姓名部/姓氏中

姓帶部字

〔釋日本紀〕

〈十六/秘訓〉

p.0137 鏡作部
私記曰、問部字可レ讀否如何、答師説不レ讀二部字一、一部之内、諸姓部等並同レ之、但忌部、齋部、殊讀二部字一、

〔釋日本紀〕

〈二十一/秘訓〉

p.0137 矢田(ヤタ)部(ヘノ/○)造 藤原部(フチハラノ○)造〈不レ讀二部字一〉 刑部(ヲサカベ/ ○)造 福草部(サイクサノ○)造〈不レ讀二部字一〉 物部首(モノヽヘノ/ ○) 殿服部造(トノハトリノミヤツコ/ ○)門部(カトヘノ/ ○)直 石上部(イソノカミ○)造〈不レ讀二部字一〉 埿部(ハセツカヘノ/○)造 穴穗部造(アナホノ○ミヤツコ) 白髪部(シラカノ○)造〈不レ讀二部字一〉

〔姓名録抄〕

p.0137 部(ヘ)
上 奏人 葛原(クズハラ) 小子(チヒサコ) 阿刀(アト) 鋼(アミ) 石作(イシヅクリ) 吉彌侯(キミコ) 新田 鴨 丹比(タヂヒ) 日置(ヒオキ) 坂戸物 三富(ミフ) 西埿 祝(ハフリ) 狛染 園(ソノ) 鷹養(タカカヒ) 相槻物 眞髪(マカミ) 紀 二田物 納部物 音木(オトコ) 尾張(ヲハリ) 榎井(エノ井)

〔拾芥抄〕

〈中本/姓尸録〉

p.0137 部
秦人〈又無レ尸〉 葛原(クスハラ) 小子(チイサコ) 阿刀(アト) 石作( ハギ/イシツクリ) 新田(ニツタ/フサタ) 丹北(ボク)日置(ヘキ/ヒヲキ)〈又〉 三富(ミフ) 王富 西泥 狛(コマ)染 鷹養(タカカヒ) 眞髪(マカミ) 音太(ヲトホ) 尾張(ヲハリ) 榎井(エノ井) 吉彌侯(キミコ)〈又無レ尸〉 坂戸(ベ)〈又無レ尸〉 祖槻物 二田物〈又無レ尸〉 納部物上 網 鴨(カモ) 祝(ハウリ) 園(ソノ) 紀(キ)

〔新撰姓氏録〕

〈山城國神別〉

p.0137 矢田部(○)
鴨縣主同祖、鴨建津身命之後也、
丈部(○)
同レ上
西埿部(○)
鴨縣主同祖、鴨津玉依彦命之後也、
祝部(○)
同祖建角身(ツノミ)命之後也
税部(○)
神魂命子〈闕〉魂命之後也

〔日本書紀〕

〈二十二/推古〉

p.0138 十六年八月癸卯、唐客入レ京〈○中略〉額田部(○)連比羅夫、以告二禮辭一焉、

〔續修東大寺正倉院文書〕

〈十二〉

p.0138 計帳斷簡〈年號及國郡里不レ詳〉
戸主大初任下秦少邇戸〈○中略〉
婦紀部(○)秋庭賣、年肆拾歳、〈○下略〉

〔續日本紀〕

〈八/元正〉

p.0138 養老三年五月癸卯、无位文部(○)此人等二人、賜二文忌寸姓一、

〔續日本紀〕

〈八/元正〉

p.0138 養老四年六月壬辰、文部(○)黑麻呂等十一人、賜二文忌寸姓一、

〔東大寺奴婢籍帳〕

p.0138 職符 嶋上郡司
合奴婢十一人
奴伊賀臣大麻呂、〈前除籍〉男輕部(○)弓張、弟古麻呂、〈死〉孫女輕部(○)廣賣、〈死〉同戸荒木臣稻賣、
右四人野身里戸主輕部(○)造弓張戸口所貫
婢枳氐咩、〈○中略〉男辛矢田部(○)法万呂、〈死○中略〉次姉賣、法万呂之女飯刀自賣、〈以上七人、同盟辛矢田部(○)戸主弓張戸口所貫、〉
以前奴婢等籍帳、巳除二付大宅朝臣加是万呂之戸口一已訖、群宜承知.今見有奴婢、召對賤主給之加是万呂、符到奉行、
天平十五年九月二日 少進刈田朝臣眞直

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0139 天平勝寶四年十月辛巳、伊世國飯野郡人飯麻呂等十七人、賜二秦部(○)姓一、

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0139 天平神護二年五月甲戌、上野國甘樂郡人外大初位下磯部(○)牛麻呂等四人、賜二姓物部公一、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0139 神護景雲元年七月丙寅、陸奥國字多郡人、外正六位上勳十等吉彌侯部(彌)石麻呂、賜二姓上毛野陸奥公一、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0139 神護景雲元年十二月丁亥、伊勢國飯高郡人漢人部(○)乙理等三人、賜二姓民忌寸一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0139 神護景雲二年二月庚辰、河内國河内郡人日下部(○)意卑麻呂、賜二姓日下部連一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0139 神護景雲二年二月癸卯、讃岐國寒川郡人外正八位下韓鐵師〈○師下一本有二部字一〉毗登毛人、韓鐵師部(○)牛養等一百廿七人、賜二姓坂本臣一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0139 神護景雲三年三月辛巳、陸奥國白河郡人外正七位上丈部子老、〈○中略〉賜二姓阿部陸奥臣一、〈○中略〉亘理郡人外從七位上宗何部(○)池守等三人、湯坐亘理連、白河郡人外正七位下靭大伴部(○)繼人、黑川郡人外從六位下靭大伴部(○)弟虫等八人、靫大伴連、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0139 神護景雲三年四月壬寅、伊豫國温泉郡人正八位上味酒部(○)稻依等三人、賜二姓平群味酒臣一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0139 神護景雲三年四月甲子、上野國邑樂郡人外大初位上小長谷部(○)宇麻呂、甘樂郡人竹田部(○)荒當、絲井部(○)表故〈○表故二字一本作二袁胡一〉等十五人、賜二姓大伴部(○)一、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0139 神護景雲三年六月壬戌、備前國藤野郡人別部(○)大原、少初位上忍海部(○)興志、財部(○)黑士、邑久郡人別部(○)比治、御野郡人物部(○)麻呂等六十四人、賜二姓石生別公一、

〔續日本紀〕

〈三十一/光仁〉

p.0139 寶龜二年五月戊申、近衞勳六等藥師寺奴百足、賜二三鴫部(○)一、

〔續日本紀〕

〈三十三/光仁〉

p.0140 寶龜六年五月癸巳朔、伊勢國多氣郡人外正五位下敢磯部(○)忍國等五人、賜二姓敢臣一、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0140 寶龜十一年四月庚申、山背國愛宕郡人正六位上鴨禰宜眞髪部(○)津守等一十人、賜二姓賀茂縣主一、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0140 延暦二年六月乙丑、右京人外從五位下佐伯部(○)三國等、賜二姓佐伯沼田連一、

〔日本後紀〕

〈二十一/嵯峨〉

p.0140 弘仁二年四月己丑、阿波國人百濟部(○)廣濱等一百人、賜二姓百濟公一、

〔日本後紀〕

〈二十一/嵯峨〉

p.0140 弘仁二年九月壬辰朔、出羽國人少初位下无耶志直膳、大伴部(○)廣勝、賜二大伴直一、

〔續日本後紀〕

〈一/仁明〉

p.0140 天長十年八月戊戌、備前國人直講博士正六位上韓部(○)廣公、賜二姓眞道宿禰一也、廣公之先百濟國人也、

〔續日本後紀〕

〈四/仁明〉

p.0140 承和二年十一月丁酉、賜二讃岐國人從六位上秦部(○)福依、弟福益等三烟、秦公姓一、

〔續日本後紀〕

〈十五/仁明〉

p.0140 承和十二年九月壬申、下野國芳賀郡人大麻續部(○)總持、男足利郡少領外從八位下大麻續部(○)嗣吉、改二本姓一賜二下毛野公姓一、

〔續日本後紀〕

〈十七/仁明〉

p.0140 承和十四年八月丁未、越前國丹生郡人大學助敎外從五位下春日部(○)雄繼等二人改二部字一爲二春日臣一(○○○○○○○)、兼除二邊籍一貫二左京一、

〔三代實録〕

〈九/淸和〉

p.0140 貞觀六年八月八日壬戌、阿波國名東〈○東一本作レ方〉郡人二品治部卿兼常陸太守賀陽親王家令正六位上安曇部(○)粟麻呂、改二部字一賜二宿禰一(○○○○○○)、粟麻呂自言、安曇百足宿禰之苗裔也、

〔三代實録〕

〈九/淸和〉

p.0140 貞觀六年八月八日壬戌、播磨國飾磨郡人陰陽大屬正六位上日下部(○)利貞、文〈○文一本作レ父〉武散位正六位下日下部(○)歳直等、賜二姓日下部連一、

〔三代實録〕

〈十八/淸和〉

p.0140 貞觀十二年六月二日癸未、陸奥國菊多郡人丈部(○)繼麻呂、丈部(○)濱成等男女二十一人、賜二姓湯坐菊多臣一、

〔三代實録〕

〈二十一/淸和〉

p.0140 貞觀十四年三月廿日庚寅、甲斐國都留郡大領外正六位上矢作部(○)宅雄、少領外從 八位上矢作部(○)毎世、賜二姓矢作部(○)連一、

〔三代實録〕

〈二十六/淸和〉

p.0141 貞觀十六年十二月廿五日己卯、山城國久世郡人造兵司史生從七位下子部(○)貞本、主殿寮史生從八位下子部(○)氏雄等、賜二姓子部(○)宿禰一、其先天御中主尊之後也、

〔類聚名物考〕

〈姓氏七〉

p.0141 訓未詳部
史戸(○) ふひとべ
姓氏録〈下未百卅九左〉攝津國諸蕃、〈漢〉漢城人、韓氏劉德之後也、
案に、卷中に此例少し、次下に〈下末百五十二左〉未定雜姓の中にも朝戸あり、それのみなり、戸は部と同訓にて通はし用るにや、令條延喜式等には、泉戸陵戸等の名見えたり、その類ひにや、又は部の略草アに作れば、月に誤れる歟も亦知るべからず、

姓帶族字

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0141 天平寶字元年四月辛巳、勅曰、〈○中略〉高麗百濟新羅人等、久慕二聖化一、來附二我俗一、志願レ給レ姓、悉聽二許之一、其戸籍記二无姓及族(○)字一、於レ理不レ穩、宜レ爲二改正一、

〔氏族考〕

〈上〉

p.0141 此族字は、今世に現存れる大寶の戸籍どもを考ふるに、物部連の戸籍には、其氏人を 物部連族某、また出雲臣の氏人をば、出雲臣族某と記す例なれば、新に歸化て、未だ姓氏なき蕃人の戸籍には、某族と記さるヽは穩かならぬ故に、改めて姓を賜はむとの詔なり、上に除二族字一と云は、戸主になりたる上より云るものなるべし、

〔大日本史〕

〈氏族一〉

p.0141 按、古書間有下記二某氏族某一者上、意其䟽屬未レ賜レ姓、附二其本籍一、故注二族字一歟、附以備レ考、

〔續日本紀〕

〈六/元明〉

p.0141 和銅七年六月己巳、若帶日子姓、爲レ觸二國諱一、〈○成務御名〉改困二居地一、賜二之國造人姓一、除二人字一、寺人姓、本是物部族(○)也、

〔續日本紀〕

〈九/聖武〉

p.0141 神龜二年十月庚申、天皇幸二難波宮一、辛未、詔近レ宮三郡司授レ位賜レ祿、各有レ差、國人少初位下掃守連族(○)廣山等、除二於子〈○於子二字恐族学誤〉

〔續修東大寺正倉院文書〕

〈十一〉

p.0142 計帳斷簡〈年號及郡里不レ詳〉
戸主出雲臣族(○)智縁戸〈○中略〉
戸主智縁年伍拾漆歳左足不便殘疾頸黑子
妻秦栗栖野島賣年陸拾參歳老妻頸黑子
女出雲臣族(○)御衣賣年參拾參歳丁女右頸黑子
女出雲臣族(○)比賣年拾捌歳小女左手黑子
女出雲臣族(○)刀自賣年拾貮歳小女〈○中略〉
從父兄出雲臣族(○)祖父年陸拾貮歳老丁右邊黑子
男出雲臣族(○)大國年貮拾捌歳正丁
女出雲臣族(○)孫賣年貮拾捌歳丁女和銅四年逃〈越前國香我郡〉

〔續修東大寺正倉院文書〕

〈十一〉

p.0142 計帳斷簡〈年號及郡里不レ詳〉
戸主布世君族(○)市麻呂戸〈○中略〉
戸主市麻呂年參拾貮蔵正丁右目本黑子
母栗田直族(○)伊毛賣年肆拾玖歳丁女額黑子
女布世君族(○)庭虫賣年捌歳小女左面黑子
弟布世族(○)大島年貮拾捌歳一支不便殘疾目相黑子
弟布世君族(○)足人年貮拾漆歳正丁左右頰黑子
弟布世君族(○)長人年拾捌歳少丁
妹布世君族(○)廣目賣年貮拾伍歳丁女鼻於黑子
妹布世君族(○)意等賣年貮拾貮歳丁女右頰黑子
妹布世君族(○)息刀自賣年拾陸歳小女鼻邊黑子
妹布世君族(○)虫名賣年拾參歳小女上唇黑子
別項
女布倣君族(○)久米賣年肆歳小女死天平四年六月二日

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0143 天平勝寶二年五月丙午、伊蘇志臣東人之親族三十四人、賜二姓伊蘇志臣族(○)一、

姓帯姓字

〔姓名録抄〕

p.0143 氏
加良姓 秦姓

〔拾芥抄〕

〈中本/姓尸録〉

p.0143 氏
秦姓〈又無レ尸〉 加良姓

〔新撰姓氏録〕

〈河内國諸蕃〉

p.0143 秦姓
同帝〈○秦始皇〉十三世孫、然能解公之後也、

〔新撰姓氏録〕

〈未定雜姓/河内國〉

p.0143 賀良姓
同王〈○新羅郞子王〉之後者、不レ見、

〔續日本紀〕

〈三十/稱德〉

p.0143 神護景軍三年十一月壬午、造東大寺工手從七位下秦姓(○)綱麻呂、賜二姓秦忌寸一、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0143 天平二十年十月丁亥、〈○丁亥恐丁卯誤〉正七位下廣幡牛養、賜二秦姓一、

複姓

〔古史徵〕

〈一夏〉

p.0143 さて此處にいさヽか姓氏録を讀まむ人々の、別に心留めおかずは、思ひ誤まるべく所思ゆる事どもを記してむとす、〈○中略〉また所レ謂複姓も多有を、其複姓の後、姓を偏に稱(ナノ)りたるも有が、異姓のごと聞ゆること、〈姓氏に複姓といふ目を立て論ふこと、舊くも有しや、其は知らねども、かく稱へずては思ひ紛ふることある故に、今西土に然る目のあるに傚ひて云を、異しみ思ふことなかれ、〉此等の事は、かねてよく心得おくべき事なりかし、〈○中略〉例を擧ば、中臣大家連、中臣殖栗連、物部韓國連、物部依羅連、佐伯日奉連など云類は、中臣物部佐伯は本よりの姓、大家 殖栗韓國依羅日奉などは、謂有で後に賜へる複姓なれば、正しくは右の如く複ねて稱るを、後姓を偏に稱りて大家連、殖栗連、韓國蓮、依羅達、日奉連などのみ云るもいと多かり、よく心得ずては、思ひ紛ふこと有れば、此も等閑に思ふこと勿れ、〈さて複姓と謂といへども、漢土に謂とは趣き異なり、そは彼國にて複姓と云は、公孫、夏侯、王叔、諸葛などの類、二字姓を云て、此を諸とも葛とも偏に稱ことなし、皇朝のは、其と甚く異なれば、思ひ混ふべからず、序にいふ、後世に新田足利など云を、苗字また稱號など云へども、首に據て云ときは、此は上に擧たる複姓にて、實には源新田朝臣、源足利朝臣と云ぞ正しかりける、然るを後には、新田左中將源義貞朝臣などのみ云ひ習へり、此は人の心著(ツカ)ざる事なれば驚かしおくなり、〉

〔通志略〕

〈氏族一〉

p.0144 凡複姓者、所二以明一レ族也、一字足二以明一レ此、不レ以明一レ彼、故益二一字一、然後見二分族之義一、言二王氏一則濫矣、本二其所系一而言、則有二王叔氏王孫氏一、〈○下略〉

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0144 佐伯直
景行天皇皇子稻背入彦命之後也、男御諸別命、稚足彦天皇〈諡成務〉御代、中二分針間國一給之、號二針間別一、男阿良都命、〈一名伊許自別〉譽田天皇、〈〇應神〉爲レ定二國堺一、車駕巡幸、到二針間國神埼郡 村東崗上一、于レ時靑菜葉、自二崗邊川一流下、天皇詔、應二川上有一レ人也、仍差二伊許自別命一往問、卽答曰、己等是日本式尊、平二東夷一、時所レ俘蝦夷之後也、散二遣於針間阿藝阿波讃岐伊預等國一、仍二居地一爲レ氏也、〈後改爲二佐伯一〉伊許自別命、以レ狀復奏、天皇詔曰、宜二汝爲レ君治一レ之、卽賜二氏針間別佐伯直(○○○○○○)一、佐伯者、前所レ賜氏姓也、直者謂レ君也、爾後至二庚午年一、脱二落針間別三字一、偏爲二佐伯直一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京神別〉

p.0144 丹比宿禰
庚午年、依レ作二新家一、加二新屋二字一、爲二丹比新家連(○○○○○)一也、

〔續日本紀〕

〈二十一/淳仁〉

p.0144 天平寶字二年八月甲子、以二紫微内相藤原朝臣仲麻呂一任二大保一、勅曰、〈○中略〉自二乃祖近江大津宮内大臣一、〈○鎌足〉巳來、世有二明德一、翼二輔皇室一、君歴二十帝一、年殆一百、朝廷無事、海内淸平者哉、因レ此諭れ之、准レ古無レ匹、汎惠之美、莫レ美二於斯一自今以後、宜三姓中加二惠美二字一(○○○○○○○)、禁レ暴勝レ 强、止レ戈靜レ亂、故名曰二押勝一、

〔南留別志〕

〈二〉

p.0144 一藤原惠美押勝といへるは、姓を二つかさねたるなり、備前の王藤内、又安藤とい ふも同じ事なり、小河の系圖の内に、小河垣谷とかさねてなのるあり、苗字をかさねたるためし、昔は有なり、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0145 物部肩野(○○○○)連
伊香我色乎命之後也

〔新撰姓氏録〕

〈河内國神別〉

p.0145 物部飛鳥(○○○○)
同神〈○饒速日命〉六世孫、伊香我色雄命之後也、

〔續日本紀〕

〈九/聖武〉

p.0145 神龜元年五月辛未、從五位上薩妙觀、賜二姓河上忌寸、〈○中略〉正六位上物部用善、物部射園(○○○○)連一、

〔續日本紀〕

〈十一/聖武〉

p.0145 天平四年五月壬寅朔、正六位下物部依羅(○○○○)連人會、賜二朝臣姓一、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0145 延暦二年二月壬申、外從五位下物部多藝(○○○○)宿禰國足、爲二中宮大進一、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0145 延暦五年十月丁丑、常陸國信太郡大領外正六位上物部志太(○○○○)連大成、以二私物一周二百姓急一、授二外從五位下一、

〔日本後紀〕

〈二十二/嵯峨〉

p.0145 弘仁四年正月己未、參河國人外從五位下物部敏久、賜二姓物部中原(○○○○)宿禰一、

〔續日本後紀〕

〈四/仁明〉

p.0145 承和二年二月己卯、俘囚勳五等吉彌侯宇加奴、勳五等吉彌侯志波宇志、勳五等吉彌侯億可太等、賜二姓物部斯波(○○○○)連一、

〔續日本後紀〕

〈四/仁明〉

p.0145 承和二年三月辛酉、下總國人陸奥鎭守將軍外從五位下勳六等物部匝瑳(○○○○)連熊猪、改レ連賜二宿禰一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京神別〉

p.0145 大伴大田(○○○○)宿禰
高魂命五世孫、天押日命之後也、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國神別〉

p.0145 大伴山前(○○○○)連
大伴宿禰同祖、日臣命之後也、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0146 神護景雲三年三月辛巳、陸奥國白河郡人外正七位下靭大伴部繼人、黑川郡人外從六位下靭大伴部弟虫等八人、賜二姓靭大伴(○○○)連、行方郡人外正六位下大伴部三田等四人、大伴行方(○○○○)連、苅田郡人外正六位上大伴部人足、大伴苅田(○○○○)臣、柴田郡人外從八位下大伴部福麻呂、大伴柴田(○○○○)臣一、

〔日本後紀〕

〈五/桓武〉

p.0146 延暦十六年正月庚子、陸奥國白川郡人外八位大伴部足猪等、賜二大伴白河(○○○○)連、亘理郡人五百木部黑人、大伴亘理(○○○○)連、黑河郡人外少初任上大伴部眞守、行方郡人外少初任上大伴部兄人等、大伴行方(○○○○)連、安積郡人外少初位上丸子部古住美、大田部山前、富田郡人丸子部佐美、小田郡人丸子部稻麻呂等、大伴安積(○○○○)連、遠田郡人外大初位上丸子部八千代、大伴山田(○○○○)連、磐瀬郡人大伴宮城(○○○○)連一、

〔日本後紀〕

〈八/桓武〉

p.0146 延暦十八年三月戊申、陸奥國柴田郡人外少初位下大伴部人根等、賜二姓大伴柴田(○○○○)臣一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0146 中臣酒人(○○○○)宿禰
大中臣朝臣同祖、天兒屋根命十世孫、臣(オミ)狹山命後也、
中臣宮處(○○○○)連
大中臣同祖
中臣方岳(○○○○)連
大中臣同祖
中臣志斐(○○○○)連
天兒屋命十一世孫雷大臣命男、弟子之後.
中臣大家(○○○○)連
大中臣同氏

〔新撰姓氏録〕

〈攝津國神別〉

p.0147 中臣束(○○○)連
天兒屋根命九世孫、鯛身命之後也、中臣藍(○○○)連
同神十二世孫大江臣之後也、
中臣大田(○○○○)連
同神十三世孫、御身宿禰之後也、

〔新撰姓氏録〕

〈河内國神別〉

p.0147 中臣酒屋(○○○○)連
同神〈○天兒屋根命〉十九世孫、眞人連公之後也、
中臣高良比(○○○○○)連
津速魂命十三世孫、臣狹山命之後也、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國神別〉

p.0147 中臣表(○○○)連
大中臣朝臣同祖、天兒屋命之後也、

〔續日本紀〕

〈十三/聖武〉

p.0147 天平十一年正月丙午、天皇御二中宮一、授二正三位橘宿禰諸兄從二位一、〈○中略〉物部依羅(○○○○)朝臣人會、〈○中略〉外從五位下、〈○中略〉无位中臣殖栗(○○○○)連豐日、並從五位上、

〔續日本紀〕

〈十六/聖武〉

p.0147 天平十七年正月乙丑、天皇御二大安殿一、宴二五位已上一、詔授二從四位上大伴宿禰、牛養從三位一、〈○中略〉无位中臣小殿(○○○○)連眞庭、外從五位下、

〔續日本紀〕

〈十六/聖武〉

p.0147 天平十八年三月丙子、常陸國鹿島郡中臣部二十烟、占部五烟、賜二中臣鹿島(○○○○)連之姓一、

〔續日本紀〕

〈十八/孝謙〉

p.0147 天平勝寶四年五月庚申、无位中臣殿來(○○○○)連竹田賣、授二外從五位下一、

〔續日本紀〕

〈二十七/稱德〉

p.0147 天平神護二年三月乙酉、左京人正五位下中臣丸(○○○○)連張弓等二十六人、賜二姓朝臣一、

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0147 承和十年正月丙辰、美濃國山縣郡少領外從八位上勝淨長等九人、賜二姓中臣美濃(○○○○) 連一、中臣氏祖津速魂命之苗裔也、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0148 神護景雲三年三月辛巳、陸奥國白河郡人外正七位上丈部子老、賀美郡人丈部國益、標葉郡人正六位上丈部賀例努等十人、賜二姓阿部陸奥(○○○○)臣、安積郡人外從七位下女部直繼足、阿倍安積(○○○○)臣、信夫郡人外正六位上丈部大庭等、阿倍信夫(○○○○)臣、柴田郡人外正六位上丈部島足、安倍柴田(○○○○)臣、會津郡外正八位下丈部庭虫等二人、阿倍會津(○○○○)臣一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0148 寶龜三年七月丙申、陸奥國安積郡人丈部繼守等十三人、賜二姓阿倍安積(○○○○)臣一、

〔續日本紀〕

〈三十二/光仁〉

p.0148 寶龜四年二月癸丑、下總國猨島郡人從八位上日下部淨人、賜二姓安倍猨島(○○○○)臣一、

〔續日本後紀〕

〈九/仁明〉

p.0148 承和七年二月癸亥、陸奥國柴田郡權大領大部豐主、伊具郡擬大毅陸奥眞成等戸二烟、賜二姓阿部陸奥(○○○○)臣一、

〔續日本後紀〕

〈十四/仁明〉

p.0148 承和十一年正月辛卯、陸奥國磐城郡大領外從五位下勳八等磐城臣雄公戸口廿四人、男十四人、女十人、磐城臣貞道戸口十人、男七人、女三人、磐城臣弟成戸口四人、男三人、女一人、磐城臣秋生戸口三人、男二人、女一人、賜二姓阿倍磐城(○○○○)臣一、

〔續日本後紀〕

〈十八/仁明〉

p.0148 承和十五年五月辛未、陸奥國白河郡大領外正七位上那須直亦龍、權大領外從七位下勳九等丈部宗成、磐城團擬少毅、陸奥丈部(○○○○)臣繼島、權主政外從七位下丈部本成、信夫郡擬主帳大田部月麻呂、標葉郡擬少領陸奥標葉(○○○○)臣高生、伊具郡麻績鄕戸主磐城團擬主帳陸奥臣善福、色麻郡少領外正七位上勳八等同姓千繼等八烟、賜二姓阿部陸奥(○○○○)臣一、

〔三代實録〕

〈十八/淸和〉

p.0148 貞觀十二年十二月九日丙戌、陸奥國安績郡人矢田部今繼、丈部淸吉等十七人、賜二姓阿倍陸奥(○○○○)臣一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0148 延暦十年九月丙子、讃岐國寒川郡人正六位上凡直千繼等言、千繼等先星直、譯語田朝庭〈○敏達〉御世、繼二國造之業一、管二所部之堺一、於レ是因レ官命レ氏賜二紗拔大押(○○○○)直之姓一、而庚午年之籍、改二大押字一、 凡注二凡直一、是以星直之裔、或爲二讃岐直一、或爲二凡直一、方今聖朝、仁均二雲雨一、惠及二昆蚑一、當二此明時一、冀照二覆瓮請因二先祖之業一、賜二讃岐之姓一、勅千繼等戸二十一烟、依レ請レ之、

〔三代實録〕

〈五/淸和〉

p.0149 貞觀三年八月十九日庚申、左京人散位外從五位下伴大田宿禰(○○○○○)常雄、賜二伴宿禰姓一、先レ是正三位行中納言兼民部卿皇太后宮大夫伴宿禰善男等奏言、常雄欵偁、謹稽二家牒一、伴大田宿禰同祖、金村大連公第三男狹手彦之後也、狹手彦、宣化天皇世、奉二使任那一、征二新羅一復二任那一、兼助二百濟一、欽明天皇時、百濟以二高麗之寇一、遣レ使乞レ救、狭手彦、復爲二大將軍一伐二高麗一、其王踰レ墻而遁、乘レ勝入レ宮、盡得二珍寶貨賂一以獻レ之、球敷天皇〈○敏達〉世還來、獻二高麗之囚一、今山城國狛人是也、狹手彦、再使二海外一、征二伐兩國一、盡二力絶域一、復二立二國一、身尊二當時一、功流二後代一、但古人朴質、除二兩國盡レ力非一レ私、皆賜二別姓一、是以子孫不レ得二大部一、別賜二大田宿禰一、而狹手彦之弟阿被〈○被一本作レ彼〉布古、承レ父爲二大部連公一、自レ斯而後、恐二子孫之不一レ廣、無三復更二別姓一、今阿彼布古之後、歴代尊顯、而狹手彦之後、擧二朱絨紱一者、曠レ世無レ聞、一組之枝、榮枯殊隔、沈淪之歎、告訴无レ止、常雄幸逢二昌泰一、新參二花轂一、門蔭中興、寔爲二榮慶一、刊二大田兩字一、同歸二於一宗一、然則外不レ辱二功臣之序一、内方敦二孔懐之親一、善男等伏檢二家記一、所レ陳不レ虚、請刊二彼兩字一、直賜二宿禰一、控二其末派一、入二此本源一、從レ之、

〔古今萬姓統譜〕

〈百四十〉

p.0149 諸方複姓
朝臣〈日本國使人〉
唐
朝臣眞人〈長安中、拜二司膳卿同正副使一、〉
朝臣大父〈拜二率更令同正一、〉

〔異稱日本傳〕

〈中三〉

p.0149 今按朝臣爲二複姓一是也、本朝天武天皇以來賜二八姓一、朝臣其一也、詳見二日本紀、古語拾遺、姓氏録一、謂二朝臣日本國使人一者非也、粟田朝臣眞人、使二於唐一、故率爾云レ宜レ參下考引二唐書一下上、大父當レ作二大夫一、後漢書曰、使人自稱二大夫一是也、

〔豐後國風土記〕

p.0150 豐後國者、與二豐前國合爲二一國一、昔者纒向日代宮御宇大足彦天皇、〈○景行〉詔二豐國直等之祖菟名手一、遣レ治二豐國一、往二到豐前國仲津郡中臣村一、于レ時日晩僑宿、明日味爽、忽有二白鳥一從レ北飛來、翔二集此村一、莬名手卽勸二僕者一遣レ看二其鳥一、鳥化二爲餅一、片時之間、更化二芋草數千許株一、花葉冬榮、莬名手見レ之爲レ異、歡喜云、化生之芋、未二曾有一レ見、實至德之感、乾坤之瑞、既而參二上朝庭一、擧狀奏聞、天皇於レ玆歡喜之有、卽勅二菟名手一、天之瑞物、地之豐草、汝之治國、可レ謂二豐國一、重賜レ姓曰二豐國直、因曰二豐國一、

以地名爲姓

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0150 廬原公
笠朝臣同祖、稚武彦命之後也、孫吉備建彦命、景行天皇御世、被レ遣二東方一、伐二毛人及凶鬼人一、到二于阿部廬原國一(○○○○○○○)、復命之日、以二廬原國一給レ之、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0150 天應元年七月癸酉、右京人正六位上栗原勝子公言、子公等之先祖、伊賀都臣、是中臣遠祖天御中主命二十世之孫、意美佐夜麻之子也、伊賀都臣、神功皇后御世、使二於百濟一、便娶二彼土女一生二一男一、名二日本大臣一、大臣遙尋二本系一、歸二於聖朝一、時賜二美濃國不破郡栗原地一以居焉、厥後因レ居命レ氏(○○○○○○)、逐負二栗原勝姓一、伏乞蒙二賜中臣栗原連一、於レ是子公等男女十八人、依レ請改賜レ之、

〔新撰姓氏録〕

〈河内國諸蕃〉

p.0150 茨田勝
呉國王孫皓之後、意富加牟枳君之後也、仁德天皇御世、賜二居地於茨田邑一(○○○○○○○)、因爲二茨田勝一、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國皇別〉

p.0150 坂本朝臣
紀朝臣同祖、建内宿禰男、紀角宿禰之後也、男白城宿禰三世孫、建日臣、因レ居賜二姓坂本臣一(○○○○○○○)、日本紀合、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0150 阿保朝臣
垂仁天皇皇子、息速別命之後也、息速別命、幼弱之時、天皇爲二皇子一、築二宮室於伊賀國阿保村一、以爲二封邑一、子孫因家レ之焉、允恭天皇御代、以二居地名一賜二阿保君姓一(○○○○○○○○○)、廢帝〈○淳仁〉天平寶字八年、改レ公賜二朝臣姓一、續日本紀合、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0151 延暦三年十一月戊午、武藏介從五位上建部朝臣人上等言、臣等始祖息速別皇子、就二伊賀國阿保村一居焉、逮二於遠明日香朝廷一〈○允恭〉詔二皇子四世孫、須珍都斗王一、由レ地錫二阿保君之姓一(○○○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國皇別〉

p.0151 輕部
倭日向建日向八綱多命之後也、雄略天皇御世、獻二加里乃鄕一(○○○○○)、仍賜二姓輕部君一、

〔新撰姓氏録〕

〈河内國皇別〉

p.0151 大戸首
阿閉朝臣同祖、大彦命男、比毛由比命之後也、諡安閑御世、河内國日下大戸村(○○○○○○○○)、造二立御宅一、爲レ首仕奉、仍賜二大戸首姓一、日本紀漏、

〔新撰姓氏録〕

〈河内國皇別〉

p.0151 尋來津公
上毛野朝臣同祖、豐城入彦命之後也、三世孫赤麻呂、依二家地名一(○○○○)、負二尋來津君一(○○○○○)者、

〔新撰姓氏録〕

〈大和國皇別〉

p.0151 星川朝臣
石川朝臣同祖、武内宿禰之後也、敏達天皇御世、依二居地一賜レ姓(○○○○○)、日本紀合、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0151 小野朝臣
大春日朝臣同祖、彦姥津命五世孫、米餅搗大使主命之後也、大德小野臣妹子、家二于近江國滋賀郡小野村一(○○○○○○○○○○○)、因以爲レ氏(○○○○)、日本紀合、

〔新撰姓氏録〕

〈攝津國皇別〉

p.0151 井代臣
大春日朝臣同祖、米餅搗大使主命之後也、居二大和國添上郡井手村一、因負二姓井代臣一(○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0151 田口朝臣
石川朝臣同祖、武内宿禰大臣之後也、蝙蝠臣、豐御食炊屋姫天皇〈諡推古〉御世、家二於大和國高市郡田口村一、仍號二田口臣一(○○○○○)、日本紀漏、

〔新撰姓氏録〕

〈攝津國皇別〉

p.0151 川原公
爲奈眞人同祖、火焰親王之後也、天智天皇御世、依レ居賜二川原公姓一(○○○○○○○)、日本紀漏、

〔藤原家傳〕

〈上〉

p.0152 内大臣諱鎌足、字中郎、大倭國高市郡人也、其先出レ自二天兒屋根命一、世掌二天地之祭一、相二和人神之間一、仍命二其氏一曰二中臣一、〈○中略〉大臣以二豐御食姫天皇〈○推古〉廿二年歳次甲戌一生二於藤原之第一(○○○○○○)、〈○中略〉卽位二年冬十月、稍纒二沈痾一、遂至二大漸一、帝〈○天智〉臨二私第一、親問レ所レ患〈○中略〉仍授二大織冠一、以任一内大臣一、改レ姓爲二藤原朝臣一、

〔日本書紀〕

〈二十七/天智〉

p.0152 八年十月庚申、天皇遣二東宮大皇弟〈○天武〉於藤原内大臣〈○鎌足〉家一、授三大織冠與二大臣位一、仍賜レ姓爲二藤原氏一、

〔多々良問答〕

〈一〉

p.0152 一臣下姓事
藤氏を本と心得べき事にて候、其故は、入鹿大臣(源平藤橘、此四姓ヲ高貴ノ姓トシテ候也、藤氏モ姓ハ中臣ノ段、勿論候、)を可レ被レ誅之由を大織冠に御勅諚にて成就候、藤の陰にて被二仰合一によりて、藤原と姓を給らせ給ふ、多は中臣、大中臣、(異説也、藤原ハ所ノ名也、見二國史一、又藤原、允恭ノ御時、ソトヲリ姫居處ヲ藤原ト云、然レバ今更ノ儀ニテナシ、)江家など(見二日本紀一、/此分不レ明)わかれくだりて、其數多候、神家に中臣ト部など始とすと被二仰聞一候キ、如何(此分ニ候)、

〔古事記傳〕

〈三十四〉

p.0152 藤原は地名なり、大和國高市郡大原村是なりと云り、さもあるべし、〈大原村今もあり、其あたりに鎌足大臣の舊跡と云傳へたる處などもあり、〉万葉一に、天皇賜二藤原夫人一御歌、吾里爾、大雪落有、大原乃、古爾之鄕爾、落卷者後、〈天皇は天武天皇なり、藤原夫人は鎌足大臣の御女にて、万葉八に字曰二大原大刀自一とあり、大原其本鄕なり、天皇初此夫人の家に通ひ住賜へりし故に、古にし鄕とはよみ給へるなるべし、十一卷の歌にも、大原の古にし里とあり、鎌足大臣の本居、此大原なる故に藤原と云姓は賜へるなり、されば大原卽藤原なること、彼此につきて著也、〉

〔新撰姓氏録〕

〈大和國皇別〉

p.0152 布留宿禰
柿本朝臣同祖、天足彦國押人命七世孫、米餅搗大使主命之後也.男木事命男市川臣、大鷦鷯天皇〈○仁德〉御世、達レ倭賀二布都努斯神社於石上鄕布瑠村高庭之地一、以二市川臣一爲二神主一、四世孫額田臣、武藏臣、齊明天皇御世、宗我蝦夷大臣、號二武藏臣、物部首、幷神主首一、因レ茲失二臣姓一爲二物部首一、男正五位上日向、天武天皇御世、依二社地名一(○○○○)、改二布留宿禰姓一(○○○○○○)、日向三世孫邑智等也、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0153 眞野臣
天足彦國押人命三世孫、彦國葺命之後也、男大口納命、男難汲宿禰、男大矢田宿禰、從一氣長足姫皇尊一〈諡神功〉征二伐新羅一、凱旋之日、便留爲二鎭守將軍一、于レ時娶二彼國王猶榻之女一生二二女一、二女〈○下二女二字恐誤〉兄佐久命、次武義命、佐久命九世孫、和珥部臣鳥、務大肆忍勝等、居二位近江國志賀郡眞野村一(○○○○○○○○○○○)、庚寅年、負二眞野臣姓一也、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0153 御立史
御使同氏、氣入彦命之後也、持統天皇御代、依レ居參河國靑海郡御立地一(○○○○○○○○○○○)、賜二御立史姓一、日本紀漏、

〔今昔物語〕

〈十二〉

p.0153 僧死後舌殘在レ山誦二法花經一語第三十一
今昔、阿部ノ天皇〈○孝謙〉ノ御代ニ紀伊國牟婁郡熊野ノ村ニ、永興禪師ト云僧有ケリ、俗姓ハ葦屋ノ君(○○○○)ノ氏、攝津國ノ豐嶋ノ郡ノ人也、

〔續日本紀〕

〈七/元正〉

p.0153 養老元年九月癸卯、從五位上臺〈ノ〉忌寸少麻呂言、因レ居命レ氏從來恒例、是以河内忌寸因レ邑被レ氏、其類不レ一、請少麻呂率二諸子弟一、改二換臺〈ノ〉氏一蒙二賜岡本〈ノ〉姓一、許之、

〔續日本紀〕

〈十四/聖武〉

p.0153 天平十四年四月甲申、伊勢國飯高郡采女(○○○○○)正八位下飯高君笠目之親族縣造等、皆賜二飯高君姓一(○○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈十六/聖武〉

p.0153 天平十八年三月丙子、常陸國鹿島郡(○○○)中臣部二十烟、占部五烟、賜二中臣鹿島連之姓一(○○○○○○○○)、

〔日本靈異記〕

〈中〉

p.0153 力女示二 强力一縁第廿七
尾張宿禰(○○ノ○○)久玖利者、尾張〈ノ〉國(○○○)中嶋〈ノ〉郡大〈ノ〉領也、聖武天皇食レ國之時〈ノ〉人也、

〔續日本紀〕

〈十九/孝謙〉

p.0153 天平勝寶五年六月丁丑、陸奥國牡鹿郡人(○○○○)外正六位下丸牛麻呂、正七位上丸子豐島等二十四人、賜二牡鹿連姓一(○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十/孝謙〉

p.0153 天平勝寶二年三月壬午、伊豫國神野郡人(○○○○○○○)少初位上加茂直馬主等、賜二賀茂伊豫朝臣(○○○○○○○) 姓(○)一、

〔續日本紀〕

〈二十五/淳仁〉

p.0154 天平寶字八年七月己酉、伊與國周敷郡人(○○○○)多治比連眞國等十人、賜二姓周敷連一(○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0154 天平神護元年二月辛卯、安房國平群郡人(○○○○)壬生美與曾、廣主二人、賜二姓平群壬生朝臣一(○○○○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0154 天平神護元年三月甲辰、備前國藤野郡人(○○○○○○○)正六位下藤野別眞人廣虫女、右兵衞少尉從六位上藤野別眞人淸麻呂等三人、賜二姓吉備藤野和氣眞人(○○○○○○○○○○)、藤野郡大領藤野別公子麻呂等十二人、吉備藤野別宿禰(○○○○○○○)、近衞從八位下別公薗守等九人、吉備石成別宿禰(○○○○○○○)一、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0154 天平神護元年五月庚戌、播磨守從四位上日下部宿禰子麻呂等言、部下賀古郡人外從七位下馬養造人上欵云、人上先祖吉備都貴之苗裔上道臣息長借鎌、於二難波高津朝庭一、〈○仁德〉家二居播磨國賀古郡印南野一焉、其六位之孫牟射志、以二能養一レ馬仕二上宮太子一被レ任二馬司一、因レ斯庚午年、造レ籍之日、誤編二馬養造一、伏願取二居地之名一(○○○○○)、賜二印南野臣之姓一(○○○○○○○)、國司覆審、所レ申有レ實、許レ之、

〔續日本紀〕

〈二十六/稱德〉

p.0154 天平神護元年十二月乙巳、河内國錦部郡人(○○○○)從八位下錦部毗登石次、正八位下錦部毗登大島、大初位下錦部毗登眞公、錦部毗登高麻呂等二十六人、賜二姓錦部連一(○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0154 神護景雲元年三月乙卯、左京人正六位上上毛野坂本公男島、上野國碓氷郡人(○○○○○○○)外從八位下上毛野坂本公黑益、賜二姓上竜野坂本朝臣(○○○○○○○○○)、同國佐位郡人外從五位上檜前君老刀自、上(○)、〈○上字下恐脱二毛字一〉野佐位朝臣(○○○○○)一、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0154 神護景雲元年九月己巳、河内國志紀郡人正六位上山口臣犬養等三人、賜二姓山口朝臣、上總國海上郡人(○○○○○○○)外從五位下檜前舍人直建麻呂、上總宿禰(○○○○)一、

〔續日本紀〕

〈二十八/稱德〉

p.0154 神護景雲元年十二月壬午、武藏國足立郡人(○○○○○○○)外從五位下丈部直不破麻呂等六人、賜二姓武藏宿禰一(○○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0155 神護景雲二年四月辛丑、伊豫國神野郡人(○○○○○○○)賀茂直人主等四人、賜二姓伊豫賀茂朝臣一(○○○○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0155 神護景雲二年五月丙午、美作國大庭郡人(○○○○)外正八位下白猪臣證人等四人、賜二姓大庭臣一(○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0155 神護景雲二年七月壬午、武藏國入間郡人(○○○○○○○)正六位上勳五等物部直廣成等六人、賜二姓入間宿禰一(○○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0155 神護景雲二年十二月甲子、尾張國山田郡人(○○○○○○○)從六位下小治田連藥等八人、賜二姓尾張宿禰一(○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈左京諸蕃〉

p.0155 大崗忌寸
出レ自二魏文帝之後安貴公一也、雄略天皇御世、率二四部衆一歸化、男龍〈一名辰貴〉善二繪工一、小泊瀨稚鷦鷯天皇〈○武烈〉美二其能一賜二姓首一、五世孫勤大壹惠尊亦工二繪才一、天智天皇御世、賜二盤倭畫師一、高野天皇神護景雲三年、依二居地一改賜二大崗忌寸姓一(○○○○○○○○○○)、〈○又見二續日本紀一〉

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0155 神護景雲三年三月辛巳、陸奥國(○○○)白河郡人外正七位上丈部子老、〈○中略〉賜二姓阿倍陸奥臣一(○○○○○)、行方郡人(○○○○)外正六位下大伴部三田等四人、大伴行方連(○○○○○)、苅田郡人(○○○○)外正六位上大伴部人足大伴苅田臣、柴田郡人(○○○○○○○○○)外從八位下大伴部福麻呂、大伴柴田臣、磐瀨郡人(○○○○○○○○○)外正六位上吉彌侯部人上、磐瀨朝臣(○○○○)、宇多郡人外正六位下吉彌侯部文知、上毛野陸奥公(○○○)、名取郡人(○○○○)外五七位下吉彌侯部老人、賀美郡人外五七位下吉彌侯部大成九人、上毛野名取朝臣(○○○○)一、〈○中略〉並是大國造道島宿禰島足之所レ請也、

〔續日本紀〕

〈二十九/稱德〉

p.0155 神護景雲三年六月癸卯、攝津國莬原郡人正八位下倉人水守等十八人、賜二姓大和連、播磨國明石郡人(○○○○)外從八位下海直溝長等十九人、大和赤石連(○○○○○)一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0155 和氣朝臣
垂仁天皇皇子、鐸石別命之後也、神功皇后、征二伐新羅一凱歸、明年車駕還レ都、于レ時忍熊別皇子等、竊構二逆 謀一、於二明石堺一備レ兵待レ之、皇后 識、遣二弟彦王於針間吉備堺一、造レ關防レ之、所レ謂和氣關是也(○○○○○○○)、大平之後、録二從駕勳、酬以二封地一、仍被二〈○被下恐脱二賜字一〉吉備磐梨縣一、始家レ之焉、光仁天皇寶亀五年、改賜二和氣朝臣姓一也(○○○○○○○○)、續日本紀合.

〔續日本紀〕

〈三十四/光仁〉

p.0156 寶龜八年三月壬戌、紀伊國名草郡人(○○○○○○○)直乙麻呂等二十八人、賜二姓紀神直(○○○○○)、直諸弟等二十三人、紀名草直(○○○○)、秋人等百九人、紀忌垣直(○○○○)一、

〔續日本紀〕

〈三十四/光仁〉

p.0156 寶龜八年十一月丙辰、左京人正八位下多藝連國足等二人、賜二姓物部多藝宿禰、美濃國多藝郡人(○○○○)物部坂麻呂等九人、物部多藝連(○○○○○)一、

〔續日本紀〕

〈三十六/光仁〉

p.0156 天應元年七月癸酉、右京人正六位上栗原勝子公言、子公等之先祖伊賀都臣、是中臣遠祖天御中主命二十世之孫、意美佐夜麻之子也、伊賀都臣、神功皇后御世、使二於百濟一、便娶二彼土女一、生二一男一名二日本大臣一、大臣遙尋二本系一、歸二於聖朝一、時賜二美濃國不破郡栗原地一以居焉(○○○○○○○○○○○○○○)、厥後因レ居命レ氏、逐負二栗原勝姓一、伏乞蒙二賜中臣栗原連一(○○○○○○○○○)、於レ是子公等男女十八人、依レ請改賜レ之、

〔今昔物語〕

〈十四〉

p.0156 丹治比經師不信寫二法花一死語第廿六
今昔、河内ノ國丹比郡ニ、丹治比ノ經師ト云フ者有ケリ、姓丹治比ノ氏也、棲二丹治比ノ郡一ナリ(○○○○○○○○○○○○○○)、此故ニ名ヲ丹治比ノ經師ト云フ、

〔續日本紀〕

〈三十九/桓武〉

p.0156 延暦七年九月丁未、美濃國厚見郡人(○○○○)羿鹵濱倉、賜二姓羹見造一(○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0156 延暦十年四月乙未、近衞將 從五位下兼常陸大掾池原公綱主等言、池原上毛野二氏之先、出レ自二豐城入彦命一、其入彦命子孫、東國六腹朝臣、各因二居地一(○○○○)、賜レ姓命レ氏(○○○○)、斯乃古今所レ同(○○○○○○)、百王不易也(○○○○○)、伏望因二居地名一(○○○○○○)、蒙二賜住吉朝臣一(○○○○○○)、勅綱主兄弟二人、依レ請賜レ之、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0156 延暦十年十二月丙申、讃岐國寒川郡人外從五位下佐婆部首牛養等言、牛養等先祖、出レ自二紀田鳥宿禰一、田鳥宿禰之孫米多臣、難波高津宮御字天皇〈○仁德〉御世、從二周芳國一遷二讃岐國一、然後逐 爲二佐婆部首一、今牛養、幸藉所〈○所恐時誤〉來、獲レ免二負擔一、雲雨之施、更無レ所レ望、但在レ官命レ氏、因レ土賜レ姓(○○○○)、行二諸往古一、傳二之來今一、其牛養等居處(○○○○○○)、在二寒川郡岡田村一(○○○○○○○)、臣望賜二岡田臣之姓一(○○○○○○○○)、於レ是牛養等戸二十烟、依レ請賜レ之、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0157 坂田宿禰
息長眞人同祖、應神皇子稚渟毛二派王之後也、天渟中原瀛眞人天皇〈諡天武〉御世、出家入道、法名信正、娶二近江國人槻本公轉戸女一、生二男石村一、附二母氏姓一、曰二槻本公一、男外從五位下老、男從五位上奈氐麻呂、次從五位下豐成、次豐人等、皇統彌照天皇〈諡天武〉延暦廿二年、賜二宿禰姓一、於レ是追二陳父志一、取二祖父生長之地名一(○○○○○○○○)、改二槻本一賜二坂田宿禰一(○○○○○○○○)、今上〈○嵯峨〉弘仁四年、同奈氐麻呂等、改賜二朝臣姓一也、

〔續日本後紀〕

〈一/仁明〉

p.0157 天長十年四月丙戌、紀伊國名草郡人(○○○○○○○)五七位上湯直國立、同姓眞針、國作等三人、賜二姓紀直一(○○○○)、

〔續日本後紀〕

〈九/仁明〉

p.0157 承和七年二月癸亥、同國〈○陸奥〉人丈部繼成等卅六人、賜二姓下毛野陸奥公一(○○○○○○○○)、

〔續日本後紀〕

〈九/仁明〉

p.0157 承和七年三月庚辰、陸奥國 磨郡(○○○○○○)大領外正八位上勳八等丈部人麻呂戸一烟、賜二姓上毛野陸奥公一(○○○○○○○○)、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0157 貞觀四年七月廿八日乙未、伊勢國安濃郡人(○○○○○○○)右辨官史生正七位上爪工仲業、賜二姓安濃宿禰一(○○○○○○)、神魂命之後也、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0157 貞觀四年九月廿三日己丑、阿波國板野郡人(○○○○○○○)從五位下行明法博士粟凡直鱒麻呂、中宮舍人少初任下粟凡直貞宗等、同族男女十二人、賜姓二粟宿禰一(○○○○○)、

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0157 貞觀五年九月七日丙申、壹伎島石田郡人(○○○○○○○)宮主外從五位下卜部是雄、神祇權少史正七位上卜部業孝等、賜二姓伊伎宿禰一(○○○○○○)、

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0157 貞觀五年十二月十六日甲戌、陸奥國磐瀨郡人(○○○○○○○)正六位上勳九等吉彌侯部豐野、賜二姓陸奥磐瀨臣一(○○○○○○)、其先天津彦根命之後也、

〔更科日記〕

p.0158 たけしばのをのこに、いけらん世のかぎり、武藏の國をあづけとらせて(○○○○○○○○○○○○○)、おほやけごともなさせじ、たヾ宮に、その國をあづけ奉らせ給ふよしの宣旨下りにければ、此家を内裏のごとくつくりて、すませ奉りける家を、宮などうせ給ひにければ寺になしたるを、たけしば寺といふなり、その宮のうみ給へるこどもは、やがてむさしといふ姓をえてなん有ける(○○○○○○○○○○○○○○○○○○)、

〔日本紀略〕

〈十一/一條〉

p.0158 弘四年十月廿九日壬戌、群下議因幡守橘行平、殺二介、因幡千里(○○○○)一之由上、

〔通志略〕

〈氏族一〉

p.0158 諭二得レ姓受レ氏者一、有二三十二類一、〈○中略〉一曰、以レ國爲レ氏、二曰、以レ邑爲レ氏、天子諸侯建レ國、故以レ國爲レ氏、虞夏商周魯衞齊宋之類是也、卿大夫立レ邑、故以レ邑爲レ氏、崔盧鮑晏臧費柳楊之類是也、〈○中略〉五曰、以レ地爲レ氏、有二封土一者、以二封土一命レ氏、無二封土一者、以二地居一命レ氏、蓋不レ得レ受レ氏、之人、或有二善惡顯著、族類繁盛一、故因二其所レ居之所一而呼レ之、則爲命レ氏焉、居二傳巖一者爲二傳氏一、徙二稽山一者爲二嵇氏一、主二東蒙之祀一爲二蒙氏一、守二橋山之冢一則爲二橋氏一、耏氏因レ耏、班二食於耏門一、穎氏因三考叔爲二穎谷封人一、東門襄仲爲二東門氏一、桐門右師爲二桐門氏一、皆此道也、隱逸之人、高傲林藪、居二於祿里一者、呼レ之爲二祿里氏一、居二於綺里者、呼レ之爲二綺里氏一、所二以爲一レ美也、優倡之人、取二媚酒食一、居二於社南一者、呼レ之爲二社南氏一、於社北一者、呼レ之爲二社北氏一、所二以爲一レ賤也、又如二介之推、燭之武一、未二必亡一レ氏、由二國所一レ取レ信也、故特標二其地一、以異二於衆一、凡以レ地命レ氏者不二一而足一、

以外國名爲姓

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0158 新良貴(○○○)
彦坂瀲式鸕鷀草葺不合尊男、稻飯命之後也、是出二於新良國一、卽爲二國主一、稻飯命者新羅國王之祖也(○○○○○○○○○○○)、日本紀不レ見、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國神別〉

p.0158 韓國(○○)連
采女臣同祖、武烈天皇御世、被レ遣二韓國一、復命之日、賜二姓韓國連一(○○○○○○○)、

〔三代實録〕

〈六/淸和〉

p.0158 貞觀四年七月廿八日乙未、左京人造兵司少令史正六位上飛鳥戸造禰道、賜二姓百濟宿禰一、百濟國混伎之後也(○○○○○○○○○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈河内國皇別〉

p.0159 止美連
尋來津公同祖、豐城入彦命之後也、四世孫荒田別命男、田道公、被レ遣二百濟國一、娶二止美邑呉女一(○○○○○○)、生二男持君一、三世孫熊、次新羅等、欽明天皇御世參來、新羅男吉雄、依レ居賜二姓止美連一也(○○○○○○○○)、日本紀漏、

以官職爲姓

〔職官志〕

〈一〉

p.0159 官族之世、克率二舊服一、纂二厥祖考一、無レ廢二王命一、賜レ姓命レ氏、〈自二垂仁一帝世一〉姓因以レ官、〈臣連宿禰之類也、故謂二之官姓一、〉氏乃以レ職、〈大伴物部之類〉或以二土邑一、〈蘇我櫻井之類〉

〔通志略〕

〈氏族一〉

p.0159 論二得レ姓受レ氏者一、有二三十二類一、〈○中略〉十一曰、以レ官爲レ氏、十二曰、以レ爵爲レ氏、有レ官者以レ官、無レ官者以レ爵、如二周公之兄弟一也、〈○中略〉以レ官爲レ氏者、太史、太師、司馬、司空之類、是也、雲氏、痩氏、籍氏、錢氏之類、亦是也、以レ爵爲レ氏者、皇王公侯、是也、公乘、公士、不更、庶長、亦是也、

〔後漢書〕

〈列傳二十三/朱浮〉

p.0159 大漢之興、亦累二功効一、吏皆積レ久、養二老於官一、至下名二子孫一因爲中氏姓上、〈前書武帝時、漢有二天下一已七十餘年、爲レ吏者長二子孫一、居レ官者以爲二姓號一、人々自愛、而重レ犯レ法、音義曰、時無事、吏不二數轉一、至二於子孫一而不レ轉レ職、今倉氏庫氏、因以爲レ姓、卽倉庫吏之後也、〉

〔新撰姓氏録〕

〈大和國神別〉

p.0159 大和(○○)宿禰
出レ自二神知津彦命一也、神日本磐余彦天皇、〈○神武〉從二日向地一向二大倭洲一、到二速吸門一時、有二漁人一、乘レ艇而至、天皇問曰、汝誰也、對曰臣是國神、名宇豆彦、聞二天神子來一、故以奉レ迎、卽牽二納皇船一以爲二海導一、仍號二神知津彦一、〈一名椎根津彦〉能宣二軍機之策一、天皇嘉レ之、任二大和國造一(○○○○○)、是大倭直始祖也、

〔藤原家傳〕

〈上〉

p.0159 内大臣、諱鎌足、字中郎、大倭國高市郡人也、其先出レ自二天兒屋根命一、世掌二天地之祭一、相二和人神之間一、仍命二其氏一曰二中臣一(○○○○○○○)、

〔中臣氏系圖〕

p.0159 延喜本系解狀〈○中略〉
同本系云、〈○中略〉中臣可多能祜大連公、生二三男一、〈○中略〉
次糠手子大連公〈○中略〉
案下依二去天平寶字五年、撰氏族志所之宣一勘造所レ進本系帳上云、高天原初而、皇神之御中、皇御孫之 御中執持、伊賀志桙不レ傾二本末一、中良布留人、稱二之中臣一者、

〔新撰姓氏録〕

〈山城國神別〉

p.0160 神宮部造
葛木猪石岡天下神、天破命之後也、六世孫吉足日命、磯城瑞籬宮御宇崇神天皇御世、天下有レ炎、因遣二吉足日命一、令レ斎二祭大物主神一、炎異卽止、天皇詔曰、消二天下災一、百姓得レ福、自レ今以後、可レ爲二宮能賣神一、仍賜二姓宮能賣公一(○○○○○○○)、然後庚午年籍、注二神宮部造一也、

〔大三輪神三社鎭座次第〕

p.0160 腋上池心宮御宇天白〈○孝昭〉御世、神明憑二吉足日命一曰、吾國造大己貴命也、大初己命之和魂、取二託八咫鏡一、名曰二倭大物圭櫛瓶玉命一、鎭二座大三輪神奈備一云々、令レ造二瑞籬一奉レ齋焉、随二神託一立二瑞籬於大三輪山一、遣二吉足日命一令レ祟二齋大己貴命、大物主命一、詔二吉足日命一、自レ今巳後、可レ爲二宮能賣一、是神宮部造先祖也、

〔日本書紀〕

〈六/垂仁〉

p.0160 三十二年七月己卯、皇后日葉酢媛命〈一云、日葉酢根命也、〉薨、臨レ葬有レ日焉、天皇詔二群卿一曰、從レ死之道、前知二不可一、今此行之葬奈之爲何、於レ是野見宿禰進曰、夫君王陵墓、埋二立生人一、是不良也、豈得レ傳二後葉一乎、願今將議二便事一而奏レ之、則使者喚二上出雲國之土部壹佰人一、自領二土部等一、取レ埴以造二作人馬及種々物形一、獻二于天皇一曰、自レ今以後、以二是土物一、更易二生人一、樹二於陵墓一爲二後葉之法則一、天皇於レ是大喜之、詔二野見宿禰一曰、汝之便議、寔洽二朕心一、則其土物、始立二于日葉酢媛命之墓一、仍號二是土物一謂二埴輪一亦名二立物一也、仍下レ令曰、自レ今以後、陵墓必樹二是土物一、無レ傷レ人焉、天皇厚賞二野見宿禰之功一、亦賜二鍛地一、卽任二土部職一、因改二本姓一謂二土部臣一(○○○○○○○○)、是土師連等、主二天皇喪葬一之縁也、所レ謂野見宿禰、是土部連等之始祖也、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0160 石作連
火明命六世孫、建眞利根命之後也、垂仁天皇御世、奉二爲皇后日葉酢媛命一、作二石棺一獻レ之、仍賜二姓石作連公一也(○○○○○○○)、

〔日本書紀〕

〈七/景行〉

p.0160 五十三年八月、是月乘輿幸二伊勢一、轉入二東海一、十月、至二上總國一、從二海路一渡二淡水門一、是時聞二 覺賀鳥之聲一、欲レ見二其鳥形一、尋而出二海中一、仍得二白蛤一、於レ是膳臣遠祖名磐鹿六鴈、以レ蒲爲二手繦一、白蛤爲レ膾而進レ之、故美二六鴈臣之功一、而賜二膳大伴部一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0161 高橋朝臣
阿部朝臣同祖、大稻輿命之後也、景行天皇、巡二狩東國一、供二獻大蛤一、于レ時天皇喜二其奇美一、賜二姓膳臣一(○○○○)、天渟中原瀛眞人天皇〈諡天武〉十二年、改二膳臣一賜二高橋朝臣一、

〔本朝月令〕

〈六月〉

p.0161 朔日内膳司供二忌火御飯一事
高橋氏文云、掛畏卷向日代宮御宇、大足彦忍代別天皇〈○景行〉五十三年癸亥八月、詔二群卿一曰、朕顧二愛子一何日止乎、欲レ巡二狩小碓王〈又名倭武王〉所レ平之國一、是月行二幸於伊勢一、轉入二東國一、冬十月、到二于總國安房浮島宮一、爾時磐鹿六獦命、從レ駕仕奉矣、天皇行二幸於葛飾野一令二御獦一矣、大后八坂媛〈波〉借宮〈爾〉御坐、磐鹿六獦命、亦留侍、此時大后、詔二磐鹿六獦命一、此浦聞二異鳥之音一、其鳴二駕我久久一、欲レ見二其形一、卽磐鹿六獦命、乘レ船到二于鳥許一、鳥驚飛二於他浦一、猶雖二追行一、遂不レ得レ捕、於レ是磐鹿六獦命詛曰、汝鳥戀二其音一欲レ見レ貌、飛二遷他浦一不レ見二其形一、自レ今以後、不レ得レ登レ陸、若大地下居必死、以二海中一爲二住處一、還時顧レ舳、魚多追來、卽磐鹿六獦命、以二角弭之弓一、當二遊魚之中一、卽著レ弭而出、忽獲二數隻一、仍號曰二頑魚一、此今諺曰二堅魚一、〈今以レ角作二釣柄一、釣二堅魚一此之由也、〉船遇二潮涸一〈天〉渚上〈爾〉居〈双〉、掘出〈止〉爲〈爾〉得二八尺白蛤一貝一、磐鹿六獦命、捧二件二種之物一、獻二於大后一、卽大后譽給〈比〉悦給〈氐〉詔〈久〉、甚味淸、造欲レ供二御食一、爾時磐鹿六獦命申〈久〉、六獦令二料理一〈天〉將二供奉一〈止〉白〈天〉、遣二喚無邪〈○邪下恐脱二志字一〉國造上祖大多毛比、知々夫國造上祖天上腹、天下腹人等一、爲二膾及煮燒一、雜造盛〈天〉、見二河曲山梔葉一〈天〉、高次八枚〈爾〉刺作〈利〉、見二眞木葉一〈天〉、枚次八枚〈爾〉刺作〈天〉、取二日影一〈天〉爲レ縵、以二蒲葉一〈天〉美頭良〈乎〉卷、採二麻佐氣葛一〈天〉多須岐〈爾〉加氣爲レ帶、足纒〈乎〉結〈天〉、供二御雜物〈乎〉一、結飾〈天〉、乘輿從二御獦一還御入坐時〈爾〉爲二供奉一、此時勅〈久〉、誰造所レ進物問給、爾時大后奏、此者磐鹿六獦命、所レ獻之物也、卽歡給〈比〉譽賜〈天〉勅〈久〉、此者磐鹿六獦命、獨〈我〉心〈耳波〉非矣、斯天坐神〈乃〉行賜〈倍留〉物也、大倭國者、以二行事一負レ名國〈奈利〉(○○○○○○○○○○○○)、磐鹿六獦命〈波〉、朕〈我〉王子等 〈爾〉、阿禮祓子孫〈乃〉八十連屬〈爾〉、遠〈久〉長〈久〉天皇〈我〉天津御食〈乎〉齋忌取持〈天〉仕奉〈止〉負賜〈天〉、則若湯坐連等始祖、物部意富賣布連〈乃〉佩大刀〈乎〉令二脱置一〈天〉副賜〈支〉、又此行事者、大伴立隻〈天〉應二仕奉一物〈止〉在〈止〉勅〈天〉、日竪日横、陰面背面〈乃〉諸國人〈乎〉割移〈天〉、大伴部〈止〉號〈天〉、賜二於磐鹿六獦命一、又諸氏人、東方諸國造十二氏〈乃〉枕子各一人令レ進〈天〉、年次比例給〈天〉依賜〈支〉、山野海河者、多邇久々〈乃〉佐和多流〈岐波美、〉加弊良〈乃〉加用布〈岐波美、〉汲多〈乃〉廣物、汲多〈乃〉狹物、毛〈乃〉荒物、毛〈乃〉和物、供御雜物等、兼攝取持〈天〉仕奉〈止〉依賜、如レ是依賜事〈波〉、朕〈我〉獨心〈耳〉非矣、是天坐神〈乃〉命〈叙〉、朕〈我〉王子磐鹿六獦命、諸友諸人等〈乎〉催率〈天〉、愼勤仕奉〈止〉仰賜誓賜〈天〉依賜〈支、○中略〉五十四年甲子九月、自二伊勢一還二坐於倭纒向宮一、五十七年丁卯十一月、武藏國知知夫大伴部上祖三宅連意由、以二木綿一代二蒲葉一〈天〉、美頭良〈乎〉卷〈寸〉、從レ此以來、用二木綿一副二日影等葛一〈天〉爲レ用矣、自二纏向朝廷歳次癸亥一、始奉二貴詔勅一、賜二膳臣姓一、〈都〉御食〈乎〉伊汲比由鹿波理〈天〉仕奉來、迄二于今朝廷〈○桓武〉歳次壬戌一、幷卅九代、積レ年六百六十九歳、〈延暦十九(九恐一誤)年〉

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0162 承和十年正月丙辰、左京人位子從八位下 伇連豐足等二人、賜二姓弘村連一、纒向日代宮、〈○景行〉 伇民之長鳥之枝別也、故以レ 伇爲(○○○○)〈○馬下恐脱二姓若名字一〉焉(○)

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0162 多米連
多米宿禰同祖、神魂命五世孫、天日和志命之後口成務天皇御世、仕二奉炊職一、賜二多米連一也、

〔政事要略〕

〈二十六〉

p.0162 多米宿禰本系帳云、天皇〈○成務〉御躬、爲二國大歆(クニノオホニヘ)一然之時、供二御大飯一、巳不二聞食一、仍召二氏人等一令レ作二御飯一、特被二詔勅一、小長田命、作二備御飯一、進御之日、平吉聞食.卽垂レ詔稱、仕奉御飯、甚有二香美一、平服聞食、故召二小長田命一者、特賜二嘉名一、朕御多米負賜、被レ詔二定多米連一也(○○○○○○○)、爾時賜二大歆政一、亦任二御田之職一天皇御贖之政掌以仕奉也、姓氏録云、多米宿欄、出レ自二神魂命五世孫天日鷲命一也、四世孫小長田、稚足彦天皇〈諡成務〉御世、仕二奉大炊寮一、御飯香美、特賜二嘉名二朕御多米一、六世孫三枝連男倭古連之後、天停中原瀛眞人天皇〈諡天武〉御世、改賜二宿禰姓一、同氏系圖云、志賀高穴太宮御宇若帶天皇〈○成務〉御世、小長田命、以レ米 入二大籠一而獻二天皇一也、因改二命宗一賜二多米連姓一、爾時天皇御命贖〈乃〉人〈乎〉四方國造等獻〈支〉、

〔新撰姓氏録〕

〈右京神別〉

p.0163 丹比宿禰
火明命三世孫、天忍男命之後也、男武額赤命七位孫、御殿宿禰男色鳴、大鷦鷯天皇〈○仁德〉御世、皇子瑞齒別尊、〈○反正〉誕二生淡路宮一之時、淡路瑞井水奉レ灌二御湯一、于レ時虎杖花、飛入二御湯瓮中一、色鳴宿欄、稱二天神壽詞一、奉レ號曰二多治比瑞齒別尊一、乃定二多治比部於諸國一、爲二皇子湯沐邑一、卽以二色鳴一爲レ宰、令レ領二丹比部戸一(○○○○○○○○○○○○○)、因號二丹比連一、爲二氏姓一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0163 車持公
上毛野朝臣同祖、豐城入彦命八世孫、射狹君之後也、雄略天皇御世、供二進乘輿一、仍賜二姓車持公一(○○○○○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國神別〉

p.0163 巫部連
同上〈○系女臣同祖〉雄略天皇、御體不豫、因レ玆召二上筑紫豐國奇巫一、今下眞椋率レ巫仕奉上、仍賜二姓巫部連一(○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國神別〉

p.0163 爪王連
神魂命男、多久豆玉命之後也、雄略天皇御世、告二紫蓋爪一(○○○○)、幷奉レ飾二御座一、仍賜二爪工連姓一(○○○○○○)、

〔令集解〕

〈四/職員〉

p.0163 造兵司
雜工戸〈古記及釋云、別記云、爪工(○○)十八戸、楯縫卅六戸、幄作十六戸、右三色人等臨時召役爲二品部一、取レ調免二徭役一〉、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國神別〉

p.0163 掃部連〈○連一作レ首〉
振魂命四世孫、天忍人命之後也、雄略天皇御代、 二掃除事一、賜二姓掃守連一(○○○○○○○○○)、

〔古語拾遺〕

p.0163 天祖彦火尊、娉二海神之女豐玉姫命一、生二彦瀲尊一、誕育之日、海濱立レ室、于レ時掃守連遠祖天忍人命、供奉陪侍、作レ箒掃レ蟹、仍掌二鋪説一、逐以爲レ職、號曰二蟹守一(カニモリ)、〈今俗謂二之掃守(カモン)一者、彼詞之轉也、〉

〔古事記傳〕

〈十七〉

p.0163 和名抄に掃部寮、加牟毛理乃豆加佐(カムモリノツカサ)とあり、加牟毛理てふ官名は、信に蟹守なるべし、和泉國和泉郡の鄕名の掃守は、加爾毛利(カニモリ)とあり、さて姓氏録に、掃守連、振魂命四世孫、天忍 人命之後也、雄略天皇御代、 二掃除事一、賜二姓掃守連一とあるは、異なる傳なり、

〔令集解〕

〈四十/喪葬〉

p.0164 古記云、遊部者、在二大倭國高市郡一、生目天皇〈○垂仁〉之苗裔也、所三以負二遊部一者、生目天皇之孽、圓目王、娶二伊賀比自支和氣之女一爲レ妻也、凡天皇崩時者、比自支和氣等、到二殯所一而供二奉其事一、仍取二其氏二人一、名稱二禰義余比一也、禰義者、負レ刀並持レ戈、余比者持二酒食並刀一、並入レ内供奉也、唯禰義等申辭者、輙不レ使レ知レ人也、後及二於長谷天皇〈○雄略〉崩時一、而依レ罄二比自支和氣一、七日七夜不レ奉二御食一、依レ此阿良備多麻比岐、爾時諸國求二其氏人一、或人曰、圓目王、娶二比自岐和氣一爲レ妻、是王可レ問云、仍召問、答云然也、召二其妻一問、答云、我氏死絶、妾一人在耳、卽指二負其事一、女申云、女者不レ便二負レ兵供奉一、仍以二其事一移二其夫圓目王一、卽其夫代二其妻一而供二奉其事一、依レ此和平給也、爾時詔、自二今日一以後、手足毛成二八束毛一遊詔也、故名二遊部君一是也(○○○○○○○)、

〔日本書紀〕

〈十五/顯宗〉

p.0164 元年四月丁未、詔曰、凡人主之所二以勸一レ民者、惟授官也、國之所二以興一者、惟賞レ功也、夫前播磨國司來目部小楯、〈更名磐楯〉來迎擧朕、厥功茂焉、所二志願一勿レ難言、小楯謝曰、山官宿所レ願、乃拜二山官一、改賜二姓山部連氏一(○○○○○○○○○○○)、以二吉備臣一爲レ副、以二山守部一爲レ民、

〔古語拾遺〕

p.0164 至二於長谷朝倉朝一、〈○雄略、中略、〉諸國貢調、年々盈溢、更立二大藏一、令下蘇我麻智宿禰檢中挍三藏上、〈齋藏、内藏、大藏、〉秦氏出二納其物一、東西文氏、勘二録其簿一、是以漢氏賜レ姓爲二内藏大藏一(○○○○○○○○○○○)、令三秦漢二氏、爲二内藏大藏主鑰藏部一之縁也、

〔日本書紀〕

〈十九/欽明〉

p.0164 十四年七月甲子、蘇我大臣稻目宿禰、奉レ勅遣二王辰爾一、數二録船賦一、卽以二王辰爾一爲二船長一、因賜レ姓爲二船史一(○○○○○○○○○○○○○○)、今船連之先也、

〔日本書紀〕

〈二十/敏達〉

p.0164 三年十月戊戌、詔二船史(○○)王辰爾弟牛一、賜レ姓爲二律史一(○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈山城國皇別〉

p.0164 曰佐
紀朝臣同祖、武内宿禰之後也、欽明天皇御世、率二同族四人、國民卅五人一歸化、天皇矜二其遠來一勅稱二珍勳臣一爲二卅九人之(/○○○○○)譯(ヲサ/○)一、時人號曰二(/○○○○)譯(ヲサ/○)氏(/○)一、男諸石臣、次麻奈臣、是近江國野州郡曰佐(ヲサ)、山城國相樂郡山村曰佐(ヲサ)、 大和國添上郡曰佐(ヲサ)等祖也、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0165 商長首
上毛野同氏、多奇波世君之後也、三世孫久比、泊瀨部天皇〈諡崇峻〉御世、被レ遣二呉國一、雜寶物等獻二於天皇一、其中有二呉權一、天皇勅此物也、久比奏曰、呉國以縣二定萬物一、令レ爲二交易一、其名云二波賀理(ハカリ)天皇勅之、勿レ令二他人同一、久比男宗麻呂、舒明天皇御代、負二商長姓一也(○○○○○)、日本紀漏、

〔新撰姓氏録〕

〈左京諸蕃/漢〉

p.0165 和藥使主
出レ自二呉國主照淵孫智聰一也、欽明天皇御世、隨二使大伴佐氐比古一、持二内外典藥書明堂圖等百六十四卷、佛像一軀、伎樂調度一具等一入朝、男善那使主、孝德天皇御世、依レ獻二牛乳一、賜二姓和藥使主一(○○○○○○○○○○)、奉レ度二本方書一百卅卷、明堂圖、藥臼一、及伎樂一具一、今在二大寺一也、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0165 吉田(ヨシタ)連
大春日朝臣同祖、觀松彦香殖稻天皇〈諡孝昭〉皇子、天帶彦國押人命四世孫、彦國葺命之後也、昔磯城瑞籬宮御宇御間城入彦天皇〈○崇神〉御代、任那國奏曰、臣國東北、有二三巴汶地一、〈上巴汶、中巴汶、下巴汶、〉地方三百里、土地人民亦富饒、與二新羅國一相爭、彼此不レ能二攝治一、兵戈相尋、民不レ聊レ生、臣請將軍令レ治二此地一、卽爲二貴國之部一也、天皇大悦、勅二群卿一令レ奏二應レ遣之人一、卿等奏曰、彦國葺命孫、鹽乘〈○鹽乘一本作二垣垂一〉津彦命、頭上有レ贅、三岐如二松樹一、〈因號二松樹君一〉其長五尺、力過二衆人一、性亦勇悍也、天皇令二鹽乘津彦命遣一、奉レ勅而鎭守、彼俗稱レ宰爲レ吉(○○○○○○)、故謂二其苗裔之姓一爲二吉氏一(○○○○○○○○)、男從五位下知須等、家二居奈良京田村里間一、仍天璽國押開豐櫻彦天皇〈諡聖武〉神龜元年賜二吉田連姓一(○○○○○)、〈吉本姓(○○○)、田取二居地名一也、〉今上〈○嵯峨〉弘仁二年、改賜二宿禰姓一也、續日本紀合、

〔續日本紀〕

〈九/聖武〉

p.0165 神龜元年二月甲午、受レ禪卽二位於大極殿一、大二赦天下一、詔曰、〈○中略〉又官々仕奉韓人部一二人〈爾〉、其負而可二仕奉一姓名賜(○○○○○○○○○)、

以事業爲姓

〔新撰姓氏録〕

〈大和國神別〉

p.0165 大神朝臣
素佐能雄命六世孫、大國主之後也、初大國主神、娶二三島溝杭耳之女玉櫛姫一夜來曙去、未二曾畫到一、於レ是玉櫛姫、績レ苧係レ衣、至レ明隨レ苧尋覔、經二於茅渟縣陶邑一、直指一大和國眞穗御諸山一、還二視苧遺一(○○○○)、唯有二三縈一因之號二姓大三縈(○○○○○○○○○○○)

〔大三輪神三社鎭座次第〕

p.0166 大物主神、乘二天羽車大鷲一而覔レ妻、下二行於茅渟縣陶邑一、彼處大陶祇女、活玉依媛、容姿端正、於レ是大物主神、化爲二美麗壯夫一、娶二活玉依姫一、卽有二懷姙一、爾父母疑二怪姙懷一、〈○中略〉敎レ媛續レ麻作レ綜、貫レ針刺二其衣襴一焉、媛如レ敎爲レ之、而明旦觀レ之、貫レ針之糸、控二通戸鑰穴一、而綜麻遺、只有二三勾一而巳、卽隨レ糸尋行、經二茅渟山一、入二吉野山一至二御室山一、卽知レ爲二大物主神之子一、然後活玉依姫生レ兒、名二之櫛日方命一、畝傍橿原宮御宇天皇、〈○神武〉殊爲二申食國政大夫一、是賀茂大三輪君等遠祖也、依二其綜麻所レ遺三勾一(○○○○○○○○)、號二麻勾山一(○○○○)、今謂二大三輪山一、或作二大神山一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京神別〉

p.0166 鳥取部連
角凝魂命三世孫、天湯河桁命之後也、垂仁天皇皇子譽津別命、年向二三十一不二言語一、于レ時見二飛鵠一問曰、此何物、爰天皇悦之、遣二天湯河桁一尋求、詣二出雲國字夜江一捕貢之、天皇大嘉、卽賜二姓鳥取連一(○○○○○○)、

〔日本書紀〕

〈六/垂仁〉

p.0166 二十三年十一月乙未、湯河板擧、獻レ鵠也、譽津別命弄二是鵠一、遂得二言語由レ是敦賞二湯河板擧一、則賜レ姓両曰二鳥取造一(○○○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈攝津國皇別〉

p.0166 韓矢田部造
上毛野朝臣同祖、豐城入彦命之後也、三世孫彌母里別命孫、現古君、氣長足比賣、〈諡神功〉筑紫糟氷宮御宇之時、海中有レ物、差二現古君一遣見、復奏之日、率二韓蘇使王〈○王恐主誤〉等一參來、因レ玆賜二韓矢田部造姓一、日本紀漏、

〔播磨風土記〕

〈讃容郡〉

p.0166 中川里、〈○土上下〉所三以名二仲川一者、占編首等遠祖大仲子、息長帶日賣命、〈○神功〉度二行於韓國一之時、船宿二淡路石屋一之、爾時風雨大起、百姓悉濡、于レ時大中子、以レ苫作レ屋、天皇勅云、此爲二國富一、卽賜レ姓 爲二苫編首一、仍居二此處一、故號二仲川里一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0167 御使朝臣
出レ自二諡景行皇子氣入彦命之後一也、譽田天皇〈○應神〉御世、御室雜使大王生等、逋逃不レ仕、天皇遣レ使尋求、並不二復命一、於レ是氣入彦命奉詔括、〈○括恐指誤〉追於參河國捕獲參來、天皇嘉レ合二使旨一、賜二姓御使連一也、續日本紀合、

〔新撰姓氏録〕

〈河内國皇別〉

p.0167 茨田宿禰
多朝臣同祖、彦八井耳命之後也、男野現宿禰〈○男以下五字一本作二筥呂母能古一〉仁德天皇御代、造二茨田堤一、日本紀合、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0167 竹田川邊連
同命〈○火明〉五世之後也、仁德天皇御世、大和國十市那刑坂川之邊、有二竹田神社一、因以爲二氏神一、同居住焉、緑竹大美、供二御箸竹一、因レ玆賜二竹田川邊連一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0167 酒部公
同皇子〈○神櫛別命〉三世孫、足彦大兄王之後也、大鷦鷯天皇〈○仁德〉御代、從二韓國一參來人、兄曾々保利、弟曾々保利二人、天皇勅有二何才一、皆有二造レ酒之才一、令レ造二御酒一、於レ是賜レ麿號二酒看郎子一、賜二山鹿比咩一號二酒看郎女一、因以二酒看郎一爲レ氏、

〔大日本史〕

〈氏族三〉

p.0167 本書似レ有二脱誤一、蓋麻呂帥曾曾保利等、供二造酒事一、故號二酒看郎子一、後賜二姓酒部公一也、然文義難レ通、

〔日本書紀〕

〈十一/仁德〉

p.0167 十二年八月己酉、饗二高麗客於朝一、是日集二群臣及百寮一、令レ射二高麗所レ獻之鐵盾的一、諸人不レ得レ通レ的、唯的臣祖盾人宿禰、射二鐵的一通焉、〈○中略〉明日美二盾人宿禰一、而賜レ名曰二的戸田宿禰一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別曰〉

p.0167 大春日朝臣
出レ自二孝昭天皇皇子天帶彦國押人命一也、仲臣令家、重二千金一、委レ糟爲レ堵、于レ時大鷦鷯天皇〈諡仁德〉臨二幸其家一、 詔戟二糟垣臣一、後改爲二春日臣一、桓武天皇延暦廿年、賜二大春日朝臣姓一、

〔新撰姓氏録〕

〈攝津國皇別〉

p.0168 坂合部〈○部下恐脱二連字一〉
同大彦命之後也、允恭天皇御世、造二立國境之標一、因賜二姓坂合部連一、

〔日本書紀〕

〈十四/雄略〉

p.0168 六年三月丁亥、天皇欲レ使三后妃親桑以勸二蠶事一、爰命二蜾臝一、〈蜾臝人名也、此云二須屢一、〉聚二國内蠶一、於レ是蜾臝誤聚に嬰兒一、奉獻二天皇一、天皇大笑、賜二嬰兒於蜾臝一曰、汝宜自養、蜾臝卽養二嬰兒於宮墻下一、仍賜レ姓爲二少子部連一、〈○又見二新撰姓氏録一〉

〔日本書紀〕

〈十四/雄略〉

p.0168 十五年、秦氏分散、臣蓮等、各隨レ欲駈使、勿レ委二秦造一、由レ是秦造酒、甚以爲レ憂、而仕二於天皇一、天皇愛二寵之一、詔聚二秦氏一賜二秦酒公一、仍領二率百八十種勝部一、奉レ獻二庸調御調一也、絹縑充二積朝庭一、因賜レ姓曰二禹豆麻佐一、〈一云、禹豆母利麻佐、皆盈積之貌也、〉

〔古語拾遺〕

p.0168 至二於長谷朝倉朝一、〈○雄略〉秦氏分散、寄二隷他族一、秦酒公、進仕蒙レ寵、詔聚二秦氏一賜二於酒公一、仍率二領百八十種勝部一、蠶織貢調.充二積庭中一、因賜二姓宇豆麻佐一、〈言隨レ積埋益也、所レ貢絹綿、軟二於肌膚一、故訓二秦字一謂二之波陀一、仍以二秦氏所レ貢絹一、纒二祭レ神劒首一、今俗猶然、所レ謂秦機織之線也 矣、〉

〔新撰姓氏録〕

〈左京諸蕃/漢〉

p.0168 太秦公宿禰
秦始皇帝三世孫、孝武王之後也、男功滿王、仲哀八年來朝、男融通王、〈一曰二弓月王一〉應神天皇十四年來朝、率二〈○率下恐脱二百字一〉廿七縣百姓一歸化、獻二金銀玉帛等物一、仁德天皇御世、以二百廿七縣秦氏一、分二置諸郡一、卽使二養レ蠶織レ絹貢一レ之、天皇詔曰、秦王所レ獻絲綿絹帛、朕服用柔軟、温二媛肌膚一、賜二姓波多公一、秦公酒、雄略天皇御世、絲綿絹帛、悉積如レ岳、天皇喜レ之、賜レ號曰二禹都萬佐一、

〔新撰姓氏録〕

〈山城國諸蕃/漢〉

p.0168 秦忌寸
太秦公宿禰同祖、物智王、弓月王、應神天皇十四年來朝、上表更歸レ國、率二百廿七縣佰姓一歸化、幷獻二金銀玉帛種々寶物等一、天皇嘉レ之、賜二大和朝津間腋上地一居レ之焉、男眞德王、次普洞王、〈古記云浦東君〉仁德天皇御世、 賜レ姓曰二波陀一、今秦字之訓也、次雲師王、次武良王、普洞王男秦公酒、雄略天皇御世、稱普洞王時、秦氏總被二劫略一、今見在者、十不レ存レ一、請遣二勅使一檢括招集、天皇遣レ使、小子部雷、率二大隅阿多隼人等一、捜括鳩集、得二秦氏九十二部一萬八千六百七十人一、遂賜二於酒一、爰率二秦氏一養レ蠶織レ絹、盛レ篚詣レ闕貢進、如レ丘如レ山、積二畜朝廷一、天皇嘉之、特降二寵命一、賜レ號曰二禹都万佐一、是盈積有二利益一之義、役二諸秦氏一、構二八丈大藏於宮側一、納二其貢物一、故名二其地一曰二長谷朝倉宮一、是時始置二大藏官員一、以レ酒爲二長官一、秦氏等一祖子孫、或就二居住一、或依二行事一、別爲二數腹一、天平廿年、在二京畿一者、咸改賜二伊美吉姓一也、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0169 延暦三年十一月戊午、武藏介從五位上建部朝臣人上等言、臣等始祖息速別皇子、〈○中略〉四世孫須珍都計王、由レ地錫二河保君之姓一、其胤子意保賀斯、武藝超レ倫(○○○○)、足レ示二後代一、是以長谷旦倉朝廷、〈○雄略〉改賜二健部君一(○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0169 上毛野朝臣
下毛野朝臣同祖、豐城入彦命五世孫、多奇波世君之後也、大泊瀨幼武天皇〈諡雄略〉御世、努賀君男百尊、爲二阿女産一向二聟家一、犯レ夜而歸、於二應神天皇御陵邊一逢二騎レ馬人一、相共語話、換レ馬而別、明日看二所レ換馬一、是土馬也、因負二姓陵邊君一(○○○○○○)、百尊男德尊、孫斯羅、諡皇極御世、賜二河内山下田一、以レ解一文書一、爲二田邊史一、寶字稱德孝謙皇帝天平勝寶二年、改賜二上毛野公一、今上〈○嵯峨〉弘仁元年、改賜二朝臣姓一、續日本紀合、

〔新撰姓氏録〕

〈左京諸蕃/百濟〉

p.0169 調連
百濟國努理使主之後也、應神天皇御世歸化、孫阿久太男彌和、次賀夜、次麻利彌和、顯宗天皇御世、蠶織獻二絁絹之樣一、仍賜二調首姓一、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0169 垂水公
豐城入彦命四世孫、賀表〈○表恐袁誤〉乃眞稚命之後也、六世孫阿利眞公、諡孝元〈○元恐德誤〉天皇御世、天下旱魃、河井涸絶、于レ時阿利眞公、造二作高樋一、以二垂水岡基之水一、令レ通二宮内一、供二奉御膳一、天皇美二其功一、便賜二垂水公 姓一、掌二垂水神社一也、日本紀漏、

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0170 巨勢楲田朝臣
雄柄宿禰四世孫、稻茂臣之後、男荒人、天豐財重日足姫天皇〈諡皇極〉御世、遣レ佃二葛城長田一、其地野上、漑レ水難レ至、荒人能解二機術一、始造二長楲一、川水灌レ田、天皇大悦、賜二楲田臣姓一也、日本紀漏、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0170 阿部志斐連
大彦命八世孫、稚子臣之後也、自二孫臣一八世孫名代、諡天武御世、獻二之楊花一、勅曰何花哉、名代奏曰、辛夷花也、群臣奏曰、是楊花也、名代猶 强奏二辛夷花一、因賜二阿倍志斐連姓一也、日本紀漏、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0170 治田連
開化天皇皇子彦坐命之後也、四世孫彦命、征二北夷一有二功効一、因割二近江國淺井郡地一、賜レ之爲二墾田地一、大海眞持等、墾二開彼地一、以爲二居地一、大海六世孫之後、熊田宮平等、因二行事一賜二治田連姓一也、

〔通志略〕

〈氏族一〉

p.0170 論二得レ姓受レ氏者一、有二三十二類一、〈○中略〉十六曰、以レ事爲レ氏、此又不レ論二行能一、但因二其事一而命レ之耳、夏后氏、遭二有窮之難一、后恵緡方娠、逃出レ自レ竇而生二少康一、支孫以レ竇爲レ氏、

以神名人名爲姓

〔日本書紀〕

〈二/神代〉

p.0170 一書曰、〈○中略〉天津彦彦火〈ノ〉瓊瓊杵〈ノ〉尊、〈○中略〉且降之間、先驅者還白、有二一神一居二天八達之衢一、其鼻長七咫、背長七尺餘、當レ言二七尋一、且口尻明耀、眼如二八咫鏡一、而赩然似二赤酸醤一也、卽遣二從神一往問、時有二八十萬神一、皆不レ得二目勝相問一、故特勅二天〈ノ〉鈿女一曰、汝是目勝二於人一者、宜二往問一之、天〈ノ〉鈿女乃露二其胸乳一、抑二裳帶於臍下一而笑噱向立、是時衢神問曰、天〈ノ〉鈿女汝爲之何故耶、對曰、天照大神之子所レ幸道路、有二如此居一之者誰也、敢問之、衢神對曰、聞三天照大神之子、今當二降行一、故奉レ迎相待、吾名是猿田彦〈ノ〉大神、〈○中略〉時皇孫〈○瓊瓊杵尊〉勅二天〈ノ〉鈿女〈ノ〉命、汝宜下以二所レ顯神名一爲中姓氏上焉、因賜二猿女〈ノ〉君之號一、故猿女〈ノ〉君等、男女皆呼爲レ君、此其縁也、〈○又見二古語拾遺一〉

〔今昔物語〕

〈十七〉

p.0170 依二地藏助一活レ人造二六地藏一語第廿三 今昔、周防國ノ一ノ宮ニ、玉祖ノ大明神ト申ス神在マス、其社ノ宮司ニテ玉祖ノ惟高ト云フ者有ケリ、神社司ノ子孫也ト云へドモ、少年ノ時ヨリ三寶ニ歸依セル志有ケリ、

〔新撰姓氏録〕

〈左京皇別〉

p.0171 雀部朝臣
巨勢朝臣同祖、建内宿禰之後也、星川建彦宿禰、諡應神御世、代二於皇太子大鷦鷯尊意、〈○仁德〉繫二木綿襷一、掌二 御膳一、因賜レ名曰二大雀臣一、日本紀合、

〔三代實録〕

〈十二/淸和〉

p.0171 貞觀八年二月廿一日丁卯、右中辨正五位下丹墀眞人貞峯等、賜二姓多治眞人一、先レ是貞峯等上表曰、〈○中略〉私檢二古記一、檜隈廬入野宮御宇宣化天皇皇子、加美惠波皇子、生二十市王一、十市王生二多治比古王一、此王生産之夕、忽多治比花、飛浮二湯沐釜一、以二斯冥感一名二多治比古王一、成長之後、固執二謙退一、奏請求レ姓、因賜二姓多治比公一、便以レ名爲レ姓、存二其舊意、〈○下略〉

〔三代實録〕

〈三十六/陽成〉

p.0171 元慶三年十月廿二日戊寅、河内國高安郡人、常陸權少目從八位上常澄宿禰秋雄、〈○中略〉自言先祖後漢光武皇帝、孝章皇帝之後也、裔孫高安公陽倍、天萬豐日天皇〈○孝德〉御世、立二高安郡一、陽倍二字、意與二八月兩字一語相渉、仍後賜二八戸史姓一、

〔三代實録〕

〈九/淸和〉

p.0171 貞觀六年八月八日壬成、右京人故外從五位下岡屋公祖代、賜二姓八多朝臣一、其先出レ自二八太屋代宿禰一也、

〔三代實録〕

〈十六/淸和〉

p.0171 貞觀十一年十二月八日辛卯、右京八無位問屋公点介、岡屋公貞幹、賜二姓八多朝臣一、

〔三代實録〕

〈三十二/陽成〉

p.0171 元慶元年十二月廿七日努巳、右京人前長門守從五位下石川朝臣木村、散位正六位上箭口朝臣岑業、改二石川箭口一、並賜二姓宗岳朝臣一、木村言、始祖大臣武内宿禰男宗我石川、生二於河内國石川別業一、故以二石川一爲レ名賜二宗我大家一爲レ居、因賜二姓宗我宿禰一、淨御原天皇〈○天武〉十三年、賜二姫朝臣一、以二先祖之名一爲二子孫之姓一(○○○○○○○○○○)、不(○)〈○姓不二字據二一本一補〉レ避レ諱(○○)、詔許レ之、

〔通志略〕

〈氏族一〉

p.0171 論二得レ姓受レ氏者一、有二三十二類一、〈○中略〉七曰、以レ字爲レ氏、八曰、以レ名爲レ氏、九曰、以レ次爲レ氏、凡諸 侯之子、稱二公子一、公子之子稱二公孫一、公孫之子、不レ可三復言二公孫一、則以二王父字一爲レ氏、如下鄭穆公之子曰二公子騑字子駟一、其子曰二公孫夏一、其孫則曰中駟帶駟乞上、〈○中略〉無レ字者以レ名、然亦有二不レ字而以レ名者一、如下樊皮字仲文、其御以レ皮爲レ氏、伍員字子胥、其後以レ員爲上レ氏、皆由二以レ名行一故也、亦有乙不下以二王父字一爲上レ氏、而以二父字一爲レ氏者申、如下公子逐之千、曰二公孫歸父字子家一、其後爲中子家氏上是也、〈○中略〉亦有乙不下以二王父名一爲上レ氏、而以二父名一爲レ氏者申如下公子牙之子、曰二公孫玆字戴伯下、其後爲中玆氏上是也、

以物爲姓

〔新撰姓氏録〕

〈右京皇別〉

p.0172 笠(○)朝臣
孝靈天皇皇子稚武彦命之後也、應神天皇、巡二幸吉備國一、登二加佐米山一之時、飄風吹二放御笠一、天皇恠レ之、鴨別命、言下神祇欲レ奉二天皇一故其狀上爾、天皇欲レ知二其眞僞一、令レ獵二其山一、所レ得甚多、天皇大悦、賜二名賀佐一、

〔新撰姓氏録〕

〈山城國譜蕃/任那〉

p.0172 多々良(○○○)公
御間名國主爾利久牟王之後也、欽明天皇御世投化、獻二金多々利(○○○○○)、金乎居等一、天皇譽レ之、賜二多々良公姓一也、

〔新撰姓氏録〕

〈河内國神別〉

p.0172 襷(○)多治比宿禰
火明命十一世孫、殿諸足尼命之後也、男兄男庶、其心如レ女、故賜レ襷爲二御膳部一、

〔新撰姓氏録〕

〈和泉國皇別〉

p.0172 大家(○○)臣
建内宿禰男、紀角宿禰之後也、諡天智庚午年、依レ居二大家一、負二大宅臣姓一、

以動物爲姓

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0172 額田(○○)部湯坐連
天津彦根命子、明立天御影命之後也、允恭天皇御世、被レ遣二薩摩國一平二隼人一、復奏之日、獻二御馬一匹一、額有二町形廻毛一、天皇嘉レ之、賜二姓額田部一也、

〔日本靈異記〕

〈上〉

p.0172 狐爲レ妻令レ生レ子縁第二
昔欽明天皇〈是磯城島金刺宮食國天皇、天國押開廣庭命也、〉御世、三野國大野郡人、應レ爲レ妻覔二好孃一、乘レ路而行、時曠野中遇二於 姝女一、其女媚レ牝馴睇之、牡睇レ之言何行、稚孃之答言、將レ覔二能縁一而行女也、牡心語言成レ妻耶、女答言聽、卽將二於家一交通相住、比頃懷姙、生二一男子一、時其家犬、十二月十五日生レ子、彼犬之子、毎向二家室一、而期剋睚眥皥吠、家室脅惶告二家長一言、此犬打殺、雖レ然患苦而猶不レ殺、於二二月三月之頃一、年米春時、其家宝、於二稻春女等一、將レ充二間食一入二於碓屋一、卽彼犬子、將レ咋二家室一、而追レ犬卽驚悰、恐成二野干(○○)一、登三籬上一而居、家長見言、汝與レ我之中、子相生、故吾不レ忘レ汝、毎來相寐、故隨二夫語一而來寐、故名爲二岐都禰(キツネ)一也、時彼妻著二紅染裳一、〈今之桃花裳也〉而窕裳襴引遊也.夫視二去容一戀歌曰〈古非皮米奈、和我戸爾於知奴、多万可妓留、皮呂可爾美縁氐、伊邇師古由惠邇也、〉故其令二相生一子、名號二岐都禰一、亦其子姓負二狐直一也、其人 强力多有、走疾如二鳥飛一矣、三野國狐直等根本是也、

〔日本靈異記攷證〕

〈上〉

p.0173 狐直〈姓氏録不レ載、於二他書一亦無レ、見、〉

以植物爲姓

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0173 湯母竹田連
火明命五世孫、建力米命之後也、男武田折命、景行天皇御世、擬レ殖二賜田一、夜宿之間、菌生二其田一、天皇聞食而、賜二姓菌田連一(○○○○○)、後改爲二湯母竹田連一、

〔日本書紀〕

〈十二/履中〉

p.0173 三年十一月辛未、天皇泛二兩枝船于磐余市磯池一與二皇妃一各分乘而遊宴、膳臣余磯、獻レ酒時、櫻花落二于御盞一、天皇異之、則召二物部長眞膽連一詔之曰、是花也、非レ時而來、其何處之花矣、汝自可レ求、於レ是長眞膽連、獨尋レ花獲二于掖上室山一而獻レ之、天皇歡二其希有一、卽爲二宮名一、故謂二磐余稚櫻宮一、其此之縁也、是日改二長眞膽連之本姓一、曰二稚櫻部造一(○○○○○)、又號二膳臣余磯一、曰二稚櫻部臣一(○○○○○)、〈○又見二新撰姓氏録一〉

〔古事記〕

〈下/履中〉

p.0173 此御世於若櫻部臣等、賜二若櫻部名一、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0173 三枝部連
額田部湯坐同祖、顯宗天皇御世、喚二集諸氏人等一賜二饗醼一、于レ時三莖之草、生二於宮庭一、採以奉獻、仍負二姓三枝部連一(○○○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0173 榎宝連
火明命十七位孫、呉足尼之後也、山猪子連等、仕二奉上宮豐聰耳皇太子〈○聖德〉御杖代一、爾時太子巡二行山城國一、于レ時古麻呂家、在二山城國久世郡水主村一、其門有二大榎樹一、太子曰、是樹如レ室、大雨不レ漏、仍賜二榎室連一(○○○○○)、

〔新撰姓氏録〕

〈左京神別〉

p.0174 大貞〈○貞一本作レ眞〉連
連日命〈○速上恐脱二饒字一〉十五世孫、珍〈○珍一本作レ弥〉加利々大連之後也、上宮太子、攝政之年、任二大椋(クホクラ)官一、于レ時家邊有二大俣楊樹一、太子巡二行卷向宮一之時、親指レ樹問レ之、卽詔二阿比大連一、賜二大俣連一(○○○○)、四世孫正六位上千繼等、天平神護元年、改レ字賜二大貞連一、

〔續日本紀〕

〈十二/聖武〉

p.0174 天平八年十完丙戌、從三位葛城王、從四位上佐爲王等上表曰、〈○中略〉葛城親母贈從一位縣犬養橘宿禰、上歴二淨御原朝廷一、〈○天武〉下逮二藤原大宮一、〈○文武〉事レ君致レ命、移レ孝爲レ忠、夙夜忘レ勞、累代竭レ力、和銅元年十一月二十一日、供二奉擧國大嘗一、二十五日御宴、天皇譽二忠誠之至一、賜二浮杯之橘一、勅曰、橘者果子之長上、人所レ好、柯凌二霜雪一而繁茂、葉經二寒暑一而不レ凋、與二珠玉一共競レ光、交二金銀一以逾美、是以汝姓者、賜二橘宿禰一也(○○○○○)、

〔諸神根元抄〕

〈上〉

p.0174 春日社
神護景雲元年六月廿一日、伊賀國名張郡夏身鄕一瀨河〈ニテ〉御沐浴、以レ鞭爲レ驗立給、成レ樹生付丁、自レ其渡二御同國薦生中山一、數月御、時風秀行等〈仁〉、焼栗各一賜〈而〉宣伝、汝等子孫、無二斷絶一可二我〈ニ〉仕〈ル〉者、其栗殖〈ヘンニ〉必可二生付一、卽生付了、因レ之始號二中臣殖栗連一(○○○○○○○○○)、

同姓異出

〔古史徵〕

〈一夏〉

p.0174 此處にいさヽか、姓氏録を讀まむ人々の、別に心留めおかずは思ひ誤まるべく所思ゆる事どもを記してむとす、〈○中略〉稱(ナノ)る氏は同して、祖は異なるを、其氏々に本末ある事は、中臣氏の中臣は、中執持(ナカトリモチ)てふ言の約れるにて、〈師説と異なり、古史傳に委く註せるを見るべし、〉神と皇との御中執持つ、兒屋根命の子孫に屬る本よりの氏なるを、其外にも中臣某と云姓これかれ見えたるは未なり、〈こは中臣氏に殊なる縁有しか、或は其家ならねども.別に由有て、中臣の職業を仕奉れる事など有て負るなるべし、其は紀氏は、天御食特命の裔に屬る氏なるを、武内宿廟命の孫の木國造に縁ありて稱り、また弓 削氏は、天日鷲翔矢命の裔に屬る本よりの氏なるを、後乳に物部氏の人の此を複ねて、物部弓削連と稱れるなども、縁有しによりてなり、〉また服部部連は、天御桙命の神世より仕奉れる職に屬る本よりの氏なるを、允恭天皇の御世に、殊なる所以ありて、別なる系の人に服部連の姓を賜へるは末なり、また額田部連は、天津彦根命の御孫にて、此は允恭天皇の御世に、額に町形の廻毛ある馬を獻れるより賜へる氏にて、これ事の本なれば、明日名門命の御裔の額田部氏は、後に由有て賜へるにて、末なること灼焉(シル)し、〈此類あまた有て、よく其本末を明め置では、解がたき事多ければ、等閑に思ふこと勿れ、〉

〔多々良問答〕

〈二〉

p.0175 一散位從四位下賀茂縣主雅久事
縣主の事、賀茂の尸のごとく、彼衆中に用レ之、但朝臣と書も有と云々、如何、(皆如レ此候 此社司等ニハ、朝臣ノ字有ベカラズ候、陰陽家ノ賀茂ハ、朝臣ニテ候也、)

〔新撰姓氏録〕

〈序〉

p.0175 勝寶年中、特有二恩旨一、聽二許諸蕃一、任レ願賜レ之、遂使二前姓後姓、文字斯同、蕃俗和俗、氏族相疑一、

〔古史徵〕

〈一夏〉

p.0175 此は勝寶年中に、諸蕃人の裔等が、願ふまに〳〵姓氏を賜へりし故に、前より有し姓と、後に蕃種に賜へる姓と、文字の同じき有て、皇國人の末と、蕃人の裔との氏族に相紛れ、疑ふべき事の出來しと云るなり、其は山城國天孫部に、山背忌寸、天都比古禰命子、天麻比止都禰命之後也とある、是前よりの氏なるに、御紀に天平勝寶八年七月、河内國石川郡漢人廣橋刀自賣等十二人、賜二山背忌寸姓一とあり、此餘蕃別に、日置、檜前、高野、大伴、爲奈部、六人部など云姓氏あるは、皆天神天孫の高く貴き氏々なるを、蕃人の裔等に許し賜へる事は、いはゆる蕃俗和俗相疑はしむるにて、甚(イト)も慨(ウレタ)き事なりかし、〈但し此は、此御世に始て有し事にもあらず、是より前にも、倭人に本より賜へる姓を、蕃種に賜へる事もこれかれ見えたれども、此御世には、殊に然る事の多かりけむ、故に此御世に係て序(シル)されたるにぞ有べき、〉

〔續日本紀〕

〈二十四/淳仁〉

p.0175 天平寶字七年十月丙戌、參議禮部卿從三位藤原朝臣弟貞薨、弟貞者、平城朝左大臣正二位長屋王子也(○○○○○)、〈○中略〉勝寶八歳、安宿黄文謀反、山背王、陰上二其變一、高野天皇〈○孝謙〉嘉レ之、賜二姓藤原一(○○○○)、名曰二弟貞一、

〔中臣氏系圖〕

p.0176 中臣糠手子大連公生二男一〈○中略〉
二男中臣朝臣許米〈被レ賜二朝臣姓一、阿閉神田臣之女腹、〉
右太政官、〈○中略〉貞觀二年九月二日下レ省〈○民部〉符稱、得二散位從八位上中臣朝臣福成解一稱、福成本自負二中臣姓一、供二仕公途一既經二年序一、而去齊衡三年十月廿日、中臣氏人等、稱レ非二同族一、卽申レ官除二弃籍帳一巳了、厥後福成、忽焉失レ姓、愁吟之至、莫レ甚二於斯一、望請殊沐二恩澤一、蒙二賜惟岳宿禰姓一、依レ舊被レ編二右京九條二坊一、謹請二官裁一者、右大臣宣、奉レ勅依レ請者、省宜承知、依レ宣行レ之者、自レ此之外、曾無二愁申之人一、然則件許米子孫之外、不レ可レ有二中臣朝臣姓一、

〔日前國懸兩大神宮書立〕

〈上〉

p.0176 紀氏國造元本之事
紀氏は、國造家元本ニ而、京家之紀氏は、國造家より後に出來候ものに御座候、景行天皇御時、屋主忍男、武雄心命を紀伊國に遣して神祇を祭らしめ給ふ時、武雄心命、阿備柏原に留りて、國造第六代宇遲比古の娘影姫を娶て、武内宿禰を生候事、日本紀古事記等に相見候而、京家之紀氏は、武内宿禰を以元祖と致候事にて、國造家の紀氏とは別流に御座候、但し前條之通、奉世〈〇三十八代國造〉に男子無レ之故、聟行義を養子として家督致し候て、國造職勅任有レ之候、行義は、武内宿禰より廿一代之苗裔に付、此時初而京家之紀氏と血脈相交申候、紀氏大系圖に、行義は紀伊日前宮國造始也と有レ之候は、誤に而御座候、

同宗異姓

〔類聚名物考〕

〈姓氏三〉

p.0176 父子姓尸を異にす
父子なれども、姓とかばねと同じからざる有、但し後世の養子義子の姓を胃すが如くならず、かばねも姓も、時として天子の特命にて改め玉ふ事あればなり、

〔續日本紀〕

〈一/文武〉

p.0176 二年八月丙午、詔曰、藤原朝臣〈○鎌足〉所レ賜之姓、宜レ令二其子不比等承一レ之、但意美麻呂等者、縁レ供二神事一、宜レ復二舊姓一〈○中臣〉焉、

〔職原抄〕

〈上〉

p.0177 神祇官
大副〈○中略〉 大中臣(○○○)、齋部、卜部、三姓之人任レ之也、〈○中略〉
祐〈○註略〉 以前三姓、及中臣(○○)氏等任レ之、中臣者、本大中臣一種也、中臣淸麻呂、任二右大臣一之時、初加二大字一、然其庶子有二不レ給レ大之族一、彼等苗裔、猶稱二中臣一也、

〔續日本紀〕

〈五/元明〉

p.0177 和銅五年十二〈○二恐一誤〉月乙酉、從三位阿倍朝臣宿奈麻呂言、從五位上引田朝臣邇閉、正七位上引田朝臣東人、從七位上引田朝臣船人、從七位下久努朝臣御田次、少初位下長田朝臣大麻呂、无位長田朝臣多祁留等六人、實是阿倍氏正宗、與二宿奈麻呂一無レ異、但縁二居處一、更成二別氏一、於レ理斟酌、良可二哀矜一今宿奈麻呂、特蒙二天恩一、巳歸一二本姓一、然此人等、未レ霑二聖澤一、冀望各正二別氏一、倶蒙二本姓一、詔許レ之、

〔續日本紀〕

〈七/元正〉

p.0177 養老元年八月庚午、正三位安倍朝臣宿奈麻呂言、正七位上池田臣萬呂、本系同族、實非二異姓一、追二尋親道一、理須二改正一、請賜二安倍池田朝臣姓一、許レ之、

〔續日本紀〕

〈十/聖武〉

p.0177 神龜四年十二月丁丑、五三位縣犬養橘宿禰三千代言、縣犬養連五百依、安麻呂、小山守、大麻呂等、是一祖子孫、骨肉孔親、請共沐二天恩一、同給二宿禰姓一、詔許レ之、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0177 延暦元年五月癸卯、少内記正八位上土師宿禰安人等言、臣等遠祖野見宿禰、造二作物象一、以代二殉人一、垂二裕後昆一、生民賴レ之、而其後子孫、動預二凶儀一、尋念二祖業一、意不レ在レ茲、是以土師宿禰古人等、前年因二居地名一、改二姓菅原一、當時安人、任在二遠國一、不レ及レ預レ例、望請土師之字、改爲二秋篠一、詔許レ之、於レ是安人兄弟男女六人、賜二姓秋篠一、

〔續日本紀〕

〈三十八/桓武〉

p.0177 建暦四年八月癸亥朔、右京人土師宿禰淡海、其姉諸主等、改二本姓一賜二秋篠宿禰(○○○○)一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0177 延暦九年十二月壬辰朔、詔曰、〈○中略〉宜下朕外祖父高野朝臣、〈○乙繼〉祖母土師宿禰、〈○眞妹〉並追二贈正一位一、其改二土師氏一爲中大枝朝臣(○○○○)上、〈○中略〉亦宜三菅原眞仲、土師菅麻呂等同爲二大枝朝臣一矣、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0177 延暦九年十二月辛酉、勅二外從五位下菅原宿禰道長、秋篠宿禰安人等一、並賜二姓朝臣一、又 正六位上土師宿禰諸主等、賜二姓大枝朝臣一、其土師氏、總有二四腹一、中宮〈○桓武母后〉母家者、是毛受腹也、故毛受腹者、賜二大枝朝臣一、自餘三腹者、或從二秋篠朝臣一、或屬二菅原朝臣一矣、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0178 延暦十年正月癸酉、春宮亮正五位下葛井連道依、主税大屬従六位下船連今道等言、葛井、船、津連等本出二一祖一、別爲二三氏一、而今津連等、幸遇二昌運一、先賜二朝臣一、而道依今道等、猶滯二連姓一、方今聖主照臨、在レ幽盡燭、至化潜運、稟レ氣歸レ仁、伏望同沐二天恩一、共蒙二改姓一、詔許レ之、道依等八人、賜二姓宿禰一、今道等八人、因レ居賜二宮原宿禰一、又對馬守正六位上津連吉道等十人、賜二宿禰一、少外記津連巨都雄等兄弟姉妹七人、因レ居賜二中科宿禰一、

〔續日本紀〕

〈四十/桓武〉

p.0178 延暦十年四月戊戌、左大史正六位上文忌寸最弟、播磨少目正八位上武生連眞象等言、文忌寸等、元有二二家一、東文稱レ直、西文號レ首、相比行レ事、其來遠焉、今東文擧レ家、既登二宿禰一、西文漏レ恩、猶沈二忌寸一、最弟等幸逢二明時一、不レ蒙二曲察一、歴代之後、申レ理無レ由、伏望同賜二榮號一、永貽二孫謀一、有レ勅責二其本系一、最弟等言、漢高帝之後曰レ鸞、鸞之後至レ狗、轉至二百濟一、久素王時、聖朝遣レ使、徵二召文人一、久素王、卽以二狗孫王仁一貢焉、是又武生等之祖也、是最弟及眞象等八人、賜二姓宿禰一、

〔續日本後紀〕

〈三/仁明〉

p.0178 承和元年十二月乙未、諸陵少允正六位上中科宿禰直門、左少史從七位下同姓繼門等、賜二姓菅野朝臣一、津連之別姓也、

同姓異字

〔延喜式〕

〈二十二/民部〉

p.0178 凡勘籍之徒、或轉二蝮部姓一注二丹比部一、或變二永吉名一爲二永善一、如レ此之類莫レ爲二不合一、

〔難波江〕

〈六〉

p.0178 姓氏文字不二畫一一
すべてこと葉かよへば、文字はいづれの文字をかきても、もとより假字なればよろし、されど古事記には此詞をば此假字、日本紀には彼詞には彼假字とやうに、その書毎に、おのづから分別もありげなれど、おのれいまだ一々にはおしきはめず、そも〳〵姓氏などは、彼此自他混同すまじき爲に、その名目もあるものならむに、こと葉かよへばとて、いづれの文字書にてもよろしとい ふべからずとおもへど、それはた、かよはしかけるあり、今そのひとつをいはんに、
續日本紀卷二、〈文武大寶元年〉令二僧辨紀還俗一、代度二一人一、賜二姓春日倉(○)首名老一、授二追大壹一、
同六、〈元明和銅七年〉授二正六位上春日椋(○)首老從五位下一、
懷風藻、從五位下常陸介春日藏(○)老、
倉椋藏、文字はかはれど、いづれもクラとよむなり、

〔古事記〕

〈上〉

p.0179 布刀玉命者〈忌部(○○)首等之祖〉

〔日本書紀〕

〈二十九/天武〉

p.0179 十三年十二月己卯、忌部(○○)連〈○中略〉賜レ姓曰二宿禰一、

〔古語拾遺〕

p.0179 至二于淨御原朝一、〈○天武〉改二天下萬姓一、而分爲二八等一、唯序二當年之勞一、不レ本二天降之績一、〈○中略〉其三曰二宿禰一以賜二齋部(○○)氏一、

〔日本逸史〕

〈十二/桓武〉

p.0179 延暦二十二年三月乙丑、右京人正六位上忌部宿禰濱成等、改二忌部一爲二齋部一(○○○○○○)〈古記引二國史一云〉

〔古事記傳〕

〈十五〉

p.0179 此はたヾ字を改めたるなり、凡て古は姓名なども、文字は心に隨(マカ)せていかにも書るを、此ころは既に其も定まれるなり、

〔日本書紀〕

〈三十/持統〉

p.0179 元年八月己未、天皇使三直大肆藤原朝臣大島(○○○○○○)、直大肆黄書連大伴、請二集三百龍象大德等於飛鳥寺一、奉レ施二袈裟一、人別一領、七年三月庚子、賜二直大貳葛原朝臣大島(○○○○○○)賻物一、

〔釋日本紀〕

〈二十二/秘訓〉

p.0179 葛原(クズハラ)朝臣〈私記曰、藤原、〉

〔懷風藻〕

p.0179 從五位下上總守伊支(○○)連古麻呂一首〈○詩略〉
○按ズルニ、伊支、本書ノ目録ニハ雪ニ作レリ、

〔萬葉集〕

〈十五〉

p.0179 到二壹岐島一、雪連宅滿忽遇二鬼病一死去之時作歌一首、幷短歌、〈○歌略〉

〔新撰姓氏録〕

〈山城國神別〉

p.0179 阿刀(○○)宿禰
石上朝臣同祖、饒速日命孫、味饒田命之後也、
阿刀(○○)連
同上

〔新撰姓氏録〕

〈攝津國神別〉

p.0180 阿刀(○○)連
神饒速日命之後也

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0180 承和十年十二月戊午、攝津國豐島郡人左衞門府門部正八位上迹(○)連繼麻呂、式部位子從八位下勳八等迹(○)連成人、武散位正六位上迹(○)連淨足、式部位子少初位下迹(○)連淨水等七十人、除二迹(○)字一賜二阿刀(○○)連姓一、高祖從七位上阿刀(○○)連生羽也、祖父從七位上乙淨、天平年中、誤以二迹(○)一字一爲レ姓矣、檢二庚午年籍一復二本姓一焉、

〔日本靈異記〕

〈下〉

p.0180 智行並具禪師重得二人身一生二國皇之子一縁第卅九
尺善珠禪師者、俗姓跡(○)連也、負二母之姓一、而爲二跡氏一也、〈○跡扶桑略記作二安都(○○)一〉

〔釋日本紀〕

〈十五/述義〉

p.0180 私記曰、案二調連淡海、安斗(○○)宿禰知德等日記一云、〈○下略〉

〔文德實録〕

〈八〉

p.0180 齋衡三年九月庚戌、宮主外從五位下卜部(○○)雄貞、神祇少祐正六位上業基等、賜二姓占部(○○)宿禰一、

王姓

〔多々良問答〕

〈一〉

p.0180 一王氏事〈王氏トテ、只某王ト稱スル事、當時伯ナド其分、又叙位之時、王氏ノ爵トテ、必叙爵スル事候、是等ハ只諸王ト稱レ之候、无別之姓候、〉

〔多々良問答〕

〈四〉

p.0180 一和歌作者に、兼見王などのごとき王字を加られ候、是は王氏とて、姓をいまだ給はられ候はぬ人候哉、此たぐひ多候、如何、
四姓無位トテ、王孫四世ニ及候へバ、皆無位候、仍某ノ王ト稱テ、爵ヲ申請候ナリ、叙位ニ、必王氏 ノ爵トテ申候モ、或寛和御後、天暦(御子孫也)ノ御後ナド、某帝ノ御子孫共ノ爵ヲ被レ申ニテ、當時伯モ源ノ 姓ヲ賜候ヘドモ、伯ニ成候時ハ、王氏ニカヘリ候、

〔異稱日本傳〕

〈上一〉

p.0180 本朝風、天子無レ姓、天子孫子稱二王氏一(○○○)、按三代實録曰、王號乃止二於五世一、至二于六世一別賜 レ性、嵯峨天皇時、皇太子外、諸子賜レ姓、其後天子曾孫必賜レ姓、凡姓氏者、爲二人臣例一也、

〔職原抄〕

〈上〉

p.0181 神祇官
伯一人〈○註略〉
昔者諸氏混任、或又大中臣氏任レ之、中古以來、花山院御子彈正尹淸仁親王後胤相續、他人不レ任レ之、 彼流四五品之時給二源姓一、雖レ任二中少將等一、任レ伯之日復二于王氏一(○○○○)、是近例也、

〔百寮訓要抄〕

p.0181 神祇官
伯〈○中略〉中古以來は、王氏とて、姓も給ら萬今の伯が黨任る也、〈○中略〉大方王孫は四姓にて、五代に餘りぬれば王の數にもあらず、今は數代の王孫なれば、只姓を給らぬ計にて、淸花の家にはあらず、其御後と申計にて、王孫のよし也、

〔日本書紀〕

〈二十九/天武〉

p.0181 八年正月戊子、詔曰、凡當二正月之節一、〈○中略〉其諸王者、雖レ母非二王姓一(○○)者、莫レ拜、

〔續日本紀〕

〈三十七/桓武〉

p.0181 延暦二年九月丙子、近江國言、除二王姓一(○○)從二百姓一戸五烟、口一百一人、戸主槻村、井上、大岡、大魚、動神等五人、並山村王之孫也、其祖父山村王、以二去養老五年一編二附此部一、自レ爾以來、子孫蕃息、或七八世、分爲二數烟一、依レ格六位以下、除レ承レ嫡者之外、可レ科二課役一、望請承レ嫡之戸、遷二附京戸一、自餘與レ姓科レ課、於レ是下二所司一、檢二皇親籍一、無二山村王之名一、仍從二百姓之例一、但不レ與二眞人之姓一、

〔享祿本類聚三代格〕

〈十七〉

p.0181 太政官符
不レ可二輙改二王之姓一(○○○)事
右被二右大臣宣一偁、奉レ勅、如レ聞頃年之間、京職恣改二王姓一(○○)、輙著二籍帳一、積習爲レ常、於レ事商量、深非二道理一、自レ今以後、不レ得二更然一、先注二所レ願之姓一申レ官、侍レ報然後改レ之、
延暦十一年七月三日〈○又見二類聚國史一〉

〔三代實録〕

〈二十三/淸和〉

p.0181 貞觀十五年四月廿一日乙卯、是日賜二親王八人源氏一、〈○中略〉皇子貞純、母王氏(○○○)、中務大 輔棟貞之女、

〔日本紀略〕

〈字多〉

p.0182 仁和三年十一月十七日丙戌、天皇卽二位於大極殿一、以二親母王氏一(○○○○○)〈○班子女王〉爲二皇大夫人一、

〔大鏡〕

〈一〉

p.0182 つぎのみかど、亭子のみかど〈○下略〉と申しき、小松のみかど〈○光孝〉の第三の王子なり、〈○中略〉王じじう(○○○○)などきこえて、殿上人にておはしましける時、〈○下略〉

〔榮花物語〕

〈一/月宴〉

p.0182 朱雀院は、御子たちおはしまさヾりけり、たヾ王女御(○○○)ときこえける御はらに、えもいはず、うつくしきをんなみこ一所ぞおはしましける、

〔源平盛衰記〕

〈一〉

p.0182 平家繁昌幷德長壽院導師事
高望王ノ時、寬平元年五月十二日ニ、始テ平姓ヲ賜テ、上總介ニ成給シヨリ以來、忽ニ王氏ヲ出テ人臣ニ連ル(○○○○○○○○○○○○)、

〔日本紀略〕

〈十四/後一條〉

p.0182 長元四年正月十七日乙丑、今日以二外記一遣二式部卿敦平親王家一、去五日叙位、良國王〈○大藏種材子〉叙二四位一、件人有二殺害犯一之上、巳非二王氏一(○○)、令レ毀二彼位記一、被レ問二根元一、

四姓

〔下學集〕

〈下/數量〉

p.0182 四姓(シヤウ)〈天竺四姓者、刹利(セツリ)、王種(ワウシユ)、婆羅門(バラモン)、有名(有名二字恐有レ誤)毘舍(ビシヤ)、商賣(シヤウコ)、首陀(シユダ)、農人(ノウニン)、日本四姓者、源(ケン)、平(ヘイ)、藤(トウ)、橘(キツ)是也、今俗謂二之四家氏流一也、〉

〔釋氏要覽〕

〈上/姓氏〉

p.0182 天竺種姓有レ〈四一者刹帝利、〈謂、奕世君王種、〉〉〈二者婆羅門、〈榮言外意、謂淨行志道、其主別有繼書、出世相承、或在家出家、苦行而多侍己衍、自我慢人、〉〉〈三者毗舍、〈或云吠舍、謂商賣之種、〉〉〈四者首陀、〈或云戌達繼、謂田農之種、〉〉

〔運歩色葉集〕

〈志〉

p.0182 四姓、〈日本〉源、平、藤、橘〈天竺〉刹利〈王種〉波羅門〈淨志〉毘合〈商賣〉首陀〈農人〉 〈唐土〉士、農、工、商

〔增補下學集〕

〈上一/人倫〉

p.0182 源(ゲン)〈氏〉(ジ) 平(ヘイ)〈家〉(ケ) 藤(フヂ)〈原〉(ハラ) 橘(キツ/タチバナ)〈是曰二四姓一〉

〔多々良問答〕

〈一〉

p.0182 一臣下姓事
文武ノ御字、神職ニ預カル人ハ中臣トツク、又朝廷ニ預ル人ハ藤原トツク、又源平橘ハ王氏ノ流、又藤氏ハ神代以來臣職也、
源平藤橘、此四姓ヲ高貴ノ姓トシテ侯也、

〔式目抄〕

〈六〉

p.0182 日本四姓ハ、源平藤橋、分レテ百姓トナル、

〔塵添壒囊抄〕

〈七〉

p.0183 百敷事
或人ノ説ニ、百姓トハ本朝ノ源平藤橘四姓、分レテ百姓卜成ル、其内廿氏ハ公家、八十氏ハ武家也、仍テ物ノ武(フ)ノ八十氏(ヤソウジ)ナンド云ト、又此由注セル物モ侍ベリ、然共難二信用一説也、

〔南留別志〕

〈四〉

p.0183 一四姓といふ事は、天竺にある事なり、源平藤橘を四姓といひたるは、彿法を信ずるあまりに、何事も天竺の事をよしと思ひて、それに擬していへるなり、はてはかた田舍の人は、此四つより外は姓はなしと思ひて、外の姓の人も、皆此四つの内にあらためたれば、今はまことに此四つより外はなきやうになりたり、安倍、伴、朝原、丸子、巨勢、高階、春日、滋野、滋岳、笠、苅田、葛城、葛井、御船、當麻、賀茂、家原、御輔、佐伯、都、布瑠、高丘、三原、三善、大原、粟田、田部、島田、田中、高橋、菅野、錦部、豐階、志紀、御室、布勢、秦、槻本、若安、早部、朝野、蕃良、六人部、都努、賀陽、五百木部、安濃、飛鳥戸、川上、石川、鵜養、吉野、猪甘、茨田、手島、坂合、丹羽、稻置、飯高、大坂、五百庵、波多、黑川、長谷部、川邊、蘇我、雀部、治田、櫻井、服部、岸田、平群、佐和良、坂本、日下部、阿毘古、春日部、三枝、稻木、土形、大石などの類は、姓なりといふ事は大かたはしらで、四姓の内になりたるおほかるべし、

〔玉勝間〕

〈二〉

p.0183 姓氏の事
よに源平藤橘とならべて四姓といふ、源平藤原は、中昔より殊に廣き姓なれば、さもいひつべきを、橘はしも、かの三うぢにくらぶれば、こよなくせばきを、此かぞへのうちに入ぬるは、いかなるよしにかあらん、おもふに嵯峨天皇の御代に、皇后の御ゆかりに、尊みそめたりしならひにやあらむ、かくて此四姓のことは、もろこしぶみにさへいへる.そはむかし、こヽの人の物せしが語りつらむを聞て、しるしたなるを、かしこまでしられたることヽ、よにいみじきわざにぞ思ふめる、すべて何事にまれ、こヽの事のかしこの書に見えたるをば、いみじきことにおもふなるは、いとおろかなることこなり、すべてかの國の書には、その國々の人の語れる事を、きけるまヽにしるせ れば、なにのめづらしくいみじきことかはあらむ、

〔技養録〕

〈一〉

p.0184 常姓
萬姓統譜、張、王、李、趙、曰二常姓一、此猶本朝源平藤原橘之類也、又按千百年眼、加レ劉謂二之五大姓一、

〔官職秘抄〕

〈上〉

p.0184 太政官
六位史〈○中略〉 外記史不レ任二四姓〈源平藤橘〉

〔薩戒記〕

p.0184 應永卅二年正月廿九日庚子、除目中夜也、〈○中略〉今度依レ有二所存一、以二藤原一申レ目、執筆如レ案改二藤井宿禰一給、比事有二口傳一、以二藤原(○○)一、改二藤井一、以レ源(○)改レ原、以レ橘(○)改二立花一、以レ平(○)改二平群一者例也、然而以二四姓一(○○)申レ目文非レ難レ書、仍改レ之任也者、故實也、

〔蘿山集〕

〈四〉

p.0184 賦二日東曲一十首
問二海上僧一、僧多不レ能レ答、時辛酉〈○明洪武十四年、我弘和元年、〉冬十月也、〈○中略〉
其二
藤橘源平族四家、連城甲第競二豪華一、治書省内多二官使一、黄牒紛々簇二五花一、〈藤橘源平、國中四大姓、○下略〉

無尸之姓

〔姓名録抄〕

p.0184 無レ尸姓
品治 遠澤 漆島〈○漆一本作レ淺〉 尾寒(ヲサム)〈○寒一本作レ塞〉 丸部 十市(トイチ) 各務(カヽミ) 風早 早可(イサカ) 吉身(ヨシミ) 鷹取 帶(タチ)玉(ミツ)〈○玉一本作レ壬、下文拾芥抄同、〉 都保 牟久(ムク) 内原 浮穴 國覔 赤漆(ヌリ)〈○漆一本作レ染〉 穴太 穴師 沙田(サダ) 公子(キミコ)城上(キノカミ) 靭連(ユキツレ) 美努(ミノ) 御浦(ミウラ) 不知山 五百井(イサ井) 上 財 長(タウ) 唁 良(マコト) 貞 都(ミヤコ) 下(シモ)

〔拾芥抄〕

〈中本/姓尸録〉

p.0184 無レ尸姓
品治(ホンヂ) 天紳 地祇 遠澤〈或朝臣〉 漆島〈或朝臣〉 尾塞 丸部 十市(トヲチ) 各務(カゞミ) 風早(カザハヤ) 早可 吉(ヨシ)身 鷹取(タカトリ) 帶壬 牟久(ムク) 内原 美努 赤染(アカソメ)〈或朝臣〉 穴太(アナフ) 穴師(アナシ) 浮穴(フケ) 吉志(キシ) 沙田(サタ) 天孫 公子 城上(キノカミ) 靭連〈或朝臣〉 鴨君 御浦 冬智 不知山〈又朝臣〉 五百井〈或胡臣〉 膳大伴 茨田(ムハラタ)勝 奈呉勝 國覔 阿多隼人 阿祇奈君 三宅(ミヤケ)人 葛原部 吉彌侯部 穴師(アナシノ)神主 音太部 榎本(エノモト) 足羽(アスハ) 西(ニシ) 上 財 長(チヤウ) 言 良 貞 都(ミヤコ) 下 面 綺

〔玄同放言〕

〈三上〉

p.0185 姓名稱謂
按ずるに、拾芥抄〈中巻之上〉無レ尸姓と題したる、五十六氏の中に、天神地祇天孫といふ姓あるは、こヽろ得がたし、こは實煕公、ゆくりなく姓氏録の神系を見損じ玉へる歟、何となれば、姓氏録に、神別と題せしは、神世より別れたる姓氏なり、その神別にも、天神より別れたるあり、地祇より別れたるあり、天孫より別れたるあり、〈○中略〉この外に天神地祇天孫といふ姓氏あることを聞ず、かばねと姓は異なるものにしたまひしと、天神地祇天孫を姓なりと見玉ひしは、またく千慮の一失にもやおはすべからん、

〔新撰姓氏録〕

〈山城國皇別〉

p.0185 今木(○○)
道守同祖、建豐羽頰別命之後、

〔新撰姓氏録〕

〈右京諸蕃/百濟〉

p.0185 賈氏
同〈○百濟〉國人、賈義將之後也、
半毗(○○)氏
同國沙半王之後也

〔新撰姓氏録〕

〈未定雜姓/河内國〉

p.0185 伊氣(○○)
同命〈○豐城入彦命〉四世孫、荒田別命之後者、不レ見、

〔續日本紀〕

〈十七/聖武〉

p.0185 天平十九年六月辛亥、正五位下背奈福信、外正七位下背奈大山、從八位上背奈廣山等八人、賜二背奈王姓(○○)、外從五位下茨田弓束、從八位上茨田牧野、宿禰姓(○○○)、外從五位下出雲屋麻呂、臣姓(○○)一、

無姓

〔玄同放言〕

〈三上〉

p.0185 姓名稱謂
六七百年以降は、苗字といふものいで來つヽ、氏と苗氏と混雜して、姓を唱ることのなければ、姓氏はありてもなきが如し、しかはあれども昔姓氏の正しきときにも、稀には姓のなきもあり、そは無姓者某だ書きたり、三代實録〈四十九〉仁和二年冬十月の條下云、三日戊午、勅无姓者、其名淸實、賜二姓滋水朝臣一、貫二右京一條一これなり、淸實元來姓なきにあらず、十ケ年以前、罪ありて屬籍を削られ、その身庶人になりしかば、姓氏なし、この日賜りし、滋水は氏なり、朝臣は姓なり、又聞見の隨(マヽ)記録するに、姓氏のしれざるものは不知姓某と書ことあり、中右記〈大治五年十一月の條〉廿三日云々、常陸淸原近宗、安房不知姓實信云々是なり、右に見えたる淸原は氏なり、淸原氏は眞人の姓なれども、この時世は苗字を唱るものも多くなりしかば、氏のみ唱て姓を省くが恒になりぬ、〈○中略〉庶人は昔も姓(かばね)なし、

〔續日本紀〕

〈十一/聖武〉

p.0186 天平五年六月丁酉、多褹島熊毛郡大領、外從七位下安志託等十一人、賜二多褹後國造姓(○○○○○○○)、益救郡大領外從六位下加理伽等一百三十六人.多褹直一(○○○)、能滿郡少領外從八位上粟麻呂等九百六十九人、因レ居賜二直姓一(○○○○○)、

〔續日本紀〕

〈十六/聖武〉

p.0186 天平十七年五月己未、筑前筑後豐前豐後肥前肥後日向七國、无姓人等(○○○○)、賜二所レ願姓一、

〔續日本後紀〕

〈十三/仁明〉

p.0186 承和十年十二月乙卯朔、出羽國河邊郡百姓外從五位下勳八等奈良、己智、豐繼等五人、賜二姓大瀧宿禰一(○)○○○○○、其先百濟國人也、

〔三代實録〕

〈七/淸和〉

p.0186 貞觀五年八月十七日丁丑、无姓(○○)安岑、春岑等二人、賜二姓良朝臣一、

〔東大寺奴婢籍帳〕

p.0186 東大寺大宅可是麻呂籍帳案〈天平勝寶元年〉
散位寮散位大初位上大宅朝臣可是麻呂謹解申貢二進賤一事
合陸拾壹人
奴卅六人
婢廿五人
婢飯虫咩年卌四
婢伊蘇賣年卌三〈巳上二人、山背國綴熹郡田作里戸主粟國加豆 部人麻呂戸口、〉
奴人足年廿八〈一人、山背國綴熹郡山本里戸口錦部田禰戸口、○中略〉
以前貢二於東大寺一賤等歴名如レ件、謹以解、
天平寶勝元年十一月三日
○按ズルニ、奴婢ハ姓無キモノナルコト、此文ニテモ明ナリ、

〔難太平記〕

p.0187 一神代には、唯二人の子なりけめども、其子孫さま〴〵生れもてきて其末々、或國王大臣、或民百姓となるぞかし、いやしく世の爲無益の人は、田を作人につかへなどせしより、氏なき者に成來けり(○○○○○○○○○)、今も我等事は、わづかに父の世ばかりこそ知侍れ、二三代の祖の事などは、つやつやしらねば、終に我子孫は、必定氏なき民とおなじ者になりぬべし(○○○○○○○○○○○○○○○○○○)、

〔戴恩記〕

〈上H ある時、秀吉公いつも御參内の時、御裝束めしかへらるヽ御中やど、施藥院にて曰、我尾州の民間より出たれは、草かるすべは知たれども、筆とる事はえ知らす、もとより歌連歌の道にはなをとをしといへども、不慮に雲上の交をなす、但わが母わかき時、内裏のみづし所の下女たりしが、ゆくりかに玉體にちかづき奉りし事あり、その夜の夢に、いく千萬の御はらひ箱、伊勢より播磨をさして、すき間もなく天上をとび行、又ちはやぶる神のみてぐらてにとりてと云、御夢想を感じて、われを懷しぬ、〈○中略〉いまかやうの冥加にや、おもはずに貴き身には成ぬれども、父なければ氏姓なし(○○○○○○○○○)、草かりの成のぼりたる身なれば、いにしへのかまこの大臣の御なを、よすがにて、藤原氏をやのぞみみんと申されしかば、いとやすき事なりとて、近衞殿より其御はからひ有ける時、〈○下略〉〉

〔安齋隨筆〕

〈前編十二〉

p.0188 一豐臣氏 橘嘉樹云、秀吉初〈メ〉平と稱し、又藤原と稱し、後豐臣と稱す、平と稱し、藤原と稱せしに據れば、豐臣は朝臣なるべし、然れども舊記に豐臣朝臣と書たるを未レ見云如何、貞丈云、秀吉は本匹夫の子也、故に姓尸なし、姓尸は天子より賜る者也、國史に賜二藤原朝臣姓一、賜二朝臣姓一とある是也、豐臣は賜たるに非ず、秀吉が自作なるゆへ尸なし、姓名録抄に、無レ尸姓と云部あり、豐臣も無レ尸の姓とすべし、尸を書べからす、又云、秀吉無レ姓が故に、僞て或は平と稱し、或は藤原と稱せし也、此僞作姓に據て、豐臣も尸は朝臣なるべしと云は誤也、〈姓氏尸ノコト、別ニ辯アリ、今世俗ニ從テ、姓尸ノ二字ヲ用テ云ナリ、古義ハ別冊ニアリ、〉

〔塵添壒囊抄〕

〈十三〉

p.0188 出家輩不レ存二俗姓一事
无レ氏程ノ凡下モ(○○○○○○○)、已ニ釋氏ト成テ、氏ヲ儲ル上ハ、 强チニ不レ可レ卑、

姓氏音訓

〔姓名録抄〕

p.0188 一字訓姓七十二氏
源 橘 平 笠 船 伴 常(ツネ) 和(ヤマト) 臺 都 秦 綾 藏 林 神 文 太 國 郡 縣 財 園 末 語 唁 民 山 海 河 膳 狩 贄 錦 別 金 館 狛 宮 於 仲下 道 上 長 馬 宗 寺 楢 堤 呉 度 津 内 路 通 求 舟 裳 食 湊凡 工 雲 貞 良 私 勝
一字音姓七氏
紀 金 鄭 珍 戸 丁 王
二字訓姓五百六十八氏
藤原 菅原 淸原 大原 朝原 家原 井原 中原 美原 桑原 時原 春原 廣原 蘆原 葛原 水原 柏原 烟原 薏原 宮原 石原 蓼原 在原 刑部 齋部 守部 錦部 膳部 物部 西部 借部 鱷部 鳥部 茜部 門部 人部 靡部 雀部 椋部 家部 磯部 瓊部 占部 漆部 夜部 園部 堅部 猴部 忌部 綾部 俵部 鴨部 服部 私部 丈部 的部 財部 幡部 秦部 田部 昧部 踰部 縣部 山部 出部 壬生 良岑 大枝 大和 大秦 大貞 大屋 大宅 大沼 大石 大里 大史 大火 大友 大鳥大辟 大藏 大市 大辛 大桑 大椋 大田 大山 大神 大伴 田使 大村 大邊 大井 大口 大後 島田 池田 梁田 埋田 蜂田 栗田 稗田 他田 矢田 竹田 益田 沙田 曳田 額田 高田 茨田 神田 麻田 山田 吹田 長田 岡田 黑田 坂田 㘬田 善道 常道 春道 興道 眞道 淸道 川道 下道 宮道 有道 大日 道祖 道守 淸峯 淸瀧 淸内 淸澄 淸科 淸宗 淸春 淸瀨 淸岡 淸身 淸海 淸山 淸淵淸江 間人 藏人 神人 漢人 舍人 客人 酒人 宗人 邑人 唐人 大戸 和戸噉戸 酒戸 子戸 神戸 結戸 津守 掃守 橘守 坂舍 坂上 坂本 坂井 長井 平松 湯坐 幷栗 羽栗 羽林 羽於 井上 山於 爪工 穴椅 御長 御船 御使 御春 御館 御輔 御室 御宗 御井 御野 弓削 茅囷 我孫 惟良 三國 三善 三島三統 三尾 三津 滋野 菅野 松野 安野 眞野 小野 北野 吉野 永野 興野 貞野 水野 蕨野 河野 栢野 科野 大野 朝野 貢野 藤井 石井 石戈(チカラ) 石川 石作 石上 堂昨(トノムカシ) 白馬 高生 丹生 菅生 滋生 栗前 山前 檜前 高島 榮島 漆島羽咋 酒井 遠市 高市 石栗 采女 麻續 淺井 秦長 岡屋 葦屋 長峯 長岡 時岡 忠岡 日本 荒木 船木 矢木 葛木 木津 豐津 豐階 良階 高階 廣階 稻城 日置 高橋 高岑 高村 高岡 高向 高根 高篠 飯高 百濟 有宗 廣宗 歌宗近宗 忠宗 燒宗 山村 安遲 膳件 倭土 村國 豐國 辛國 國中 國瀨 生江 螺江 藤江 若江 横江 堀江 大江 夏身 凡海 淡海 忍海 春海 春瀧 春澄 春日 春枝 春苑 春良 千谷 小宅 小千 小家 小槻 息長 小瓜 小山 味酒 味眞箭口 箭集 薦集 依羅 忠世 當世 永世 常世 垂水 水取(モトトリ) 鳥取 山代 物代 高米 春米 柿本 槻本 榎本 槐井 車持 板持 深根 島根 眞根 衣縫 楯縫 射水 葛澤 鏡作 楷作 玉作 帶作 神川 神山 葛城 川俣 川邊 江沼 宗岡 三村鵜養 犬養 山邊 秦堤(ツヽミ) 土形 滋岳 穴太 上道 下道 針間 苫連 文室 金刺 從者 足羽 呉川 飽浪 伴林 西林 豐原 淸江 長瀨 山高 山道 風早 風見 竹野 稻景 白狛 栗原 飛鳥 利波 穗積 内藏 甚目 名草 宮處 浮穴 桑名 尾張出雲 桑内 山口 川口 片山 角山 鈴鹿 熊代 井鹿 鹿取 河上 河瀨 河内 角鹿 朝倉 麻幹 錦織 岡手 立明 新羅 是善 善淵 香室 韓室 常澄 永背 馬踏 殖栗 氏使 今來 熊漆 船遲 廣幡 屋代 金見 赤漆 黄文 屋形 水渟 村主櫻島 八木 火撫 葦占 神社
二字音姓八十三氏
當麻 丹墀 佐伯 賀茂 依智 志斐 支岐 讃岐 志紀 多紀 阿岐 賀陽 伊陽 多米 久米 番長 安倍 伊香 伊勢 伊豫 武庫 阿刀 阿保 巨勢 布勢 越智 和氣 佐太 波多 難波 布瑠 平群 余林 美努 吉備 陽胡 武射 武曇 登美 能登奈良 巨賀 阿波 塔本 薩摩 壹志 吉志 都努 匝瑳 安濃 百寸 阿那 丹波 久賀 甲賀 志賀 蘇賀 雲梯 印岐 伊吉 高志 曾禰 久利 八多 牟氣 各務 武藏 前福 西牟 氣多 宇治 志都 怡土 君子 伊福 壹陸 志知 壹岐 爲奈 武王
上音下訓姓十四氏
南淵 番御(ハンモ) 伊部 丸部 佐井 珍別(チンワケ) 伯根 阿那 阿孫(アビコ) 香山 紀堤 壬生(ジンオフ) 伊公 奈
柄
上訓下音姓八氏
公使(クラム) 國覔 毛乃 多布 下耳(シモニ) 土師 大師
三字訓姓五十六氏
中臣部 栗田部 三枝部 額田部 飛鳥部 日下部 身人部 秦人部 長谷部 猪名部春日部 日根部 凡人部 倉椅部 荒田部 田髪部 湯坐部 葛原部 大私部 八俣部神磯部 大田部 坂合部 大荒部 中臣藍 大中臣 大春日 凡河内 若湯坐 沙治田海犬養 秦大屋 秦忌寸 秦用邊 秦小宅 上毛野 下毛野 上村主 下村主 小長谷若帶孫 中臣凡 若麻續 六人部 舍人部 大原部 若櫻部 若倭部 大伴部 大屋子荒田井 狛倉下 御手代 曳田部 狹長面〈美作國讃甘宮氏之祖也〉
三字音姓七氏
甘南備 多治比 阿須波 牟偈都 宇自可 阿佐波 阿刀岐
上二字音下一字訓姓十二氏
伊香原 宗我(ソウカ)部 蘇宜部 品治部 伊福部 許世部 爲奈部 依智秦 印南部 佐沙前宇治部 吉備部
上下訓中一字音姓一氏
馬師部
上一字訓下二字音姓二氏
和惠師(ヤマトエシ) 秦各務(ハタカヽミ)
上二字訓下一字音姓一氏
若湯氣(ワカユケ)
四字訓姓四氏
五百木部 高安漢人 小椅馬創(マハシメ) 辛島秦勝(カラシマハタカツ)
四字音姓三氏
阿倍志斐 巨勢飛驒 秦加々牟
五字訓姓三氏
大神(オホミワ)眞神田 中臣高良比(タカラヒ) 佐々岐山公