更衣三國氏所レ生也、承和之初、賜二姓源朝臣一、預二時服月俸一、厥後依二母過失一被レ削二屬籍一、仍出家入道、嘉祥之末、更垂レ優矜一、同二於法榮尋道之列一、預二時服月料一、聖躬不豫之間、與二諱等一共侍二嘗藥一、登遐之時、縁二身出家一不レ預二處分一、今善縁不レ遂、再落二俗塵一、所レ生之子、隨亦有レ數、而名猶編レ僧、身未レ有二貫附一、出仕之理 既絶、沈淪之悲良深、夫爲レ子之道、緇素無レ別、出家之時、既列二皇子一、還俗之日、何爲非レ兒、然則准二之人間一、宜レ復二本姓一、但伏聞嵯峨遺旨、母氏有レ過者、其子不レ得レ爲二源氏一、望請賜二姓名貞朝臣登一、叙二位階一貫二京職一、至レ是詔許レ之、

〔三代實録〕

〈四十九/光孝〉

p.0238 仁和二年十月十三日戊午、勅无レ姓者、其名淸實、賜二姓滋水朝臣一、貫二右京一條一、先レ是二品行式部卿本康親王、右大臣從二位兼行左近衞大將源朝臣多、參議正四位下右兵衞督兼伊豫權守源朝臣冷、參議正四位下左兵衞瞥源朝臣光等、詣レ闕上表曰、淸實依二身有一レ過、被レ削二屬籍一、經歴十年、天地不レ容、日月不レ照、率土之濱、獨無レ所レ庇、由レ是前日、奏下聞准二貞朝臣登之例一、可レ賜二別姓一之狀上、尭心有レ宥、忠仁及レ辜、恩詔優容、抃躍難レ測、伏望被レ賜二此姓一、許レ之、登是仁明天皇之子、母三國氏也、淸實今上皇子、母布勢氏、以レ過被レ削レ籍也

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0238 寶龜四年七月庚寅、詔免二從四位下妃益人一爲二庶人一、賜二姓田後部一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0238 延暦六年九月丁丑、先レ是贈左大臣藤原朝臣種繼男湯守、有レ過除レ籍、至レ是賜二姓井手宿禰一、

〔三代實録〕

〈四/淸和〉

p.0238 貞觀二年九月二日己酉、右京人從八位上中臣朝臣福成、賜二姓惟岳宿禰一、還二附右京九條一、先レ是福成被レ訴、去齊衡三年、中臣氏人、稱レ非二同族一、申レ官削レ籍、厥後福成、忽焉失レ姓、請下賜二件姓一、被上レ貫二右京一、許レ之、

〔源平盛衰記〕

〈五〉

p.0238 座主流罪事
廿一日〈○治承元年五月〉ニ、前座主明雲僧正ヲバ、大納言大夫藤原〈○藤原平家物語作二藤井一〉松枝ト名ヲ改テ、伊豆國ヘ流罪ト定ル、

〔天台座主記〕

p.0238 第五十五法印明雲、〈圓融坊〉治山十年、
權大納言顯通卿二男
○按ズルニ、公卿補任保安三年ノ條ニ、權大納言正二位源顯通、正月廿三日任トアリ、是ニ由リテ之ヲ觀レバ、明雲ハ原ト源氏ナリ、

〔法然上人行狀畫圖〕

〈三十三〉

p.0239 安樂死刑におよびてのちも、逆鱗なほやまずしやして、かさねて弟子のとがを師匠〈○法然〉におよぼされ、度縁をめし、俗名をくだされて、遠流の科にさだめらる、藤井の元彦云々、

賜醜姓

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0239 神護景雲三年五月壬辰、詔曰、不破内親王者、先朝有レ勅削二親王名一、而積惡不レ止、重爲二不敬一、論二其所一レ犯、罪合二八虐一、但縁レ有レ所レ思、特宥二其罪一、仍賜二厨眞人厨女姓名一、莫レ令レ在二京中一、

〔廿二史剳記〕

〈十九〉

p.0239 改二惡人姓名一、
惡二其人一而改二其姓名一、蓋本レ於二左傳所レ云檮杌饕餮、渾沌窮奇之類一、然此但加以二惡稱一、非レ易二其氏名一、且非二朝制一也、其改爲二惡姓惡名一者、王莽以二單于囊知牙斯不一レ順レ命、改二匈奴單于一爲二降奴單于一、此已開二其端一、後漢桓帝誅二梁冀一、惡二梁姓一、時鄧后猶冒二梁姓一、乃改二后姓一爲レ薄、此改レ姓也、呉孫皓殺二何定一、以二其惡一レ似二張布一、乃改二定名一爲レ布、此改レ名也、〈孫峻孫琳専レ權肆レ惡伏レ誅、呉主孫休削二其宗室屬籍一、但稱二故峻故琳一、此別是一法、〉晉成帝時、南頓王司馬宗有レ罪誅、貶二其族一爲二馬氏一、宋竟陵王劉誕反伏レ誅、孝武帝改二其姓一爲二留氏一、〈留與レ劉同音也〉又改二晉熙王母謝氏一爲二射氏一、齊明帝殺二魚腹侯子響一、改二其姓一爲蛸氏一、〈蛸與レ蕭同音也〉梁武帝弟子正德奔レ魏、尋又亡歸、帝改二其姓一爲二背氏一、豫章王綜奔レ魏、帝惡二其悖逆一、改二其子直一爲二悖氏一、武陵王紀起レ兵被レ誅、元帝改二其姓一爲二饕餮氏一、隋楊元感反伏レ誅、煬帝改二其姓一爲二梟氏一、唐高宗王皇后蕭良娣爲二武后所一レ殺、武后改二王皇后姓一爲二蟒氏一、蕭良娣姓爲二梟氏一、武后又殺二其姪武惟良武懷運一、皆改二姓蝮氏一、革命後、琅琊王冲越王貞起レ兵復レ唐、事敗被レ殺、皆改二姓虺氏一、連二坐一、韓王元嘉、魯王靈夔.范陽王靄、黄公譔、東莞公融、常樂公主亦改爲二虺氏一、契丹首領李盡忠、及孫萬榮反、后遣レ兵討レ之、改二李盡忠一爲二李盡滅一、孫萬榮爲二孫萬斬一、突厥默啜入寇、改二其名一曰二斬啜一、又骨咄祿入寇、改二其名一曰二不卒祿一、中宗時、成王千里欲レ誅二武三思黨宗楚客等一、不レ克被レ誅、改二姓蝮氏一、元宗初、 太平公主謀逆、寶懷貞懼レ罪、投レ水死、追戮二其屍一、改二姓毒氏一、宗室李晉亦與二太平之謀一被レ誅、改二姓厲氏一、皆亂世不經之陋例也、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0240 天平寶字元年七月庚戌、詔更遣二中納言藤原朝臣永手等一、窮二問東人等一、〈○中略〉大伴古麻呂、多治比犢養、小野東人、賀茂角足〈改二姓乃品志一(○○○○○)〉等、並杖下死、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0240 神護景雲元年十一月丙寅、私鑄錢、人主淸麻呂等四十人、賜二姓鑄錢部一、流二出羽國一、

〔續日本後紀〕

〈十二/仁明〉

p.0240 承和九年七月庚申、罪人橘逸勢、除二本姓一賜二非人姓一、流二於伊豆國一、

殁後賜姓

〔日本書紀〕

〈三十/持統〉

p.0240 十年五月甲辰、詔大錦上奏造(○)綱手、賜二姓爲二忌寸一、

〔書紀集解〕

〈三十/持統〉

p.0240 按天武天皇九年紀曰、大錦下秦造鋼手卒、由二壬申年之功一贈二大錦上位一、由レ是觀之、此賜二忌寸一追贈也、蓋詔下脱二贈字一、

〔日本後紀〕

〈二十一/嵯峨〉

p.0240 弘仁二年閏十二月丁巳、右京人從五位上高村忌寸田使、故(○)從五位下高村忌寸眞木山等、賜二姓宿禰一焉、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0240 弘仁三年六月辛丑、大和國人故(○)正六位上忍海原連鷹取、追賜二姓朝野宿禰一、鷹取之子、從五位下朝野宿禰鹿取言、去延暦十一年、許爲二叔父正六位上朝野宿禰道長之子一、既得二出身一幷改レ姓、今道長自有二繼嗣一、伏請還二付本生一、得レ承二家門一者、許レ之、又依二鹿取請一、追改二鷹取姓一、

〔三代實録〕

〈九/淸和〉

p.0240 貞觀六年八月八日壬戌、左京人、〈○中略〉故(○)外從五位下水取連柄仁、故(○)外從五位下水取連繼男等、賜二姓朝臣一、

殁後賜姓子孫

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0240 天平寶字二年庚申、〈○庚申上恐脱二四月二字一〉初尾張連馬身、以二壬申年〈○天武〉功一、先朝叙二小錦下一、未レ被レ賜レ姓、其身早亡、於レ是馬身子孫、並賜二宿禰姓一、

賜姓止一身

〔續日本紀〕

〈三十一/光仁〉

p.0240 寶龜二年五月戊子、外從五位下栗原勝乙妹女、勳十等栗原勝淨足、賜二姓宿禰一、並止二其身一、

改姓

〔名目抄〕

〈諸公事言説〉

p.0241 改姓(カイシヤウ)

〔傳宣草〕

〈下〉

p.0241 諸宣旨事
一下二外記一宣旨
臨時事
諸人改レ姓改レ名事〈或仰二辨官一〉
一下二辨官一宣旨
臨時事
同諸人改レ姓改レ名事〈或仰二外記一〉 同改レ名事
一下レ官事
諸人改レ姓改レ名事

〔日本書紀〕

〈十四/雄略〉

p.0241 十四年四月甲午朔、根使主、逃匿至二於日根一、造二稻城一而待戰、遂爲二官軍一見レ殺、〈○中略〉事平之彼、小根使主、〈小根使主、根使主子也、〉夜臥謂レ人曰、天皇城不レ堅、我父城堅、天皇傳二聞是語一、使三人見二根使主宅一、實如二其言一、故牧殺レ之、根使主之後、爲二坂本臣一、自レ是始焉、

〔扶桑略記〕

〈五/文武〉

p.0241 五年〈○大寶元年〉正月、 伇君小角、有レ勅召反、〈○中略〉 伇公傳云、 伇優婆塞者、大和國葛上郡茅原鄕人也、今改レ姓成二高賀茂氏二也、

〔續日本紀〕

〈三/文武〉

p.0241 慶雲四年三月庚申、從四位下下毛野朝臣古麻呂、請下改二下毛野朝臣石代姓一、爲中下毛野川内朝臣上、許レ之、

〔續日本紀〕

〈七/元正〉

p.0241 養老元年九月癸卯、從五位上臺忌寸少麻呂言、因レ居命レ氏、從來恒例、是以河内忌寸、因レ邑被レ氏、其類不レ一、請少麻呂率二諸子弟一、改二換臺氏一蒙二賜岡本姓一、許レ之、

〔日本靈異記〕

〈中〉

p.0241 智者誹二妬變化聖人一而現至二閻羅闕一受二地獄苦一縁第七
釋智光者、河内國人、其安宿郡鋤田寺之沙門也、俗姓鋤田連、後改二姓上村主一也、〈母氏、飛鳥部造也、〉

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0242 延暦四年三月甲寅、正六位上春原連田使、從七位下眞木山等、改二春原連一爲二高村忌寸一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0242 延暦八年六月庚辰、甲斐國山梨郡人外正八位下要部上麻呂等、改二本姓一爲二田井一、古爾等爲二玉井一、鞠部等爲二大井一、解禮等爲二中井一、並以二其情願一也、

〔文德實録〕

〈二〉

p.0242 嘉祥三年十一月己卯、從四位下治部大輔興世朝臣書主卒、書主右京人也、本姓吉田連、其先出レ自二百濟一、〈○中略〉承和四年上請、改レ姓爲二興世朝臣一、

〔文德實録〕

〈三〉

p.0242 仁壽元年六月庚午、攝津權介從五位下善友朝臣穎主卒、〈○中略〉穎主元姓佐夜部首、後改爲二善友朝臣一、

〔文德實録〕

〈四〉

p.0242 仁壽二年五月戊子、主計頭從五位下都宿禰貞繼卒、貞繼大和介外從五位下桑原公秋成子也、弘仁十三年、與二兄正五位下文章博士腹赤一共上請、改二姓都宿禰一、

〔文德實録〕

〈六〉

p.0242 齊衡元年十二月庚辰、左衞門少尉從六位上雀部朝臣春枝、散位正六位上林朝臣並人等、改二姓紀朝臣一、

〔文德實録〕

〈七〉

p.0242 齊衡二年八月辛卯、散位從五位下〈○本書此歳正月戊子條、從上有二外字一、〉村主〈○村主上一本有二上字一〉宮雄、右大史正六位上河原連貞雄等、改二姓廣階宿禰一、

〔文德賓儀〕

〈七〉

p.0242 齊衡二年八月癸巳、式部卿仲野親王家令正七位下宇自可臣武雄、改二姓笠朝臣一、 丁酉、中務卿時康親王家令從六位下忍海上連淨永、改二姓朝野宿禰一、

〔三代實録〕

〈五/淸和〉

p.0242 貞觀三年九月廿四日乙未、正五位上行刑部大輔豐階眞人安妄人卒、安人者、元河内國大縣郡人、後爲二左京人一也、本姓河俣公、延暦十九年、河俣公御影、改二姓豐階公一、〈○中略〉仁壽二年、安人上疏言、安人貫一河内國一、未レ除二公字一、伏請移二籍京華一、亦爲二眞人一、於レ是詔賜二姓眞人一、貫二於京地一、

〔三代實録〕

〈五/淸和〉

p.0243 貞觀三年九月廿六日丁酉、左京人大内記從七位上味酒首文雄、山城少目從八位下味酒首文主、文章生無位味酒首文宗等三人、並賜二巨勢朝臣一、先レ是左京權亮從五位下巨勢朝臣河内等奏言、文雄欵稱、先祖出レ自二武内宿禰大臣一也、大臣第五男、巨勢男韓宿禰、是巨勢朝臣之祖、第三男平群木兎宿禰、卽是文雄之祖也、木兎宿禰之後、賜二味酒臣姓一、淪落被レ貫二伊勢國一、至二于文雄祖宗一、改レ臣賜二首姓一、入貫二左京一、事煥二圖諜一、不二敢具載一、文雄一祖之裔、八腹之支別、孤爲二悴族一、久隔二榮途一、加以酒之爲レ用、唯貴レ成レ禮、耽淫之失、鑒誡攸レ深、而今味酒爲レ姓、副以二首字之味一、既非二吉祥一、況復當レ爲二其首一乎、是以改レ姓之望、朝夕刻レ思、式微之歎、弟兄深歎、願熙二明時之景煦一、入二巨勢之華宗一、濯二鱗淸流一、斂二翼高幹一、但須下順二祖胤之流一賜中平群之姓上、而平群之字、稱謂是凡、巨勢之文、義理堪レ愛、恒作二昆弟一、實可レ无二親疎一、既云匪レ他、詎論二其去就一、河守等謹檢二本系一、己知二同宗一、見二其所一レ愁、理當二聽許一、特賜二巨勢朝臣之姓一、將レ慰二沈淪族人之懷一、從レ之、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0243 貞觀四年八月十七日癸丑、是日從五位下守大判事兼行明法博士讃岐朝臣永直卒、〈○中略〉本姓讃岐公、讃岐〈○讃岐下一本有二國字一〉寒川郡人、〈○中略〉三年、〈○承和〉賜二姓朝臣一、〈○中略〉長子時人、専二父業一、改二姓和氣朝臣一、

〔三代實録〕

〈十七/淸和〉

p.0243 貞觀十二年三月卅目壬午、散位從五位上菅原朝臣峯嗣卒、〈○中略〉十年、〈○貞觀〉改二出雲姓一爲二菅原一、以二土師出雲同祖一也、

〔三代實録〕

〈二十一/淸和〉

p.0243 貞觀十四年四月廿四日癸亥、宮主從五位下兼行丹波權掾伊伎宿禰是雄卒、〈○中略〉本姓卜部、改爲二伊岐一、始祖忍見足尼命、始レ自二神代一供二龜卜事一、

〔歴名士代〕

p.0243 從五位下
宗像氏男〈天文三十二、同日近江權守、改二姓多々 朝臣一、號二二黑川一、〉

〔羅山文集〕

〈四十四/銘〉

p.0243 武州東叡山鐘銘幷序〈代二土井大炊頭利勝一○中略〉
寛永八年龍集辛未秋九月日 從四位佐倉侍從藤原朝臣利勝
利勝晩年有レ故改爲二源姓一

〔賴言卿記〕

p.0244 寶暦十三年十二月十九日辛丑、非藏人藤野井一統、藤森社司麤流春原之處、依レ有二思召一、改二藤原姓一、可レ爲二齋藤〈近衞家諸大夫〉麤流一被二仰出一了、

〔地下補略〕

p.0244 弘化三年
神祇官
〈十月十日改姓十二月一日復姓〉 從四(鈴鹿)位(ト)上連胤、〈權少副五十一〉 〈十月十一日改姓十二月一日復姓〉 正五(鈴鹿)位下(中臣)長裕〈權少副三十〉

改姓之文字

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0244 天平寶字元年三月乙亥、勅自レ今以後、改二藤原部姓一爲二久須波良部一、君子部爲二吉美侯部一、

〔續日本紀〕

〈二十二/淳仁〉

p.0244 天平寶字三年十月辛丑、天下諸姓、薯二君字一者、換以二公字一、伊美吉以二忌寸一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0244 阿保朝臣
允恭天皇御代、以二居地名一賜二阿保君姓一、廢帝〈○淳仁〉天平寶字八年、改レ公賜二朝臣姓一、續日本紀合、

〔續日本紀〕

〈十二/聖武〉

p.0244 天平九年十一月壬辰、散位正六位上大倭忌寸小東人(○○○○○○○)、大外記從六位下大倭忌寸水守二人、賜二姓宿禰、自餘族人連姓一、爲レ有二神宣一也、

〔續日本紀〕

〈十四/聖武〉

p.0244 天平十三年正月甲辰、逆人廣嗣與黨、〈○中略〉下二之所司一、據レ法處焉、徵二從四位下中臣朝臣名代、外從五位下鹽屋連吉麻呂、犬養德宿禰小東人(○○○○○○○○)等三十四人於配處一、

〔續日本紀〕

〈十二/聖武〉

p.0244 天平九年十二月丙寅、改二大倭國一爲二犬養德國一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0244 天平寶字元年六月壬辰、正五位上大倭宿禰小東人(○○○○○○○)爲二紫微大忠一、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0244 天平十九年三月辛卯、改二大養德國一依レ舊爲二大倭國一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0244 天平寶字元年十二月壬子、太政官奏曰、旌レ功錫レ命、聖典攸レ重、裒善行レ封、明王所レ務、〈○中略〉正五位上大和宿禰長岡(○○○○○○)、從五位下陽故史眞身、並養老二年修二律令一、功田各四町、

〔拾芥抄〕

〈中末/本朝國郡〉

p.0244 併分國國
大和〈續日本紀云、(中略)天平十九年三月、依レ舊爲二大倭國一、天平寶年月日、改爲二大和國一、〉
○按ズルニ、天平寶字元年ハ天平勝寶九歳ニテ、改元セシハ八月甲午ナレバ、此歳ノ六月十六日壬辰ヨリ、八月十八日甲午マデノ間ニ國號ヲ改メ、此人モソノ頃姓ノ文字ヲ大和ト作リシナルベシ、又按ズルニ、國號ヲ改ムルモ、姓ノ文字ヲ改メザルモノアリ、上毛野公下毛野公等ノ如キ是ナリ、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0245 神護景雲元年三月乙丑、阿波國板野名方阿波等三郡百姓言曰、己等姓、庚午年籍、被レ記二凡直一、唯籍皆著二費(○)字一、自レ此之後、評督凡直麻呂等、被二陳朝庭一改爲二粟凡直姓一巳畢、天平寶字二年編籍之日、追注二凡費一、情所レ不レ安、於レ是改爲二粟凡直一、

〔文德實録〕

〈十〉

p.0245 天安二年四月辛丑、是日宮主外從五位下占部宿禰雄貞卒、〈○中略〉雄貞本姓卜部、齊衡三年、改二姓占部宿禰一、

〔續日本後紀〕

〈一/仁明〉

p.0245 天長十年二月庚牛、改二多治比眞人氏一、賜二姓丹墀眞人一、

〔三代實録〕

〈十二/淸和〉

p.0245 貞觀八年二月廿一日丁卯、右中辨正五位下丹墀眞人貞峯等、賜二姓多治眞人一、先是貞峯等上レ表曰、因レ土命レ氏、百王之彜規、分レ姓成レ親、千古之茂典、姓乖二其本一、何記二皇流一、氏失二其初一、誰知二天應一、私檢二古記一、檜限廬入野宮御宇宣化天皇皇子加美惠波皇子、生二十市王一、十市王生二多治比古王一、此王生産之夕、忽多治比花、飛二浮湯沐釜一、以二斯冥感一、名二多治比古王一、成長之後、固執二謙退一、奏請求レ姓、因賜二姓多治比公一、便以レ名爲レ姓、存二其舊意一、飛鳥淨御原天皇〈○天武〉十三年十一月一日、定二八姓十三氏一、是時多治比古男、左大臣正二位志摩公、賜二姓眞人一、志摩眞人、是貞峯之高祖父也、天平六年、遣唐使正三位行中納言兼皇太子傳式部卿多治比眞人廣成、入唐之日、改作二丹墀一、復命之後、猶用二舊姓一、傳來百年、無レ心二變改一、天長九年四月二十五日、木工頭從五位上多治比眞人貞成等奏請、改二多治比三字一、爲二丹墀兩字一、當二于斯時一、貞峯等、身非二氏長一、不レ預二私議一、心懷二不穩一、無三敢駁二論之一、夫物貴レ不レ失二眞理一、則言困レ實、豈偏賞二入唐之新文一、訛二所生之舊字一、乎、加之竊案二文辭一、倩思二義理一、丹墀眞人、是渉二忌諱一、伏願以二古多治字一、換二今丹墀姓一、但縁二煩文一、 請省二比字一、雖レ除二一字一、稱謂不レ變、然則存二先祖之感生一、貽二孫謀於不朽一、不レ勝二懇欵之至一、拜表以聞、詔許レ之、

〔三代實録〕

〈十三/淸和〉

p.0246 貞觀八年十月十五日丙戌、先レ是參議正四位下行右大辨兼播磨權守大枝朝臣音人、散位從五位下大枝朝臣氏雄等上レ表曰、去延暦九年十二月勅書云、春秋之義、祖以レ子貴、此則禮經之垂典、帝王之恒範、宜下朕外祖母土師宿禰追一贈正一位一、其改二土師氏一爲中大枝朝臣上者、謹案二春秋一曰、國家之立也、本大而末小、漢書曰、枝大二於幹一、不レ折必摧、是知枝條已大、根幹由レ其摧殘、譬猶二子孫暫榮、祖統從レ此窮盡一、然則以二大枝一爲レ姓、誠非二本枝長固、子孫無疆之義一也、但此姓已生レ自二先皇之恩給一、不レ欲下在二遺民一變革上、望請不三敢改二稱謂一、但將下以二枝字一爲上レ江、然則一門危樹、不レ鳴レ柯而永春、千里大江、不レ辭レ海而無レ盡、至レ是詔許レ之、

〔拾芥抄〕

〈中本/姓尸録〉

p.0246 大江〈右京人土師宿禰淨繼、賜二大枝朝臣姓一、貞觀八年三月廿二日爲二大江一、〉

〔伊呂波字類抄〕

〈於/姓氏〉

p.0246 大枝
格文云、音人、改二土師姓一爲二大枝一、後改二大枝一爲二大江一、西三條院序者賞、

〔皇胤紹運録〕

p.0246 平城天皇 阿保親王
大江音人〈先祖本姓土師、延暦天子、(桓武)以二外祖一改爲二大枝一、音人又改二大枝一爲二大江一、〉

〔權記〕

p.0246 長保六年〈○寬弘元年〉九月廿五日丙午、申刻辨官奏官符、權左中辨爲親、十一枚之中、被レ返下慶滋朝臣爲政、申二改小野姓一、文上、被レ仰下不レ經二本族一申例、幷改二賀茂一爲二慶滋一官符等、可レ然之由上、〈○下略〉

〔今昔物語〕

〈十九〉

p.0246 内記慶滋保胤出家語第三
今昔天皇ノ御代ニ、内記慶滋ノ保胤ト云者有ケリ、實ニハ陰陽師賀茂ノ忠行ガ子也、而ルニト云博士ノ養子ト成テ、姓ヲ改テ慶滋トス、

〔大日本史〕

〈二百十七〉

p.0246 按本書〈○今昔物語〉曰、爲二博士某所一レ養、因改二今姓一、而闕二某姓名一、此説恐非、考二姓氏録等書一、無二慶滋姓一、今按賀茂與二慶滋一字義同、蓋至レ改二業書生一、換二其文字一而新二其聞一也、弟保章子爲政爲二書生一、 改二姓善滋一、亦其義也、雖レ無二書可一レ證、而可二以類推一、

姓加大字

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0247 神護景雲三年六月乙卯、詔曰、神語有レ言二大中臣一、而中臣朝臣淸麻呂、兩度任二神祇官一、供奉無レ失、是以賜二姓大中臣朝臣一、

〔東大寺要録〕

〈六〉

p.0247 大中臣事
姓氏録第十一云、神護景雲三年、右大臣中臣朝臣淸麿、加二賜大字一、厥後延暦十六年、定成等四十八人、同賜二大字一、同十七年、船長等卅七人、加二賜大字一、自餘猶留、爲二中臣朝臣一、

〔中臣氏系圖〕

p.0247 木工助從五位下大中臣朝臣伊度人〈神祇伯兼祭主從四位上中臣朝臣逸志一男也〉
右太政官以二去元慶元年十二月廿五日一下二民部省一符偁、得二從五位下中臣朝臣伊度人解一偁、檢二本系大中臣朝臣姓、元中臣朝臣也、故致仕右大臣正二位中臣朝臣淸万呂、景雲三年六月丁酉、特有二優詔一、加二給大字一、此後經二十九箇年一、故雅樂助從五位下中臣朝臣宅成、故散位正五位下中臣朝臣鷹主等、申レ官解偁、准二故致仕右大巨一、被レ加二給大字一者、太政官延暦十六年十月十五日、同十七年六月廿六日、兩度下二民部省一符、依レ請給レ之者、于レ時伊度人之曾祖父正五位下中臣朝臣道成、偏依二舊姓一、不レ勞二申加一也、道成之男故伊賀守從五位下益繼、益繼之男故神祇伯從四位上逸志等、猶帶二中臣姓一、奉二朝延一供二神事一、爰伊度人等、與二大中臣氏一、本源雖レ同、姓氏以異、至二于末代一、必須二疎遠一、仍擬三請加二大字一之間、幸會二昌運一、今年十一月廿一日、被レ賜二榮爵一、披二其位記一、被レ加大字一、須三先申改二位記一而後請二加大字一、事意、非レ無二物煩一、望請遇二此際會一、不二更改正一、便與二高祖父從五位下石根之玄孫十九人一、共准二宅成鷹主例一、被レ加一給大字一、同姓一心、奉二仕明時一、謹請二官裁一者、大納言正三位兼行左近衞大將陸奥出羽按察使源朝臣多宣、奉レ勅依レ請者、宜承知依レ宣行レ之、符到奉行者、然則自レ今以後、不レ可レ有二中臣朝臣姓一、〈以上延喜本系載レ之〉

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0247 貞觀四年二月廿三日壬戌、右京大正六位上行主水令史中臣朝臣坂田麻呂賜二姓大中臣朝臣一、興二大中臣一同祖也.

〔文實録〕

〈八〉

p.0248 齊衡三年八月丁酉、大學博士兼越中權守從五位上春日臣雄繼、賜二姓大春日朝臣一、

有所諱而改姓

〔日本書紀〕

〈二十五/孝德〉

p.0248 大化二年八月癸酉、詔曰、原夫天地陰陽、不レ使二四時相亂一、惟此天地、生二乎萬物一、萬物之内、人是最靈、最靈之間、聖爲二人主一、是以聖主天皇、則レ天御レ宇、思二人獲一レ所、暫不レ廢レ 胷、而始王之名々、臣連伴造國造、分二其品部一、別二彼名々一、復以二其民品部一、交雜使レ居二國縣一、遂使二父子易レ姓、兄弟異レ宗、夫婦更互殊一レ名、一家五分六割、由レ是爭競之訟、盈レ國充レ朝、終不レ見レ治、相亂彌盛、粤以始二於今之御字天皇一、及二臣連等一、所レ有品部、宜三悉皆罷爲二國家民一、其假二借王名一爲二伴造一、其襲二據祖名一爲二臣連一、斯等深不レ悟レ情、急聞二若レ是所一レ宣、當レ思祖名所レ借滅、由レ是預宣、使レ聽二知朕所一レ懷、王者之兒、相續御レ宇、信知三時帝與二祖皇名一、不レ可レ見レ忘二於世一、而以二王名一輕掛二川野一呼レ名(○○○○○○○○○)、百姓誠可レ畏焉、凡王者之號、將隨二日月一遠流、祖子之名、可下共二天地一長往上、如レ是思故宣レ之、始二於祖子一、奉仕卿大夫臣連伴造氏々人等、〈或本云、名名王民、〉咸可二聽聞一、

〔古事記傳〕

〈三十五〉

p.0248 大かた名と云物は、貴きも賤きも、皆其人を美稱(ホメタヽ)辞へたる方にて、名を呼は、其人を敬ひ賞(メヅ)る意なり、然るを後世になりては、人名を呼を無禮として、諱憚ることヽなれるは、漢國の俗にならへるものなり、古の御世々々に、御名代を定置れしは、右に引る書紀の卷々にも見えたる如く、其御名を物に因せて、後世に廣くのこし賜はむとての御所爲(ミシワザ)なるを、此孝德天皇の御世に.其御名を輕々しく呼ことを可畏(カシコ)として是を罷られしは、漢意にして、古の御意とは反(ウラウヘ)なり、

〔大勢三轉考〕

〈上〉

p.0248 抑昔天皇は、御名の絶なんことを悲しみ思ほして、御名代を置賜へるなれば、其御名の人民は更なり、山野に掛ても、萬代に傳はりゆかん事ぞ大御心なりけんを、今〈○大化二年詔〉はそを畏しとして、廢止賜へるは、あはれ移れる代の狀ならずや、〈○中略〉しはあれど、こヽの革政は、全く御名の上によりし事にはあらず、畢竟は加婆禰の舊弊を碎きて、新令の制度を行はん爲の事なるを、此御名は畏くも天皇皇子の御上なれば、是を畏しとしてさし置れんには、こた びの御政行はるべからず、かヽればかく詔りありて、此古ぶりを破り賜へるは、大英斷の御事としるべきものぞ、

〔氏族考〕

〈上〉

p.0249 古しへの人は、その心すべて雄々しく健かりければ、其名を後の世に廣く遺し傳ふるを専とぞしたりける、故高橋氏文にも、大俊國者、以二行事一負レ名國奈利と云る如く、名と云ものは、貴きも賤きも皆其人を美稱へたる方にて、名を呼ぶは其人を敬ひ賞(メヅ)る意なる故、國造の人さへも、吾名をば草木に著じと云て、國名に負せしかば、況て天皇皇子の御名をば、山川國土に負せて、萬世までも廣く遺し傳ふべき事なるを、人の名を呼ぶは無禮と諱憚る事となれるは、漢國の風俗にならへるにや、御世々々に御名代を定置れしも、其御名を物に因せて遺し賜はむとての御所爲なるを、此孝德天皇の御世に、其御名を輕々しく呼事を畏しとて、是を罷られしは、古への意ごは反對(ウラウヘ)なり、

〔續日本後紀〕

〈二/仁明〉

p.0249 天長十年七月癸巳、天下諸國人民姓名、及郡鄕山川等號、有二觸レ諱者一皆令二改易一、

〔十駕齋養新餘録〕

〈下〉

p.0249 避レ諱改レ姓
駕氏本姓慶、避二漢安帝父名一改二賀氏一、唐憲宗名淳、改二淳于氏一、爲二于氏一、陶穀本姓唐、詩人彦謙之孫、避二石晉諱一改二陶氏一、湯悦本姓殷、名崇義、初仕二南唐一、入レ宋避レ諱、改二今姓名一、金履祥、先世姓劉、避二呉越諱一爲二金氏一、

〔續日本紀〕

〈六/元明〉

p.0249 和銅七年六月己巳、若帶日子姓、爲レ觸二國諱一、改因二居地一賜二之國造人姓一、除二人字一、寺人姓、本是物部族也、而庚午年籍、因二居地名一、始號二寺人一、疑レ渉二賤隷一故除二寺人一、改從二本姓一矣、

〔續日本紀考證〕

〈三〉

p.0249 若帶日子姓〈諸書無レ所レ見、案古事記云、若帶日子天皇、坐二近淡海之志賀高穴穗宮一治二天下一也、日本紀作二稚足彦一、卽成務天皇也、〉

〔享祿本類聚三代格〕

〈十七〉

p.0249 勅、頃者百姓之間、曾不レ知レ禮、以二御宇天皇及后等御名一有下著二姓名一者上、自レ今以後、不レ得二更然一、所司或不二改正一、依レ法科レ罪、主者施行、
天平勝寶九年五月廿六日〈○又見二政事要略一〉

〔續日本紀〕

〈三十/稱德〉

p.0250 寶龜元年九月壬戌、令旨、〈○中略〉以二去天平寶字〈○寶字二字當レ作二勝寶一、卽天平寶字元年、〉九歳一、改二首史姓一並爲二毗登一、彼此難レ分、氏族混雜、於レ事不レ穩、宜レ從二本字一、

〔續日本紀考證〕

〈九〉

p.0250 案、首聖武天皇御諱、史藤原贈太政大臣名、故避レ之也、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0250 延暦四年五月丁酉、詔曰、〈○中略〉尊二曾祖妣道氏一曰二太皇大夫人一、仍改二公姓一爲二朝臣一、又臣子之禮、必避二君諱一、比者先帝〈○光仁御名白壁〉御名、及朕之諱、〈○桓武御名山部〉公私觸犯、猶不レ忍レ聞、自レ今以後、宜二並改避一、於レ是改二姓白髪部一爲二眞髪部一、山部爲レ山、〈○爲レ山二字、日本紀略作下爲二山代一之三字上、〉

〔類聚國史〕

〈二十八/帝王〉

p.0250 弘仁十四年四月壬子、改二大伴宿禰一爲二伴宿禰一、觸レ諱〈○淳和御名大伴〉也、

〔諸家系圖纂〕

〈五十八/伴〉

大伴宿禰
國道
從四位上參議按察使、本是大伴、依二淳和天皇諱一、止二大字一爲二伴朝臣一、

〔類聚國史〕

〈二十八/帝王〉

p.0250 天長十年七月癸巳、天下諸國、人民姓名、及郡鄕山川等號、有二觸レ諱〈○仁明〉者一、皆令二改易一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0250 天平寶字二年六月乙丑、大和國葛上郡人從八位上桑原史年足等男女九十六人、近江國神埼郡人正八位下桑原史人勝等男女一千一百五十五人、同言曰、伏奉二去天平勝寶九歳五月二十六日勅書一偁、内大臣(○○○)、〈○藤原鎌足〉太政大臣(○○○○)〈○藤原史〉之名不レ得レ偁者(○○○○○○)、今年足人勝等先祖、後漢苗裔劉言興、幷帝利等、於二難波高津宮御宇天皇〈○仁德〉之世一、轉レ自二高麗一歸二化聖境一、本是同祖、今分二數姓一、望請依レ勅一改二史字一、因蒙二同姓一、於レ是桑原史、大友桑原史、大友史、大友部史、桑原史戸、史戸、六氏、同賜二桑原直姓、船史船直姓一、

〔續日本紀〕

〈二十一/淳仁〉

p.0250 天平寶字二年八月丙寅、外從五位下津史秋主等卅四人言、船、葛井、津、本是一祖、別爲二三氏一、其二氏者、蒙二連姓一訖、唯秋主等、未レ霑二改姓一、請改二史字一、於レ是賜二姓津連一、

〔續日本後紀〕

〈九/仁明〉

p.0250 承和七年十一月辛巳、勅橘戸、蝮橘、橘連、伴橘連、橘守、橘等六姓、與二橘朝臣一相渉、宜レ賜二 椿戸、蝮椿、椿連、伴椿達、椿守、椿等一、自餘以二橘字一爲レ姓之類、亦以レ椿換レ之、
○按ズルニ、仁明天皇ノ母后橘氏ノ姓ヲ避ケシナリ、

改姓防嫌

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0251 天平寶字二年己巳、〈○己巳上恐脱二四月二字一〉内藥司佐兼出雲國員外掾正六位上難波藥師奈良等一十一人言、奈良等遠祖德來、本高麗人、歸二百濟國一、昔泊瀨朝倉朝廷〈○雄略〉詔二百濟國一訪二求才人一、爰以二德來一貢二進聖朝一、德來五世我惠日、小治田朝廷〈○推古〉御世、被レ遺二大唐一學二得醫術一、因號二藥師一、遂以爲レ姓、今愚闇子孫不レ論二男女一、共蒙二藥師之姓一、竊恐名實錯亂、伏願改二藥師字一、蒙二難波連一、許レ之、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0251 天應元年六月壬子、遠江介從五位下土師宿禰古人、散位外從五位下土師宿禰道長等一十五人言、土師之先、出レ自二天穗日命一、其十四世孫、名曰二野見宿禰一、昔纒向珠城宮御宇垂仁天皇世、古風尚存、葬禮無レ節、毎レ有二凶事一、例多殉理、于レ時皇后〈○日葉酢媛命〉薨、梓宮在レ庭、帝顧問二群臣一曰、後宮葬禮、爲レ之奈何、群臣對曰、一遵二倭彦王子故事一、時臣等遠祖野見宿禰進奏曰、如二臣愚意一、殉埋之禮、殊乖二仁政一、非二益レ國利レ人之道一、仍率二土師三百餘人一、自領取レ埴、造二詣物象一進レ之、帝覽甚悦、以代二殉人一、號曰二埴輪一、所レ謂立物是也、此卽往帝之仁德、先臣之遺愛、垂二裕後昆一、生民賴一、式觀二祖業一、吉凶相半、若二其諱辰掌レ凶、祭日預一レ吉、如レ此供奉、允合二通途一、今則不レ然、専預二凶儀一、尋念二祖業一、意不レ在レ玆、望請因二居地名一、改二土師一以爲二菅原姓一、勅依レ請許レ之、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0251 延暦九年十一月壬申、外從五位下韓國連源等言、己等是物部大連等之苗裔也、夫物部連等、各因二居地行事一別爲二百八十氏一、是以源等先祖鹽兒、以二父祖奉レ使國名一、故改二物部連一爲二韓國連一、然則大連苗裔、是日本舊民、今號二韓國一、還似二三韓之新來一、至二於唱導一、毎驚二人聽一、因レ地賜レ姓、古今通典、伏望改二韓國二字一、蒙二賜高原一、依レ請許レ之、

〔續日本後紀〕

〈十五/仁明〉

p.0251 承和十二年七月己未、右京人中務少録正五位下巫部宿禰公成、大和國山邊郡人散位從六位下巫部宿禰諸成、和泉國大鳥郡人正六位上巫部連繼麻呂、從七位下巫部連繼足、白丁 巫部連吉繼等、賜二姓當世宿禰一、公成者、神饒速日命苗裔也、普屬二大長谷稚武天皇〈○雄略〉時一、公成始祖眞椋大連、奏迎二筑紫之奇巫一、奉レ救二御病之膏盲一、天皇寵レ之、賜二姓巫部一、後世疑謂二巫覡之種一、故今申改レ之、

官職有定姓

〔延喜式〕

〈二十三/民部〉

p.0252 凡諸社神主禰宜祝者、擇下八位以上及六十以上堪二祭事一者上補之、雖二元來定氏之社(○○○○)幷神戸百姓一、而先盡二八位及六十以上一、然後及二壯年白丁一、卽免二課役一、

〔延喜式〕

〈二十八/兵部〉

p.0252 凡衞門府門部、先簡二負名入色人一(○○○○○)捕之、若不レ足者、三分之一通二取他氏一、

〔三代實録〕

〈三十五/陽成〉

p.0252 元慶三年五月廿三日壬子、伊勢國度會郡大神宮氏人神主、姓二荒木田三字一、大神宮氏人有二三神主姓一、荒木田神主、根木神主、度會神主是也、自二進大肆荒木田神主首麻呂一以後、脱二漏荒木田三字一、今昔麻呂裔孫、向レ官披訴、故因レ舊奮加レ之、

〔類聚符宣抄〕

〈七〉

p.0252 改姓
太政官符民部省 外
應レ改二姓名一左少史正六位上錦宿禰時佐事
男十三人〈本貫左京三條三坊〉
女五人
今請二三善朝臣姓一
右得二時佐去二月二日解一偁、謹檢二舊記一、時佐之先、出レ自二漢東海王之後波能志一、譽田天皇〈○應神〉御世、隨二葛木襲津彦一歸化、大鷦鷯天皇酎〈○仁德〉御世、隨二居地一賜二名錦織姓三善朝臣一、枝葉雖レ異、本源是同、謹檢二先例一、外記官史、主計主税之助、改姓之者、古今尤多、近則右少史高安連佐忠、給二内藏朝臣姓、右大史川瀨連保基、紀朝臣姓、大外記御船宿禰傳説、菅野朝臣姓、主計助山前連義忠、伴宿禰姓、主税助錦宿禰茂明、三善朝臣姓一等是也、自餘之例、不レ可二勝計一、加以去延喜五年十二月廿九日宣旨偁、改二居姓一濫有二申請一、自レ今以後、外記史、諸道博士、主計主税助、左右近衞將 之外、所レ進申文、不レ得二執申一者、時佐適以二愚昧之身一、幸 忝二所許之職一、望請殊蒙二官裁一、因二准先例一、被レ給二三善朝臣姓一、將レ仰二奉公之貴一者、左大臣宣、奉レ勅依レ請者、省宜承知、依レ宣行レ之、符到奉行、
左少辨 左大史
貞元二年五月十日

〔古今著聞集〕

〈七/術道H 宇佐大宮司なにがしとかや、 癩病をうけたる由聞へ有て、一門の者共改補せらるべきよし訴へ申ければ、大宮司はせのぼりて、醫師にみせられて、實否をさだめらるべきよし奏し侍ければ、和氣丹波のむねとあるともがらに御尋有けり、中原貞説も、おなじく召に應じて御尋に預りけり、各白らいといふ病のよしを奏しけり、療治すべきよしの勘文奉るべきよし仰下されければ、めん〳〵に、罷出てしるして參らすべき由申けるに、貞説申けるは、非重代の身にて、一卷の文書のたくはへなし、知りて侍る程の事は、當座にて考申べしとて、則しるし申けり、もろもろの醫書共皆悉く引のせて、ゆヽしく注申たりければ、叡感有て、申うくるに隨て、和氣の姓を給はせける(○○○○○○○○○○○○○○○○○)、後には諸陵ノ正(ミサゞキカミ)に成て、子孫いまにたえず、〉

〔朝野群載〕

〈九/功勞〉

p.0253 正六位上行内膳典膳菅原朝臣有隣誠惶誠恐謹言
請下特蒙二天恩一因二准先例一改二菅原氏一賜二本姓惟宗一遷二任左衞門志一卽蒙中檢非違使宣旨上狀右有隣、謹檢二案内一、出二法曹一居二諸司一之者、遷二金吾一至二廷尉一、載在二竹帛一、不レ遑二羅 縷一、又改二氏姓一、仕二道志一者、明法博士資淸是也、有隣嬰孩之日、外祖父有眞、收養爲レ子、仍入二彼戸一、爲二菅原氏一、傳二兩祖之風一、苟繼二箕裘嗜二二章之道一、已及二 强仕一、金科玉條、披二文道之遺草一而可レ探、勘問糺彈、以二有眞之庭訓一而可レ決、望請天恩四二准先例一、改二菅原氏一、賜二本姓惟宗一、遷二任件官職一、將知二儒胤之異一レ他矣、有隣誠惶誠恐謹言、
永久三年正月十三日 正六位上行内膳典膳菅原朝臣

〔朝野群載〕

〈八/別奏〉

p.0253 式部省
請レ被丙殊蒙二天恩一、因二准先例一令下正六位上行備中大掾藤原朝臣草貞以二私物一造中築當省南面墻伍段上依一 其成功一歸二本姓惟宗一遷乙任少録闕甲狀
右得二章欵狀一偁、謹檢二案内一、申二請別功一、遷二任要官一者、承前之例也、近則刑部録中原章永、修二築當省墻伍段一、遷二拜少録一、就レ中自二四道學生一、任二諸國掾一之輩、雖レ無レ所レ募、被レ擧二任二省録一、聖代之恒規也、所レ謂左少史大江貞辰、從二美作掾一任二民部録一是也、爰章貞者、普齒二柳市一、屢期二折桂之望一、今疲二螢幌一、拜二司馬之職一、難レ休二空歸一、已迷二前途一、仍試勵二土木不日之功一、欲レ致二銓衡夙夜之節一、望被二擧奏一、將レ遂二宿望一者、今加二覆審一、所レ申有レ實、望請天恩因二准先例一、被レ下二宣旨一、將レ竭二勤節一矣、仍勒二事狀一、謹請二處分一、
永久五年正月廿六日 正五位下行少輔藤原朝臣
從四位上行大輔菅原朝臣

〔類聚大補任〕

)H 治承三年八月卅日官符、應レ停下止二所大神宮權禰宜氏人、住レ京不上レ隨二神役一事、狀中云、或改二本姓一、以居諸司(○○○○○○○○)、或忘二敬神一、以趨二權門一、好二昇進一之者、勵二住京之營一、帶二訴訟一之徒、不レ仰二神宮之裁一、唯事二越奏一、猥捧二陳狀一、縦致二參洛一、久勿二經廻一、於二宿訟一者、以二本宮次第解一言二上子細一、宜レ待二天裁一、其番直闕怠之人、任二法令一行二解謝一、敢勿レ令二乖違一者、

〔磯部信貞訴狀〕

〈氏族考/所引〉

p.0254 供御院預左衞門少尉磯部信貞謹言上
欲下早依二累代相傳道理一且任二度々勅裁旨一被上レ停二止寮家師顯朝臣非據競望一當職間事〈○中略〉
右供御院預職者、一條院御宇、去長保四年、磯部廣信、下二賜永宣旨一以降、至二于信貞一相傳、已十五代、星霜百餘廻也、其間雖レ爲二一代一、無二寮家知行之例一、爭可レ致二新儀非據之希望一哉、而今知所二下賜一之文書者、寮家奏聞狀數通在レ之何年月之狀乎、不レ存二知之一、雖レ爲二一通一未レ被二尋下一之間、始而所レ令披見一也、所レ謂彼狀云、信貞者、信茂孫、信友子、重代藤原氏也、且弘安八年八月日、任二左衞門尉一之時、藤原之條、召名分明也捨二烈〈○烈恐裂誤〉裨姓一稱二磯部行種猶子一横二補之一、令レ叶二道理一否、〈○中略〉所詮此外存外也、或出二重代累葉之家一、入二他氏一 而稟二繼其跡一、或雖レ爲二異姓他人一、身成二猶子一而相二傳所帶一者、貴賤之通規、世上之常法也、今古之例、不レ皇二〈○皇恐遑誤〉言擧一、況不レ可レ尋二例於他家一、當職之免祖行職者、遷二三善氏一、而安元二年八月日、還二本姓磯部一畢、又任官之後、改姓之輩(○○○○○○○)、遠則少内記藤原重眞、保安五年正月日改二惟宗一、右兵衞尉中原安賴、永萬二年三月日改二平姓一、少判事坂上明基、承安三年八月日改二中原一、近則少内記久廣、弘安十年十二月、左衞門拜任之時爲二安部一、正應四年十月日、任二右少史一之時、爲二三善一等是也、自餘例不レ能二罷繼居、且信貞爲二行種猶子一、改姓之例、令レ言二上事由一之處、改姓事被二聞食一畢、北面奉公、不レ可レ有二子細一之由、被レ下二院宣一畢、〈○下略〉

〔薩戒記〕

p.0255 應永卅二年正月廿九日庚子、除目中夜也、〈○中略〉申文曰、〈○註略〉
從七位上藤井宿禰春英
望二伊豫目一
右者年給、以二神國盛一申二任國目一、而稱レ非二本望一不二赴任一、仍以二件春英一可レ被二改任一之狀、所レ請如レ件、
應永卅二年正月廿八日 參議從三位布左近衞權中將兼出雲權守藤原定 今度依レ有二所存一、以二藤原一申レ目、執筆如レ案改二藤井宿禰一給、此事有二口傳一、以二藤原改二藤井一、以レ源改レ原、以レ橘改二立花一、以レ平改二平群一者例也、然而以二四姓一申レ目文非二難書一、仍改レ之任也者故實也、凡以二賤身一望二高官一者爲二難書一、以レ貴望二下官一者非二難書一云々、仍予猶申レ之了、不レ知二故實一之人難レ之歟、又無二故實一執筆、以二藤原一任レ目、是不レ可レ然也、爲レ知二執筆才一、或如二此文一書之例也、

〔古老口實傳〕

p.0255 一神宮法、不レ知レ姓職掌、號二秦氏一例也、其儀相二叶本記一、〈○又見二永正記一〉

〔古史徵〕

〈一夏〉

p.0255 古老口實傳、永正記などに、神宮法不レ知レ姓職掌、號二秦氏一例也、其儀相二叶本記一と見えたり、此事餘の重き書にも有しと覺ゆるを、今頓に其書を恩ひ出ず、然れど今も此例なりと聞ゆれば、いと正しき説なり、其儀相二叶本記一といへるは、大同本記なるべく所思(オボ)ゆれど、今傳はらざれば、其本文は知べき由なし、されど異國より投化(マツロヒ)參れる人をば、神宮に奉らるヽ例にて、此は 秦人を奉れるが始なりしと所思(オボ)ゆれば、此縁に本づき、かつ姓のいまだ知られざるは、若くは諸藩の族ならむかと嫌疑(ウタガ)ひて、まづ秦と云て、皇別神別の貴族に混(マガ)はざらしめんと爲たると通えて、古意に叶ひて所思(オボ)ゆるを、此はなほ能考ふべし、

改尸

〔名目抄〕

〈諸公事言説〉

p.0256 改尸(カイシ)

〔名目抄詳註〕

〈諸公事言説〉

p.0256 改尸(カイシ)
假令改二宿禰一爲二朝臣一之類、曰二改尸一、

〔後深心院闕白記〕

p.0256 應安七年六月廿七日辛酉、爲二仲光奉行一、有二勅問事一、卜部氏人等、改二宿禰一可レ賜二朝臣一之由申レ之、何樣可レ有二沙汰一乎者、追可レ申二所存一之由答レ之、兼繁巳下八人連署申レ之、〈連署人數註レ裏〉裏書曰
申二改尸一事、連署人數、
神祇權大副兼繁 左京權大夫兼熙 散位兼雄 散位兼遠 前備後守兼種 前安藝守兼有
丹波守兼内 散位兼敦
廿八日壬戌、昨日勅問改尸事、注申詞、〈注レ裏〉相二副本解一附二奉行一了、
裏書曰
余申詞如レ此〈注二折紙一、毎度如レ此、〉
兼繋宿禰以下申二改尸一事
凡改尸者、先蹤多賞二其人一之時、有二此沙汰一歟、於二令儀一者、勅許似レ無二其詮一、此上事、宜レ在二時宜一矣、
○按ズルニ、改尸ハ多クハ賜姓ナリ、賜氏及加婆禰條、賜加婆禰不賜氏條等ヲ參看スベシ、

復姓

〔中臣氏系圖〕

p.0256 延喜本系解狀〈○中略〉
同本系云、〈○中略〉國子大連公孫、中納言左大辨兼神祇伯正四位上中臣朝臣意美麻呂、糠手子大連公 孫、中納言直大貳中臣朝臣大島等、被レ編二御食子大連公長子、大織冠内大臣鎌足大連公之列一、同賜二藤原朝臣姓一訖、而經二二十九箇年一、文武天皇戊戌年八月丙午、詔曰、藤原朝臣所レ賜之姓、宜レ令其子不比等承一レ之、但意美麻呂等者、縁レ供二神事一、宜レ復二舊姓一者、以レ是案レ之、復舊良有レ以矣、何者案下依二去天平寶字五年撰氏族志所之宣一、勘造所レ進本系帳上云、高天原初而、皇神之御中、皇御孫之御中執持、伊賀志桙、不レ傾二本末一、中良布留人、稱二之中臣一者、復舊之由、惟其義也、

〔續日本紀〕

〈五/元明〉

p.0257 和銅四年十二月壬子、從五位下狛朝臣秋麻呂言、本姓是阿倍也、但當二石村池邊宮御宇聖朝一、〈○用明〉秋麻呂二世祖比等古臣、使二高麗國一、因卽號レ狛、實非二眞姓一、請復二本姓一、許レ之、

〔續日本紀〕

〈三十/稱德〉

p.0257 神護景雲三年十一月庚辰、左京人神麻績宿禰足麻呂、右京人神麻績宿禰廣目女等廿六人、復爲二神麻績連一、

〔續日本紀〕

〈三十/稱德〉

p.0257 寶龜元年九月辛未、基信親族、近江國人從八位下物部宿禰伊賀麻呂等三人、復二本姓物部一、

〔續日本紀〕

〈三十一/光仁〉

p.0257 寶龜二年九月辛丑、復二丈部内麻呂姉女等、本姓縣犬養宿禰一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0257 寶龜二年四月癸丑、復二從五位下淸原眞人淸眞、〈○眞一本作レ貞〉無位服部眞人眞福等、本姓大原眞人一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0257 寶龜三年七月辛巳、復二惠美刷雄等廿一人、本姓藤原朝臣一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0257 寶龜三年八月甲子、復二息部息道、本姓阿倍朝臣、乃呂志比良麻呂、本姓賀茂朝臣一、

〔續日本紀〕

〈三十三/光仁〉

p.0257 寶龜六年十二月甲申、從三位石上朝臣宅嗣、賜二姓物部朝臣一、以二其情願一也、

〔續日本紀〕

〈三十五/光仁〉

p.0257 寶龜十年十一月甲申、勅中納言從三位物部朝臣宅嗣、宜レ改二物部石上朝臣一、〈○宜以下入字、一本作レ宜下改二物部朝臣一賜中石上大朝臣上、〉

〔伊呂波字類抄〕

〈毛/姓氏〉

p.0257 物部〈モノヽベ〉
格云、寶龜六〈乙卯〉十二月、中納言宅嗣、賜二此姓一、本姓者石上、後改二物部朝臣一、賜二石上朝臣一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0258 延暦十年九月戊寅、讃岐國阿野郡人正六位上綾公菅麻呂等言、己等祖、庚午年〈○天智九年〉之後、至二于己亥年一、〈○文武三年〉始蒙二賜朝臣姓一、是以和銅七年以往、三比之籍、並記二朝臣一、而養老五年造籍之日、遠校二庚午年籍一、削二除朝臣一、百姓之憂、無レ過二此甚一、請據二三比籍及舊位記一、蒙二賜朝臣之姓一、許レ之、

〔三代實録〕

〈四/淸和〉

p.0258 貞觀二年五月廿三日壬申、尾張國人從六位上笛吹高繼、復二本姓物部屋形一、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0258 貞觀四年六月十五日壬子、播磨國揖保郡人雅樂寮笛生無位伊福貞〈○貞下一本有二俊字一〉復二本姓五百木部連、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0258 貞觀四年七月十日丁丑、安藝國高宮郡大領外正八位下三位使部直弟繼、少領外從八位上三位部直勝雄等十八人、復二本姓仲縣國造一、

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0258 貞觀五年八月十九日己卯、伊勢國多氣郡百姓外少初位下麻續部愚麻呂〈○麻以下六字原無、據二一本一補、〉麻續部廣永等十六人、復二本姓中麻續公一、愚麻呂等自欵云、豐城入彦命之後也、

〔三代實録〕

〈十四/淸和〉

p.0258 貞觀九年十月三日戊辰、石見國那賀郡權大領外從八位上村部峯雄、外〈○外上一本有二主帳二字一〉少初任上村部福雄、復二本姓久米連一、

〔三代實録〕

〈三十六/陽成〉

p.0258 元慶三年十月廿二日戊寅、河内國高安郡人常陸權少目從八位上常澄宿禰秋雄、權史生從八位上常澄宿禰秋常、河内國檢非違使從七位下八戸史野守、安藝〈○安藝二字原無、據二一本一補、〉醫師從八位上常澄宿禰宗〈○宗字原無、據二一本一補、〉吉、河内國高安郡少領從七位下常澄宿禰宗雄、式部位子〈○式以下四字原無、據二一本一補、〉從六位上常澄宿禰秋原等六人、賜二姓高安宿禰一、秋雄等自言、先祖後漢光武皇帝、孝章皇帝之後也、裔孫高安公陽倍、天萬豐日天皇〈○孝德〉御世、立二高安郡一、陽倍二字、意與二八戸兩字一語相渉、仍後賜二八戸史姓一、末孫正六位上八戸史貞川等、承和三年、改二八戸史一賜二常澄宿禰一、望請改二八戸常澄兩姓一、復二本姓高安一也、

〔三代實録〕

〈三十九/陽成〉

p.0259 元慶五年四月四日辛巳、阿波國那賀郡人從七位上椋部夏影、從八位上椋部吉麻呂、從八位下椋部安成、幷白丁十九人、復二本姓曾禰連一、

〔歴名士代〕

p.0259 從五位上
賀〈○賀茂〉在綱〈天正五三廿六、復二本姓一、改レ名爲二安久備一、〉

依戸籍復姓

〔續日本紀〕

〈五/元明〉

p.0259 和銅四年八月丙午、酒部君大田、粳麻呂、右隅、三人、依二庚寅年籍一、賜二鴨部姓一、

〔續日本紀〕

〈三十五/光仁〉

p.0259 寶龜十年六月辛亥、紀伊國名草郡人外少初位下神奴百繼等言、己等祖父忌部支波美、自二庚午年一〈○天智九年〉至二大寶二年一、四比〈○四比二字原無、據二一本一補、〉之籍、並注二忌部一、而和銅元年造籍之日、據二居里名一注二姓神奴一、望請從レ本改正者、許レ之、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0259 延暦元年十二月庚戌、内掃部正外從五位下小塞宿禰弓張言、弓張等二世祖近之里、庚寅歳以降、因二居地名一從二小塞姓一、望請依二庚午年籍一、改二換小塞一、蒙二賜尾張姓一、許レ之、

冒母姓而復姓

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0259 天平神護二空二月戊午、伊豫國人從七位上秦毗登淨足等十一人、賜二姓阿部小殿朝臣一、淨足自言、難波長柄朝廷、〈○孝德〉遣二大山上安倍小殿小鎌於伊豫國一、令レ採二朱砂一、小鎌便娶一秦首之女一、生二子伊豫麻呂一、伊豫麻呂不レ尋二父祖一、偏依二母姓一、淨足卽其後也、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0259 延暦七年八月戊子、對馬島守正六位上穴咋呰麻呂、賜二姓秦忌寸一、以三誤從母姓一也、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0259 延暦十年十二月甲午、伊豫國越智郡人正六位上越智直廣川等五人言、廣川等七世祖、紀博世、小治田朝庭〈○推古〉御世、被レ遣二於伊豫國一、博世之孫忍人、便娶越智直之女一生二在手一、在手庚午年〈○天智九年〉之籍、不レ尋二本源一、誤從二母姓一、自レ爾以來、負二越智直姓一、今廣川等、幸屬二皇朝開泰之運一、適値二群品樂レ生之秋一、請依二本姓一欲レ賜二紀臣一、許レ之、

〔續日本後紀〕

〈十五/仁明〉

p.0259 承知十二年二月戊寅、〈○朔原無、據二一本一補、〉河内國讃良郡人相模權掾從六位下廣江連乙枚、賜二姓大枝朝臣一、貫二右京一條四坊一、乙枚者、從五位下大枝朝臣永山之子也、未レ編二籍帳一其父死亡、由レ是 冒二母氏姓一、貫二河内國一、父族憐レ之、依レ實上請、乃蒙レ歸レ本、

〔三代實録〕

〈二/淸和〉

p.0260 貞觀元年四月三日戊子、安藝國采女凡直貞刀自、賜二姓名笠朝臣宮子一、隷二左京職一、宮子中務少丞正六位上笠朝臣豐主之女、母雄宗王之女淨材女王〈○王字原無、據二一本一補、〉也、大同元年、雄宗王、以二伊豫親王家人一、配二流安藝國一、宮子少年從レ母、不レ知二父族一、貫二安藝國賀茂郡凡直氏一、預二采女之貢一、美濃守從五位上笠朝臣數道、越前守從五位下笠朝臣豐興等證レ之、仍復二本貫姓名一、

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0260 貞觀五年八月八日戊辰、山城國紀伊郡人大炊大屬從六位下秦忌寸比津麻呂、復二本姓民伊美吉一、父市守早死、比津麻呂、幼少被レ貫二母姓一、散位從四位下坂上大宿禰正野等、上レ表請レ復二比津麻呂本姓一、從レ之、

〔三代實録〕

〈八/淸和〉

p.0260 貞觀六年二月二日己未、從五位下行越後介高橋朝臣文室麻呂卒、文室廃呂者、左京人、本姓膳臣、又姓錦部、信濃國人也、五代祖膳臣金持、娶二信濃國人錦部氏女一、生二男倭一、於レ是倭不レ尋二本族一、以二母姓一爲二己姓一、便作二信濃國人一、倭男美造病死、五男備前掾正六位上彦公、以レ讀二五經一侍二睡峨院一、天長五年、改二錦部一賜二高橋朝臣一、貫二附左京一、膳與二高橋一同祖、故隨二彦公願一賜レ之、彦公是文室麻呂之父也、〈○之父也三字原無、據二一本一補、〉

冒後父姓而復姓

〔續日本後紀〕

〈五/仁明〉

p.0260 承和三年閏五月戊寅、右京人内藏大屬百濟連淸繼、賜二姓多朝臣一、淸繼誤負二後父之姓一、今有二落葉歸レ根之請一、

養子復姓

〔本朝世紀〕

p.0260 康治二年十二月卅日壬子、今日被レ下二左兵衞少尉源則康改姓申文一歸二本姓狛一也、件則康、曩祖光高、則高、光李、及光時、皆一時名物也、殊巧二大唐舞曲一、而則康忽變二其道一、爲二主水正源則遠養子一、是仁和寺法親王、被二寵遇一之間、於二院北面一加二元服一、卽祇二候北面一之故也、今歸二本姓一、勤二伶人之役一、末代之善政、何事過レ之哉、故件申文被レ下二外記一、而依二大外記師安申狀一、被レ下二官方一了、

〔本朝世紀〕

p.0260 天養元年七月廿二日辛未、今日少納言藤通憲出家、〈三十九、件人拜二任少納言一之後、改二高階一復二本姓藤原一、依二氏神崇一云々、多年之素 懷也云々、〉

〔尊卑分脈〕

〈八/藤原〉

p.0261 通憲〈達二諸道一才人也、(中略)長門守高階經敏、爲レ子改レ姓、〉

〔吾妻鏡〕

〈二十二〉

p.0261 建保四年四月七日庚寅、廣元朝臣、改二中原姓一、可レ爲二大江氏一之由、可レ申二請勅裁一之趣、日來内々談二合于都鄙一、遂今日屬二女房一、伺二許否一云云、 十七日己亥、廣元朝臣申、大江姓等、有二御左右一云云、閏六月十四日、廣元朝臣、今月一日、遷二大江姓一訖、勅裁之趣、以二行光申二入之一、卽彼綸旨等、被レ寫御前一云云、
正四位下行陸奥守中原朝臣廣元誠惶誠恐謹言上
請下殊蒙二天恩一因二准先例一改二中原姓一爲中大江氏上狀
右廣元、謹檢二案内一、依レ有二子細一、令レ改レ姓者、漢家之彛範、本朝之恒規也、理氏改レ李、是則伯陽之先、姫姓遷レ蔣、又爲二叔旦之後一、田口齊名、改二紀姓一、弓削以言、爲二大江一、和唐之例、不レ可二勝計一、散位從四位上大江朝臣維光、依レ有二父子之儀已〈○巳字下恐有二脱字一〉繼嗣之理一、從四位下行掃部頭中原朝臣廣秀、雖レ蒙二養育之恩一、欲レ改二姓氏之籍一、就レ中頃年以來、中原成レ林、梓材之學校惟、大江樂水、詞浪之知淵淸少、〈○中原成林以下、恐有二誤字脱文一、〉早復二本姓一、可レ繼二絶氏一、望請天恩准二先例一、令レ改二中原姓一、可レ爲二大江氏一之旨、被レ下二宣旨一者彌、仰二皇澤之廣被一、須レ知二儒流之再興一、廣元誠惶誠恐謹言、
建保四年六月十一日 正四位下行陸奥守中原朝臣廣元
正二位行中納言藤原朝臣隆衡宣、奉レ勅依レ請者、
同年七月一日 大外記兼筑前守中原朝臣師重奉

還俗僧復姓

〔令義解〕

〈二/僧尼〉

p.0261 凡僧尼自還俗者、三綱録二其貫屬一、

〔令集解〕

〈七/僧尼〉

p.0261 古記云、其貫屬、謂前本貫幷本姓也、

〔三代實録〕

〈八/淸和〉

p.0261 貞觀六年五月九日甲午、勅法隆寺僧承忍、還俗復二本姓名中臣美乃連益長一、便任二美濃 國山縣郡少領一、益長元各務郡人也、

冒姓

〔類聚名物考〕

〈姓氏九〉

p.0262 昌姓 蒙氏
案に、冒姓とは、我本姓をすてヽ人の異姓に改むるを冒姓といふなり、或は蒙氏ともいひて、蒙は冒也とも注したれば、相通ひてかうふる意より出たり、師古が注の意によれば、かりに人の帽子を借りてかうふりたるが如きをいふなり、

〔漢書〕

〈五十五/列傳〉

p.0262 衛靑、字仲卿、其父鄭李、河東平陽人也、以二縣吏一給二事侯家一、平陽侯曹壽、尚二武帝姉陽信長公主一、〈○註略〉季與二主家僮衞 一通〈○註略〉生レ靑、靑有二同母兄衞長君、及姉子夫一、子夫自二平陽公主家一得レ幸二武帝一、故靑冒レ姓爲二衞氏一、〈師古曰、冒謂二假稱一、若三人首之有二覆冒一也、〉

〔新撰姓氏録〕

〈序〉

p.0262 皇極握レ鏡、國記皆燔、幼弱迷二其根源一、狡 强倍二其僞説一、〈○中略〉勝寶年中、時有二恩旨一、聽二許諸蕃一、任レ願賜レ之、遂使二前姓後姓、文字斯同、蕃俗和俗、氏族相疑一、萬方庶氏、陳二高貴之枝葉一、三韓蕃賓、稱二日本神胤一、時移人易、罕二知而言一、

〔古史徵〕

〈一夏〉

p.0262 古く蕃人等の投化(マツロ)ひ奉れる狀を見るに、己が國には住わびて、身を安くせむの心より、種々貢物など 來りて、大御心を取り奉り、さて多くは其國の聞え高き酋長等の名をいひて、某帝の子ぞ、某王の孫ぞなど名稱(ナノ)り來りしを、〈投化の蕃人等が、漢國の帝王の子孫と稱て來れるが多かる事は、疑なきにあらず、○中略〉世人の然しも敬ふともなく、其蕃人なる事を卑しめつと見えて、後には悉御國風の姓氏を賜はらむ事を請奏しけること、御紀に多く見えたるが如し、〈○註略〉かくて後には、彌益々にその蕃種なる事を耻けると聞えて、本祖を僞りて、日本之神胤と稱ふ事さへぞ起りける、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0262 延暦元年六月乙丑、宍人建麻呂之男女、神野眞人淨主眞依女等十四人、弟宇智眞人豐公、改二僞〈○僞下一本有二爲字一〉眞人一從二本姓一、初建麻呂、冒二稱中江王一、事廢露而自經、其男女亦僞爲二眞人一、至レ是改二正之一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0263 延暦七年十一月庚戌、播磨國揖保郡人外從五位下佐伯直諸成、延暦元年籍、冒二注連姓一、至レ是事露改正焉、

〔三代實録〕

〈五/淸和〉

p.0263 貞觀三年六月廿一日甲子、宣二詔伊勢國司幷大神宮司一云、豐受宮禰宜正八位上神主河繼、同宮大内人外從八位下神主眞雄、同宮副大内人外少初位下神主伊勢雄等、一祖之後、分爭歴レ年、或告レ冒レ名、或云レ假レ姓、尋二其端緒一、互有二是非一、並須下摘二其疵瑕一、正中其罪法上、然而事行二曩代一、咎在二先民一、既似二踈違一、誠非二姧伏一、加以發覺以來、多經二恩蕩一、神主同職、子孫相仍、稽二之律條一、既非二還正之類一、求二之圖系一、猶見二同姓之因一、所レ諍之釁、同自二先祖一而發、實非二末孫之過一、周道如レ砥、既往不レ咎、況秋茶已厭、國憲有レ常、所レ犯事條、非レ可二追究一、宜レ令下共保二所帶之姓一、依レ舊得一レ供二神事一、但聞河繼等、各依二私事一、互闕二神事一須下准二法式一重中其科責上、此段別從二在宥之義一、以崇二一切之恩一、

〔類聚三代格〕

〈十二〉

p.0263 太政官符
應レ禁三制外國百姓姧入二京戸一事
右齊衡二年三月十三日〈ノ〉格偁、延暦十九年十一月廿六日下二民部省一騰勅符偁、都鄙之民、賦役不レ同、附除之事、損益已異、今聞外民挾レ姧、競貫二京畿一、非二唯增レ口貪一レ田、實亦冒レ名假レ蔭、如不レ改レ轍、何絶二詐僞一、自レ今以後、一切禁斷者、如レ聞外土之民姧附二京畿一、多遁二課役一、無二懷土之心一、右大臣宣、奉レ勅宜下依二延暦符一、嚴加中禁止上、但有下隠首色不レ獲レ已可レ附者上、氏〈ノ〉中〈ノ〉長者、覆審加署申二所司一、所司申レ官、待二報符一而後附レ帳者、年來外國百姓或賄二小吏一而貫二京畿一、或賂二戸頭一而冒二氏姓一(○○○○○○○○)、卽是格制雖レ存二於前一、有司尚緩二於後一之所レ致也、左大臣宣、奉レ勅宜三重下レ符勤加二檢録一、若戸主隠而爲レ人所レ告、有司忍而不レ勤二督察一、依レ法科處、不二曾寬宥一、
寬平三年九月十一日

〔日本紀略〕

〈十四/後一條〉

p.0263 長元四年三月十四日辛酉、源良國者、太宰大 大藏種材男也、先年射二殺大隅守菅野重忠一犯人也、忽改二姓名一謀計也、

〔類聚大補任〕

p.0264 建久二年三月廿八日宣旨云
一可レ停止大神官權任禰宜已下、經二廻他國一、常二住京都一、幷同氏人等任中京官上事、
一可レ加二炳誡一、大神宮已下諸社氏人等、不レ勤二番直一事、
抑已上二所大神宮司等、於二正禰宜一者爲二長番一、於二權官一者皆有二結番一歟、而正禰宜、背二式條幷承暦符一、結二小番一、權官以下、偏不レ勤二其役一、或移二住外國一、或經二廻上都一、或不レ姓一、或亦稱二他姓一、各忘二嚴制一、濫望二京官一、自レ今已後、全守二舊符一、莫レ違二新制一、若尚不レ拘二嚴禁一者、任二寶龜八年符一、收二其位記一、宜レ停レ從二社務一、其外諸社司、各可レ直二本社一事、幷違犯之科亦同、

冒母姓

〔新撰姓氏録〕

〈河内國皇別〉

p.0264 額田首
早良首同祖、平群木兎宿禰之後也、不レ尋二父氏一負二母氏額田首一、

〔大神宮諸雜事記〕

〈一〉

p.0264 天德二年十二月、祭主神祇少副從五位下大中臣朝臣公節、〈任三年〉同三年九月廿三日亥時、内裏燒亡、同年十月、中務宮燒亡、天下旱魃、疾癘熾也、仍公家驚御〈天〉、下二宣旨於神祇官陰陽寮一、被二卜食一之處、勘申云、若異姓人、供二奉神事一咎歟、因レ之巽方大神、依二其違例一御祟歟者、而間本官幷大中臣氏人等秦狀云、祭主公節朝臣、既橘氏人也、卽附二公節之自筆消息一具也、又宮司氏高、是淸原氏豐之男子也、氏高之母、前宮司邦光之女子也、仍請二母方姓一、號二大中臣氏一之由也、以二如レ此異姓之輩一、被レ補二任祭主宮司一之故、天下不レ靜也、被三始置二祭主職一之後、於二大中臣氏之外一、以二他姓一者、未レ被二補任一之例乎者、依二件奏聞一、以二天德四年十月三日一、公節、宮司氏高等之釐務停止之後、以二同十一月十日一、永停止了、〈○又見二中臣氏系圖一〉
○按ズルニ、母姓ヲ冒シヽモノニシテ、後ニ本姓ニ復セシモノハ、復姓ノ條ニ詳ナリ、參看スベシ、

養子冒姓

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0264 天平寶字元年正月戊午、從五位下石津王、賜二姓藤原朝臣一、爲二大納言從三位仲麻呂之子一、

〔帝王編年記〕

〈十六/村上〉

p.0265 天暦八年、淨藏〈○三善氏〉加二持直八坂塔傾一亂行之後〈ノ〉事也、有二子息二人一、一人者出家修驗者、一人者幼少昇殿、寵幸者也、爲二式部大輔大江朝臣子一、

〔類聚三代格〕

〈十二〉

p.0265 太政官符
應レ糺正僧子假レ蔭出身一事
右右大臣宣偁、奉レ勅僧或有レ子、多事レ假レ蔭、違レ敎犯レ法、理合二改正一、但爲レ有レ所レ思、特從二寬宥一、以往假冒、更莫二追論一、自レ今以後、息子之僧、一切還俗、以懲二將來一、親姻隣保、藏而不レ告、科二違勅罪一、不レ聽二蔭贖一、
延暦十七年九月十七日

〔扶桑略記〕

〈二十八/後朱雀〉

p.0265 長元十年〈○長暦元年〉正月七日甲辰、關白左大臣藤原朝臣賴通(○○○○○○)、取二式部卿敦康親王女嫄子女王一爲二養子一令二參内一、母中務卿具平親王女也、 三月一日、女御藤原(○○)嫄子立二中宮一、

〔百練妙〕

〈五/堀河〉

p.0265 寬治三年十月四日、諸卿定二申源隆子薨事一、〈右大臣(源顯房)室〉件人雖レ爲二當今外祖母一、前中宮〈○白河后源賢子〉改レ姓爲二藤氏一、仍令三諸道勘二申之一、就レ所レ養不レ可レ有二錫紵一、但廢朝三ケ日之由被レ定了、凡爲二人養子一之者、本生傍親服不レ可レ著之由、僉議了、

〔尊卑分脈〕

〈二〉

p.0265 醍醐天皇 盛明親王 則忠 道成
基成〈爲二藤實綱子一改レ姓(○○○○○○○)〉

〔長秋記〕

p.0265 大治四年九月廿一日、資遠男忠任、兵衞尉忠盛養子、改レ源爲レ平(○○○○)、

〔與州新居系圖〕

p.0265 別宮越智
四代
貞吉〈祝大夫、別宮大夫、〉 義信〈案主大夫〉
吉景〈淸大夫、但養子、本播州住人也、〉
吉長〈淸太郎大夫〉
吉成〈淸次郎大夫〉
裏書
淸大夫吉景、播磨國御家人志婆三郎大夫惟宗守兼之子ナリ、播磨國司三位基隆、伊與國司兼帶之時、國務奉行人トシテ、當國住人曾禰院本主畠中隣選之聟ニ成テ、留住シテ吉景ヲ生ズ、本姓ハ惟宗ヲ准〈○ヲ准二字恐誤〉築紫人淸原氏ニ被レ養テ淸原ニ改姓ス、其後當國案主大夫ヘ被レ養越智ト改姓、越智氏ニ改姓之間、在廳トシテ著二案主所座一、然間見田大夫時光之ムコニ吉成ヨリ成ル、

〔尊卑分脈〕

〈八/藤原〉

p.0266 季鋼 實兼
通憲〈達二諸道一才人也、通二九流八家一、依レ入二他家一、不レ逐二儒業一、不レ經二儒官一、長門守高階經敏、爲レ子改レ姓(○○○○○○○○)、〉

〔尊卑分脈〕

〈四/中原〉

p.0266 師遠 師元
淸定〈爲二平相國淸盛公子一改姓、任二木工助一、〉

〔尊卑分脈〕

〈十一/藤原〉

p.0266 公明〈大炊御門〉 實忠 公齊
實連〈改二姓於源一(○○○○)、號二經資一、子孫在二彼流一、(宇多源氏)母有資卿女、〉

〔尊卑分脈〕

〈四/源〉

p.0266 時賢 有資〈世人號二鈴虫中納言一、後深草亀山伏見三代郢曲御師〉
經資

〔源平盛衰記〕

〈二十〉

p.0266 八牧夜討事
此ニ當國〈○伊豆〉住人ニ、加藤太光胤、加藤次景廉トテ、兄弟二人アリ、是ハ、
都ヲバ霞ト共ニ出シカド秋風ゾ吹白川ノセキ
ト云秀歌讀タリシ、能因〈○橘氏〉入道ニハ四代ノ孫子也、彼能因ガ子息ニ、月並ノ藏人ト云ケル者、伊勢國ニ下テ、柳ノ馬入道ガ聟ニ成テ儲タリシ子ヲ、加藤五景貞ト云キ、後ニハ使宜ヲ蒙テ、加藤判官トゾ云ケル、其子共也ケレバ、加藤太、加藤次ト云、

〔吾妻鏡〕

〈十二〉

p.0266 建久三年四月十一日壬子、若公〈七歳、御母常陸入道娣、〉乳母事、〈○中略〉被レ仰二長門江太景國一畢、〈○中略〉此 景國者、鎭守府將軍利仁四倣修理少進景通〈○註略〉三代孫也、父景遠者、爲二大學頭大江通國猶一、改二藤氏於大江一云云、

〔鹽尻〕

〈三十一〉

p.0267 一異姓相續諸家大概
近衞信尋公〈後陽成院皇子〉 一條昭良公〈信尋公ノ弟〉 正親町季秀〈源重保男〉
持明院基定〈吉 義明男〉
以上藤氏
庭田經資〈藤原公有男〉 白川雅陳〈藤原永孝男〉 廣幡豐忠〈久我通名男〉
以上源氏
東坊城盛長〈藤原爲康男〉
以上菅氏
武家大概
保科正之〈秀忠公男、今至二正信本朝臣ヲ復二松平一、〉 岩城貞隆〈佐竹源義重男也○岩城氏、本姓平、〉
上杉〈長尾氏、元平家、輝虎以來、冒二藤原氏一、〉 久松〈元菅原、定勝賜二松平一、故冒二源氏一、○中略〉
右一萬石以上諸家也.其他ハ暫略レ之、
V 鹽尻

〈二十七〉

p.0267 一或問、久松氏は、菅家苗裔にして、尾州知多郡阿古屋の邑の産、久松彈正左衞門道定の孫なり、今源氏を稱す、是は久松因幡守康元等、大神君〈○德川家康〉の異父弟なりし故、源の姓を稱するか、予曰、不レ然、道定の玄孫左京進定氏男子なし、故に一色滿貞の二男を以て其女に配し、家を續しめ、一色左衞門尉詮定と號す、其子範勝、又久松民部大輔と稱せし、康元は詮定の七世佐渡守定俊子也、然ども詮定以來、實に淸和源氏なる者なり、又奥平氏は、兒玉黨にして平氏なりと聞ゆ、然るに是も源氏を稱するは、彼祖赤松則景の二男氏行、母方の族兒玉左衞門尉某が養子となりて、 其末流上州奥平鄕に住せしより、平氏と稱し、奥平と號す、然れども本姓は源氏なり、又佐竹修理大夫義隆は、岩城定隆の男なり、然れば今の佐竹は平氏なるべしと云、定隆は從三位左中將義宣の弟にして、岩城の養子となれり、然れば義隆本姓平氏に非ず、
是等の類多し、能々系圖を改むべし、

貶姓

〔鹽尻〕

〈五十二〉

p.0268 一我國古へ、姓につきたる尸〈朝臣宿禰連の類也〉あり、是を以て姓の高卑を成せり、されば官人罪あれば、尸を卑したまふ事あり、

〔日本書紀〕

〈十三/允恭〉

p.0268 二年二月己酉、立二忍坂大中姫一爲二皇后、〈○中略〉初皇后隨レ母在レ家、獨遊二苑中一、時鬪鷄國造(○○)、從二傍徑一行之、乘レ馬而蒞籬、謂二皇后一嘲之曰、能作レ園乎、汝者也、〈汝此云二那鼻苔一也〉且曰、壓乞戸母、其蘭一莖焉、〈壓乞此云二異提一、戸母此云二覩自一、〉皇后則採二一根蘭一、與二於乘レ馬者一、因以問曰、何用求レ蘭耶、乘レ馬者對曰、行レ山撥レ蠛也、〈蠛此云二摩愚那岐一〉時皇后結二之意裏乘レ馬辭无一レ禮、卽謂曰、首也、余不レ忘矣、是後皇后登祚之年、覔二乘レ馬乞レ蘭者一、而數二昔日之罪一以欲レ殺、爰乞レ蘭者顙搶レ地、叩頭曰、臣之罪、實當二萬死一、然當二其日一不レ知二貴者一、於レ是皇后赦二死刑一、貶二其姓一謂二稻置一、(○○○○○○)

〔日本書紀通證〕

〈十八〉

p.0268 今按、古昔賜レ姓、猶如二官爵一、以二申乙一黜二陟之一、蓋本邦重二族望一也、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0268 延暦十年正月己巳、典藥頭外從五位下忍海原連魚養等言、謹檢二古牒一云、葛木襲津彦之第六子、曰二熊道足禰一(○○)、是魚養等之祖也、熊道足禰六世孫首麻呂、飛鳥淨御原朝庭〈○天武〉辛巳年、貶賜二連姓一(○○○○)、

〔日本後紀〕

〈八/桓武〉

p.0268 延暦十八年二月乙未、贈正三位行民部卿兼造宮大夫美作備前國造和氣朝臣淸麻呂薨、〈○中略〉淸、麻呂爲レ人高直、匪躬之節、與二姉廣虫一共事二高野天皇一、〈○孝謙〉並蒙二愛信一、〈○中略〉此時僧道鏡得二幸於天皇一、出入警蹕、一擬二乘與一、號曰二法王一、太宰主神習宜〈ノ〉阿蘇麻呂媚二事道鏡一、矯二八幡〈ノ〉神敎一言、令三道鏡卽二帝位一、天下太平、道鏡聞之、情喜自負、天皇召二淸麻呂於牀下一曰、夢有レ人來、稱二八幡〈ノ〉神使一云、爲レ奏レ事請二尼法均一、 朕答曰、法均軟弱、難レ堪二遠路一、其代遣二淸麻呂一、汝宜三早參聽二神之敎一、道鏡復喚二淸麻呂一、募以二大臣之位一、〈○中略〉徒詣二神宮一、〈○中略〉於レ是神託宣、我國家君臣分定、而道鏡悖逆無道、轍望二神器居、是以神靈震怒、不レ聽二其祈一、汝歸如二吾言一奏之、天之日嗣必續二皇緒一、汝勿レ懼二道鏡之怨一、吾必相濟、淸麻呂歸來、奏如二神敎一、天皇不レ忍レ誅、爲二因幡員外介一、尋改二姓名一、爲二別部穢麻呂一(○○○○○○○○○)、流二于大隅國一、尼法均還俗、爲二別部狹虫一(○○○○○)、流二于備後國一、

奪姓

〔日本書紀〕

〈十五/顯宗〉

p.0269 元年五月、狹狹城山君、韓帒宿禰、事連レ謨二殺皇子押磐一、臨レ誅叩頭、言詞極哀、天皇不レ忍レ加レ戮、充二陵戸一兼守レ山、削二除籍帳居、隷二山部連一(○○○○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0269 天平寶六年十一月丁亥、從四位下大神朝臣杜女、外從五位下大神朝臣多麻呂、並除名從二本姓一、杜女配二於日向國、多麻呂於多褹島一、

〔續日本紀〕

〈十七/孝謙〉

p.0269 天平寶元年十一月辛卯朔、八幡大神禰宜外從五位下大神杜女、主神司從八位下大神田麻呂二人、賜二大神朝臣之姓一、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0269 天平寶字元年八月戊寅、勅故從五位下山田三井宿禰比賣島、縁レ有二阿嬭(○○)之勞一、褒二賜宿禰之姓一、恩波枉激、餘及二傍親一而聽二人悖語一、不レ右奏二丹誠一、同惡相招、故爲二蔽匿一、今聞二此事一、爲竪二寒毛一、凶瘠已深、理宜二追責一、可下除二御母(○○)之名一、奪二宿禰之姓一、依レ舊從中山田史上、

〔續日本紀〕

〈二十五/淳仁〉

p.0269 天平寶字八年九月乙巳、太師藤原惠美朝臣押勝、逆謀頗泄、〈○中略〉勅曰、太師正一位藤原惠美朝臣押勝幷子孫、起レ兵作レ逆、仍解二免官位一幷除二藤原姓字一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0269 神護景雲二年五月丙申、縣犬養〈○養下一本有二宿禰二字一〉姉女等、坐二巫蠱一配流、詔曰、〈○中略〉丈部姉女〈乎波〉内〈都〉奴〈止〉爲〈氐〉、冠位擧給〈比〉、根可婆禰改給〈比〉治給〈伎〉、然〈流〉物〈乎〉反〈天〉逆心〈乎〉抱藏〈氐〉、己爲レ首〈氐〉、忍坂女王、石田女王等〈乎〉率〈氐〉、掛畏先朝〈乃〉依レ過〈氐〉棄給〈氐之〉、厨眞人厨女許〈爾〉竊往〈乍〉、岐多奈〈久〉惡奴〈止母止、〉相結〈氐〉謀〈家 久、〉傾二奉朝庭一、亂二國家一〈氏〉、岐良比給〈氐之、〉氷上鹽燒〈我〉兒、志計志麻呂〈乎〉天日嗣〈止〉爲〈牟止〉謀〈氐〉、掛畏天皇大御髪〈乎〉盗給〈波利氐〉岐多奈〈伎〉佐保川〈乃〉髑髏〈爾〉入〈氐〉、大宮内〈爾〉持參入來〈氐〉、厭魅爲〈流己止〉三度 〈世利、○中略〉是以檢レ法〈爾〉、皆當二死刑罪一、由レ此〈氐〉理〈波〉法〈末爾末爾〉岐良〈比〉給〈倍久〉在〈利〉、然〈止毛〉慈賜〈止〉爲〈氐〉一等降〈氐〉、其等〈我〉根可婆禰替〈氐〉(○○○○○○)、遠流罪〈爾〉治給〈布止〉宣〈布〉天皇大命〈乎〉衆聞食〈止〉宣、

〔續日本紀〕

〈三十/稱德〉

p.0270 寶龜元年四月癸卯、從五位上弓削宿禰牛養等九人、賜二姓弓削朝臣、外從五位下弓削連耳高等卅八人宿禰外從五位下美努連財刀自、及正八位上矢作造辛國、賜二姓宿禰一、未レ經二歳月一皆復二本姓一、

〔續日本紀〕

〈三十三/光仁〉

p.0270 寶龜六年二月辛未、先レ是天平寶字八年、以二弓削宿禰一爲二御淸朝臣一、連爲二宿禰一、至レ是皆復二本姓一、

〔續日本紀〕

〈三十四/光仁〉

p.0270 寶龜七年三月辛卯、勅前日改二弓削宿禰一復二弓削連一、但故從五位下弓削宿禰薩摩、依レ舊勿レ改、

〔續日本紀〕

〈三十四/光仁〉

p.0270 寶龜八年九月丙寅、内大臣從二位勳四等藤原朝臣良繼薨、〈○中略〉歴二職内外一、所在無レ續、太師押勝起二宅於楊梅宮南一、〈○中略〉于レ時押勝之男三人、並任二參議一、良繼位在二子姪之下一、益懷二忿怨一、〈○中略〉欲レ害二太師一、於レ是右大舍人弓削宿禰男廣、知レ計以告二大師一、卽皆捕二其身一、下レ吏驗レ之、良繼對曰、良繼獨爲二謀主一、他人曾不二預知一、於レ是 强劾一大不敬一、除レ姓奪レ位(○○○○)、

放氏續氏

〔尊卑分脈〕

〈七/藤原〉

p.0270 顯隆〈大治四正十五薨〉 顯能〈保延五七三卒三十三〉
被一放氏一
賴佐〈放説方〉 説光〈不レ列二氏人一〉
重方〈母同説方養和元八廿九出〉〈五十九〉 惟賴〈重力爲レ子列二氏人一〉

〔樂所補任〕

p.0270 仁平元年
左近府生 狛光弘〈四月日、依二酒狂一企二自害一、仍永放二狛姓一、停二止出仕一、取二一家親族證判一畢、〉

〔勘伸記〕

p.0270 弘安七年九月十五日庚寅、今日顯相談云、興福寺與二多武峯一合戰事、當時兩方之次第、載二長者宣一、可レ被レ仰二關東一可二書進一之由、被レ仰二南曹辨經賴朝臣一之處固辭、仍内々有二御奏聞一、乍レ居二其職一申二子細一、不レ可 レ然之由有二勅答一、仍嚴密被二仰下一之間、可二書進一之由今日申二領狀一云々、恐二衆徒之威一、背二長者之仰一、太不レ叶二道理一、顧レ私之條、不レ可レ然歟、末代之法、莫レ言々々、深慶衾宣旨事、尤可二思慮一歟、然而隨二勅命一已宣下了、乍レ居二其職一、如レ此事不レ可レ申二子細一之條、爲レ臣、不レ可レ不レ存者也、十六日辛卯、不二出仕居、今日別當僧正〈○興福寺別當權僧正宗懷〉送狀云、去夕衆徒、放氏(○○)之由告レ之、凡迷二是非一者也、尋二其旨趣一、云二多武峯事一、云二衾宣旨奉行一、此等之阿黨云々之難不レ能二左右一歟、 十七日壬辰、自二殿下一〈○藤原兼平〉被レ仰云、内々可レ參云々、仍密々所レ參也、召二具峯使者一有二御問答居、子細重々仰含了、張本可二召進居、龍蓋寺在家可二造返一、此等之趣被二仰含一者也、放氏事、種々被レ仰二寺家一之由被二仰下一、其後退出、 廿九日甲辰、予〈○藤原兼仲〉衆勘事、民部卿〈○源雅言〉爲二奉行一、被レ進二院宣於長者許一云々、其趣云、
兼仲被二放氏一事、所存候哉、若以二浮説一及二此沙汰一者、不便事候歟、被二壽究一無二指證一者、可二計免一之旨可レ被二仰遣一歟之由、院宣所レ候也、以二此旨一可下令二申沙汰一給上、仍執達如レ件、
九月廿九日 民部卿雅言
右大辨殿
十月十日甲寅、酉刻自二南都別當僧正一消息到來、去夜亥剋、繼氏(○○)之由告送、自二殿下一又被二仰下一、早速神妙之由被二仰下一者也、予今度無二其誤一之處、或云レ引二級多武峯一或云二衾宣旨奉行一、求二吹毛之難一、行二放氏之儀一、雖レ迷二是非一謹愼之、予閉二蓬蓽一止二拜趨一了、衆徒等開披、併神鑒之至歟、心中喜悦之外無レ他、近日多武峯事、爲二南都潤色一被二仰下一事等奉行也、無二私曲一宣旨奉行事、縦雖レ爲二衆徒一、爭不二宣下一、王事靡レ盬、爲レ之如何、十五日己未、早旦參院、續氏(○○)之後、始所二出仕一也、

〔勘仲記〕

p.0271 正應二年二月廿六日丙子、昨日右大辨雅藤朝臣、爲二興福寺衆徒一被二放氏一云々、件濫觴者、宿院領内犬丸名、關東平金吾禪門〈○北時貞時〉領多々、近年寺主名主寺僧、不レ濟二年貢一之間、以二使者一可レ遂二檢注一之由、下二知武家一云々、武家申二上長者一、〈○藤原師忠〉長者又被レ仰二合兩院家寺務等一、就二領狀被一レ下、政所御使、相二副武 家使者一、欲レ遂二其節一之處、衆徒蜂起、追二上使者一云々、依二此事一放氏、頗理不盡之張行歟、可レ恐者也、

〔公卿補任〕

〈伏見〉

p.0272 正應五年〈壬辰〉
參議正三位藤敎經(元日節會外辨上首/白馬節曾外辨上首)〈正月十三日、依二南都衆勘一、被二放氏一〈神木御歸座以前、元日節曾出仕之故也、〉籠居、四月廿一日、神木御歸座、後日被レ免二衆勘一、令二續氏一之間出仕、〉
藤冬良〈二月一日、依二南都衆勘一、被二放氏一〈神木御歸座以前、白馬節曾出仕之故也、〉籠居、四月廿一日、神木御歸座、後日衆勘優免、今二續氏一之間出仕、〉
同冬季〈正月十三日、依二南都衆勘一、被二放氏一〈神大御歸座以前、御齊曾出仕之故云々、〉籠居、〉
從三位同宗冬〈正月十三日、依二南都衆勘一、被二放氏一〈神木御歸座以前、元日節曾出仕之故也、〉籠居、〉
同宗嗣〈二月一日、依二南都衆勘一、被二放氏一〈神木御歸座以前、踏歌節曾出仕之故也、〉寵居、四月廿一日、神木御歸座、後日被レ免二衆勘一、令二續氏一之間出仕、〉
同資高〈正月十三日、依二南都衆勘一、被二放氏一〈神木御歸座以前、元日節曾出仕之故也、〉寵居、四月廿一日、神木御歸座、後日被レ免二衆勘一、令二續氏一之間出仕、〉

〔伏見院御記〕

p.0272 正應五年正月十四日丁未、今曉資高卿申云、神木乘レ夜遷二御金堂一、且御齋會講師、被レ召二延暦寺僧一之候、殊以欝憤、仍出仕之仁冬季卿、幷奉行人光泰朝臣等放氏(○○)、且又節會出仕之仁、敎經、宗冬、資高等、同放氏之由、只今乘尋法眼加送云々、早旦關白〈○藤原忠敎〉以レ狀申之趣同前、加之經守又申二同趣一、白馬節會、冬良宗嗣等卿雖二出仕一、被レ免之條如何、今日申刻許、大番等騒動裝二武具一、頃之靜謐、未レ知二其故一、或云、奉レ振二神輿一云々、或云、武家聊有二騒事一云々、今夕召二忠源法印一、山門事、有二仰含之旨一、今日御齋會竟、辨光泰、被二放氏一之間、忽關如何、仰二顯家一之處、不レ待二彼參一事了云々、中宮權大夫〈通重〉一人行事云々、有二先例一云々、

〔興福寺略年代記〕

p.0272 正應五年
性譽
御齋講師、可レ爲二乘尋法眼一之處、衆徒抑留之間、不レ及二參勤一、爰以一延暦寺永源法師一爲二講師一、自二式日一被二始行一之間、衆徒彌鬱憤了、但内論義被レ略レ之、於二番役一者、他寺僧侶、不レ可二勤仕一之條、誠是後證者歟、至二護師事一者、承和元年、三會定置以後、依レ无二此例一可レ被二改行一之由、滿寺訴二申之一、正月十四日、慈信辭二別當一、正月 十三日、〈戌剋〉條々寺訴、裁報遲々之間、奉レ入二神木於金堂一了、同夜節會出仕ノ參議三人、敎經、資高、宗冬、幷齋會ノ出仕兩人、右宰相中將冬季光泰、放氏了(○○○)、二月一日、衣笠宰相冬良、鷹司宰相宗嗣、右兵衞督長相、左中辨俊光、權辨顯家、左少辨爲行、藏人治部大輔雅俊、已上七人、放氏了(○○○)、爰四月廿一日、龍花院務事、如レ元被レ返二付大乘院一之由被レ下二綸旨一之間、同日申刻、奉レ歸二座神木一了、同廿二日、資高、敎經、宗冬、冬良、宗嗣、長相、俊光、顯家、爲行、已上九人、繼氏了(○○○)、於二自餘三人一者、依二御齋會講師事一猶抑二留之一、八月廿一日、光泰等繼氏了(○○○)、依二寺訴訟居、令レ延二引時節彿事一、同八月五日、三藏會始行、

〔春日若宮神主祐春記〕

p.0273 正安三年五月十九日、自二衆徒一以二中綱舜與一、物部庄民事、長者宣如レ此候、得二其意義一、可レ被レ申候云々、酉刻於二金堂假殿一、學侶幷六方參テ、放氏事在レ之(○○○○○)、其式如二去七日一、社司泰長祐家祐春許也、其故は新日吉に出仕人々内兩人也、吉田前中納言經長卿、頭大藏卿經繼朝臣、 七月三日、今夜亥刻、自二衆徒一以二中綱相縁正有一、依二不忠事一、公卿放氏候き、而一昨日院宣長者宣、種々被二仰下一候間、繼氏候了、可レ被レ存二知其旨一云々、 四日、正預廻文、 放氏之公卿殿上人前七人、悉被二續氏一了、早令二存知一之由、去夜子刻、自二衆徒一被二觸送一候間、卽令レ參二詣御寶前一、此由令二啓白一了、可二存知給一候、恐々謹言、
七月四日 執行正預祐家
謹上權官
御中
迫申、若宮神主殿、同可レ有二御存知一候、謹言、

〔吉續記〕

p.0273 乾元元年十月廿日庚辰、依二法通寺事一、去夜放氏之由、自二別當僧正許一告送、迷二是非一者也、去年放氏之時、張本之事無二沙汰一之間、積習如レ此、致二自由之企一之由申二入御所一、嚴密可レ有二沙汰一、別當僧正、可二上洛一之由有二其聞一、急可二上洛一之由被レ申二殿下〈○藤原兼基〉云々、 廿一日辛巳、不二出仕一、放氏之間謹愼也、別當僧正今日令二參洛一云々、今曉康春、下二遣南都一申二遣方々一也、 廿二日壬午、別當僧正參二御所一、放氏事、近日不二續 氏一者、可レ被レ改二寺務一之由、嚴密被二仰下一之間、經譽僧正、有二仰天之氣一云々、放氏事、心中殊令二祈念一、祈事仰二遣神主許一了、 廿三日癸未、別當僧正來令謁、放氏事、種々示レ之、自レ上嚴密卽被二仰下一、相府若不レ候者、早速落居難レ叶歟、近日可レ有二昇進一之由、其聞候折節也、能樣可二相計一之旨示レ之、法通寺庄、日來沙汰之外、廿果永可二避與一之由返答、此上可二奔走一之由示レ之、此段雖レ不レ可レ然、早速爲二落居一相計者也、明曉下向者、公卿可二續氏一之由慇懃示レ之、廿五日乙酉、入レ夜參二汕洞一、〈放氏之間、白畫不二出現一也、〉被レ召二御前一、放氏事、未レ申二左右一歟、嚴密被二仰下一、經譽 被レ仰二大乘一乘兩院一了、〈○中略〉退出向二大炊御門前内府許一對面、放氏事、可二昇進一之折節、殊歎存之旨被レ命、暫閑談出、廿八日戊子、自二輕譽僧正許一、續氏之由、申二入御所一云々、深更經譽使者進二御所一云云、今日午剋、續氏之由申入、冬方祇二候御所一告送也、心中喜悦、早速落居、冥慮之至也、心中有二祈念事一無二相違一、神慮彌有レ憑、添二懇念之心一者也、

〔公卿補任〕

〈花園〉

p.0274 正和四年〈乙卯〉
參議正四位下藤賴定〈五月廿五日被二放氏一、六月三、續氏出仕、〉

〔公卿補任〕

〈花園〉

p.0274 正和六年〈丁巳○文保元年〉
大納言正二位藤師信〈五月卅日、依二和泉國宮里保事一、與福寺訴二放氏一、六月十二日續氏、〉〈宮里保放返附〉

〔園太暦〕

p.0274 康永三年七月十日、今日師俊狀到來、昨日未刻狀也、實豐卿、𤭖原庄所務致レ妨之間、先日雖レ令二放氏一、尚後不レ可レ成レ妨之由、以二請文一種々歎申之間、只今未刻續氏了云々、

〔公卿補任〕

〈光明〉

p.0274 康永三年〈甲申〉
權中納言從二位藤隆蔭〈七月十日放氏、同廿八日續氏、〉

〔園太暦〕

p.0274 康永三年七月十一日、大藏卿爲二勅使一入來、仍レ不レ能二對面一、以二春宮大夫一問答、仰云、諸關停止事、構書二院宣一、可レ放二氏隆蔭卿一之旨及二沙汰一云々、此事不可説也、就二武家申請被レ下二院宣一了、就レ中非二興福寺一方一、山門園城寺東大寺等、皆同時被レ止了、一兩嗷々、此何事に候哉、可レ被レ仰二寺務幷一乘院一之由、別當申請、 雖レ不レ可レ有二子細一、於レ今者定致二其沙汰一歟、中々可レ爲二輕二忽之基一歟、猶又可レ被レ仰歟、可二計申一者、如レ此事何度も被レ仰之條、不レ可レ有二子細一事也、且爲レ知二勘責一も院宣度數、可レ爲二詮要一者、可レ被レ仰哉之由申了、
大理卿送レ狀、放氏間事也、殊驚承候間、御沙汰事々、殊可二存知一之旨報畢、
只今道信僧正、如レ此申給候、迷惑仰天任候、諸關停止、院宣執筆之故云々、非二私力之所一レ及候、爲レ之急速被レ經二御沙汰一候樣、殊可下令レ加二御詞一給上候哉、夜陰密々可二參入言上一候、隆蔭誠恐頓首謹言、
七月十一日 隆蔭上
前石馬權頭殿
社頭金堂木作等假殿、可レ令二料理一之由加二下知一候、是則可レ爲二神訴一之間如レ此候、及二沙汰一了、
此事就二御奉行一已奉二放氏一了、返々驚歎入候、始終定落居候歟、然而仰天之間、又馳申入候、恐惶敬白、
七月十一日 兼信
大宮殿
春日神主師俊送レ狀、大理卿放氏事也、殊驚聞食之由仰了、
今夜〈寅刻〉學侶衆徒、令レ參二向社頭一僉議、就二造營料所事一、寺門依レ失二面目一、右衞門督〈隆蔭卿〉令二放氏一侯云 云、次同時移殿被二料理一了、此事等驚存候之間、爲二御不審一忩馳申入之由、可レ有二御披露一候、恐々謹言、
七月十一日〈寅刻〉 春日神主師俊
謹上前左馬權頭殿〈御宿所〉
廿日、入レ夜大宮宰相入來、爲二別當卿使一、廳務條々、幷放氏之上可レ上二辭狀一歟之由談レ之、放氏之上、官位帶之儀不レ可レ有レ之歟、然者不レ及二辭表一哉、廳務又偏可レ聞也、不レ可レ及二用捨一哉之由報了.爲二大理一放氏事二無二先規一云々、廿四日、大藏卿爲二勅使一入來謁之、仰云、興福寺訴事、寺家兩使事書、仲房奏聞、然者可レ被レ卽仰二勅答一之趣被二仰合一也、申云、可レ被レ執二仰武家一之旨申上之者、御物惜無レ由歟、早可レ被二執仰一之旨被レ仰レ之、抑隆蔭卿 被二放氏一事々、楚忽沙汰、忩々可二續氏一之由可レ被レ仰哉之旨申了、南都事書、咋日參二申長者許一、事書幷申次房朝臣に付申詞、昨夕於一一長者二見候歟讀之、
興福寺學侶衆徒僉議曰
寺社造營之要脚、諸關停廢之御沙汰、不慮朝議、滿寺驚歎之間、忽致二大訴一、奉レ驚二天聽一之次第、言上先畢、凡攘炎招福之基、専在二佛法之御歸依一、護國利民之道、不レ如二寺社之御興隆一者歟、而佛閣之回祿、涼燠遙阻、神嗣之造替、年紀已過、然而恰云袷云、基趾未レ復、爲レ朝爲レ寺、營作難レ被レ閣者乎、且縡之停滯、儀之參差、雖レ顧二民力之漸衰一、奉レ恨二御歸依之猶踈一、仍被レ添二合期料所一、可レ給二不日之造功一之旨、遮擬二訴申之處、剩召二返以前之御寄附一、忽礙二向後之營作一之條、三千衆徒難レ休、四社之神襟幾許乎、就レ中如二先度言上一、可レ有二三合炎旱之御恤一者、須レ被レ忩二一寺造營之終功一、神明佛陀之御納受、息災安穏之御祈禱、何加レ旃哉、所詮關務片時難レ閣、一旦停滯、公平之失墜也、早廻二佛神尊崇之叡慮一、被レ改二關務停止之勅定一、爲レ全二寺社造營之料足一、被レ賜二寺門安堵之院宣一者、將下呈二枌楡四社之玄應一、彌致中幸祉義民之丹祈上矣、仍群議如レ斯、
康永三年七月日
廿五日、入レ夜別當送狀云、興福寺雜掌賴英送狀寺訴事、今日之所詮續氏事、無二子細一之、不レ可レ有二相違一云云、仍使者領狀、遣二飛脚於南都一了、 廿八日、今日方々説、大理續氏無二相違一云々、關白〈○藤原師平〉被レ送レ狀、親名朝臣、今日午剋上洛、此間卿答次第、可二參申一之旨仰了云々、入レ夜入來謁之、所詮多々訴以下狀帶之、衆徒頻雖レ申二子細一、重有二問答一、不レ可レ有二子細一體也、 廿九日、今日及レ晩春日神主師俊送レ狀云々、大理卿續氏事、今夜丑剋致二沙汰一了、 卅日、別當卿入來、續氏事、無二相違一自愛、且又今度諸方別致二秘計一、不レ知レ謝之由、示之謁之、

〔太平記〕

〈二十四〉

p.0276 依二山門嗷訴一公卿僉議事
延暦寺牒 興福寺衞
早可下任二先規一致二同心訴一被レ停二止天龍寺供養儀一幷令上レ斷二絶禪室興行一子細狀〈○中略〉
綺已迫レ喉、不レ可レ廻レ踵、若有二許諾一者、日吉神輿、入洛之時、春日神木、同奉レ勸二神行一、加之或勸二彼寺供養一之奉行、或致二著座催促之領掌一、藤氏月卿雲客等、供養以前、悉以被二放氏一(○○)、其上猶押而有二出仕之人一者、貴寺幷山門、放二遣寺家社家之神人公人等一、臨二其家々一、可レ致二苛法之沙汰一之由、不日可レ被二觸送一也、〈○中略〉仍牒送如レ件、
康永四年八月日

〔公卿補任〕

〈光明〉

p.0277 貞和元年〈乙酉〉
中納言正二位藤資明〈七月十九日神木歸座日、於二宇治御族所一放氏、同廿四日續氏、〉

〔園太暦〕

p.0277 貞和三年七月〈○七月下恐脱二三日二字一〉右中辨長顯朝臣、爲二勅使一入來、依二神木事一、法勝寺御八講、可レ爲二何樣一哉之由被二仰下一、所存卽付二彼朝臣一申人了、申詞彼朝臣注付、
法勝寺御八講間事、依二神木動座一、或以二天台兩門僧侶一被レ遂二行之一、或被レ行二御經供養一之條、兩樣先蹤、共以雖レ爲二分明一、康永四年、南都率分沙汰行事辨、令二放氏一(○○○)、頗及二朝議之煩一歟、後勘非レ無二用意一、然者參二供養一之條、何事之有乎、

〔公卿補任〕

〈光明〉

p.0277 貞和三年〈丁亥〉
中納言從二位藤隆蔭〈七月十二日放氏、九月五日續氏、〉

〔愚管記〕

p.0277 延文二年二月十一日丙辰、春日神主經員申云、只今〈子刻〉爲二學侶衆從沙汰一、甘露寺前中納言、〈○藤長〉幷南曹辨〈左大辨歟〉頭辨、放氏候了、爲二御不蕃一馳申之由申レ之、事之子細、相二尋使者一之處、申下不二存知一之由上、追可二尋記一、

〔園太暦〕

p.0277 延文二年二月十三日、今日聞左大辨宰相兼綱、甘露寺前中納言藤長、頭左中辨時光等、放氏之由風聞云々、寶事以外事也、 三月九日、前内府送狀、〈○中略〉
時光朝臣、未二續氏一候乎、然而只可二附置一にて候やらん、若又他人歟、御沙汰之樣、承存させ候、〈○中略〉
三月八目 公淸
甘二日、今日頭中將隆家朝臣、送二御敎書一云、百首和歌、今月中可二詠進一云々、時光朝臣未二續氏一、俄奉行歟、

〔公卿補任〕

〈後光嚴〉

p.0278 應安四年〈辛亥〉
權中納言正三位藤忠光〈十二月日、放氏、〉

〔後深心院關白記〕

p.0278 應安四年十二月十三日壬辰、裏書、申刻許、自二印覺僧正許一、門主没落事、告示之、〈○中略〉傳聞藤中納言〈○忠光〉幷仲光被二放氏一云々、是神木在洛間、大禮事、猶有二沙汰一之條、不レ可レ然云々、 十五日甲午、興福寺衆徒送二事書一、一乘院新門主事、早可レ致二計沙汰一之趣也、被レ下二勅書一、忠光卿放氏事、早仰二遣門徒宿老等一、可レ致二秘計一之由被二仰下一者、効驗太雖二不定候一、如二盛深僧正一、可二仰談一之由令レ申二入御返事一了、 十九日戊戌、忠光卿續氏事、仰二遣盛深僧正許一、返報到來、六方成二集會一之處、神訴悉無二落居一者、續氏難儀云云、集會狀幷僧正返報進レ院、以二平宰相一申二入此子細一之處、早速仰遣之了條神妙、無二左右一不レ可二領狀一之條被二思食儲一、重猶可二仰遣一之由被レ仰二下之一、 廿日己亥、被レ下二勅書一、兩人續氏事、委細被二仰下一、重可二仰遣一之趣也、卽可レ仰二遣盛深僧正許一之由、申二入御返事一了、 廿六日乙巳、藤中納言以下續氏事、訴訟不レ蒙二一々裁許一者、續氏難儀之由、滿寺集會、已申切之由、去夜盛深僧正申送之間、此子細申二入仙洞一了、勅答云、此上誠無レ力次第歟、於二訴訟篇目一者、公家裁許、無レ所レ殘之由被二思食一、訴訟相殘篇目何事哉、可二相尋一之由被二仰下一、 五年正月十二日辛酉、仲光續氏事、重猶可レ廻二籌策一之由、先日以二勅書一被二仰下一之間、仰二遣盛深僧正幷隆圓僧都許一了、昨日六方成二集會一云々、左右到來、所詮雖三向後爲二寺社一不レ可レ有二不忠一之由、書二出告文一者、續氏事可レ下二知社家一云々、卽招二仲光一仰談之處、明旦卽可二書遣一之由申之、此子細付二藤中納言一申入畢、藤中納言續氏之時も、書二遣告文一云々、 十五日甲子、〈裏〉仲光告文、文章不足之間、續氏難儀之由、六方衆會云々、此由盛深僧正示送之間、仲光又書直遣之云々、余又相二副書狀一遣之、廿一日庚午、仲光續氏 事、六方衆、已令レ下二知社家一之由、去夕盛深僧正示送之間、此趣以二藤中納言一申入之處、神妙之由種々有二叡感一、 廿三日壬申、傳聞藤中納言、又被二放氏一云々、仲光續氏も暫可レ閣之由、衆徒重令二下知一云々、 三月廿九日丁丑、傳聞藤中納言、今日令二續氏一云々、五月十三日己未、自二新院一〈○後光嚴〉有二御書一、仲光續氏事、重猶可二仰遣一之趣也、忩可二仰遣一之由令二申入一了、十六日壬戌、仲光續氏事、盛深僧正返報令二到來一之問、付二藤中納言一令二申入一了、 六月一日丁丑、傳聞左大辨宰相宣方朝臣仲光等、昨日續氏云々、

〔後深心院關白記〕

p.0279 應安六年八月七日丙子、隆圓僧都申送云、昨日六方衆若輩群集評議、二條前關白〈○ 基〉事、及二嗷講一候、下二知社家一之由、其聞候云々、放氏事歟、丞相以上、未聞事也、況攝關之臣放氏、前代未聞之珍事也、八日丁丑、太閤放氏必定云々、未曾有之事歟、 廿九日戊戌、傳聞太閤續氏事、付二兩門跡幷寺務一、雖レ被二披露一、衆徒更不二許諾一云々、希代之珍事也、七年四月十七日壬子、頭右大辨長宗朝臣、爲二勅使一來云、議奏事、如レ元可レ令二存知一者、申二畏奉之由一了、彼聞講奏敷奏等、今日皆被レ仰レ之、日來人數不二相替一、但太閤藤中納言等、爲二放氏之時分一之間不レ被レ仰レ之云々、

〔諸家傳〕

〈二條〉

p.0279 良基
應永七年十一月八日 御續氏事、自二南都一申レ之云々、去年放氏申畢、然而如二見參一可二入申一之由、大殿被レ仰之間人申畢、

〔大乘院寺社雜事記〕

p.0279 寬正六年十二月十四日
一藤澤名年貢事、廣橋方ニ可レ致二其沙汰一旨、代官堀江令レ申之、仍自二學侶一、甲斐方ニ以二書狀一申遣之云々、六方同前、自二御房中一當名事、廣橋方問答書狀遣レ之、次放氏事、傳奏幷關白殿〈○藤原持通〉ニ注進申了、
當寺社領越前國堀江鄕ノ内藤澤名事、依二神訴一、去年正月、以二御判一如レ元被二返付一了、寺門五ケ名、神 訴隨一之處、去八月以來、又申二給網光卿一之間、無レ力可レ及二次第大訴一、仍彼御事、來十八日、於二神前一可二 放氏(○○○○○○○)一由、寺門一決之由承及候、尋尊事、當御領奉行事候間、驚存候間、きと注進申入候由、可レ然樣
可レ有二御披露一也、恐々謹言、
十二月十四日 尋尊
日野殿
十六日
一藤澤名事、及二大訴一上者、公方ヘ辭退申入旨、廣橋書狀藤堂書上云々、自二柚留木方一、學侶六方可レ致二注進一云々、珍重、
廿七日
一藤澤名遵行等、國ヘ可レ下由仰付之、
藤澤名事、就二南都訴訟一、廣橋家雜掌辭狀、幷自二南都一書狀案文等、封レ裏遣之候、如レ此候上者、可レ被レ令二 南都返一之旨、嚴密可レ被レ申二付堀江加賀入道一之由候也、恐々謹言、
十二月廿四日
一幷出雲入道殿
平右馬新左衞門尉殿
越前堀江鄕藤澤名事、及二寺社大訴一之間、廣橋家御書狀如レ此候、寺門面目、不レ可レ過レ之候哉、仍當年年貢事、廣橋家被レ致二沙汰一分候者、員數等注給、自二此方一堅可二申進一候、於二其許一者、急可レ被レ沙二汰南都一由、嚴密可レ被レ申二附堀江加賀入道方一候、千萬御無沙汰候者、可レ爲二御越度一之旨、學侶集會評定候也、恐恐謹言、
十二月十九日 供目代敎弘
甲斐千菊殿
就二藤澤名事一、衆議之旨、被二一見一申候、爲二忠節一、故一位仲光卿以來、爲二御恩一數代知行候、今度被レ加二數 ケ所一還補之處、無レ故爲二嗷訴一、剩可レ及二放氏之沙汰一之由注進、埋不盡之義、神慮更雖レ不レ有二相違一、及二寺門愁訴一之問、昨日先被二上表申一候、此段以レ面被レ申了、此子細可レ有二注進一之由可レ申旨候、恐々謹言、
十二月十五日
柚留木殿

〔公卿補任〕

〈後土御門〉

p.0281 文明十三年〈辛丑〉
權大納言從二位藤公躬〈正月廿五日任、(中略)月日辭、依二南訴一放氏之故云々、〉

〔實隆公記〕

p.0281 文明十三年三月十七日辛卯、内々有下被二仰出之事上、可レ參二向當局一之由被二仰附一之間、參候〈下姿〉之處、新大納言〈○藤原公躬〉知行、當國〈○山城〉田邊鄕、南都訴訟、及二重々之義一、公躬卿、放氏之由言上、事書等卽令二拜見一、勅答可レ爲二如何一之哉、遍可二申入一之旨也、仍所存之趣、大槪申二入之一、巨細不レ遑レ顧、

〔親長卿記〕

p.0281 文明十三年八月六日、自二春日兩總官許一有二書狀一、就二田邊鄕事一、
新大納言公躬卿事、來十日可二放氏一云々、存二無益之由一、昨日南曹辭退之由申遣了、次昨日之時申二關白殿一〈○藤原政家〉了、
十月九日、依二南都訴訟一、〈田邊鄕事〉新大納言〈公躬卿〉放氏云々之事歟、

〔宣胤卿記〕

p.0281 文明十三年
權大納言藤公躬、文明十三十月八日放氏、〈號二三條一〉同辭官、依二放氏一也、

〔大乘院寺社雜事記〕

p.0281 文明十三年十月八日、山城國相樂郡田郡部庄事、三條〈○公躬〉與二東院僧正一相論、三條如レ元令二安堵一了、去六月以來、東院在京、色々以二寺門事書等一雖二訴申入一、未レ及二披露一歟云々、隨而夜前、學侶六方蜂起、三條公躬卿、令二放氏一了云々、爲二事實一者、卒爾之放氏歟、

〔後法興院記〕

p.0281 文明十三年十月十日、就二山城國田邊鄕事一、興福寺一進二事書一、三條新大納言公躬卿、以二由緒之儀一申給云々、依レ是爲二寺社之沙汰一、去八日令二放氏一之由也、此事連々、自二南都一雖レ進二事書一、南都傳奏未 レ補間、南曹等奏聞不レ可レ叶由申切了、度々爲二寺門一、當職可二執申一由頻申間、附二南曹等一處令レ辭二退南曹一、雖レ然及二大訴一間、今日附二長橋局一令二奏聞一了、

〔大乘院寺社雜事記〕

p.0282 文明十三年十二月六日、三條公躬卿、放氏之間、辭二大納言一畢、續氏事色々計略、自二越智一申二寺門一歟之由、中納言被レ語レ之、同番代事、中納言沙汰不レ可レ然由、東院僧正令レ申間、驚入辭退之由、同被二相語一了、東院僧正は、一昨日下向、在京無益事也、近日准后〈○足利義政〉御隠居問、御沙汰事被レ止レ之了、旁以不運事也、田那部庄事は、所務被レ居二中途一歟云々、三條故公綱卿息女、自二御臺一御罪科之間、彼息女之傾知共、被レ返二附公躬卿一了、総領ニ附者也、

〔親長卿記〕

p.0282 文明十四年四月十九日、及レ晩詣二三條前大納言〈公躬〉許一、先日來臨之禮也、續氏事、種々廻二計略一之由相語之、

削減氏字

〔續日本紀〕

〈七/元正〉

p.0282 靈龜二年九月癸巳、正七位上山背甲作客小友等、二十一人、訴免二雜戸一、除二山背甲作四字一、改賜二客姓一、

〔續日本紀〕

〈十六/聖武〉

p.0282 天平十七年八月甲午、從五位下中臣熊凝朝臣五百島、除二中臣一爲二熊凝朝臣一、

〔續日本紀〕

〈二十五/淳仁〉

p.0282 天平寶字八年七月丁未、大學大允從六位上殖栗占連咋麻呂、訴請レ除二占字一、許之、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0282 延暦元年十一月丁未、式部史生正八位下倭漢忌寸木津吉人等八人言、吉人等、是阿智使主之後也、是以蒙二賜忌寸之姓一、可レ注二倭漢木津忌寸一、而誤記二倭漢忌寸木津一、姓字繁多、唱噵不レ穩、望請除二倭漢二字一、爲二木津忌寸一、許之、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0282 延暦五年十二月乙卯、陰陽助正六位上路三野眞人石守言、己父馬養、姓無二路字一而今石守燭著二路字一、請除レ之、許焉、

釐正姓氏

〔新撰姓氏録〕

〈序〉

p.0282 允恭御字、萬姓紛紜、時下二詔旨一盟レ神探レ湯、首實者全、冒虛者害、自レ玆厥後、氏姓自定、更無二詐人一、

〔古事記〕

〈序〉

p.0283 定レ境開レ邦、制二于近淡海一、〈○成務〉正レ姓撰レ氏、勒二于遠飛鳥一、〈○允恭〉雖二歩驟各異、文質不一レ同、莫レ不下稽レ古以繩二風猷於既頽一、照レ今以補中典敎於欲上レ絶、

〔日本書紀〕

〈十三/允恭〉

p.0283 四年九月己丑、詔曰、上古之治、人民所レ得、姓名勿レ錯、今朕踐祚、於玆四年矣、上下相爭、百姓不レ安、或誤失二己姓一、或故認二高氏一、其不レ至二於治一者、蓋由レ是也、朕雖二不賢一、豈非レ正二其錯一乎、群臣議定奏レ之、群臣皆言、陛下擧レ失正レ枉、而定二氏姓一者、臣等昌レ死、奏可、 戊申、詔曰、群卿百寮、及諸國造等、皆各言、或帝皇之裔、或異之天降、然三才顯分以來、多歴二萬歳一、是以一氏蕃息、更爲二萬姓一、難レ知二其實一、故諸氏姓人等、沐浴斎戒、各爲二盟神探湯一、則於二妹橿丘之辭禍戸 一坐二探湯甕一、而引二諸人一令レ赴曰、得レ實則全、僞者必害、〈盟神探湯、此云二區訶陀智一、或埿塗納レ釜煮沸、攘レ手探二湯埿一、或燒二斧火色一置二于掌一、〉於レ是諸人各著二木綿手繦一、而赴レ釜探湯、則得レ實者自全、不レ得レ實者皆傷、是以故詐者愕然之、豫退無レ進、自レ是之後、氏姓自定、更無二詐人一、

〔弘仁私記序〕

p.0283 雄朝妻稚子宿禰天皇〈○允恭〉御宇之時、姓氏紛謬、尊卑難レ決、因坐二甘橿丘一、令探二熱湯一、定二眞僞一、今大和國高市郡有レ釜是也、後世帝王、見二彼覆車一、毎レ世令レ獻二本系一、藏二圖書寮一也、

〔釋日本紀〕

〈十二/述義〉

p.0283 盟神探湯
天書第八曰、四年冬十月、立レ壇請レ神、幷設二盟釜一、天子命二力者一、使下天下所二共知一虛者一人投中入釜中上、擧二其死臰一殉二于四民人一、投二實一人一以レ釜示レ之、百姓大恐二其驗一、未レ向二盟釜一、皆悉定矣、

〔古事記〕

〈下/允恭〉

p.0283 於是天皇、愁二天下氏氏名名人等之氏姓忤過一、而於二味白檮之言八十禍津日前一、居二玖訶瓫一、而〈玖訶二字以レ音〉定二賜天下之八十友緒氏姓一也、

〔日本紀竟宴和歌集〕

p.0283 得二雄朝嬬稚子宿禰天皇〈○允恭〉 式部卿是忠
甘樫乃(アマカシノ)、丘乃久可太知(ヲカノクカタチ)、支與介禮波(キヨケレバ)、爾己禮留多見毛(ニゴレルタミモ)、可波禰數末之幾(カバネスマシキ)、

〔新撰姓氏録〕

〈序〉

p.0283 皇極握レ鏡、國記皆燔、幼弱迷二其根源一、狡 强倍二其僞説一、天智天皇儲宮也、船史惠尺、奉レ進二燼書一、至二庚午年一編二造戸籍一、人民氏骨、各得二其宜一、自レ玆以降、歴代帝王、隨レ時改正、聯綿不レ絶、

〔日本後紀〕

〈十七/平城〉

p.0284 大同四年二月辛亥、勅倭漢總歴帝譜圖、天御中主尊、標爲二始祖一、至レ如二魯王、呉王、高麗王、漢高祖命等一、接二其後裔一、倭漢雜糅、敢垢二天宗一、愚民迷執、輙謂二實録一、宜二諸司官人等所レ藏皆進一、若有二挾レ情隱匿、乖レ旨不レ進者一、事覺之日、必處二重科一、

〔弘仁私記序〕

p.0284 世有二神別記十卷一、〈天神天孫之事、具在二此書一、〉發二明神事一、最爲二證據一、然年紀夐遠、作者不レ詳、〈夐遠視也、隳正反、〉自レ此之外、更有二帝王系圖一、〈天孫之後、悉爲二帝王一、而此書云、或到二新羅高麗一爲二國王一、或在二民間一、爲二帝王一者、因レ玆廷暦年中、下二符諸國一令レ焚レ之(○○○○○○○○○○○)、而今猶在二民間一也、〉諸民雜姓記、〈或以二甲後一爲二乙胤一、或以二乙胤一爲二甲後一、如レ此之誤、往々而在、苟以二曲見一、或無識之人也、〉諸蕃雜姓記、〈田邊史、上毛野公、池原朝臣、住吉朝臣等祖、思須美和德兩人、大鷦鷯天皇(仁德)御宇之時、自二百濟國一化來而言、己等祖、是貴國將軍上野公竹合也者、天皇矜憐、混二彼族一訖、而此書云、諸蕃人也、如レ此事、觸レ類而多也、〉新撰姓氏目録者、〈柏原天皇(桓武)御宇之時、若狹國人、申二新本系事一、因レ玆令下諸國獻二本系一撰中此書上、而彼主當人等、未レ辨二眞僞一、抄二出誤書一、施二之民間一、加以引二神胤一爲レ上、推二皇裔一爲レ下尊卑雜亂、無レ由レ取レ信、但正書目録、今在二太政官一、今此書者、所レ謂書之外、恣申二新意一歟、故雖二迎禁一、駟不レ及耳也、〉如レ此之書、觸レ類而夥、〈夥多也〉踳二駁舊説一、眩二曜人看一、〈踳駁差雜貌〉或以レ馬爲レ牛、或以レ羊爲レ犬、輙假二有識之號一、以爲二述者之名一、〈謂借二古人及當代人之名一〉卽知官書之外、多二穿鑿之人一、是以官禁而令レ焚(○○○○○○○)、人惡而不レ愛、今猶遺漏、遍在二民間一、多レ僞少レ眞、無レ由レ刊レ謬、是則不レ讀二舊記一、〈日本書紀、古事記、諸民記等之類、〉無レ置二師資一之所レ致也、〈博士爲レ師、弟子、爲レ資、〉

〔續日本後紀〕

〈十六/仁明〉

p.0284 承和十三年三月庚戌、勘王世所言、氏姓之中、身住二外處一者、或未レ被二人知一、至二於對問一、以下能説二家譜一者上、卽爲二是眞一、錯〈○錯原作レ鎭今改〉言二系譜一者、因謂二之僞一、无レ人二證引一、只據二文書一、伏恐姧濫之輩、冒二入宗枝一、獃〈○獃原作レ豈今改〉惷之人、空漏二皇胤一、望請仰二所司一、若有二如レ此之色一、速令二言上一、更加二捜索一、以糺二眞僞一者、依レ請、仰二五畿内諸國一令レ言一之焉、

〔三代實録〕

〈五十/光孝〉

p.0284 仁和三年七月十七日戊子、左京人右大史正六位上式部谷直忠直、弟式部少録正六位上武部谷直永世、男女合九人、賜二姓春淵朝臣一、忠直自言、大日本根子彦國牽天皇〈○孝元〉之後、與二安倍朝臣一同祖也、今檢二姓氏録一(○○○○)、阿倍朝臣之別、无二丈部谷直一、但後漢孝靈皇帝後、坂上大宿禰等之氏族、有二姓丈部谷直者一也、

尊重姓氏

〔朝野群載〕

〈四/朝儀〉

p.0284 蔭子正六位上藤原朝臣季永誠惶誠恐謹言 請下特蒙二天恩一因二准先例一叙中京家氏爵上狀
右季永、謹檢二案内一、藤原氏爵者、南北式京四門之流、次第被二抽賞一、古今不易之例也、爰京家之者、親父泰俊給レ爵之後、漸及二三十餘年一、今春之運、方當二其仁一、望請天恩因二准先例一預二榮爵一者、將レ知二氏族之貴一矣、季永誠惶誠恐謹言、
康和三年正月五日 蔭子正六位上藤原朝臣季永

〔標註職原抄別記〕

〈下〉

p.0285 此京家より氏爵を請へる文なり、京家は左京大夫麻呂の後なり、麻呂は宇合の弟にて、淡海公〈○藤原不比等〉の四男なり、〈麻呂また藤原氏の別族にて、その官左京大夫なりしゆゑに京家といふ〉、季永その子孫として、父泰俊、爵を賜はれる後、漸く三十餘年に及て、今春の運、既にその巡に當たれば、從五位下に叙せむ事を請へるものなり、これらの狀共を長者の許に取集め、理にかなへるを奏して叙せらるヽ也、さるは六位以下は、卑位なるゆゑに、重を承け、祭を行ふも先祖の爲おもてぶせなれば、五位以上にのぼり、氏系をして絶ざらしめ、氏族をして貴からしめむとてなりけり、

〔古史微〕

〈一夏〉

p.0285 敎〈ヘ〉子なる西原晁樹が云るは、皇國人の神世より姓族を重みしける事は、他に對ひて名告(ナノリ)するに、吾者某命之子、某命之手某とやうに長々と名告り、中昔の軍籍物語書などにも、多くかく狀に告れる由を記し、其餘古き書どもにも、人の上につける一事のいさヽけ事を記すにも、まづ姓尸を嚴重に記せるは、皇國人は素より姓系を大切にし、出自を重みしける習にて、漢國人の此事に麤略なるとは異なりと云るは、然る言なるに就て、なほ思ふに、漢國も要(ムネ)々しき書等には、姓系を重みすべき物なる由を賢(カシコ)げに敎へ誨(サト)したるも有れど、たヾ其理をこそ事々しく論(イ)へれ、素より王の系統さへ定まらず、上古より然しも姓系を重みする論に及ばざる國なるを、次々に王統かはりて、其かはるごとに、戎人の心ながらに、然すがにその出自の鄙賤を耻らひて、古く聞え高き者どもの名を探ね、巧み僞りて己が祖となし、彼名高かりし唐と云し世に、老聃を祖に 立たるなどは、殊に甚をかしくぞ所思ゆる、此事かの國籍にも笑ひ記せる中に、五雜視爼といふ籍に、與下其遠攀華冑一、牽合附會上、孰三若闕レ所レ不レ知、以俟二後之人一、故家譜之法、宜下載二其知者一、而闕中其疑者上。漢高祖、其祖第呼二豐公一、名字不レ傳也、蓋尚有二古之遺意一焉と謂へるは、實(ゲニ)然る言なりけり、王とある者すら斯在(カヽリ)しかば、況て末々に至りでは、系統を重みするなど云ことは、然しも聞えざるに、古く投化參來れる蕃人どもの、某帝若干世孫、某王若干世孫など名告り來つる中にも、皇國の系統を重みする國風なる由を遠音にきヽて、皇國風にへつらひ欺けるには非かと疑ひ無にしも非ず、彼國人も、心あるきはヽ、系統亂がはしく、氏族を重みせざる國風を心に歎たる事は宋太宗と云ける王が、皇朝の御系統の無窮に傳はらせ賜ふ由を聞て、歎息きて、世祚遐久、其臣亦繼襲不レ絶、此蓋古之道也と云て、羨み奉れる、また彼五雜爼に夷狄之中、極重二氏族一、如二契丹一、唯耶律氏與二蕭氏一、世々爲二昏姻一、天竺則以二刹利婆羅門二姓一爲二貴種一、其餘皆爲レ庶、庶姓雖レ有レ功、亦甘居二大姓之下一、其他諸國、莫レ不レ如レ是、故唐以後之重二門地一、亦跖拔氏倡レ之也、禮失而求二之四夷一、殆謂レ是耶、と云るをも思ひ合すべし、さて諸蕃人の子孫ども、彌益々に皇國風に化て、終には天之御中主神を始祖に標し、漢高祖命など皇國風に稱たるは、淺ましく可笑(ヲカシ)き事には有れど、怜むべき事にこそ、〈○中略〉さて今かく古學の行はれて、其を學ぶ人の中に、其遠祖の蕃種なることを自鄙み耻て、神別皇別の貴姓を羨み稱る徒もありと聞ゆれども、此は眞の道の本を思はざる非事なり、然るは諸蕃の人の投化參來つる事の本は、韓神の蕃招(カラヲキ)し給ふ御心と、常世の國々の事執り坐ます大名牟遲、少名牟遲神の御心にて、皇國に歸せ賜はでは得有らぬ幽(フカ)き契の有て、歸せ賜へるご所思(オボ)ゆれば、其鄙しき國を放ちて、皇國人と成し賜へる恩賴を辱なみ貴み、よく其出自を守り、神の御國に忠ならむことを思ふべき事なるに、何のみづから耻らひ卑(イヤシ)むる事のあらむ、殊に私に先祖を替る所爲にて、道を學ぶ者の心ともおぼえず、幽冥の可畏き謂を辨へざる僻事なりかし、假令人わろく女々しからむも、吾を生成たら む親の替べからぬと同じ理なるをや、然れど此は非事の中にも、やごとなき眞心の憐むべきかたも有を、今かく學問の道の開たる世にも、なほ心おそく漢好する徒ありて、丹波氏なる人の、私に劉氏を稱(ナノ)りなどする人も有と聞ゆるは、劉氏を何ばかりの貴姓と思ふらむ、高祖劉邦だ云るは、もと泗上の亭長にて、父祖は名もなき賤者なるものをや、然るを丹波氏を賜へる事は、本の賤しき蕃の汚穢を禊ぎ祓ひ賜ふと云べき、身にも餘れる大御惠なるを、神と皇との然る恩賴を思はず、其先祖に賜へる姓を己が心とうち止て、いやしく穢き本國の姓に復るわざにて、勅に違ひ、先祖の心に背きて、名を亂る所爲とこそ所思(オボ)ゆれ、然る人はさも思はねばこそ、痛(アナ)かしこ、

紊亂姓氏

〔刊謬正〕

p.0287 姓族類
春秋左氏傳曰、天子因レ生以賜レ姓、胙二之土一而命二之氏一、本國大姓、有二皇〈王族〉神〈臣族〉蕃〈外國之姓〉之別一、而源平藤橘四姓最盛、其屬姓支流、不レ可二殫計一、至レ今彌增、或稱二地名一、或稱二祖父名一、或冒二外家姓一、或自造レ姓、紛糾擾雜、統紀不レ明、夫姓所二以分一レ族也、而可乎哉、

〔廣益俗説辨〕

〈十九/雜類〉

p.0287 百姓といふ説
今按るに、〈○中略〉允恭天皇の御字、諸臣に勅して、湯をさぐり神に誓はしめて、姓氏をたヾさる、其後萬多親王、姓氏録を輯られしまでは、猶いまだ一千一百八十二氏ありしが、世くだり人おとろえて、己が姓氏を取うしなひ、源平藤橘の四姓ならでは、なきやうに覺え、我こそ其人の季なりと僞り、系圖などを妄作し、みづからあざむき、他にてらふもの多しとなん、

〔玉勝間〕

〈二〉

p.0287 姓氏の事
今の世には、姓(ウヂ)のしられざる人のみぞおほかる、さるはいかなるしづ山がつといへども、みな古の人の末にてはあるなれば、姓のなきはあらざなる事なるを、中むかしよりして、いはゆる苗字をのみよびならへるまヽに、下々なるものなどは、こと〴〵しく姓と苗字とをならべて、なのる べきにもあらざるから、おのづから姓はうづもれ行て、世々をへては、みづからだにしらずなれるなり、さて後になりのぼりて、人めかしくなれる者などは、姓のなきを物げなくあかぬ事に思ひては、あるは藤原、あるは源平など、おのがこのめるをみだりにつくこといと多し、すべて足利の未のみだれ世よりして、天の下の姓氏、たヾしからず、皆いとみだりがはしくぞなれりける、その中に、近き世の人のなのる姓は、十に九つまでは源藤原平なり、そはいにしへのもろ〳〵の氏氏は絶て、此三氏のかぎり、多くのこれるにやと思へば、さにはあらず、中昔よりして、此三うぢの人のみ、つかさ位高きは有て、他のもろ〳〵の氏人どもは、皆すぎ〳〵にいやしくのみなりくだれるから、其人は有ながら、其姓はおのづからかくれゆきて、をさ〳〵しる人もなく、絶たるがごとなれるなり、又ひとつには、近き世の人は、古のもろ〳〵の姓をばしることなくして、姓はたヾ源平藤橋などのみなるがごと心得たるから、おのが好みてあらたにつくも、皆これらのうちなるが故に、古のもろ〳〵の姓はきこえす、いよ〳〵源平藤は多くなりきぬるなり、又古の名高くすぐれたる人をしたひては、その子孫ぞといひなして、學問するものは、菅原大江などになり、武士は多く源になるたぐひあり、すべて近き世は、よろしきほどの人々も、たヾ苗字をなんむねとはして、姓はかへりておもてにはたヽざるならひなる故に、おのが心にまかせて物するなり、さて又ちかき年ごろ、萬葉ぶりの歌をよみ、古學をする輩は、又ふるき姓をおもしろく思ひて、世の人のきヽもならはぬふるめかしきを、あらたにつきてなのる者はた多かるは、かの漢學者のからめかして、苗字をきりたちて、一字になすと同じたぐひにて、いとうるさく、その人の心のをさなさのおしはからるヽわざぞかし、いにしへをしたふとならば、古のさだめを守りて、殊にさやうに姓などを、みだりにはすまじきわざなるに、かの禍津日〈ノ〉前の探湯をもおそれざなるは、まことに古を好むとはいはるべしやは、そも〳〵姓は、先祖より傳はる物にこそあれ、上より賜はら ざらむかぎりは、心にまかせてしかわたくしにすべき物にはあらず、まことに其姓にはあらずとも、中ごろの先祖、もしはおほぢ父の世よりなのり來てあらんは、なはさても有べきを、おのがあらたに物せんことは、いご〳〵あるまじきわざになむ、姓しられざらんには、たヾ苗字をなのりてあらんに、なでふことかはあらん、すべて古をこのまむからに、よろづをあながちに古めかさむとかまふるは、中々にいにしへのこヽろにはあらざるものをや、

〔秇苑日渉〕

〈一〉

p.0289 姓氏
至二近世一、二字若三四字氏族、皆省爲二一字一、其字不二雅馴一者、取一偏旁若通音字一易レ之、藤原氏也、省曰レ藤、安藤、齋藤、遠藤、近藤、族也、皆省曰レ藤、又省曰滕、源流不レ辨、媚姻何別、〈○中略〉自下允恭天皇時、嘗正二姓氏之濫一、以分中疏涇渭上、歴世革レ弊防レ姧、或定二八等姓一、或厘釐二三部氏一、〈弘仁中、區二別皇胤臣族蕃部之三系一、詳見二姓氏録一、〉百官系譜、擧藏二之圖書寮一、若二綱之在レ網、有レ條而不一レ紊焉、中世禁廢防弛、氏族之濫、亦已甚矣、且有二違レ諱避レ仇、隨レ母假養寄冒之類一、紛然無二復可一レ考、至二今日、雖レ有二明物察倫之主一、恐無二如レ之何一而巳、

〔隨意録〕

〈三〉

p.0289 儒生及書畫之生、不レ稱二其父祖之姓氏一、而好稱二不レ可レ知之姓一、往々有焉、甚別稱二劉及諸葛一者有レ之、我方豈有二此姓一乎、書家某、初稱二源姓一、後又稱二平姓一、可レ笑矣哉、

〔番外雜書解題附録〕

〈五/撰者小傳〉

p.0289 澤田鱗、字は文寵、東江と號す、通稱は文藏、本姓は源、はじめは平林氏を稱す、〈東江が落款に、平鱗とも、源麟ともあるはこの故なり、〉又玉島山人といへり、書を以て鳴る、寬政八年丙辰八月十五日歿す、

雜載

〔衝口發〕

姓氏
國朝諸姓、其元三韓ノ官名、及其言語ニ出ルモノ多シ、此亦上古此邦ニテモ韓ノ官職ヲ用ルノ一證トスべシ、天智帝御宇、唐風ヲ以、韓制ヲ止メ玉ヒテ其事傳ラズ、天武帝御宇、萬姓ヲ改メ混ジ玉シトキ、文字ヲカヘラレ、今ノ如クナリタリトミユ、今諸書ニ散見スルモノ一二ヲ擧グ、尚博古ノ 和學者ニ間ルベシ、後漢書辰韓傳云、諸小別邑、各有二渠帥一、大者名二臣智一、次有二儉側一、次育二樊秪一、〈秪或作レ濊〉次有二殺奚一次有二邑借一、〈皆其官名、三國史記、東國通鑑同レ之、〉
臣智(ユミチ) 臣(ヲミ)〈朝臣見二下文一〉
險側(ケンヌ) 縣主(ケンシユ/アガタヌシ)
樊秪(ハンテイ) 直(アタイ)
殺奚(サイケ) 佐伯(サイキ)〈日本紀景行五十一年、有二諸國佐伯一、可三以爲二一證一、〉
邑借(ムラジ) 連(ムラジ)
朝臣 釋云、帝王相親之詞也、言我身隨添之臣也、
幹按ニ、元臣智ヨリ來ル者、訓ハ吾ニ隨ヒソフノ意ナレドモ、文字ハ朝ニ在テ、親ニ朝臣トイヒ、疎ニ臣ト云、
宿禰 釋云、昔稱二皇子一爲二大兄一、又稱二近臣一爲二少兄一、宿禰之義、取二於少兄一也、〈按ニ、隋書高麗傳云、其官有二大々兄、次大兄、次少兄一、〉
又釋云、或説、帝王相親、云二曾古爾禰與一、
眞人(マト) 辰韓所レ謂麻立干也、麻立干ハ新羅ノ王號ナルヲ以、本邦皇別ノ姓トス、 大人
首 韓語ノヲト也 私記云、於比止、
造 御奴
史 文人
村主及忌寸未レ考

〔北史〕

〈九十四/倭國〉

p.0290 倭國、在二百濟新羅東南水陸三千里一、〈○中略〉至二開皇二十年一、倭王姓阿毎、字多利思比孤、號二阿輩鷄彌一、遣レ使詣レ闕、

〔異稱日本傳〕

〈上一〉

p.0290 今按、〈○中略〉倭王、姓阿毎者、無稽之言也、蓋天訓二阿毎一、我天神初主號二天御中主尊意、異
邦人不レ曉二其意一、以二阿毎一爲レ姓、〈○中略〉本朝風、天子無レ姓(○○○○○○○)、天子孫子、稱二王氏一、

〔儀式〕

〈三〉

p.0291 踐祚大嘗祭儀中
依二神祇官解一、太政官下二符左右京五畿内諸國司一、告二知散齋致齋及諸可レ忌之事一、〈○中略〉其忌語、〈○中略〉宍稱レ菌、〈宍人姓亦同(○○○○○)〉

〔帝王編年記〕

〈四/景行〉

p.0291 五年乙亥、賜二姓於諸國百姓一、

〔皇代記〕

〈景行〉

p.0291 十三年癸未五月、賜二姓諸國百姓一、〈○又見二皇年代略記一〉 萬葉集

〈六/雜歌〉

p.0291 石上乙麻呂卿配二土左國一之時歌三者幷短歌
父公爾(チヽギミニ)、吾者眞名子叙(ワレハマナゴゾ)、妣刀自爾(ハヽトジニ)、吾者愛兒叙(ワレハメヅゴゾ)、參昇(マ井ノボル)、八十氏人及(ヤソウヂビトノ/○○○○)、手向爲等(タムケスト)、恐乃坂爾(カシコノサカニ)、幣奉(ヌサマツリ)、吾者叙追(ワレハゾオヘル)、遠杵土左道矣(トホキトサヂヲ)、

〔奥義抄〕

〈中之下〉

p.0291 ものヽふのやそうぢ(○○○○)がはのあじろ木にいざよふなみのゆくゑしらずも
ものヽふとは、たけきものといへども、たヾおとこをなべていふにこそ、やそうぢがはとは、人の姓(しやう)はやそあるなり、さればやそうぢといふ、うぢがはといはんとて、やそとはつヾくる也、やそうぢ人などいふも、八十氏(やそうぢ)の人也、

〔袖中抄〕

〈十九〉

p.0291 一ものヽふのやそうぢがは
ものヽふのやそ宇治河のあじろ木にいざよふ波の行ゑしらずも
顯昭云、ものヽふとは、人の總名也、人の姓はおほかれば、八十氏といふ也、百姓といふもおほかる數也、八十といふは、陰の數の滿也、是を略して、ものヽふといはねど、やそうぢ人ともいふ也、〈○中略〉
思ひやれやそうぢ人(○○○○○)の君がためひとつ心にいのるいのりを、私云、人ノ姓八十ありとさだむべからず、たヾおほかるをやそうぢといふ也、

〔十訓抄〕

〈十一〉

p.0292 或人云、本より其道々の家に生れぬればさる事也、さなき類も、ほど〳〵に付ては、能は必有べき也、中にも、氏をうけたる者、藝をろかにして氏をつがぬ類有(○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○)、道にあらざる類、能によりて道にいたる德もあれば、氏をつがんがため(○○○○○○○○)、道にいたらんがために、彼も是も共にはげむべし、

〔源平盛衰記〕

p.0292 兼家季仲基高家繼忠雅等拍子附忠盛卒事
右中將家繼ト云人、祖父ノ代マデハ時メキタリケルガ、父ガ時ヨリ氏タエテ(○○○○)、有カ無カニテ御坐ケルカド、下﨟德人ノ賀ニ成テ、舅ノ德ニ、右中將ニ成給タリケリ、

〔十訓抄〕

〈十一〉

p.0292 賴政三位は、多田滿仲が末にて、武藝其氏を繼りといへども(○○○○○○○○○○○○)、和歌の浦波、立をくれざりけり、

〔大友記〕

p.0292 大友由來之事
大友豐前守左近將 能直ト申ハ、右大將賴朝公之御息也、〈○中略〉大友ハ氏タリトイヘドモ(○○○○○○○○○○○)、能直正ク賴朝ノ御子ナルニヨツテ、ミナモトノ氏ヲクダサレ、義直ヨリ源氏ニナタクマヒケリ、

〔陰德太平記〕

〈六〉

p.0292 大友先祖事
其比豐後國ニ於テ、大友義鑑、權威ヲ振ヒケル間、九州ノ諸士、彼ガ號令ヲ不レ受ハ無リケリ、其先祖ヲ尋ルニ、左近將 能直ヲ大祖トス、彼能直ハ、右大將賴朝卿ノ御子息ニテゾ有ケル、賴朝卿、刀禰ノ大友四郎大夫經家ガ女ヲ妾トシテ、刀禰ノ局ト稱セラレ、男子一人誕生シケルヲ、一法師ト號シ、齋院次官親能ニ賜ツテ養子トス、是ハ經家ガ室ト親能ガ室トハ、兄弟ナルニ因テ也、サレバ經家ハ平氏、親能ハ藤氏也、賴朝卿ノ源氏ニ合セテゾ、世ニハ大友三姓(○○○○)トハ稱シケル、

〔續世繼〕

〈四/ふしみの雪のあした〉

p.0292 大將殿〈○藤原賴通長子通房〉のほかのきみたちは大殿〈○賴通次子師實〉のひとつ御はヽにおはしましき、ふしみのすりのかみとしつなときこえし人も、ひとつ御はらにおはしき、 その御母は〈祇子〉贈二位讃岐守としとほと、あひぐしたまへりければ、としつなのきみ、御こにでおはしけれど、けさやかならぬほどなりければにや、なほとしほのぬしの子の定にて、たちばなのとしつなとてぞおはせし、のちになほ殿の御子とて、藤原になりたまひき、

〔源平盛衰記〕

〈十三〉

p.0293 行家使節事
新宮十郎義盛、折節在京ニ侍レバ、被レ召テ使節ヲ可レ被二仰含一カト、可レ然トテ、義盛ヲ召、〈○中略〉速ニ東國ニ罷下テ、同姓ノ源氏(○○○○○)、年來ノ家人ヲ催上候ベシトテ、〈○下略〉

〔袖中抄〕

〈十九〉

p.0293 ゑびすのみよりいだすち
みちのくのえびすの身よりいだすちのことうぢ(○○○○)なれや逢ぬこひかな
顯昭云、おくのえびすは、わが子、人の子さだめんとするには、ちヽが血と、子の血とを合に、我子なれば、親子のちひとつにあひぬ、こと人の子なれば、血ひとつにならずといへり、さてことうぢ(○○○○)なれやあはずとはよめる也、

〔尊卑分脈〕

〈十二/源〉

p.0293 賴親〈大和源氏祖〉
舍兄賴光朝臣卒去之後、世人加二武將四天王之内一、住二大和國豐島郡一、總而以二當流一、號二大和源氏一(○○○○○)、永承五正廿五、依二興福寺訴一、配二流土佐國一、

〔源平盛衰記〕

〈二十四〉

p.0293 賴朝廻文附近江源氏追討使事
十一月〈○治承四年〉十一日ニ、先近江源氏(○○○○)追討ノ爲ニ、〈○中略〉古京ノ軍兵七千餘騎、路次ノ者共駈具シテ、一萬餘騎ニ及ベリ

〔源平盛衰記〕

〈二十八〉

p.0293 賴朝義仲中惡事
同年〈○壽永二年〉三月ノ比ヨリ、兵衞佐〈○源賴朝〉ト木曾冠者〈○源義仲〉ト中惡キ事出來レリ、甲斐源氏(○○○○)武田太郎信義ガ子ニ、五郎信光ガ纔言ニ依テナリ、

〔吾妻鏡〕

〈三〉

p.0294 壽永三年〈○元暦元年〉六月四日辛酉、石河兵衞判官代義資參二著關東一、可レ致二朝夕官仕一之由申レ之、是去養和元年、爲二平家一所レ被二生虜一之河内源氏(○○○○)隨一也、近年者又爲二義仲一被レ襲、太矢レ度云々、而依二武衞〈○源賴朝〉被一レ執二申之一、免二勅勘一去三月二日、右兵衞尉如レ元之由、被二宣下一云云、

〔言成卿記〕

p.0294 文久三年二月三日、初卯、宇多源氏(○○○○)人〈○庭田、綾小路、五辻、大原、慈光寺、〉神事云々、

〔吾妻鏡〕

〈十八〉

p.0294 建仁四年〈○元久元年〉十一月四日壬戌、伊勢國三日平氏(○○○○)跡、新補地頭等募二武威一、停二止大神宮御上分米一之由、本宮訴二申之一、

〔源平盛衰記〕

〈一〉

p.0294 五節夜闇打附五節始幷周成王臣下事
御前〈○鳥羽〉ノ召ニ依テ、忠盛ノ舞ケル時ニ、サハナクテ、俄ニ拍子ヲ替テ、伊勢平氏(○○○○)ハ、眇(スガメ)ナリケリトハヤシタリケリ、目ノスガミタリケレバ、取成ハヤサレケル、最興アリテゾ聞エシ、

〔源平盛衰記〕

〈一〉

p.0294 兼家季仲基高家繼忠雅等拍子附忠盛卒事
忠盛ハ、桓武天皇ノ御苗裔、葛原親王ノ後胤トハ申ナガラ、中比ハ無下ニ打下テ、官途モ淺ク、近來ヨリ都ノ住居モ踈々敷、常ハ伊賀伊勢ニノミ居住セシ人ナレバ、此一門ヲバ、伊勢平氏(○○○○)ト申ケルニ依テ、彼國ノ器ニ准テ、忠盛右ノ目ノ眇(スガミ)タリケレバ、伊勢平氏ハ、スガメ成ケリトハ拍子(ハヤシ)ケルニコソ、

〔吾妻鏡〕

〈十八〉

p.0294 元久三年〈○建永元年〉七月一日庚辰、伊勢平氏(○○○○)等、蜂起之時、朝政朝臣、爲二大將軍一、相二催近國御家人一、發向之處、〈○下略〉

〔新撰長祿寬正記〕

p.0294 重忠ノ時、伊勢平氏(○○○○)ニ與力シテ、安房國長狹郡東條片海市川村ニ被二配流一テ、配所ニテ生ズル子、今ノ日蓮上人是也、

〔書言字考節用集〕

〈十/數量〉

p.0294 坂東八平氏(バンドウノ ヘイシ/○○○○○)〈上總、千葉、三浦、土肥、秩父、大庭、梶原、長尾〉

〔武家職號〕

p.0294 坂東八平氏(○○○○○)
千葉、上總、三浦、土肥、秩父、大庭、梶原、長尾、

〔太平記〕

〈十〉

p.0295 三浦大多和合戰意見事
慧性、時ノ聲ニ驚テ、馬ヨ物具ヨト周章騒處へ、義貞義助ノ兵縦横無盡ニ懸立ル、三浦平六是ニ力ヲ得テ、江戸、豐島、葛西、河越、坂東ノ八平氏(○○○○○○)〈○中略〉ヲ七手ニナシ、蜘手輪違十文字ニ不レ餘トゾ攻タリケル、

〔太平記〕

〈二十九〉

p.0295 師冬自害事附諏方五郎事
父民部大輔是ヲ爲二誅伐一下向ノ由ヲ稱シテ、上野ニ下著シテ、則左衞門藏人ト同心シテ武藏國へ打越、坂東ノ八平氏(○○○○○○)〈○中略〉ヲ付順フ、幡州師冬是ヲ被レ聞候テ八箇國ノ勢ヲ被レ催ニ、更ニ一騎モ不二馳寄一、〈○下略〉

〔源平盛衰記〕

〈三十四〉

p.0295 東國兵馬汰幷佐々木賜二生唼一附象王太子事
鎌倉殿〈○源賴朝〉ノ侍所ニテ評定アリ、〈○中略〉能キ馬共ヲ渡シテ、宇治勢多ヲ渡シテ、高名アルベシトゾ被レ議ケル、斯リケレバ大名小名、黨(○)モ高家モ、面々ニ其用意アリ、

〔源平盛衰記〕

〈二十七〉

p.0295 信濃横田川原軍事
西ノ七郎、二段計ニ歩セヨリ、和君ハ誰ゾ、信濃國住人富部三郎家俊、問ハ誰ゾ、〈○中略〉俵藤太秀鄕ガ八代ノ末葉、高山黨(○○○)ニ西〈ノ〉七郎廣助トハ我事也、家俊ナラバ、引退ケ、合ヌ敵ト嫌タリ、

〔吾妻鏡〕

〈三十一〉

p.0295 嘉禎三年八月十三日辛卯、六波羅飛脚參申云、去五日、四天王寺執行一族上座覺順、引二率二百餘人一、欲レ保二天王寺一之間、渡邊黨(○○○)相戰之間、覺順已下九十三人被二討取一訖、 太平記

〈三十二〉

p.0295 直冬上洛事附鬼丸鬼切事
河内國高南安ノ里ヨリ賴光ノ母儀オハシテ、〈○中略〉我右ノ手ノ臂ヨリ切ラレタルヲ差出シテ、是ハ我手ニテ候ケルト云テ差合、忽ニ長二丈計ナル牛鬼ト成テ、酌ニ立タリケル網〈○邊渡氏〉ヲ、左ノ手ニ 乍レ提、賴光ニ走懸ケル、賴光件ノ大刀ヲ拔テ、牛鬼ノ頭ヲカケズ切テ落ス、〈○中略〉其形ハ尚破風ヨリ飛出テ遙ノ天ニ上リケリ、今ニ至ルマデ、渡邊黨(○○○)ノ家作ニ破風ヲセザルハ此故也、

〔園太暦〕

p.0296 觀應三年〈○文和元年〉別十月二日、今日聞、攝州邊物忩、吉良石塔等黨類(○○○○○○○)、已攻二入吹田邊一之由風聞、天下又騒動歟、

〔太平記〕

〈七〉

p.0296 船上、合戰事
主上〈○後醍醐〉隱岐國ヨリ還幸成リテ、船ニ御座アリト聞エシカバ、國々ノ兵ドモノ馳參ル事引モキラズ、〈○中略〉淺山二郎八百餘騎、金持ノ一黨(○○○○○)三百餘騎、大山ノ衆徒七百餘騎、都テ出雲伯耆因幡三箇國ノ間ニ、弓矢ニタヅサハル程ノ武士共ノ參ラヌ者ハ無リケリ、

〔明德記〕

〈上〉

p.0296 山名播磨守滿幸ハ、分國勢一千七百騎、廿九日〈○明德二年十二月〉ノ宵ヨリ峯ノ堂ヲオリ下リ、〈○中略〉丹後ノ守護代ヲ小葦ノ次郎左衞門尉、同平次右衞門尉、土屋黨(○○○)ヲ引具シテ、〈○中略〉方々ノ責口ヘ思々ニ打立ケリ、

〔富樫記〕

p.0296 去ル長享元年甲戌秋八月上旬ノ比、忝クモ高賴追討ノ宣旨ヲ下サレ、將軍家、〈○足利義尚〉勅ヲ蒙リ江州南ノ郡ニ發向ス、御供ノ人々誰々ゾ、武衞、細川、畠山、土岐、山名、赤松黨(○○○)、〈○中略〉一騎モ不レ殘打立リ、

〔相州兵亂記〕

〈一〉

p.0296 箱根早河尻合戰事
搦手ノ軍勢、足柄山ヲ越テ、相州西郡マデ押寄ト聞エシカバ、上杉陸奥守ヲ大將軍トシテ、二階堂一黨(○○○○○)、宍戸備前守、海老名上野介、安房國ノ軍兵ヲ指添テ、西都ノ敵ニ被二押向一所ニ、〈○下略〉

〔江濃記〕

p.0296 雲州佐々木由來有事
昔佐々木四郎高綱、〈○中略〉光明寺と云寺におこなひすましてゐたりしが、〈○中略〉佐々木黨(○○○○)、此國を知行する事、むかしより今にたえず、

〔蘆名家記〕

〈一〉

p.0297 關柴合戰之事
大鹽ニハ右ノ如ク、穴澤一黨(○○○○)三瓶大藏ヲ指置レケリ、

〔結城戰場物語〕

p.0297 五番に奥州勢、秋田、古堀、伊達、信夫、あい河、黑川、鹽䆴黨(○○○)をさきとして.都合其勢一萬餘騎、さきを論じて押寄、

〔勢州四家記〕

p.0297 一當昔伊勢國は、四家に分て守護せり、南五郡は國司領也、北八郡は、工藤の一家、關の一黨(○○○○)、其外北方之諸侍守護之故に、國司家と工藤家と戰ひ、工藤家と關家だ戰ひ、關家と北方諸侍と戰ひ、朝暮兵亂止事なし、

〔菊池傳記〕

〈五〉

p.0297 井芹一黨被レ誅附甲斐宗立兄弟叛逆事
其頃阿蘇家人にて、宗運が與力に井芹黨(○○○)と號し、七十餘人の兵あり、

〔關岡家始末〕

p.0297 伊賀國ハ服部黨(○○○)大名ニテ、北都ニ威ヲ振ヒ、國中徧從ヒ、信樂ノ多羅尾等モ相從ヒケル、〈○中略〉伊賀國ニ於テ、氏則ニ相從フ輩ハ、荒木一黨(○○○○)、山田家、太田ノ一黨(○○○○○)、粟等也、

〔書言字考節用集〕

〈十/數量〉

p.0297 武藏七黨(ムサシノ タウ/○○○○)〈丹治、私(キサ)市、兒玉、猪股、西野、横山、村山、〉

〔武家職號〕

p.0297 武藏七黨
丹治、兒玉、猪股、私市、西野、横山、都築、

〔關八州古戰録〕

〈八〉

p.0297 那須七黨沙汰附降參峯黑羽城等軍事
下野國那須家ニ於テ、黨ノ七騎ト稱スル旗下アリ、〈○中略〉其中ニ大關太田原ハ元同姓ニシテ、武藏七黨ノ一員、丹治黨ノ餘流ナリ、宣化天皇ノ王子上殖葉王ノ苗裔、正三位中納言丹比縣守ノ六世家義、醍醐天皇ノ朝、和州澁田庄ヲ賜フ、其嫡孫武廷、始テ關東エ下リ、武藏國加地鄕ニ居住ス、是ヨリ丹黨起レリ、

〔保元物語〕

〈二〉

p.0297 白河殿を攻め落す事
常陸の國の住人中宮三郎、同國の住人關の次郎、村山黨には(○○○○○)、山口の六郎、仙波の七郎、轡を雙べて懸入れば、〈○下略〉

〔源平盛衰記〕

〈三十七〉

p.0298 平家開二城戸一幷源平侍合戰事
信濃住人村上次郎判官代基國ト名乘リテ、一時戰テ出ヅ、此等ヲ始トシテ、〈○中略〉吉田黨(○○○)ニハ、小澤、横山、兒玉黨(○○○)、猪俣、野與、山口ノ者共、〈○中略〉入替々々、劣ラジ負ジト戰ケレ共、〈○下略〉

〔承久軍物語〕

〈二〉

p.0298 上皇、〈○後鳥羽〉胤義をめされて、當時鎌倉中に、義時と一味すべきもの、たしかにいかほどあらんとか思ふと御尋ありければ、〈○中略〉こ玉黨(○○○)に、圧の四郎兵衞と申もの、同じく御まへに候けるが、〈○下略〉

〔太平記〕

〈三〉

p.0298 笠置軍事附陶山小見山夜討事
入江蒲原ノ一族、横山猪俣ノ兩黨(○○○○○○○)、此外武藏相模伊豆駿河上野五箇國ノ軍勢、都合二十萬七千六百餘騎、九月〈○元弘元年〉廿日鎌倉ヲ立テ、〈○下略〉

〔太平記〕

〈十〉

p.0298 長崎次郎高重最、後合戰事
長崎モ、ヨキ敵ナラバ組ント懸合テ是ヲ見ルニ、横山太郎重眞也、サテハアラヌ敵ゾト思ケレバ、重眞ヲ弓手ニ相受ケ、甲ノ鉢ヲ菱縫ノ板マデ破著タリケレバ、重眞二ツニ成テ失ニケリ、〈○中略〉同國〈○武藏〉ノ住人庄三郎爲久、是ヲ見テ、ヨキ敵也ト思ケレバ、續テ是ニ組ントス、大手ヲハタゲテ馳懸ル、長崎遙ニ見テ、カラ〳〵打笑テ、黨ノ者共ニ組ムベクハ、横山ヲモ何カハ嫌フべキ、合ハヌ敵ヲ失フサマ、イデ〳〵己ニ知セントテ、〈○下略〉

〔太平記〕

〈十四〉

p.0298 節度使下向事
左馬頭直義朝臣、不レ斜喜テ、軈テ鎌倉ヲ打立テ、夜ヲ日ニ繼テ被レ急ケリ、相隨フ人々ハ、〈○中略〉武藏七黨(○○○○)ヲ始トシテ、其勢二十萬七千餘騎、十一月〈○建武二年〉廿日、鎌倉ヲ打立テ、同二十四日、三河國矢矯 ノ東宿ニ著ニケリ、

〔太平記〕

〈十九〉

p.0299 追二奥勢跡一道々合戰事
上杉民部大輔舍弟宮内少輔ハ、相模國ヨリ起リ、〈○中略〉武藏相模ノ勢ヲ催ルヽニ、所存有テ國司〈○北畠顯家〉ノ方へハ付ザリツル、江戸、葛西、三浦、鎌倉、〈○中略〉武藏ノ七黨(○○○○○)、三萬餘騎ニテ馳來ル、

〔太平記〕

〈三十一〉

p.0299 新田起二義兵事
新田武藏守義宗、左兵衞佐義治、閏二月〈○正平七年〉八日先手勢八百餘騎ニテ、酉上野ニ打出ラル、是ヲ聞テ國々ヨリ馳參ケル當家他門ノ人々、〈○中略〉兒玉黨ニハ(○○○○○)、淺羽、四方田、庄、櫻井、若兒玉、丹ノ黨ニハ(○○○○○)、安保信濃守、〈○中略〉西黨、東黨、熊谷、太田、平山、私市、村山、横山、猪俣黨、都合其勢十萬餘騎、〈○下略〉

〔書言字考節用集〕

〈十/數量〉

p.0299 野州兩黨(○○○○)〈紀氏、淸原、〉

〔關八州古戰録〕

〈十一〉

p.0299 宇都宮廣綱卒去附紀淸兩黨事
當家〈○宇都宮〉重代ノ輔翼、紀淸兩黨ト呼ビ傳ヘタルハ、常陸國中里ノ益子、下野國眞岡ノ芳賀、是ナリ、益子ハ、竹内大臣ノ苗裔、大納言紀古佐美ノ十五世、紀八郎貞賴、始テ常州信太郡ヲ賜リ、信太庄司ト稱シテ、子孫連綿シ、今ノ益子紀四郎重綱ニ至リ、四萬三千石ノ所知ヲ領セリ、芳賀ハ、淸見原天皇〈○天武〉ノ皇子舍人親王ノ九代、藏人淸原吉澄ノ男大 物高重、花山院ノ勅勘ヲ蒙リ、野州ニ配流セラレ、芳賀郡ニ住シテ、奕葉ヲ傳ヘ、今ノ伊賀守高綱ニ至テ五萬石餘ノ分限タリ、

〔太平記〕

〈十九〉

p.0299 追二奥勢跡一道々合戰事
國司〈○北畠顯家〉新田德壽丸、相模次郎時行、宇都宮ノ紀淸兩黨(○○○○○○○○○)、彼是都合十萬餘騎、十二月〈○建武三年〉二十八日ニ、諸方皆牒合テ、鎌倉ヘトゾ寄タリケル、〈○中略〉淸ノ黨旗頭(○○○○○)芳賀兵衞入道禪可モ、元來將軍方〈○足利尊氏〉ニ、志有ケレバ紀淸兩黨ガ、國司ニ屬シテ上洛シツル時ハ、虛病シテ國ニ留リタリケルカﾞ、淸ノ黨千餘騎ヲ率シテ馳加ル、

〔鎌倉大草紙〕

p.0300 享德四年閏四月、〈○中略〉芳賀伊賀守、紀淸兩黨の兵を引率して、宇都宮總領彌三郎明綱は、小山時政が甥なれば、是を賴、宇都宮の家を絶さじとて、成氏へ降參いたさせけり、

〔書言字考節用集〕

〈十/數量〉

p.0300 鎭西九黨(○○○○)〈少貳、大友、惟任(コレタフ)、惟住(レコスミ)、秋月、島津、菊池、原田、松浦、〉

〔武家職號〕

p.0300 鎭西九黨
大友、秋月、惟任、惟住、戸次、山澄、菊池、原田.松浦、

〔大平記〕

〈劒卷〉

p.0300 賴義、〈○中略〉終ニ軍ニ討勝、貞任ヲバ頸ヲ取リ、宗任ヲバ虜テ上洛ス、〈○中略〉宗任ハ筑紫ヘ被レ流タリケルガ、子孫繁昌シテ今ニアリ、松浦黨トハ是ナリ(○○○○○○○○)、

〔梅松論〕

〈下〉

p.0300 三月〈○建武三年〉三日、〈○中略〉一色禪門、仁木右馬助、兩大將として、九州の輩、松浦黨を先として、肥後の菊池へ發向す、

〔鹽尻〕

〈三十三〉

p.0300 一僧に姓を蒙らしめて呼しは柿本紀僧正〈眞濟なり〉

〔隨意録〕

〈三〉

p.0300 僧素不レ可レ稱二姓氏一、而魏晉之僧、或稱二父祖姓一、或依レ師爲レ姓、其以レ釋爲レ姓者、始二乎道安一、是不レ通之稱也、釋迦是梵言、以レ音譯爲二釋迦字一耳、釋字、固非二彼佛之姓氏一也、若因レ爲二其弟子一以爲二之姓氏一、則孔門之徒、皆可二以レ孔爲一レ姓乎、
○按ズルニ、釋迦ハ姓ナリ、此書、釋字、固非二彼佛之姓氏一也ト云ヘルハ誤ナリ、