帝王部/行啓〈太皇太后皇太后皇太夫人皇太子行啓併入〉

p.0776 皇太后、皇后、中宮、皇太子等ノ他ニ行キ給フヲ行啓ト曰フ、凡ソ皇后中宮ノ行啓ニハ、期ニ先ダチテ、所司供奉官人ノ名ヲ録奏シ、外記命ヲ其官人ニ傳フ、之ヲ召仰ト云フ、其儀衞、絲毛ノ御車ニテ、女官騎馬ニテ之ニ從ヒ、大夫亮ハ前ニ、近衞次將二人ハ左右ニ、進等ハ後ニ列ス、還御ノ時、諸司名謁シ、或ハ饗祿ヲ賜フ、元永二年二月、及三月ノ方違行啓ニ、唐車ヲ用ヰ、治承四年四月、院ニ行啓ノ時モ、亦唐車ヲ用ヰラレシハ異例ナリ、長承年間ニ、宇治行啓ノ時、女騎ヲ停メテ、布衣ノ者ヲ以テ之ニ替ヘ、後世遂ニ女騎ヲバ廢セラル、行啓ノ類別ハ、父帝ヲ訪ヒ、子女ヲ訪ヒ、親族ヲ訪ヒ、遊覽方違等ニシテ、上皇御幸ト、大同小異ナリ、神佛行啓ヲ省クコトハ、前ニ同ジ、太皇太后、皇太后、皇太夫人、皇太子ノ行啓ハ、史傳ニ見ユルコト稀ナレバ、爰ニ其一二ヲ併入ス、

名稱

〔名目抄〕

p.0776 行啓(ギヤウケイ)

行啓式

〔西宮記〕

〈臨時五〉

p.0776 皇后行啓　大夫若他公卿奉二勅定一供奉
王卿〈親王二人、大納言二人、中納言二人、參議四人、侍從十人、〈四位四人、五位六人、〉行列使五位侍從二人、〉奏聞了、下二外記一令二供奉人々一、又催二諸司諸衞一、〈將佐已下各一員〉或不レ定二供奉王卿一、以二口宣一仰下、輿車依二本宮定一、〈乘輿者、女官騎馬、唐尾倭鞍、女騎、〈本宮人出〉乘車者、侍者付レ轅、其車用二庇指一、〉外記史行事、本宮或給二祿饗一、大夫亮列二御前一、次將二人副二御輿一、進等列二輿後一、歸御名謁宮司問、

〔北山抄〕

〈四〉

p.0776 立后事、〈◯中略〉行啓儀、大略同二行幸一、式御二牛車一、

〔北山抄〕

〈九〉

p.0776 后宮行啓
六府次將以下一員、率二近衞等一供奉、〈裝東同二行幸一〉其外宮司兼二中少將一者、帶二弓箭一可二供奉一、入御之後、王卿名對面宮司問之、諸衞不レ脱二弓箭一、著二饗座一矣、

〔夕拜備急至要抄〕

〈下〉

p.0777 中宮行啓召仰
上卿　宰相　官外記　仰詞〈今日中宮可レ行二啓内裏一、召二仰諸司一、兼御前侍從、行列使等令二定申一ヨ、〉

〔夕拜備急至要抄〕

〈下〉

p.0777 后宮初度行啓
公卿　啓將二人〈左右各一人、可レ供二奉啓陣一由仰之、〉　諸衞〈各一員可レ供二奉本陣一之由催之〉　御後殿上人〈可レ供二奉御後一由催之〉　前後行列使、〈初度有レ定〉　侍從代〈諸大夫六人勤之〉　官外記　召仰〈上卿當日參レ陣、辨官外記可二相觸一、〉　御輿〈下二知官中一引二内帷一、本宮廳用意、〉　奉行六位　仰詞〈今日皇后宮、可レ行二啓萬里小路殿一、令レ召二仰諸司一ヨ、公卿侍從前後行列使令二定申一ヨ、〉
　上卿　來何日
　皇后宮、可レ有レ行二啓萬里小路殿一、御供奉事可二承存一候、外記散状遲々之間、且言上如レ件、
　啓將　來何日
　皇后宮、可レ有レ行二啓萬里小路殿一、可下令レ供二奉啓陣一給上者、依二天氣一執啓如レ件、
　諸衞　來何日
　皇后宮、可レ有レ行二啓萬里小路殿一、可下令レ供二奉本陣一給上者、依二天氣一執達如レ件、
　御後殿上人　來何日
　皇后宮、可レ有レ行二啓萬里小路殿一、可下令レ供二奉御後一給上者、依一天氣一執達如レ件、

〔飾抄〕

〈下〉

p.0777 糸毛
久壽元、十、四、或秘記曰、中宮自二鳥羽南殿一、行二啓同田中殿一、〈◯中略〉今度被レ用二在レ院青糸毛一云々、件車待賢門院〈◯璋子〉爲二中宮一、常出入之時、白川院被レ造云々、

〔羽林要秘抄〕

p.0777 后宮行啓〈一員次將、一如二行幸一、〉
供二奉御後一次將、縫腋、螺鈿劒、靴、隨身壺、垂袴、不レ結二唐尾一、不レ用二泥障一、

〔飾抄〕

〈中〉

p.0777 靴履

p.0778 華氈、錦帶革有二金物一、〈但錦色、隨二老少一可レ用也、可レ有二用意一事也、〉節會行幸、行啓、列見、定考等著之、

奉訪父帝

〔日本紀略〕

〈淳和〉

p.0778 天長七年正月庚辰、皇后〈◯嵯峨皇女正子〉謁二冷泉院一〈◯嵯峨〉爲二賀正一也、　八月丁卯、皇后詣二冷然院一、奉二賀新造寢殿一、兼獻二珍麗一、　戊辰、皇后還レ宮、

奉訪養母后

〔中右記〕

p.0778 寛治八年正月十二日、陽明門院〈◯後朱雀后禎子〉俄令二重惱一御之由風聞、仍中宮〈◯禎子養子篤子〉雖レ可レ有二行啓一、今日申日也、仍曉更可レ在云々、　十三日、曉中宮有レ行二啓鴨院一、依二女院御惱重一也、　廿九日辛丑、未時許從レ内退出之次、參二中宮御所鴨院一、於二門外一相二逢權大進有信一、語云、中宮出御之後、有レ仰參籠、穢中也、抑從二皇居堀河院一、此御所已當二王相方一、仍不レ過二十五日一、時々一夜、有レ行二啓讃岐前司顯綱朝臣、大炊御門堀川宅一、曉還御也、已去廿四日初有二行啓一、　閏三月二日癸卯、今夕中宮、從二鴨院一入二御禁中一、去正月依二陽明門院御事一、出御之後、今夜初令レ入給也、大殿〈◯藤原師實〉令レ參二行啓一給、關白殿、〈◯藤原師通〉左大將、不二令レ參給一、是依レ忌二閏月一歟、

奉訪姑后

〔日本紀略〕

〈九一條〉

p.0778 正暦五年二月十三日乙未、中宮〈◯一條后定子〉行二啓東三條院一、〈◯一條母后詮子〉

〔明月記〕

p.0778 承元二年十月十七日、去十四日、皇后宮〈◯土御門后麗子〉行二啓宜秋門院一、〈◯土御門母后任子〉即還二高陽院殿一、公卿左大將殿以下供奉兩大夫寄二御輿一、賞權大夫正二位、〈一年之中、超二見任公卿八人一、殊勝々々、〉御匣殿加階、自餘事不二聞及一、此賞於二本所一、不レ被レ仰二行啓一、又還御之後、於レ院中宮大夫依二職事催一參陣、於二内裏一仰下云々、〈◯中略〉宜秋門院御贈物、左大將殿、權大夫殿〈共院司〉令レ取給、亮權亮請取、此事又新儀大相國〈◯藤原頼實〉只今案、相二計事等一云々、

奉訪夫帝

〔山槐記〕

p.0778 治承四年四月廿七日己酉、今夜中宮、〈◯高倉后徳子〉自二大内一行二啓新院〈◯高倉〉御所一、〈八條櫛笥、二品亭、〉御車唐云云、出車五兩檳榔毛、

〔百練抄〕

〈十五後嵯峨〉

p.0778 寛元四年二月十四日甲戌、中宮〈◯姞子〉自二閑院一行二啓院〈◯後嵯峨〉御所一、公卿大夫以下五人、宮司權大進高經、啓將少將相保供奉之、出車糸毛金作檳榔等十兩、

〔伏見院御記〕

p.0779 正應元年二月八日癸亥、參二角御所一、今夕行二啓常磐井殿一、〈◯後深草〉也、〈◯中略〉大夫著二公卿座一、以二大進一覽二日時勘文一、了返給、公卿等即著レ靴、立二中門邊一、次反閉、陰陽師進レ自二北方一昇レ階、入二庇御簾内一、反閉了退出、次公卿等、次第進列立、〈階北、東上南面、〉即進二御輿一、〈葱華、兼儲二御車寄一、◯中略〉兩大夫、經二御輿前一昇レ自二中門一、寄二御輿一、先立二几帳一、〈兩方〉次立二屏風一、次女房取二御劒一入二御輿内一、次乘御、女房閉二御輿帷一、其後於二北對妻一見レ之、公卿等前行、

奉訪姊后

〔日本紀略〕

〈十二三條〉

p.0779 長和二年四月十三日甲戌、中宮〈◯妍子〉自二春宮大夫〈◯藤原齊信〉家一、還二御上東門第一、便行二啓皇太后宮(○○○○)〈◯妍子姊一條后彰子〉枇杷第(○○○)一、爲(○)二御對面(○○○)一也、供奉官人給二屯食一、

訪子女

〔榮花物語〕

〈三十一殿上花見〉

p.0779 齋院に、つひにひめ宮〈◯後一條女馨子〉さだまらせ給ぬれば、みかど〈◯後一條〉后〈◯馨子御母威子〉おぼしさわがせ給事、かぎりなし、〈◯中略〉八月三十日、〈◯長元五年〉に中宮行啓あり、蘇芳のこくうすきにほひなどに、くさのかうの御ぞなどたてまつる、いとをかしうなまめかしくめでたき御ありさま也、月頃の程に、こよなくおとなびさせ給にけるを、あはれにみたてまつらせ給、ふつかばかりおはしましてかへらせ給を、いとあかずくちをしうおぼしめさる、うちの御つかひの、霧をわけてまゐるもいとをかしうおぼしめさる、〈◯中略〉ことし〈◯長元六年〉も十月に、齋院に行啓あり、このたびは五六日ばかりおはします十月廿よ日庚申なるに、上達部殿上人まゐり、あそびのかたの人も、ふみの道の人々もめしあつめ、のこりなくまゐりて、歌よみあそびなどあり、げらうも、そのみちの人はまじりたり、〈◯中略〉のどかにもおはしますべけれど、あかでかへらせ給も、かヽる御有様にはくるしげなりやとぞ、

〔十三代要略〕

〈二白河〉

p.0779 承暦四年五月三日、中宮〈◯賢子〉行二啓齋野宮一、〈◯賢子女媞子〉

幼帝同輿

〔百練抄〕

〈十五後嵯峨〉

p.0779 寛元四年二月十三日癸酉、御讓位、〈◯後嵯峨〉已後始行二幸、〈◯後深草〉閑院一、〈遷幸一夜儀也◯中略〉中宮〈◯母后姞子〉御同輿也、攝政〈◯藤原實經〉已下供奉之、中宮宮司權大進高經供奉、出車糸毛金作檳榔等十兩〈今二兩闕如〉也、

p.0780 　◯按ズルニ、母后御同輿ニテ行啓アリシハ、後深草天皇御幼冲〈寳算甫四歳〉ナルニ依テナリ、猶朝覲行幸ノ條ヲ參看スベシ、

親族第行啓

〔日本紀略〕

〈十一條〉

p.0780 長徳元年四月六日壬午、關白正二位藤原朝臣道隆依レ病入道、〈年四十三〉中宮〈◯道隆女定子〉并東宮女御、行二啓彼里第一、

〔日本紀略〕

〈十三後一條〉

p.0780 萬壽四年十一月八日甲辰、中宮〈◯道長女威子〉行二啓法成寺一、依二入道前太政大臣〈◯藤原道長〉所惱一也、

〔顯廣王記〕

p.0780 安元二年十月十三日甲申、今夕中宮〈◯清盛女徳子〉行二啓八條亭一、母堂二位〈◯清盛妻〉依二所勞一也、但密儀歟、

〔百練抄〕

〈十一土御門〉

p.0780 承元二年十月十四日、皇后宮〈◯麗子〉行二啓京極第一、有二勸賞事一、

〔百練抄〕

〈十七後深草〉

p.0780 正嘉二年九月七日、中宮〈◯公子〉行二啓北山第一、〈◯后父實氏第〉公卿權大夫已下六人供奉、

訪親喪

〔日本紀略〕

〈四村上〉

p.0780 天徳四年五月十日戊申、戌刻中宮〈◯安子〉從二飛香舍一、移二右近權中將伊尹朝臣一條宅一、依(○)二右大臣薨(○○○○)一〈◯安子父藤原師輔〉也、乘二牛車一、出レ自二玄暉門并上東門一、到二彼第一、

〔三長記〕

p.0780 建久七年十一月十一日丙戌、今夜中宮〈◯後鳥羽后任子〉有二御除服事一、　十二日丁亥、今夜中宮行二啓于内裏一、

遊覽行啓

〔日本書紀〕

〈十一仁徳〉

p.0780 三十年九月乙丑、皇后〈◯磐之媛〉遊二行紀國一、到二熊野岬一、即取二其處之御綱葉一〈葉此云二箇始婆一〉而還、

〔日本紀略〕

〈淳和〉

p.0780 天長九年四月丙子、皇后〈◯正子〉幸二雲林亭一、觀二農業之風一、賜二扈從五位已上被、六位以下及殖レ田之男女等祿一、

方違行啓

〔中右記〕

p.0780 天仁元年五月四日、入レ夜參内、今夜爲二御方違一、皇后〈◯堀河后篤子〉行啓也、爲二供奉一所二參内一也、先於二仗座一右大將召二外記一、被レ仰二召仰事一、〈本宮大夫也〉次人々參二入皇后宮御方一、亥時御出、寄二御車一、〈絲毛〉右大將以下、公卿九人供奉、右少將宗能朝臣、左少將忠宗、候二御車左右一、其路經二東洞院、大炊御門、堀川一、暫乍二御車一、御二于本御

p.0781 所寢殿階陰間一、鷄鳴以後、可下令二還入一御上也、是王相、十五日不可令其忌給之故也、

〔中右記〕

p.0781 元永二年正月廿六日癸酉、今夕中宮、〈◯鳥羽后璋子〉依二御方違一、從二禁中一出二御三條烏丸亭一、仍入レ夜參二中宮一、〈◯中略〉行啓御輿、左少將重通、右少將成通朝臣、爲二啓次將一、先有二反閉一、〈光平朝臣行之〉右大將、藤大納言、右衞門督、予、治部卿、宰相中將二人、〈通季、信通、〉右兵衞督供奉、其路經二土御門東洞院、三條烏丸等一、入三御從二東門一、有二名對面一、權亮實能朝臣問之、亥時許退出、
抑行啓無二召仰一、甚以奇恠也、當時后宮行啓日、必有二召仰一、此中宮行啓、度々無二召仰一如何、大略沙汰、宮司不レ知二案内一、不二申警一歟、又日時勘文無二其尋一、大炊頭光平、進〈天〉奉二勘文一之由所レ談也、依レ爲二御忌日方一、卅五日一度、可レ有二行啓一者、　三月廿二日、參院、召二御前一被レ仰云、中宮近日依二方違一、不レ過二十五日一、有二行啓一、兼毎度御輿也、而宮主給立輿振〈天〉立、頗苦也者、但后宮所レ用之車、有二關白〈◯藤原忠實〉許一、相尋之所、近日皆散々取亂也、又院所二令レ作給一、絲毛車未二出來一也、而欲レ用二俄唐車一如何、尋レ例之所、當時后宮行啓之時、用二唐車一事殊不レ見也、但此皇后、故京極之上、萬死一生之時、以二院唐車一、俄有二行啓一也、此外殊不二尋得一也如何、予申云、於二唐車一者、院并執柄人所レ被レ用也、時々皇后行啓之時、用二乘輿并絲毛車一事也、於二唐車一殊不レ見候、仍不レ被二甘心一候之由奏了、

〔玉海〕

p.0781 建久三年二月七日庚戌、此日爲二御方違一中宮〈◯後鳥羽后任子〉行二啓九條亭一、〈二位殿母儀家也、家體不レ足レ言、然而年來余止住所也、依レ無二他所一、憗所二渡御一也、〉即以二件家一爲二御本所一、大將軍方忌本在二大炊亭一、仍自二彼亭一入内、〈閑院爲二兩分一、仍當二大將軍方一也、◯中略〉今日行啓被レ用二御車一、〈青糸毛〉出車檳榔毛三兩、

遷徒行啓

〔新儀式〕

〈五臨時下〉

p.0781 皇后移徙事
皇后將レ徙二於他所一、前一日、上卿奉レ仰令二外記一、召二仰親王公卿供奉侍從諸司一、當日駕レ輿、出レ自二玄暉朔平門一、〈或出レ自二便門一、或用二牛車一、貞觀三年、皇太后（清和母后明子）臨二御太政大臣（藤原良房）亭東京染殿一也、又同太后向二大原野祖社一、同御二牛車一、以二藤氏六位一、爲二御車從者一也、〉御輿入二某亭一、供奉所司、分二直宮中一、兵衞陣二於宮門一、〈或詔遣二左右近衞中將將監番長各一人一也、左右兵衞已下如レ常、嘉祥三年皇太夫人（仁明后順子）移二御東五條院一例也、〉始從二遷御之日一

p.0782 三箇日、辨二備饗饌一、〈初日内藏寮設之、本宮供奉侍從已上賜、加二進碁手祿一返遣、中日穀倉院、次日本宮、或後院儲也、〉

〔日本紀略〕

〈一醍醐〉

p.0782 寛平九年七月廿六日己亥、天皇御二南殿一、〈◯中略〉從三位藤原朝臣温子爲二皇后一、〈◯宇多后〉即日任二職官一、皇后今夜出二内裏一、移二御於東五條堀河院一、

〔日本紀略〕

〈一醍醐〉

p.0782 昌泰元年四月廿五日甲子、中宮〈◯温子〉自二五條宮一、遷二御於朱雀院一、

〔日本紀略〕

〈三村上〉

p.0782 天暦二年八月廿一日丁酉、此日中宮〈◯醍醐后穩子〉行啓召仰、　廿二日戊戌、上皇〈◯朱雀〉中宮遷二御二條院一、用二新宅禮一、有二水火黄牛一、

〔類聚符宣抄〕

〈四〉

p.0782 右大臣〈◯藤原師輔〉宣、奉レ勅、以二明日丑刻一、中宮〈◯醍醐后穩子〉可レ遷二御於主殿寮一、宜下仰二左右馬寮一、依レ例令上レ牽二御馬一者、
　　天暦六年八月十九日　　　　　　　　　　　　　　　大外記多治眞人實相〈奉〉
　依レ有二警固使一給二此宣旨一耳

〔日本紀略〕

〈五冷泉〉

p.0782 安和二年八月十三日戊子、天皇讓二位於皇太子一、〈◯圓融、中略、〉今日皇后〈◯昌子〉移二御東三條一、

〔日本紀略〕

〈六圓融〉

p.0782 貞元二年七月廿九日戊子、天皇自二堀川院一、遷二御内裏一、〈◯中略〉子刻中宮〈◯遵子〉行啓、有二水火童女黄牛等一、

〔日本紀略〕

〈淳和〉

p.0782 天長九年十二月甲子、皇后〈◯正子〉移二御后宮職東院一、當二誕月一也、

懷孕行啓

〔榮花物語〕

〈八初花〉

p.0782 寛弘五年、〈◯中略〉三月にもなりぬれば、中宮〈◯一條后彰子〉の御けしき〈◯懷孕〉奏せさせ給、〈◯中略〉四月ついたちに、中宮出させ給、そのほどの御ありさまいへばおろかなり、

〔扶桑略記〕

〈三十白河〉

p.0782 承保元年十月十六日庚辰、中宮〈◯賢子〉出二禁中一、行二啓木工權頭藤原定綱宅一、依二懷孕七箇月一也、　二年正月十三日丙午、中宮自二定綱朝臣洞院宅一、遷二御東三條第一、用二鳳輦一、皇子絲毛車駕、殿上侍臣、并朝大夫勤二仕前駈一、
　◯按ズルニ、皇后産前、里第行啓ノ事ハ、禮式部産子篇ニ詳ナリ、故ニ此ニハ僅ニ一二例ヲ收メ

p.0783 テ、他ハ悉ク省略ニ從ヘリ、

行啓雜載

〔日本書紀〕

〈八仲哀〉

p.0783 二年二月戊子、幸二角鹿一、即興二行宮一而居之、〈◯中略〉　三月丁卯、天皇巡二狩南國一、〈◯中略〉使遣二角鹿一勅二皇后一〈◯神功〉曰、便從二其津一發之逢二於穴門一、　六月庚寅、天皇泊二于豐浦津一、且皇后、從二角鹿一發而行之、到二渟田門一、食二於船上一、時海鯽魚多聚二船傍一、皇后以レ酒灑二鯽魚一、鯽魚即酔而浮之、　七月乙卯、皇后泊二豐浦津一、是日皇后得二如意珠於海中一、

〔中右記〕

p.0783 天仁元年三月廿日、藏人辨仰二右大將一云、今夕皇后宮〈◯鳥羽后璋子〉可レ有二行啓召仰事一、了大將移二著端座一間、外記被レ下歟、〈◯中略〉皇后宮今夜出御、〈日者御二于禁中一也〉御車寄二東廊北面戸一、〈絲毛御車〉此間被レ仰二勸賞一、〈權大夫顯通叙二正二位一、又女房藤繁子叙二從五位上一、〉頭爲房朝臣仰二内大臣一、大臣召二藏人辨顯隆一、被二仰下一了、行啓成、左少將顯國、右少將宗能、爲二啓次將一、先有二反閉一、〈家榮候之〉次出御給、烏丸五條洞院東大路、大炊御門、堀川、至二二條本御所一、

〔中右記〕

p.0783 元永三年三月十九日、今夜子刻許、中宮〈◯璋子〉俄出二御院御所一、大夫二人外、別當宰相中將信通參仕、御手車懸レ牛、出御者、是依二御邪氣發始一也、　廿一日辛酉、今夕中宮從二院正親町御所一、可レ渡二御三條烏丸亭一也、仍晩頭參仕、右大將以下、上達部十二人參仕、

〔中右記〕

p.0783 天承二年二月十八日、今夜中宮〈◯崇徳后聖子〉從レ内行二啓東三條一御輿也、〈◯中略〉是依二吉日一、有二此行啓一也、來廿八日、依二御塔供養一、可レ有二行啓一也、而當二滿忌日一也、初行啓可レ有レ憚由、陰陽師依レ申、今夕仍行啓也、

〔續世繼〕

〈四宇治の河瀬〉

p.0783 白川院かくれさせ給てこそ、ほいのごとく、殿〈◯藤原忠實〉のひめ君〈◯泰子〉たてまつり給て、女御の宣旨かふり給、皇后宮〈◯鳥羽天皇讓位後ノ皇后ナリ〉にたち給てのちは、院號聞えさせ給て高陽院と申き〈◯中略〉きさきの宮のはじめつかたも、宇治の御幸ありて、皇后宮ひきつヾきていらせ給し、うるはしき行啓のやうには侍らで、みなかり衣にふりうなどして、女房の車いろ〳〵にもみぢのにほひいだして、ざうしなどもみなくるまにのりてなん侍し、さき〴〵白川院の御時は、ざうしはみな馬にのりて、すきがさ、たヾのかさなどきて、いくらともなくこそつヾきて侍しか、こ

p.0784 れは車にて、これぞはじめにて侍し、きさきの宮にはかふりにてこそ、つねは人々候を、これはほういになされてなん侍し、
　◯按ズルニ、一代要記、女院小傳等ニ據ルニ、高陽院ハ、長承三年三月、皇后ニ册立セラレタレバ、此行啓ハ、其年ノコトナラン、

〔吉記〕

p.0784 壽永二年六月十二日乙巳、今夕爲下令(○)レ避(○)二御靈會路(○○○○)一給上、有レ行二幸大内一、〈◯高倉〉皇后宮〈◯徳子〉先御入内、諸衞供奉如レ例、　十五日戊申、今夕有レ還二宮閑院皇居一、〈◯中略〉皇后宮有二還御一、大夫先於レ陣有二召仰一、次皇后出御、先有二御反閉一歟、公卿大夫并予列立、〈東上北面〉御車被レ寄二西面妻戸一、他卿不レ見、可レ謂二無人一、啓將左基宗朝臣、右公衡朝臣、宮司大進之外不レ見、〈出車三兩、檳榔毛、大夫予大藏卿等獻之、及二闕如一之間、申二大夫車一之由大進談之、〉出二南門一北行、自二二條一東行、〈三條橋損之間、令レ用二二條一給云々、〉至二于東洞院一、南行至二六條一出二河原一、著二御院新御所一、予不レ待二名謁一、不レ堪二窮屈一、逐電退出、于時曉鐘報之後也、前内府〈◯平宗盛〉被レ申二皇后宮一云、世間物忩之頃也、暫可レ御二内裏一也云々、然而無二御支度一、上卿稱二違例事御之由一、所二還御一也、

〔仲資王記〕

p.0784 承元元年二月廿七日癸酉、中宮〈◯土御門后麗子〉行二啓坊城殿一、侍從供奉、及二夜陰一云々、人々儀被レ參云々、仍靴借二二品一、亦俄所二馳遣一也、
裏書　中宮行二啓四條坊城所一云々、庇御車、出車、〈檳榔毛〉公卿春宮權大夫師經、大夫家經等被二供奉一云々、近衞將等十餘人御後頭辨〈亮〉已下、七八人被二供奉一云々、侍從供奉也、觸二會二品一之處、員行啓之時、准二行幸儀一歟、夜陰中〈◯中一本作レ事〉也、可レ用二蒔繪劒淺沓一云々、而參内之處、人々皆用レ靴、啓將等帶二弓箭一、靴用之、又取二泥障一、結二唐尾一、供二奉御後一、雖レ可レ用二羅鈿劒一、爲二夜陰一之間、猶用二蒔繪一了、帶二羅鈿劒一、不レ帶二弓箭一、供二奉御後一云々、殿上人雖二近衞將一、不レ帶二弓箭一歟、可レ尋也、

〔百練抄〕

〈十五後嵯峨〉

p.0784 寛元四年正月九日己亥、東宮〈◯後深草、時歳四、〉并中宮〈◯母后姞子〉行二啓冷泉殿一、

〔百練抄〕

〈十七後深草〉

p.0785 正元元年三月二日、中宮〈◯公子〉行二啓前太政大臣〈◯公子父藤原實氏〉北山第一、是來五日、爲二大宮院〈◯後嵯峨后姞子〉御願一可レ被レ供二養一切經一、仍兼有二行啓一、〈御車青糸毛、來五日料、四條大納言爲二御分國役一新調之、〉上達部大夫〈公持〉已下六人、宮司啓將已下供奉之、　十一日、中宮北山第還御、

太皇太后行啓

〔日本紀略〕

〈十三後一條〉

p.0785 治安三年十月十三日癸酉、太皇太后宮〈◯彰子〉被レ賀二母氏從一位源朝臣〈◯倫子〉六十算一、於二京極第一有二此事一、〈◯中略〉中宮〈◯後一條后威子〉同行啓、

皇太后行啓

〔三代實録〕

〈四清和〉

p.0785 貞觀二年四月廿五日乙巳、皇太后〈◯仁明后順子〉遷レ自二右大臣〈◯藤原良相〉西京第一、御二東五條宮一、授二從五位上守右近衞權少將兼周防權守藤原朝臣常行正五位下一、常行右大臣之第一男也、

〔三代實録〕

〈五清和〉

p.0785 貞觀三年二月十八日壬戌、皇太后〈◯仁明后順子〉臨二御太政大臣〈◯藤原良房〉東京染殿第一、王公以下莫レ不二畢會一、盛設二希饌一、終日極レ歡、雅樂寮擧二音樂一、賜二親王以下、五位以上衣被絹一、諸司六位以下、及女孺等賜レ祿有レ差、夜分之後、還二御本宮一、太后可レ御二鳳輦一、而今日用二牛車一、　十九日癸亥、授二外從五位下行隼人正、難波連蘰麻呂從五位下、主殿允正八位下伴大田宿禰常雄外從五位下、無位上毛野朝臣滋子從五位下一、昨日皇太后御二太政大臣第一仍有二此賞一、蘰麻呂已下大臣家之人也、

〔三代實録〕

〈二十二清和〉

p.0785 貞觀十四年七月廿九日丁酉、皇太后〈◯文徳后明子〉幸二染殿宮一、

〔日本紀略〕

〈七圓融〉

p.0785 天元元年五月一日乙酉、皇太后〈◯冷泉后昌子〉自二三條宮一、遷二御朱雀院一、

〔日本紀略〕

〈十三後一條〉

p.0785 寛仁三年十二月廿日壬寅、皇太后宮〈◯三條后妍子〉行二啓前太政大臣〈◯藤原道長〉二條第一、

〔本朝世紀〕

p.0785 治暦四年六月十四日甲寅、今夜皇太后宮〈◯後冷泉后章子〉出二高陽院一、行二啓二條里第一、公卿兩三、諸衞少々供奉云々、

〔古今著聞集〕

〈五和歌〉

p.0785 建春門院、〈◯後白河后滋子〉皇太后宮にておはしましける時、公卿殿上人、女房共さそひ

p.0786 て、大井川の紅葉見にむかはれけるに(○○○○○○○○○○○○○○○)、三位中將實定卿、さはる事有てとヾまられければ、中納言實國卿よみてつかはしける、
　もろともに君とみぬまのもみぢばは心のやみのにしきなりけり
返し
さそはれぬ身こそつらけれもみぢばはなにかはやみの錦なるべき

皇太夫人行啓

〔三代實録〕

〈三十陽成〉

p.0786 元慶元年三月八日己酉、皇太夫人〈◯清和夫人高子〉奉二參太上天皇〈◯清和〉染殿宮一、親王公卿相從畢至、宴飮極レ歡、夜分而還、

皇太子行啓

〔西宮記〕

〈臨時五〉

p.0786 東宮行啓
冷泉天皇儲闈初入内記、右列傅、大夫、學士、亮、進、左右兵衞尉已下一員、兵衞廿人、〈上卿奉レ勅仰二外記一、誡二兵衞府一云云、〉陣頭十人、侍者八人、内舍人六人、殿上人藏人所帶刀等供奉、乘二糸毛御車一、〈召レ副〉公卿出帶刀料移馬、〈新立帶刀未補之間行啓、近衞將已下供奉、〉
延喜十四年二月八日、東宮參二亭子院一駕二庇指御車一、宣旨候二御車一、行啓如レ例、其日御祿白綾大褂、躑躅色綾細長、綾合大口、淺香筥居二銀壺一入二沉香一也、御馬二疋、殿上人給レ祿有レ差、帶刀等疋絹、
天暦四年十月廿一日、皇太子〈◯冷泉〉入二桂芳坊一、左兵衞左近啓陣前列啓内舍人陣頭侍從次レ之、坊亮大夫相分前駈、主馬署儲馬二疋、又引二御前一、太子與二女御一乘二牛車一、〈庇差糸毛〉車副朝服著二深履一如二中宮例一、大少進侍者宮殿上人從二車後一云云、

〔日本書紀〕

〈二十五孝徳〉

p.0786 白雉五年十月癸卯朔、皇太子、〈◯天智〉聞二天皇病疾一、乃奉二皇祖母尊、〈◯皇極〉間人皇后一、〈◯孝徳后〉并率二皇弟公卿等一、赴二難波宮一、

〔類聚符宣抄〕

〈四〉

p.0787 右大臣〈◯藤原忠平〉宣、今日皇太子、〈◯醍醐皇子保明〉可レ被レ參二入内裏一、而啓内舍人二人不足、宜下仰二中務省一假差二進其替一令中奉仕上者、
　　延喜廿一年九月廿五日　　　　　　　大外記伴宿禰久永〈奉〉
　即召二仰中務省一、令レ差二進内舍人藤原令問、坂上恒香二人一、

〔榮花物語〕

〈十七音樂〉

p.0787 御堂供養、治安三年七月十四日と定めさせ給、〈◯中略〉春宮〈◯後朱雀〉の行啓あり、事の由奏して、御車かきおろして、中門のとよりえん道敷てあゆみ入らせ給、御車に閑院のおとヾ〈◯東宮傅藤原公季〉つかうまつらせ給へり、宮いみじうひはやかにめでたういらせ給、行幸にありさまことなれど、いみじうなまめかしう心ことなり、大夫よりはじめ、宮司殿上人つかうまつれり、

〔百一録〕

p.0787 寳永五年二月廿四日、今日東宮〈◯中御門〉行啓初也、午刻車寄御門より入御、御車也、
〈童子舍人〉〈童子舍人〉　出車〈車副棧持掛杖持〉〈車副榻持雨皮持〉　左兵衞府〈大尉〈園〉廣伴〈沓持笠持〉〉〈少尉〈東儀〉太秦兼起〈右同斷〉〉　佐〈梅小路〉定代〈隨身沓〉〈同笠〉　〈陣頭〈鷹司家諸大夫種田信濃守〉貞喜〈沓笠〉〉〈陣頭〈一條家諸大夫入江修理進〉則信〈沓笠〉〉　〈内舍人〈橋本〉和氣吉徳〉〈内舍人〈伊庭〉和氣祥從〉　〈隨身〉〈隨身〉〈石山〉左兵衞督〈隨身沓〉〈隨身笠〉　〈廣橋〉左大辨宰相〈布衣同沓〉〈布衣同笠〉　〈隨身〉〈隨身〉〈滋野井〉右宰相中將〈隨身沓〉〈隨身笠〉　〈隨身〉〈隨身〉〈綾小路〉右兵衞督〈隨身沓〉〈隨身笠〉　〈布衣〉〈布衣〉鷲尾中納言〈布衣沓〉〈布衣笠〉　〈布衣〉〈布衣〉東園中納言〈布衣沓〉〈布衣笠〉　〈布衣〉〈布衣〉冷泉中納言〈布衣沓〉〈布衣笠〉　〈諸大夫〉〈諸大夫〉徳大寺大納言〈衞府長〉〈布衣同沓〉〈布衣同笠〉

p.0788 〈布衣〉〈布衣〉園大納言〈布衣沓〉〈布衣笠〉　〈學士〈東坊城〉資長朝臣〈布衣二人沓笠〉〉〈學士〈高辻〉總長朝臣〈右同〉〉　〈亮〈町尻〉兼重朝臣〈隨身二人沓笠〉〉〈權亮〈三條西〉公福朝臣〈右同〉〉　諸大夫同同〈醍醐〉權大夫〈衞府長〉〈布衣同沓〉〈布衣同笠〉　〈諸大夫隨身同〉〈諸大夫隨身同〉〈近衞〉大夫〈隨身童沓〉〈隨身童笠〉　諸大夫同同番長〈二條〉傅〈隨身同同沓〉〈隨身同同笠〉　〈帶刀〉〈帶刀〉　〈藤原榮言〉〈藤原光友〉　〈紀氏兼〉〈源義韶〉　〈加茂織直〉〈紀季時〉　〈秦景康〉〈藤原重廉〉　〈身人頭保清〉〈紀氏辰〉　〈秦武和〉〈藤原光氏〉〈童子同舍人〉〈童子同舍人〉　〈同〉〈同〉御車〈御車副同同同棧持掛杖持大進〈甘露寺〉尚長〈布衣二人沓笠〉〉〈御車副同同同榻持雨皮持權大進〈柳原〉資堯〈右同斷〉〉　〈少進〈土御門〉泰連〈供奉〉〉〈權少進〈慈光寺〉源仲學〈同上〉〉　〈大屬〈平田〉織永〈沓笠〉〈少屬〈山名〉三善亮兼〈同〉〉　〈權少屬〈青木〉宗岡信行〈沓笠〉〉　〈〈西大路〉隆榮朝臣〈隨身二人沓笠〉〉〈〈橋本〉實松朝臣〈右同〉〉　〈〈大宮〉公央朝臣〈供奉〉〉　〈〈白川〉雅冬王〈同上〉〉　〈〈櫛笥〉隆成朝臣〈供奉〉〉〈〈千種〉有統朝臣〈同上〉〉　〈〈西大路〉隆業〈同〉〉〈〈梅園〉久季〈上〉〉　〈〈萩原〉兼武〈布衣二人沓笠〉〉〈〈澤〉忠量〈右同〉〉　右兵衞府〈佐〈豐岡〉資時〈隨身二人沓笠〉〉〈權佐〈池尻〉共條朝臣〈同〉〉　〈大尉〈東儀〉兼太〈沓笠〉〉〈少尉〈青木〉宗岡康行〈同〉〉
申上刻還幸、還幸之節御車左右堂上數十輩御送供奉衣冠也、　廿六日、東宮行二啓于仙院一、〈◯靈元〉雲客七八人、公卿三四輩云々、各衣冠單著用御轅也、
　◯按ズルニ、皇太子行啓ノ、行幸御幸ノ篇ニ雜出シタル者ハ、別ニ分載セズ、宜シク參看スベシ、