器用部/輿 の変更点

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https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0917:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0917.pdf]] 輿ハ、コシト云フ、其形ハ輪ヲ除ケル車ノ如シ、前後ニ轅アリ、或ハ手ヲ用イ、或ハ肩ヲ用イテ之ヲ舁クモノナリ、史ニ見エタルハ、日本書紀神武天皇紀ニ、皇輿ノ字アルヲ以テ始ト爲ス、之ニ次ギテ、垂仁天皇紀ニ、竹野媛ガ輿ヨリ墮チシ事アリ、而シテ大寶以後ハ、天皇及ビ三宮、齋王ノ御料ニ限レリシガ、後漸ク人臣モ用イルコトヽナレリ、足利幕府ノ時、其臣下ニ乘輿ヲ聽スノ制アリ、次デ豐臣德川二氏執政ノ時ニ至リテモ、乘用スルニ其制アリ、輿ニ鳳輦、葱花輦、腰輿、網代輿、塗輿白輿等ノ數種アリ、鳳輦ハ又鸞輿トモ云フ、屋頂ニ金鳳ヲ飾レルヲ謂フ、葱花輦ハ略シテ花輦トモ稱ス、屋頂ノ飾ニ、尖圓ヲ用イル、其形葱花ニ似タリ、因テ名ヅク、而シテ鳳輦、葱花輦ハ、天皇ノ乘御ノ料ニシテ、皇族ト雖モ用イルコトヲ得ズ、腰輿、手輿ハ並ニタゴシト訓ズ、手ヲ以テ舁クガ故ナリ、而シテ其轅ノ舁ク者ノ腰ニ當ルガ故ニ腰輿ノ名アリ、網代輿ノ網代ハ、籧篨卽チ竹席ノ事ニテ、アムシロト云フベキヲ、省呼シテアジロト云ヒ、之ヲ輿ノ四面ノ腰ニ施シタルナリ、塗輿ハ髹漆ヲ施シ、白輿ハ木地ノ板ヲ以テ造レルヨリ云フ、
*&aname(E8BCBFE5908DE7A8B1){名稱};
**〔倭名類聚抄〕
***〈十一/車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0917:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0917.pdf]] 轝 四聲字苑云、轝、〈音餘、字或作&size(5){レ};輿、和名古之(○○)、〉車無&size(5){レ};輪也、
**〔箋注倭名類聚抄〕
***〈三/車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0917:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0917.pdf]] 按、説文、輿、車輿也、謂&size(5){二};車之輿、人所&size(5){一レ};居也、所&size(5){レ};謂輪輿卽是也、可&size(5){レ};訓&size(5){二};車乃度古&size(5){一};、曲禮正
義云、輿、車牀也、又按、職員令義解、擧行曰&size(5){レ};輿、挽行曰&size(5){レ};輦、故天皇所&size(5){レ};御之輿、謂&size(5){二};之鳳輿&size(5){一};、又謂&size(5){二};之鸞輿&size(5){一};、而西宮記、北山抄、有&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、又有&size(5){二};葱花輦&size(5){一};、變&size(5){レ};輿曰&size(5){レ};輦、轉謂&size(5){二};車之無&size(5){レ};輪者&size(5){一};爲&size(5){レ};輿、急就篇注、著&size(5){レ};輪曰&size(5){レ};車、無&size(5){レ};輪曰&size(5){レ};輿、釋名廣雅、輿〓也、亦謂&size(5){二};此肩輿腰輿&size(5){一};、是也、故訓爲&size(5){二};古之&size(5){一};、按、隋書禮儀志、今輦制、象&size(5){二};軺車&size(5){一};而不&size(5){レ};施&size(5){レ};輪、用&size(5){レ};人荷&size(5){レ};之、然則鳳輦、葱花輦之名、亦非&size(5){レ};無&size(5){レ};據也、
**〔段注説文解字〕
***〈十四上/車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] 〓、車輿也、〈車奧、謂&size(5){二};車之輿&size(5){一};也、攷工記、輿人爲&size(5){レ};車、注曰、車、輿也、按不&size(5){レ};言&size(5){レ};爲&size(5){レ};輿、而言&size(5){レ};爲&size(5){レ};車者、輿僞&size(5){二};人所&size(5){一レ};居、可&size(5){三};獨得&size(5){二};車名&size(5){一};也、軾、䡈、軫、軹、轛、皆輿事也、〉&size(5){レ};从&size(5){レ};車舁聲、〈以諸切、五部、〉
**〔令義解〕
***〈一/職員〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] 主殿寮&br;頭一人、掌&size(5){二};供御輿輦、〈謂擧行曰(○○○)&size(5){レ};輿(○)、輓行曰&size(5){レ};輦也、○中略〉等事&size(5){一};、
**〔令集解〕
***〈五/職員〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] 古記云、輿無&size(5){レ};輪也、輦有&size(5){レ};輪也、漢語抄云、輿母知許之(○○○○)、
**〔日本靈異記〕
***〈上〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] 捉&size(5){レ};雷緣第一&br;豐浦寺與&size(5){二};飯岡&size(5){一};間、鳴雷落在、栖輕見&size(5){レ};之、卽呼&size(5){二};神司人&size(5){一};、入&size(5){二};轝籠&size(5){一};、而持&size(5){二};向於大宮&size(5){一};、〈○中略〉轝〈去之〉
**〔類聚名義抄〕
***〈四/〓〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] 輿〈コシ、或タコシ、〉
**〔同〕
***〈九/車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] 輿轝〈コシ、ミコシ、コシクルマ、〉
**〔和漢三才圖會〕
***〈三十三/車駕〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] 轝(コシ) 音豫 和名古之 俗多多用&size(5){二};輿字&size(5){一};、輿、〈雲倶切、音于、〉車底也、&br;四聲字苑云、轝車、無&size(5){レ};輪者也、字彙云、兩手對擧之車曰&size(5){レ};轝、與&size(5){二};輿字&size(5){一};混用者非也、
**〔倭訓栞〕
***〈前編九/古〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0918:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0918.pdf]] こし 輿を訓ずるは、運び越の義、日本紀の歌に、たごしにこさばと見えしも、手して石を運び送る意也、朝野群載、齋王の處に、輦輿一基、腰輿一基と見ゆ、又四方輿、手輿、張輿、腰輿あり、靈異記に轝もよめり、瑤輿は、親王家晴の時めす、白輿は、親王、攝家、淸華、大臣以上に用う、網代輿は常に用ゐらる、又長柄輿あり、又板輿あり、通鑒に見ゆ、釣ごしあり、又半切とも稱す、もと宮家のめしつかはるゝ婦女の乘物也、今公卿夫人とても是にめす也、足利の時、三家は、吉良、石橋、澀河也、
此は長柄之塗輿免許也、當代の塗輿は、彼例なりしとぞ、塗輿は、四方輿の代り也、當時は車の代りとす、武士幷僧の輿には廂なし、ござ包みを荷輿とす、地下も用う、
**〔古今要覽稿〕
***〈器財〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0919:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0919.pdf]] 輿〈○中略〉&br;輿を長柄(○○)とのみ稱することは、京都將軍家の御時、いまだ所見なきにや、その長柄といふは、轅のことなるを、駕柄輿〈海人藻芥〉といふものに對して、轅輿といひたりしが、遂に長柄とのみいふことゝなりしにはあらざるか、
**〔續視聽草〕
***〈初集十〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0919:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0919.pdf]] 乘物(○○)名目&br;乘物名目之事&br;乘物ト云名目、古ニ所見ナシ、凡乘物ト云ハ、車、馬、輿、舟ノ類ノ總名ナリ、然シテ車ニ糸毛、檳榔、網代等ノ品アリ、馬ニハ唐鞍、移鞍等ノ飾アリ、舟亦龍頭、鷁首ノ名アリテ、艨艟舶ノ如キ類ナリ、各鈔、桃花、蘂葉又和名鈔、其名義ヲ擧ラル、而シテ輿ト云ハ、車ノ轍ヲ放チタル物ニテ、人手ヲ用テ是ヲ舁ク故ニ腰輿ト稱ス、人腰ノ程ニ舁行故也、因テ和訓モ亦腰ノ義ニテ古之ト云ヘリ、其輿ニ四方輿、塗輿、網代ゴシ等ノ次第アリテ尊卑ヲ分ツ、則今云轅輿也、其物ハ箱〈是間ニ云フ、クルマヤナリ、〉ヲ轅ニ居ヘタル物也、今略稱シテ轅ト計モ云ヘリ、東鑑ニ、鶴岡又二所 〈伊豆箱根ヲ二所ト云ナリ〉御參詣ノ時、式ニハ車ニテ、略式ノ度ハ輿ヲ用ラルヽト云ハ、卽轅輿ノ事也、又至極ノ内々ニハ、女房ノ輿ヲ用ラルヽト云事アリ、
*&aname(E8BCBFE5889DE8A68B){初見};
**〔日本書紀〕
***〈三/神武〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0919:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0919.pdf]] 三十有一年四月乙酉朔、皇輿巡幸、因登&size(5){二};腋上嗛間丘&size(5){一};、而廻&size(5){二};望國狀&size(5){一};、
**〔日本書紀〕
***〈六/垂仁〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0919:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0919.pdf]] 十五年八月壬午朔、立&size(5){二};日葉酢媛命&size(5){一};爲&size(5){二};皇后&size(5){一};、以&size(5){二};皇后之三女弟&size(5){一};爲&size(5){レ};妃、唯竹野媛者、因&size(5){二};形姿醜&size(5){一};返&size(5){二};於本土&size(5){一};、則羞&size(5){二};其見&size(5){一レ};返、到&size(5){二};葛野&size(5){一};自墮&size(5){レ};輿而死之、
*&aname(E8BCBFE6B2BFE99DA9){沿革};
**〔輿車圖考〕
***〈一〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0919:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0919.pdf]] 往古車輿所見事
上古車輿の事、いつより有りそめたりといふ事詳ならず、輿は神武紀に皇輿巡幸とあるは、誠に御輿に乘じ給ひしか、又潤飾の文なるもしりがたし、鸞輿乘輿などゝいふこと、所々に見えたるは、みな文章なり、〈○中略〉垂仁紀に、竹野媛、輿より墮ちて死したるよし見えたるはたしかなり、〈○中略〉應神天皇の御輿、承久元年に燒亡せしよし、東鑑に見ゆ、〈○中略〉かた〴〵車輿ありし事は明らかなれど、其の制はしり難し、中古よりは、天子は御輿と腰輿とに乘り給ふことにて、牛車は勿論、輦車といへども、是を供奉したる事はなし、是は孝德、天智、文武などの御時よりの事かとおもへど、其のはじめまた詳ならず、しかれども古書どもに、おほく御輿といひて車とはいはず、輦といへるも、まれ〳〵にはあれど、子細ある事なり、〈○中略〉さて延喜式〈○内匠式〉に、その製造は見えたり、〈○中略〉このくだりにも、御輿御腰輿には御の字ありて、腰車牛車にはなし、これ供御と人給とをわかちたるもの也、これにても供御は輿にかぎる事をしるべし、然るに職員令主殿條に、輿輦とある、〈○中略〉これによれば、供御の輦あるが如くなれど、しからず、孝德天皇よりこなたは、おほく隋唐の制度に倣はるゝ事なるが中にも、令は唐令によりて造られたるが、文章も名目も、必しもその制度には准ぜずとも、たゞ其の儘にうつされたる事まゝあり、こゝの輿輦も、唐令の文のまゝにて、實に供御の輦ありしにはあらず、その證には、この文大唐六典に見えたる、六典も唐令によれるなるべきに、その文全く同じきをもてしるべし、〈○中略〉猶令文の輿輦を解せば、輿とは、腰輿の事にて論なし、輦とは、熟字は唐令の文のまゝにて、實は御輿の事なり、皇朝の制、車輪を除きて、輿として用ひらるゝ事にて、鳳輿は唐の鳳輦なり、葱花輿は唐の大小玉輦なり、五色輿、常平輿といふもあれど、鳳形葱花を據として、猶御輿は、輦を摸られたると定むべし、そも〳〵唐の制度、乘御に四色あり、路車、傍車、輦、輿なり、〈○中略〉この中に路車、傍車は、皇朝には凡用ひられず、輦は御輿にて、輿は腰輿なり、しかればそのもとの名目のまゝに、輦といひしも常なりしと見えて、輦とも鳳輦ともいへる
事あり、後々の日記などには、かへつて輿といへる事希なり、〈○中略〉この書ども〈○續日本後紀、抉桑略記、村上天皇御記、西宮記、北山抄、小右記、〉に、鳳輿とも鳳輦とも相まじへていへり、鳳輿は車輪なくして實は輿なるが故、かくかけるにて、當時のことばには、熟字のまゝに、鳳輦といひなれたることばのまゝなり、この詞、後世までもつたはりて、いまもたゞ鳳輦、葱花輦とのみいふなり、三代實録に輦といへる事もあり、それはた輦は名稱にて、その物輿なる故、かくもいひけん、この文下に引けり、又日本紀略〈○天長七年十二月〉に、荷前使發&size(5){二};遣于行幸&size(5){一};の處に鳳輦とあり、この文字、慥なるものにはこゝにはじめていづ、〈○中略〉荷前の發遣は、宮中行幸にて、腰輿を供奉する例なれば、心得ず、文飾に過ぎたるなるべし、
**〔古今要覽稿〕
***〈器財〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0921:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0921.pdf]] 輿&br;輿を武家にて用ひしは、文治二年十一月十二日、鎌倉右幕下〈○源賴朝〉の若君、〈賴家、時に五歲なり、〉鶴岡八幡宮へ參られし時、乘ちれしをはじめといふべし、〈東鑑〉たゞしそのころ、いまだ輿に付てのさだめなかりしにや、三浦大介義明、衣笠の戰やぶれて落行時、輿にのり、〈源平盛衰記〉北條時政の、六代御前を捕て關東へ下る時も、輿にのせたると、伊豫守義經の車に乘たるを、右幕下の花飾なりといかられしを、〈同上〉合せ考ふるに、武士の車にのることはならざりしと聞ゆれども、輿はさもなかりしなるべし、その後、延文三年十二月廿二日、足利宰相中將義詮卿、征夷大將軍に任ぜられて參内ありし時、義詮卿は車を用られ、舍弟の左馬頭基氏、及び管領左兵衞督義繩は輿仁のれり、その他はこと〴〵く騎馬なり、〈寶篋院殿將軍宣下記〉永和元年三月廿七日、鹿苑院將軍、〈○足利義滿〉石淸水社參の時、御所より東寺まで車、東寺より四方輿を用ひられし〈鹿苑院殿御元服記〉を以て考ふれば、車と輿との輕重、またしられたり、今川貞世は、等持院將軍〈○足利尊氏〉より、寶篋院〈○足利義詮〉鹿苑院の兩代まで現存せし人なり、その書おける書に、輿に付ての禮式、くはしくしるしたれども、乗人のさだめはみえず、たゞし今川は、足利家の一族にて、重き人なれば、末々の人の上には及ばざりしにや、そののち三職、及び御相伴衆、
吉良、石橋、土岐、六角、細川右馬頭、伊勢守、評定衆、奉行は、輿にのることをゆるさる〈宗五大册子〉いつの時よりといふこと、さだかならずといへども、應永卅年正月十一日、評定始の時、評定衆張輿を用ひたれば、〈花營三代記〉その比にゆるされしにや、天文十五年十二月十八日、光源院將軍、〈○足利義輝〉坂本へ赴かせ給ふ時は、板輿を用ひたまふ〈光源院殿御元服記〉といへば、四方輿も板輿も、さして差別はなかりしなるべし、
*&aname(E8BCBFE588B6E5BAA6){制度};
**〔律疏職制〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0922:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0922.pdf]] 凡乘輿服御物、持護修整、不&size(5){レ};如&size(5){レ};法者笞五十、〈○註略〉其車馬之屬不&size(5){二};調習&size(5){一};、駕馭之具不&size(5){二};完牢&size(5){一};、徒一年〈謂御馬有&size(5){レ};驚、車輿及鞍轡之屬有&size(5){二};損壞&size(5){一};者、〉
**〔輿車圖考〕
***〈一〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0922:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0922.pdf]] 往古車輿所見事&br;天子は至尊におはしませば、車には乘御せず、また輿はことに重くせらるゝものにて、天子の外には、皇后と齋王とに限れり、〈○中略〉皇后はもとより然るべき道理なり、〈○中略〉齋王は、ことの外なるやうなれど、御敬神のあまり、服御に准ぜらるゝなるべし、〈○中略〉法會の時、僧の小輿にのれるは別儀なり、〈○中略〉太上天皇すら、御輿を辭し給ひしことも見ゆるをや、〈○中略〉輿はかくの如く重き儀にして、中ごろまでも、臣下などの更にのれる事はなかりしを、末代の事とて、その制造こそあらぬ物なれ、猶其輿々々とて種々の物はいできたるなり、
**〔政事要略〕
***〈二十四/年中行事〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0922:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0922.pdf]] 官曹事類云、右符案云、養老五年九月十一日天皇〈○元正〉御&size(5){二};内安殿&size(5){一};、〈○中略〉以&size(5){二};皇太子〈○聖武〉女、井上王&size(5){一};爲&size(5){二};齋王(○○)&size(5){一};、仍移&size(5){二};於北池邊新造宮&size(5){一};、其儀右大臣從二位長屋王、率&size(5){二};參議以上及侍從幷孫王等&size(5){一};而前從之、〈○中略〉乳母二人領&size(5){二};小女子十餘許人&size(5){一};、繞&size(5){レ};輿從行、中臣正六位上菅生朝臣忍桙、忌部從七位上忌部宿禰君子、輿前從行、舁&size(5){レ};輿人、用&size(5){二};左右大舍人六人&size(5){一};、並著&size(5){二};靑摺布衣&size(5){一};、
**〔類聚國史〕
***〈三十一/帝王〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0922:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0922.pdf]] 弘仁十四年九月癸亥、太上天皇、〈○嵯峨〉幸&size(5){二};嵯峨莊&size(5){一};、先&size(5){レ};是中納言藤原朝臣三守、奏&size(5){下};可&size(5){二};行幸&size(5){一};狀&size(5){上};、皇帝〈○淳和〉卽勅&size(5){二};有司&size(5){一};、令&size(5){レ};設&size(5){二};御輿及仗衞&size(5){一};、太上天皇辭而不(○○○○○○○)&size(5){レ};受(○)、皇帝再三苦請、太上皇帝固辭、遂騎&size(5){二};御
馬&size(5){一};、無&size(5){二};前駈幷兵仗&size(5){一};、
**〔三代實録〕
***〈五/淸和〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0923:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0923.pdf]] 貞觀三年二月十八日壬戌、皇太后(○○○)、〈○文德后藤原明子〉臨&size(5){二};御太政大臣〈○藤原良房〉東京染殿第&size(5){一};、〈○中略〉太后可&size(5){レ};御&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、而今日用&size(5){二};牛車&size(5){一};、
**〔日本紀略〕
***〈十一/一條〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0923:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0923.pdf]] 寬弘二年三月八日丙辰、中宮(○○)行&size(5){二};啓大原野社&size(5){一};、〈○中略〉抑撿&size(5){二};先例&size(5){一};、五條后爲&size(5){レ};賽&size(5){二};宿禱&size(5){一};參詣之間用&size(5){レ};車、今度用&size(5){レ};輿、是則備&size(5){レ};禮也、
**〔中右記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0923:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0923.pdf]] 嘉承二年閏十月九日、晩頭從&size(5){二};殿王&size(5){一};〈○藤原忠實〉有&size(5){レ};召、則參入、民部卿〈俊〉新源中納言〈基〉左大辨〈重〉藤相公〈顕〉同以參會、聊有&size(5){二};議定事&size(5){一};、&br;御卽位日、三ケ日之中可&size(5){レ};被&size(5){レ};用&size(5){二};何日&size(5){一};哉〈○中略〉&br;人々被&size(5){レ};申旨、諒闇〈○堀河〉之中不&size(5){レ};可&size(5){レ};有&size(5){レ};憚、至&size(5){二};母后&size(5){一};者准&size(5){二};一條院母后&size(5){一};、猶早可&size(5){レ};有&size(5){二};立后&size(5){一};也、就&size(5){レ};中御卽位日必可&size(5){下};令&size(5){二};同輿&size(5){一};給&size(5){上};也、前齋院(○○○)同輿之條、前字尤可&size(5){レ};有&size(5){レ};憚下官〈○藤原宗忠〉申旨同之、殊加&size(5){レ};詞申云、我朝帝王皇后齋王之外無(○○○○○○○○○○○)&size(5){二};乘(○)&size(5){レ};輿人(○○)&size(5){一};、仍尤可&size(5){レ};有&size(5){二};立后&size(5){一};也、前齋院尤可&size(5){レ};有&size(5){レ};憚、〈○中略〉件事又以&size(5){二};頭爲房朝臣&size(5){一};被&size(5){レ};問&size(5){二};左府〈○源俊房〉内府〈○源雅實〉江帥&size(5){一};〈○大江匡房〉之處、左府被&size(5){レ};申云、前齋院同輿、何事有哉、御卽位十二月一日者、内府被&size(5){レ};申云、前齋院尤可&size(5){レ};有&size(5){レ};憚、早可&size(5){レ};有&size(5){二};立后&size(5){一};、卽位日可&size(5){レ};在&size(5){二};勅定&size(5){一};、江帥匡房申云、前齋院同輿何事之有哉、御卽位十二月一日者、
**〔常照愚草〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0923:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0923.pdf]] 一ぬりこし御免の事、三職は不&size(5){レ};及&size(5){二};御免&size(5){一};、其外國持幷大名など、乘つけられ候家々、代替の時、御免を申されしなり、其時はすだれを上て乘用也、大名國持にても無&size(5){レ};之衆は、御免申上候ても、すだれをおろしても乘用也、奉公方はいかに分限ありとも、乘用候事は無&size(5){レ};之、所勞などの時、いたごしにすだれをおろし乘る事は法外非制限なり、入道にては不&size(5){レ};及&size(5){二};御免&size(5){一};候由候へども、いかゞ候哉、赤うるしにも、こき赤うるし、くりいうなど、次第有&size(5){レ};之事也、自然忍て乘用の時は、ちりとりにのり候てなどゝ、ひげの伺申事も在&size(5){レ};之、
**〔宗五大草紙〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0924:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0924.pdf]] 騎馬の事&br;一人によりてこし御免候、三職其外御相伴衆、吉良殿、石橋殿など、同前御免のさたなくめし候、御相伴衆の内にも、赤松殿、京極殿、大内殿御免候て被&size(5){レ};乘候、土岐殿、六角殿同前、又細川右馬頭殿、勢州代々御免候、評定衆同前、奉行も式しやうの出仕の時、こしにのられ候、又人のぶんざいにより、めしつれ候者數さだまるよし申候、
**〔蜷川親元記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0924:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0924.pdf]] 文明十七年八月五日癸未、御輿御免、貞親朝臣四十二歲にて御免、依&size(5){二};其例&size(5){一};者歟、
**〔蜷川親俊記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0924:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0924.pdf]] 天文十一年十二月二日壬寅、細川播州御輿御免候事、内々望御申之、此儀付て、大與州御談合御書、親俊調&size(5){レ};之、
**〔武家擥要〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0924:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0924.pdf]] 諸家格供立之事&br;束帶之節轅&br;御三家、〈○尾州、紀州、水戸、〉越前、加州、薩州、仙臺、筑前、藝州、長州、佐賀、備前、因州、阿州、土州、雲州、久保田、久留米、米澤、津山、盛岡、川越、對州、二本松、津、&br;但輿ノ者絹德、長絹、八德、白張、掛素袍有&size(5){二};家格&size(5){一};、
**〔德川禁令考〕
***〈三十八/鹵簿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0924:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0924.pdf]] 年號闕四月&br;御三家方庶流、衣冠束帶之節、轅爲&size(5){二};相用&size(5){一};度儀ニ付、取調申上候書付、&br;一四月二日出羽守殿下ケ&br;三家方庶流、衣冠束帶之節、轅不&size(5){レ};用候儀、元祖之向、下乘不自由之儀ニ〈而〉、是迄用ニ不&size(5){レ};成候得共、同席内、多分轅相用、伊達遠江守、丹羽左京大夫抔も、此度津輕越中守儀も、相用候趣ニ付、向後松平左京大夫、松平中務大輔、松平播磨守、松平大學頭にも、衣冠束帶之節ハ、轅相用させ被&size(5){レ};申度被&size(5){レ};存候、右爲&size(5){二};相用&size(5){一};候〈而〉も不&size(5){レ};苦儀にも可&size(5){レ};有&size(5){レ};之哉、此段被&size(5){レ};及&size(5){二};御内談&size(5){一};候樣被&size(5){二};申聞&size(5){一};候、
一同月十六日、了簡申上、同廿八日御下ケ書取相添、御三家方庶流之面々、衣冠束帶之節、轅相用候儀、〈○中略〉御内談候ニ付、下條伊豆守差出候書面御下ケ被&size(5){レ};成、取調候處、右者文化十三年、御連枝方、御大禮之節、同席並之通、轅被&size(5){二};相用&size(5){一};候〈而〉も、御趣意ニハ背申間敷哉之旨、成瀨隼人正御内意相伺候書面御下ケ被&size(5){レ};成、其節先役掛井上美濃守、彦坂三大夫取調申上候ハ、轅相用候儀、御定被&size(5){二};仰丗&size(5){一};候儀ハ無&size(5){二};御座&size(5){一};候得共、前條之仕來ニ〈而〉、轅相用候面々、別紙之通ニ御座候、尤四品被&size(5){二};仰付&size(5){一};候〈而〉も轅不&size(5){二};相用&size(5){一};、常々駕籠相用候向も有&size(5){レ};之、其外溜詰庶流之面々ハ、相用不&size(5){レ};申、表大名ニ限リ候共難&size(5){レ};申、古來ヨリ相用ひ來候分ハ格別、質素第一之御時節ニ見合候得バ、御連枝方ハ是迄相用不&size(5){レ};申候趣意にも相叶可&size(5){レ};申、前々轅相用不&size(5){レ};申家ニ〈而〉當時より相用申度旨ハ、全行粧を取繕候儀ニ〈而〉不&size(5){レ};宜候間、無用ニ可&size(5){レ};仕旨被&size(5){二};仰達&size(5){一};候方ニ致度申上候所、御連枝方、轅之儀、是迄之通不&size(5){レ};被&size(5){二};相用&size(5){一};可&size(5){レ};然旨被&size(5){二};仰達&size(5){一};候、此度被&size(5){二};申立&size(5){一};候趣ハ、庶流之面々、元祖之向、下乘不自由ニ付、是迄不&size(5){二};相用來&size(5){一};候得共、同席内、幷伊達遠江守、丹羽左京大夫等相用、此度津輕越中守も相用候趣ニ付、向後御連枝方ニ〈而〉も、爲&size(5){二};相用&size(5){一};被&size(5){レ};申度旨ニ候得共、伊達遠江守ハ前々より用來、丹羽左京大夫ハ、四品被&size(5){二};仰付&size(5){一};候ヘバ、是又相用候仕來ニ御座候、津輕越中守儀者、强〈而〉相用候趣ニ付、同人家來呼出相尋候所、隱居右京大夫昇進後、近衞家より轅讓受候得共、先代ハ相用候儀無&size(5){レ};之、當越中守、此度初〈而〉相用候由ニ御座候、勿論同席内多分轅相用候儀ニ付、席並ニ〈而〉、相用候儀不&size(5){レ};苦儀と相心得、始〈而〉之儀ニハ候得共、御屆等ハ不&size(5){レ};致相用候由申聞候、前書申上候通、四品被&size(5){二};仰付&size(5){一};候〈而〉も、不&size(5){二};相用&size(5){一};向も有&size(5){レ};之、同席之内、不&size(5){レ};殘相用候儀にも無&size(5){レ};之、席並と心得、御屆も不&size(5){レ};致、相用候段ハ不束之儀ニ御座候間、家來より別紙之通書付爲&size(5){二};差出&size(5){一};申候、畢竟同席之内、承合等も不&size(5){レ};致候ニ付、右樣不都合之事も出來仕候間、越中守にも、御沙汰御座候樣にも、可&size(5){二};申上哉にも奉&size(5){レ};存候得共、全く心得違ニ〈而〉相用、不束之段恐入候旨申立候上者、以後相用不&size(5){レ};申ハ勿論之儀ニ御座候、右之趣御沙汰御座候ハヾ、越中守不念に
も相成、不&size(5){レ};輕筋と奉&size(5){レ};存候間、以後相用申間敷段ハ、私共より申達置候樣にも仕候〈而〉ハ、如何可&size(5){レ};有&size(5){二};御座&size(5){一};哉と奉&size(5){レ};存候、御連枝方之儀者、表大名共違ひ、御取扱之儀、別段之儀ニハ候得共、是迄不&size(5){二};用來&size(5){一};候儀、當時より相用候事ニ相成候ハヾ、前書申上候通、四品被&size(5){二};仰付&size(5){一};候〈而〉も、轅不&size(5){二};相用&size(5){一};面々〈江〉相響、不&size(5){レ};可&size(5){レ};然儀と奉&size(5){レ};存候、文化度、成瀨隼人正より御内意相伺候節も、轅之儀、是迄之通不&size(5){レ};被&size(5){二};相用&size(5){一};方可&size(5){レ};然旨被&size(5){二};仰達&size(5){一};候儀、旁此度被&size(5){二};申立&size(5){一};候趣ハ、難&size(5){二};相整&size(5){一};段被&size(5){二};仰達&size(5){一};候方可&size(5){レ};然哉奉&size(5){レ};存候、依&size(5){レ};之御下ケ被&size(5){レ};成候御書面返上仕、此段申上候、以上、&br;四月 石谷周防守&br;羽太左京&br;別紙書付&br;松平加賀守 松平越前守 松平薩摩守〈當時豐後守〉&br;松平安藝守 松平出羽守 松平肥前守&br;有馬中務大輔〈當時玄蕃頭〉 松平阿波守 上杉彈正大弼&br;佐竹右京大夫 松平大和守 松平土佐守&br;宗 對馬守 伊達遠江守 松平上總介&br;松平大膳大夫〈當時因幡守〉 松平政千代 松平淡路守&br;松平越後守 松平官兵衞〈當時備前守〉 丹羽加賀守〈當時左京大夫〉&br;松平相摸守&br;右之分、御大禮幷御法事等ニ〈而〉、束帶衣冠著用之節、轅相用候由、&br;但松平淡路守、丹波左京大夫、四品被&size(5){二};仰付&size(5){一};候得バ、轅相用候由、&br;右之通、文化十三子年、井上美濃守、彦坂三大夫より申上候趣、書留御座候、
**〔續泰平年表〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0927:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0927.pdf]] 天保八年九月十五日、松平左京大夫賴學、紀伊殿ゟ被&size(5){二};仰立&size(5){一};候趣も有&size(5){レ};之ニ付、格別之思召を以、御大禮ニ付、束帶衣冠之節は、轅相用候樣被&size(5){レ};爲&size(5){レ};命、〈此例に依而、松平攝津守、松平&size(5){レ};大學頭、松平播磨守も同樣免許有&size(5){レ};之、〉
*&aname(E8BCBFE8A3BDE4BD9C){製作};
**〔延喜式〕
***〈十七/内匠〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0927:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0927.pdf]] 御輿一具、〈長一丈四尺、廣三尺一寸、柱高四尺八寸、斗内長三寸、廣三尺二寸、脚高六寸、〉障子四枚、〈一枚長五尺、高二尺、一枚高四尺三寸、廣三尺五寸、二枚各高三尺二寸、廣九寸、〉蓋一枚、〈長六尺、廣五尺四寸、〉長桁幷梁脚等料五六寸桁二枚、壁代幷平帖束柱等料步板二枚、朸料簀子二枚、柱桁幷葱花等料槻十三枚、簀子敷幷棉梠障子押等料檜榑二材、骨料榅榑二材、蓋椽料簀子木廿六枚、〈笠縫氏供〉蓋下棧料川竹十株、蓋料菅一圍、〈山城國進〉熟銅大廿三斤、水銀小十五兩、銀大一兩二分、滅金小一斤十四兩、釘料鐵三廷、膠小四兩、漆一斗、掃墨三升、油四合、伊豫砥一顆半、靑砥一枚、障子料紫綾四丈、下張料東絁三丈五尺六寸、緣料錦一丈三尺、縫料紫絲二兩、生絲六兩、絞&size(5){レ};漆料帛三尺、石見綿三斤、調布一尺五寸、下&size(5){二};銅湯&size(5){一};料調布六尺、巾料調布六尺、浸&size(5){レ};菅幷拭料商布一段、黏&size(5){レ};緣料薄紙十六張、糯米一升三合、小麥五合、燒土一斗、炭二斛七斗、和炭五十二斛五斗、長功三百卌人、〈木工五十五人、銅百卌七人、鐵七人、漆六十人、畫七人、張五人、縫笠廿人、夫卅九人、〉中功三百九十四人大半、〈工三百五十一人小半、夫卌三人半、〉短功四百五十三人小半、〈工四百一人大半、夫五十人、〉&br;御腰輿一具、〈桁長一丈四尺、廣二尺大寸、脚高五寸、〉桁脚料簀子二枚、平帖束柱料步板一枚、鳥居高欄料檜榑一材、熟銅大一斤十兩、滅金小一兩一分、水銀小二分三銖、鐵一廷漆四升、掃墨一升五合、油二合、帛一尺二寸、石見綿一斤八兩、調布四尺二寸、伊豫砥半顆、靑砥一枚、燒土七升、炭六斗、和炭三斛二升、長功七十八人、〈木工廿四人、銅九人、鐵二人、畫半人、漆卅六人、夫六人半、〉中功九十一人、〈工八十三人小半、夫七人大半、〉短功一百四人、〈工九十五人半、夫八人半、〉&br;野宮裝束&br;輿一具〈長一丈四尺、廣三尺、高五尺四寸、斗内長三尺一寸、〉障子四枚〈一枚長四尺八寸、廣一尺八寸、一枚高四尺一寸、廣三尺三寸五分、二枚各高三尺、廣六寸五分、〉料五六寸桁二枚、壁代束柱鳥居等料步板二枚、平帖料檜榑二材、槻十三枚、〈各長五尺、方二寸、但一枚、廣一尺、〉朸料簀子二枚、障子骨料榅榑二材、熟銅大卌六斤、滅金小一斤十二兩、銀大一兩、水銀小十四兩、鐵三廷、炭二斛一斗、和
炭五十斛五斗、漆九升、掃墨二升、燒土一斗、帛三尺、油三合、淺紫纈帛三丈六尺、東絁三女六尺、錦一丈三尺、紫絲二兩、生絲六兩、石見綿三斤、調布一丈三尺五寸、商布一段、苧小一斤、薄紙十五張、膠小四兩、伊豫砥一顆、糯米一升三合、小麥五合、長功三百廿九人、〈木工卌七人、銅一百卌七人、鐵七人、漆六十人、畫七人、張五人、笠十人、夫卅八人、〉中功三百八十四人、〈工三百卅八人半、夫卅五人半、〉短功四百卌八人、〈工三百九十五人、夫五十三人、〉&br;腰輿一具、〈長一丈二尺、廣二尺九寸、斗内長三尺、脚高五寸、〉障子二枚、〈一枚長五尺、廣二尺、一枚長五尺、廣二尺二寸、〉桁料簀子二枚、壁代梁料步板、一枚、高欄鳥居等料檜榑半材、障子骨料榅榑一材、熟銅大十二斤、滅金小七兩、水銀小三兩二分、鐵一廷、漆四升、掃墨一升、帛一尺二寸、石見綿一斤八兩、調布七尺二寸、油二合、淺紫纈帛二丈六尺、東絁二丈六尺、錦八尺、淺紫絲二分、練絲二分、薄紙八張、阿膠小二分、伊豫砥靑砥、糯米六合、小麥五合、炭一石、和炭十四斛二斗五升、長功一百五十一人半、〈木工廿五人、銅五十九人、鐵二人、漆卅六人、畫三人、張三人、夫十三人半、〉中功百八十人、〈工一百六十三人小半、夫十六人大半、〉短功二百五人大半、〈工一百八十六人大半、夫十九人、〉&br;御輿中子菅蓋一具、〈菅幷骨料材、從&size(5){二};攝津國&size(5){一};、笠縫氏參來作、〉料生絲六兩、苧小十兩、〈已上二種骨結料〉單功十人、食料白米二斗、〈人別二升〉鹽二合、〈人別二勺〉醬滓二升、〈人別二合〉魚二升、〈人別二合〉海藻一斤四兩、〈人別二兩〉酒六升、〈人別六合〉&br;御輿蓋一枚料、油絁一丈六尺二寸、調布一丈六尺二寸、單功三人、〈漆工〉
**〔徵古圖録〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0928:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0928.pdf]] 龜山帝御腰輿〈南禪寺所藏○圖略〉&br;柱長三尺一寸七分 前二尺七寸七分 横三尺九分 棒長一丈一尺六寸 曲籙高一尺二寸八分 疊巾一尺四寸八分 疊巾竪二尺四寸
**〔輿車圖考〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0928:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0928.pdf]] 應永廿九年八幡御幸次第云、當日未明出御、〈御淨衣、御輿、中略、〉御步行御登山、〈爲&size(5){二};用意&size(5){一};撤&size(5){二};御輿蓋&size(5){一};、可&size(5){レ};令&size(5){レ};舁&size(5){二};御前&size(5){一};、〉&br;永正年間行事官行賢注進&br;注進腰輿御修理之事&br;御蓋 代一貫文 四方手崎金物釣柄、朽損之間、可&size(5){二};鐵伏&size(5){一};歟、
葱花 代三百文 金薄以&size(5){レ};漆置&size(5){レ};之&br;雨皮 代三貫文 生平絹兩面水色、長八尺、弘六幅、&br;繧〓疊 代八百文 錦四方二重緣&br;東京錦御茵 代二貫五百文&br;加良美緋組 代一貫文&br;油單並張筵 代八百文&br;木丸總蘂〈四方ニアリ〉 代八百文&br;金物所々 代三貫文 檻幷地盤折金物等&br;柱四本 代五貫文 木口金物アリ失ハズ、黑漆、兩儀ニ被&size(5){レ};用&size(5){レ};之、&br;呉床 代一貫交 檻木柱八本、鐵折金物アリ、差綱等、&br;物塗 代三貫八百文 折中分&br;表裏筵 代三百文&br;已上十八貫八百文&br;覆張、可&size(5){レ};被&size(5){レ};用&size(5){二};古物&size(5){一};之間、不&size(5){二};注申&size(5){一};、&br;右爲&size(5){二};折中&size(5){一};注進如&size(5){レ};件&br;永正十二年六月 日 〈行事官左史生〉宗岡行賢〈上〉
**〔娶入記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0929:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0929.pdf]] 一御こしのかなものゝしだい&br;十二所 九所 七所 五所なり&br;しげがなものは、十二所のかな物のあひだへ、いろ〳〵の花鳥などをかざり申なり、これはたゞの人、は、しむしやくあるべし、
**〔輿車圖考附圖〕
***〈乙〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0930:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0930.pdf]] 妙心寺所傳輿圖〈傳云 後奈良帝所賜大休國師〉&br;圓徑七寸三分&br;髙二寸&br;二尺&br;七分&br;一尺三寸&br;七分角&br;箱前ノ柱ヨリ後柱マデ四尺六寸&br;五寸二分&br;一寸一分&br;栗形マデ二尺&br;九寸五分&br;内法&br;三寸五分&br;髙三尺二寸四分&br;一尺四寸&br;底マデ一尺七分&br;八稜&br;圓徑&br;三寸&br;二分&br;二寸五分&br;二寸&br;五寸二分&br;四寸八分&br;厚五分&br;三尺二分&br;五寸二分&br;二寸五分&br;二寸八分&br;一尺四寸&br;是ヨリ轅ノハシマデ&br;三尺六寸五分&br;厚二寸一分
四尺九寸七分&br;五寸四分&br;軒口ニテ四尺七寸七分&br;物見竪一尺三寸八分&br;横一尺三寸九强&br;一尺五寸&br;𣥃間九寸二分&br;足ノ間二尺二寸七分
**〔大江俊矩記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0932:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0932.pdf]] 文化六年十月十一日戊戌、網代輿壹挺、〈新調也、未鐵物等不&size(5){二};悉具&size(5){一};、棒も塗損有&size(5){レ};之故、可&size(5){二};塗直&size(5){一};由也、〉昨日淸介肝煎に而、新町下立賣上ル町甲斐屋ゟ取寄令&size(5){二};一覽&size(5){一};、今朝又取返しに來、返遣了、此輿、安井門跡ゟ誂に而、今度新タニ打立候處、網代組立間違出來、模樣注文に違候故不&size(5){二};相納&size(5){一};、又更に仕直し申候由、夫故かぶり物に相成、甚輿屋難儀致し居候ものゝ由、勿論安井へは、眞鍮金物毛彫等も有&size(5){レ};之、絞も金きせに而、金物に餘程入用多は候得共、總仕上ゲ代金貳拾五兩にて請取候代〈ロ〉物之由、され共右之通替り仕直し、卽當時細工最中に而、入用も多事故、輿屋之損に致し、直段容易に成共、何分早く賣拂申度由、仍代金九兩に致し可&size(5){二};差越&size(5){一};旨、尤桐油乘ござ共之直段也、令&size(5){二};一覽&size(5){一};處、此方所持之網代とは餘程大形に而、成程細工も能、隨分念入有&size(5){レ};之樣子、全體甚堅固に相見、位宜敷網代也、尤金物は未ダ打立無&size(5){レ};之、此方へ買上ゲ候はゞ、鐵ノ色付金物悉打立、〈紋金物は別也、但好可&size(5){レ};打由、是は直段外也、〉棒も塗損ジ有&size(5){レ};之故塗置し、何歟宜敷致し可&size(5){二};差越&size(5){一};旨也、黃網代に而、棒取置也、棒ノ長サ本尺に而、大方貳間半程有&size(5){レ};之也、何分新調故、甚見事に相見、三十年は受合之由申居云々、寬政元年、先考御調被&size(5){二};成、置&size(5){一};、當時所持之網代、其節代金六兩計之樣に相覺、尤古物也、予之乘用には、甚少サク迷惑故、兼而淸介へ申置、利口成拂物出候はば、買替度旨賴置故、卽今朝右輿屋へ所持之網代輿見せ候處、當時餘程損ジ有&size(5){レ};之故、直しに壹兩か、壹兩壹步計は可&size(5){レ};掛、左樣致セバ、素人方へ取遣候へば、金三兩計之直打は隨分有&size(5){レ};之由、只今此儘に而私方へ申受候へば、金三步計之直段に而有&size(5){レ};之由申故、餘り下直成事故、左樣之事に而は下〈タ〉追遣候事難&size(5){レ};成、相談不&size(5){二};相成&size(5){一};旨、一旦斷申切、差返し候得共、淸介段々相勸メ、輿屋も何卒相談致し呉樣之願有&size(5){レ};之趣に而、度々淸介往來致し候に付、左候はゞ金子五兩は可&size(5){二};差出&size(5){一};、其餘之處は、所持之網代輿壹挺に而可&size(5){二};相償&size(5){一};、其代り當時金五兩之内、三兩相渡置申さば、右網代輿ノ足留メニ〓り置候樣成ものに而、三兩相渡可&size(5){二};遣置&size(5){一};、尤網代も輿屋に預り置、より〳〵に鐵物も打立、棒之塗直しも可&size(5){レ};致、扨此方所持之網代、賣口ヲ隨分聞立、此方に而も聞立可&size(5){レ};申間、何分下負之網代賣レ次第、殘金貳兩可&size(5){二};
相渡&size(5){一};間、其節新調ノ網代持參可&size(5){レ};致、夫迄之所は、金子三兩相渡置計に而、代〈ロ〉物は其方に可&size(5){二};差置旨、爲爲&size(5){レ};致&size(5){二};應樹&size(5){一};候處、先其通りに相談成行候由、乍&size(5){レ};去若外に望人出來、直段能賣レ候はゞ、其方へ差遣度、其節は是に不&size(5){レ};劣網代一挺、更に仕立可&size(5){二};差上&size(5){一};とも申居由、將又一向只今金子六兩貳步と所持之網代とを遣候はゞ、打切ニシテ、右新調網代差上ゲ度とも申居由、先此方ノ所存は前文之趣故、其通爲&size(5){二};引合&size(5){一};、近日金子三兩相渡可&size(5){レ};遣約束也、淸介請合に而、隨分慥成もの、彼町之町主に而、しかも組ノ内之ものゝ由、仍三兩は、印形付之受取書に而相渡遣、證文には不&size(5){レ};及筈に、淸介懸合置候由也、
**〔雍州府志〕
***〈七/土産〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0933:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0933.pdf]] 輿 京師新町作&size(5){二};竹輿&size(5){一};、倭俗專謂&size(5){二};乘物&size(5){一};、幷板輿手輿等、亦造&size(5){レ};之、C 種類
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0933:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0933.pdf]] 一輿に四品あり(○○○○○○)、一に板ごし(○○○)、二に網代ごし(○○○○)、三にはりごし(○○○○)、四にぬりごし(○○○○)是也、板ごしは一段規式を正す時用&size(5){レ};之、其次はれなる時は網代ごし也、其次には張ごし也、ぬりごしは略儀也、常に用&size(5){レ};之也、板ごしの時は、御供白直垂、〈淨衣の事也〉又は單直垂に大帷を重て著す、網代ごし、はりごしなどの時は、御供うら打を著す、ぬりごしの時は、御供常のすあふ也云々、
*&aname(E8BCBFE9B3B3E8BCA6){鳳輦};
**〔海人藻芥〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0933:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0933.pdf]] 輿之事&br;鳳輦(○○)〈帝王乘物〉
**〔撮壞集〕
***〈中/奧〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0933:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0933.pdf]] 鸞輿(ランヨ/○○)
**〔三條家裝束抄〕
***〈坤〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0933:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0933.pdf]] 車&br;天子御輿&br;鳳輦&br;朝覲遷幸等ノ晴ノ時乘御、凡行幸ノ時ハ、大略鳳輦ナヅ、其體金鳳、御輿ノ上ニ立ナリ、諸社ノ行幸ニモ葱花ヲ用ヒラルレドモ、春日日吉ノ行幸ニハ鳳輦ナリ、
**〔故實拾要〕
***〈六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0933:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0933.pdf]] 鳳輦
是天子ノ被&size(5){レ};召輿也、其形チ飾リ等、如&size(5){二};神輿&size(5){一};也、但擧行ヲ謂&size(5){レ};輿、輓行ヲ謂&size(5){レ};輦ト云々、凡天子ハ鳳輦也、御〈○御下恐脱&size(5){二};車字&size(5){一};〉ヲ用ル事ナシ、后宮幷宮方ナドハ、御車ヲ用ル也、
**〔光臺一覽〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0934:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0934.pdf]] 御位の内は、稱へ言も外に變りて、品々有て、大略の分、左に書つけぬ、〈○中略〉&br;鳳輦〈則神輿同前、但六方正面、〉
**〔西宮記〕
***〈臨時十〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0934:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0934.pdf]] 節會口事&br;行幸時事、〈○註略〉朝賀及拜賀、〈謂元正聞、幸&size(5){二};上皇母后宮&size(5){一};、〉五月五日、九月九日、御&size(5){二};鸞輿&size(5){一};、自餘御&size(5){二};葱花輿&size(5){一};、御輿初安&size(5){二};日華門外&size(5){一};、〈施&size(5){レ};筵立&size(5){二};胡床&size(5){一};、其上居&size(5){二};御輿&size(5){一};也、〉
**〔北山抄〕
***〈五〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0934:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0934.pdf]] 大嘗會事&br;卯日、〈○中略〉戌刻、鸞輿出&size(5){レ};自&size(5){二};建禮門&size(5){一};、入&size(5){レ};自&size(5){二};昭訓門&size(5){一};、於&size(5){二};東廊壇上&size(5){一};改駕&size(5){二};腰輿&size(5){一};、
**〔小野宮年中行事〕
***〈正月〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0934:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0934.pdf]] 三日行幸事&br;醍醐御日記曰、延喜三年正月三日、此日奉&size(5){レ};謁&size(5){二};仁和寺&size(5){一};、例三日供&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、而用&size(5){二};葱花輦&size(5){一};失&size(5){レ};例也、&br;長保元年三月十六日、幸&size(5){二};一條院&size(5){一};、供&size(5){二};葱華輦&size(5){一};、上達部曰、可&size(5){レ};供&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、而後日問&size(5){二};主殿寮&size(5){一};、元三日内供&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、其外供&size(5){二};葱華輿&size(5){一};、五月五日節會日、供&size(5){二};鳳輿&size(5){一};、六日供&size(5){二};葱花輿&size(5){一};、節會及元三行幸、供&size(5){二};鳳輿&size(5){一};、自餘不&size(5){レ};供、尚供&size(5){二};葱花&size(5){一};、案&size(5){二};醍醐御日記&size(5){一};、如&size(5){二};所司申&size(5){一};、將&size(5){二};後追記&size(5){一};、
**〔續日本後紀〕
***〈二十/仁明〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0934:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0934.pdf]] 嘉祥三年正月癸未、天皇朝&size(5){二};覲太皇太后於冷然院&size(5){一};、親王以下、飮宴酣樂、賜&size(5){レ};祿有&size(5){レ};差、須臾天皇降&size(5){レ};殿、於&size(5){二};南階下&size(5){一};端&size(5){レ};笏而跪、召&size(5){二};左大臣源常朝臣、右大臣藤原良房朝臣&size(5){一};勅曰、被&size(5){二};太后命&size(5){一};偁、吾處&size(5){二};深宮之中&size(5){一};、未&size(5){三};嘗見&size(5){二};我帝御&size(5){レ};輦之儀&size(5){一};、今日事訖、階下登&size(5){レ};輿、使&size(5){レ};得&size(5){二};相見&size(5){一};者、朕再三固辭、遂未&size(5){レ};得&size(5){レ};命、於&size(5){二};卿等意如何、大臣等奏云、禮敬而已、如&size(5){レ};命而可、天皇卽登&size(5){レ};殿、至&size(5){二};御簾前&size(5){一};北面跪、于&size(5){レ};時寄&size(5){二};鳳輦於殿階&size(5){一};、天皇下&size(5){レ};殿御&size(5){レ};輦而出、左右見者攬&size(5){レ};涙、僉曰、天子之尊、北面跪&size(5){レ};地、孝敬之道、自&size(5){二};天子&size(5){一};達&size(5){二};庶人&size(5){一};、誠哉、
**〔三代實録〕
***〈十二/淸和〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0934:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0934.pdf]] 貞觀八年閏三月丙午朔、鸞輿幸&size(5){二};太政大臣〈○藤原良房〉東京染殿第&size(5){一};、觀&size(5){二};櫻花&size(5){一};、
**〔大鏡〕
***〈八〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0935:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0935.pdf]] 野〈○大原野〉の行幸〈○醍醐〉せさせ給ひしに、〈○中略〉しらぜうといひし御鷹の、鳥をとりながら御輿の鳳(○○○○)のうへにとびまゐりて居て候ひし、
**〔古事談〕
***〈一/王道后宮〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0935:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0935.pdf]] 陽成院、御邪氣大事御坐之時、依&size(5){レ};不&size(5){レ};坐&size(5){二};儲君&size(5){一};、昭宣公、〈○藤原基經〉親王達ノ本へ行廻リツツ見&size(5){二};事體&size(5){一};給ニ、〈○中略〉小松帝〈○光孝〉御許ニマイラセ給タリケレバ、ヤブレタル御簾ノ内ニ、緣破タル疊ニ御座シテ、本鳥二俣ニ取テ、無&size(5){二};傾動氣&size(5){一};御座シケレバ、此親王コソ帝位ニハ卽給ハメトテ、御輿ヲ寄セタリケレバ、鳳輦〈○鳳輦、神皇正統記作&size(5){二};鸞輿&size(5){一};、〉ニコソノラメトテ、葱花ニハ不&size(5){二};乘給&size(5){一};ケリ、
**〔扶桑略記〕
***〈三十/白河〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0935:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0935.pdf]] 承保二年正月十三日丙午、中宮自&size(5){二};定綱朝臣洞院宅&size(5){一};、遷&size(5){二};御東三條第&size(5){一};、用&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、
**〔中右記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0935:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0935.pdf]] 嘉承二年十二月一日壬午、今上〈○堀河〉御卽位也、〈○中略〉寄&size(5){二};御輿於南階上&size(5){一};、〈鳳輦、左右帷垂&size(5){レ};之、依&size(5){二};皇后同輿&size(5){一};也、但前方少許上&size(5){レ};之、爲&size(5){レ};御&size(5){二};覽物&size(5){一};也、〉&br;永久二年八月三日、今夕依&size(5){レ};欲&size(5){レ};有&size(5){二};行幸&size(5){一};、令&size(5){レ};裝&size(5){二};束御輿&size(5){一};之處、已鳳輦也、竊招&size(5){二};大夫史盛仲&size(5){一};云、如&size(5){レ};此時、多用&size(5){二};葱花&size(5){一};、而鳳輦也、如何、大夫史答曰、尤可&size(5){レ};然、仍尋&size(5){二};葱花御輿&size(5){一};之處、今月下旬、依&size(5){レ};可&size(5){レ};有&size(5){二};賀茂八幡行幸&size(5){一};爲&size(5){二};修理&size(5){一};、於&size(5){二};行事所&size(5){一};成&size(5){二};彩色&size(5){一};、仍令&size(5){レ};裝&size(5){二};束鳳輦&size(5){一};也、但只取&size(5){二};遣葱花許&size(5){一};、暫取&size(5){二};置鳳形&size(5){一};、假居&size(5){二};葱花&size(5){一};之間、行幸今日延引、來八日可&size(5){レ};有&size(5){レ};之由被&size(5){二};仰下&size(5){一};也、
**〔殿曆〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0935:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0935.pdf]] 永久五年十月四日戊午、及&size(5){二};秉燭&size(5){一};參内、卽有&size(5){二};行幸&size(5){一};、其儀如&size(5){レ};常、御輿を留&size(5){二};白河泉殿&size(5){一};、〈○中略〉去九月朔日、大風の爲に於〈○於恐誤字〉主殿寮顚倒之間、鳳輦破損、雖&size(5){二};鳳形無&size(5){一レ};損、件輦裝束調&size(5){レ};之、大略如&size(5){二};新造&size(5){一};、合夜件御輦供&size(5){レ};之、
**〔海〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0935:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0935.pdf]] 安元三年〈○治承元年〉四月十七日丙戌、一昨日、還&size(5){二};御閑院&size(5){一};之間、葱花鳳輦有&size(5){二};議定&size(5){一};云々、遂被&br;近代多神事之時、被&size(5){レ};用&size(5){二};葱花&size(5){一};之故也、
**〔百練抄〕
***〈十三/後堀河〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0935:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0935.pdf]] 寬喜元年八月廿五日、御方違行幸也、還御之間、於&size(5){二};錦小路大宮邊&size(5){一};、御 鳳落&size(5){レ};地、後日有&size(5){二};沙汰&size(5){一};、裝束司進&size(5){二};怠狀&size(5){一};云々、
**〔太平記〕
***〈十七〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 自&size(5){二};山門&size(5){一};還幸事&br;鳳輦〈○後醍醐〉ヲ大床ニ差寄テ、新典侍内侍所ノ櫃ヲ取出シ奉レバ、頭辨範國劒璽ノ役ニ隨テ、御簾ノ前ニ跪ク、貞滿〈○堀口〉左右ニ少シ揖シテ、御前ニ參、鳳輦ノ轅ニ取付、涙ヲ流シテ被&size(5){レ};申ケルハ、〈○下略〉
**〔皇年代略記〕
***〈後小松〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 明德三年閏七月三日、南方主〈○後龜山〉令&size(5){二};和睦&size(5){一};、遷&size(5){二};御于大覺寺&size(5){一};、〈令&size(5){レ};駕&size(5){二};鳳輦&size(5){一};御〉三種神器、同渡御、
**〔聚樂第行幸記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 抑そのかみの行幸、いくたびといふことをしらず、此度〈○天正十六年四月〉は北山殿〈○足利義滿〉應永十五年、室町殿〈○足利義敎〉永享九年の行幸の例とぞきこえける、鳳輦牛車、その外の諸役以下、事も久しくすたれたる事なれば、おぼつかなしといへども、民部卿法印玄以奉行として、諸家のふるき記録故實など尋さぐり、相勤らる、
**〔義演准后日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 慶長十五年七月廿九日、瑠玖國王、伏見ヨリ御通、鳳輦ニ被&size(5){レ};乘、
**〔東武實録〕
***〈十六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 寬永三年九月六日行幸〈○中略〉&br;鳳輦〈○註略〉&br;四府駕輿丁兄部四人、右近府沙汰人、一人下座〈四十五人〉猪熊座、〈三十六人〉以上白張ヲ著シ、鳳輦ヲ舁ク、
**〔實麗卿記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 文久三年三月十一日丁巳、今日賀茂下上社行幸〈○孝明〉也、〈○中略〉未刻許、上御社行幸有&size(5){レ};催、〓&size(5){二};腰輿&size(5){一};乘御、於&size(5){二};樓門外&size(5){一};召&size(5){二};鳳輦&size(5){一};時、劒璽進退、准&size(5){二};始御輿出御&size(5){一};、
*&aname(E8BCBFE891B1E88AB1E8BCA6){葱花輦};
**〔撮壤集〕
***〈中/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 葱花(ソウクワ)
**〔倭訓栞〕
***〈中編五/幾〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] きぼうし〈○中略〉 葱の花をいふは、葱帽子の義也、神事の行幸には、葱花の御輿を用うる、漢語抄に、葱薹、橋兩端所&size(5){レ};竪之柱、其頭似&size(5){二};葱花&size(5){一};故云、と見ゆ、
**〔三條家裝束抄〕
***〈坤〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0936:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0936.pdf]] 車&br;葱花
神事ノ時是ヲ用ラル、卽位由奉幣ノ行幸、必葱花ヲ用ヒラル、大内裏ノ時、建 門ニ行幸アリテ行ル、〈○中略〉又神事ニアラズ、尋常ノ行幸ニモ粗例アリ、春日日吉ノ外、諸社ノ行幸ハ、勿論葱花也、其體葱花ノ形ヲ金ニテ打ヲ、御輿ノ上ニ居ルナリ、
**〔代始和抄〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 御卽位事&br;由の奉幣といふは、御卽位あるべき由を、伊勢大神宮に申されんがため、神祇官に行幸ありて、奉幣使をたてらるゝ事也、〈○中略〉行幸の儀式は常のごとし、但御輿は葱花を用らる、葱花とは、きの花の形を金にて打て、御輿のうへにすゑらる、これは御神事の時の行幸に召るゝ御輿なり、
**〔西宮記〕
***〈臨時五〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 行幸&br;神事時供奉人不&size(5){レ};著&size(5){レ};靴、不&size(5){レ};稱&size(5){二};警蹕&size(5){一};、無&size(5){二};鈴奏&size(5){一};、御&size(5){二};華輦(○○)&size(5){一};、御卽位朝拜御&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、大嘗會時同&size(5){レ};之、
**〔北山抄〕
***〈八/大將要抄〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 駒牽&br;早旦乘輿、〈花輦(○○)〉出&size(5){二};宜秋門&size(5){一};、
**〔小右記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 長和五年六月二日甲戌、今日遷&size(5){二};幸一條院&size(5){一};、〈○中略〉鳳輿入&size(5){レ};自&size(5){二};南門&size(5){一};、候&size(5){二};束橋頭&size(5){一};、〈行事中納言俊賢、仰&size(5){下};可&size(5){レ};候&size(5){二};葱花輦&size(5){一};之由&size(5){上};、卽葱花輿候、然而攝政(藤原道長)有&size(5){レ};命、用&size(5){二};鳳輿&size(5){一};云々、〉
**〔長秋記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 大治四年四月廿五日癸酉、賀茂祭也、〈○中略〉齋王已出給了、〈○中略〉御輿〈葱花、駕丁黃色、蓋障子鈍色、帷紫目結、〉
**〔伏見院御記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 弘安十一年〈○正應元年〉二月八日癸亥、今夕行&size(5){二};啓常磐井殿&size(5){一};、〈○後深草〉也〈○中略〉公卿等次第進列立、〈階北東上南面〉卽進&size(5){二};御輿&size(5){一};〈葱華、兼儲&size(5){二};御車寄&size(5){一};、〉廿七日壬午、今日伊勢幣、神祇官行幸也、〈○中略〉先&size(5){レ};之奏&size(5){二};宣命草幷淸書&size(5){一};、上卿權大納言藤原朝臣〈實〉行幸儀如&size(5){レ};常、〈無&size(5){二};闈司鎰奏&size(5){一};、不&size(5){レ};仰&size(5){二};御綱&size(5){一};、葱 、無&size(5){二};警蹕&size(5){一};、〉
*&aname(E8BCBFE791A4E8BCBF){瑤輿};
**〔故實拾要〕
***〈六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 瑤輿&br;是親玉家ノ乘輿也、當時モ晴ノ時、此輿ヲ被&size(5){レ};用事也、
**〔源平盛衰記〕
***〈三十三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0937:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0937.pdf]] 平家大宰府落幷平氏宇佐宮歌附淸經入&size(5){レ};海事
去程ニ、主上〈○安德〉ハ、駕輿丁ナケレバ、玉ノ御輿(○○○○)ヲモ不&size(5){レ};奉、〈○下略〉
**〔太平記〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0938:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0938.pdf]] 師賢登山事附唐崎濱合戰事&br;師賢、法勝寺前ヨリ袞龍ノ御衣ヲ著シ、瑤輿(タマノコシ)ニ乘カヘテ、山門ノ西塔へ登リ給フ、
**〔太平記〕
***〈十一〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0938:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0938.pdf]] 正成參&size(5){二};兵庫&size(5){一};事附還幸事&br;兵庫ニ一日御逗留〈○後醍醐〉有テ、六月〈○元弘三年〉二日瑤輿ヲ ラサルヽ處ニ、〈○下略〉
**〔萬松院殿穴太記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0938:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0938.pdf]] 玉の輿は、鹿苑院にて、大工塗師唐紙師に至るまで參りつどひて、こよなう造出して廿一日〈○天文十八年五月〉の朝天に、慈照寺に渡さる、
**〔應仁記〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0938:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0938.pdf]] 室町亭行幸之事&br;花ノ御所ニ、十二人ノ人々諍亂、故ニ天手〈○後土御門〉仙院〈○後花園〉ノ玉輦ヲ、總門ノ外ニ留奉レバ、〈○下略〉
*&aname(E8BCBFE8BCA6E8BCBF){輦輿};
**〔三代實録〕
***〈三十九/陽成〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0938:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0938.pdf]] 元慶五年正月廿八日丁丑、遣&size(5){二};散位従四位下恒基王、左少辨正五位下兼行大學頭巨勢朝臣文雄等&size(5){一};、齎&size(5){二};輦輿(○○)腰輿資具等&size(5){一};、向&size(5){二};伊勢大神宮&size(5){一};、迎&size(5){二};前齋内親王&size(5){一};、令&size(5){下};山城、大和、伊勢三國、充&size(5){二};夫八十人&size(5){一};、擔&size(5){二};輦輿等物&size(5){一};遞&size(5){中};送前所&size(5){上};、
**〔朝野群載〕
***〈四/朝儀〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0938:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0938.pdf]] 伊勢齋王歸京國々所課〈○中略〉&br;伊賀國〈○中略〉 可&size(5){レ};造&size(5){二};儲輿二基&size(5){一};〈白木輦輿、腰輿、○中略〉&br;嘉承二年十一月廿八日&br;左辨官下 伊勢國&br;應&size(5){三};早速造&size(5){二};儲伊勢齋王歸京輿&size(5){一};事&br;輦輿壹基&br;腰輿壹基&br;右權中納言源朝臣基綱宣、奉&size(5){レ};勅、齋王月日退&size(5){レ};宮歸&size(5){レ};京、宜&size(5){下};仰&size(5){二};彼國&size(5){一};以&size(5){二};白木&size(5){一};令&size(5){上レ};造&size(5){二};儲件輿等&size(5){一};、其裝束資具、同
以調備者、國宣&size(5){二};承知依&size(5){レ};宣行&size(5){一};之、期日在&size(5){レ};近、不&size(5){レ};得&size(5){二};緩怠&size(5){一};、&br;嘉承二年十二月四日 右大史紀朝臣&br;中辨藤原朝臣
*&aname(E8BCBFE885B0E8BCBF){腰輿};
**〔倭名類聚抄〕
***〈十一/車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 腰輿 唐令云、行障六具、分&size(5){二};左右&size(5){一};夾&size(5){レ};車、其次腰輿〈和名太古之(○○○)〉
**〔箋注倭名類聚抄〕
***〈三/車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 所&size(5){レ};引唐令、蓋鹵簿令文、按、通典載&size(5){二};開元禮皇太、后皇后鹵簿&size(5){一};云、次行障六具、分&size(5){二};左右&size(5){一};宮人執、次坐障三具、分&size(5){二};左右&size(5){一};宮人執、次内寺伯二人、領寺人六人、騎分&size(5){二};左右&size(5){一};、夾&size(5){二};重翟車&size(5){一};、次腰輿一、執者八人、是其事、此所&size(5){レ};引恐有&size(5){二};脱字&size(5){一};、〈○中略〉按、胡三省注&size(5){二};通鑑梁紀&size(5){一};云、腰輿令&size(5){二};人擧&size(5){一レ};之、其高至&size(5){レ};腰、海録碎事引&size(5){二};決疑要録&size(5){一};云、腰輿以&size(5){レ};手挽&size(5){レ};之、別&size(5){二};於肩輿&size(5){一};、是所&size(5){三};以訓&size(5){二};太古之&size(5){一};也、
**〔類聚名義抄〕
***〈四/〓〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 腰輿〈タコシ〉
**〔令集解〕
***〈五/職員〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 漢語抄云、腰輿、多許之、
**〔伊呂波字類抄〕
***〈太/雜物〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 腰輿〈タコシ〉 肩舁 手輿〈已上同〉
**〔易林本節用集〕
***〈與/器財〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 腰(ヨウ)輿〈天子御狩時乘物〉
**〔三條家裝束抄〕
***〈坤〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 車&br;腰輿&br;大嘗會御禊行幸、太政官ヨリ河原ノ頓宮マデハ鳳輦ニテ、御膳ノ幄ヨリ腰輿ニ乘御ス、此外宮中ノ間ニテ、御方違ノ行幸、或ハ火事地震ナドノ儀ノ行幸ニ、乘御アリトミへ侍ルナリ、
**〔光臺一覽〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 腰輿〈常の乘物〉
**〔儀式〕
***〈一〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0939:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0939.pdf]] 賀茂祭儀&br;時刻齋王駕&size(5){レ};輿而出、其前駈次第也、〈○中略〉齋王輿在&size(5){二};中路&size(5){一};、〈○中略〉中路少後腰輿次&size(5){レ};之、駕輿丁四人擔&size(5){レ};之、〈服色同&size(5){レ};上○紺布衣白布帶〉火長左右各十人、〈前頭與&size(5){二};腰輿丁在&size(5){レ};後者&size(5){一};、相當行列、相去一許丈、〉其内齋院次官判官、夾&size(5){二};腰輿&size(5){一};各一人、〈○中略〉齋王先
詣&size(5){二};下社&size(5){一};、暫留&size(5){二};社頭幄&size(5){一};、脱&size(5){二};御衣裳&size(5){一};、更著&size(5){二};淸服&size(5){一};、卽駕&size(5){二};腰輿&size(5){一};入&size(5){レ};社、
**〔江家次第〕
***〈十五〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 大嘗會&br;卯日、〈○中略〉戌刻御&size(5){二};鸞輿&size(5){一};、〈○中略〉出&size(5){レ};自&size(5){二};建禮門&size(5){一};、入&size(5){レ};自&size(5){二};昭訓門&size(5){一};、於&size(5){二};東廊壇上&size(5){一};改駕&size(5){二};腰輿&size(5){一};、〈○中略〉承平、〈○朱雀〉入&size(5){レ};自&size(5){二};宣政門&size(5){一};、不&size(5){レ};御&size(5){二};腰輿&size(5){一};、依&size(5){二};皇后〈○皇太后藤原穩子〉同輿&size(5){一};也、
**〔禁秘御抄〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 一内裏燒亡&br;主上、御直衣生御袴也、乘&size(5){二};御腰輿&size(5){一};、奉&size(5){レ};舁無&size(5){二};定樣&size(5){一};、人々下人雜人隨&size(5){二};參曾&size(5){一};、相撲節前日、有&size(5){二};内裏燒亡&size(5){一};、相撲人舁&size(5){レ};之、尤有&size(5){レ};便歟、凡樣在&size(5){二};時儀&size(5){一};也、
**〔公卿補任〕
***〈宇多〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 仁和五年〈○寬平元年〉&br;關白太政大臣 從一位藤基經〈五十四〉 〈十一月十九日、聽&size(5){二};腰輿&size(5){一};、〉&br;寬平二年&br;左大臣 從一位源融〈六十九〉 〈七月廿二日、聽&size(5){二};腰輿&size(5){一};、〉
**〔日本紀略〕
***〈宇多〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 寬平二年七月廿一日、聽&size(5){三};太政大臣〈○藤原基經〉乘&size(5){二};腰輿&size(5){一};、
**〔古今著聞集〕
***〈三/政道忠臣〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 寬治八年十月廿四日、亥時計に、丙裏燒亡有けり、〈○中略〉事急になりて、腰輿すでに南殿によせられたるほどに、〈○下略〉
**〔百練抄〕
***〈八/高倉〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 治承元年四月十四日、主上駕&size(5){二};腰輿&size(5){一};、行&size(5){二};幸院御所&size(5){一};、武士供&size(5){二};奉前後&size(5){一};、
**〔增鏡〕
***〈十/老の波〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 六年〈○弘安〉正月六日、日吉社の訴訟、勅裁なしとて、御輿はみやこへいらせ給、〈○中略〉御門〈○宇〉 はいそぎ對屋にいでさせ給て、腰輿にて近衞殿へ行幸なる、
**〔實躬卿記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 永仁三年閏二月廿日、今夕爲&size(5){二};御方違&size(5){一};行&size(5){二};幸持明院&size(5){一};、〈○中略〉後聞及&size(5){二};深更&size(5){一};、乘&size(5){二};御腰輿&size(5){一};、臨&size(5){二};幸御堂方&size(5){一};、此間雨下之間、立&size(5){レ};蓋供&size(5){二};御雨皮&size(5){一};、
**〔太平記〕
***〈十七〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0940:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0940.pdf]] 義貞北國落事
明レバ十月〈○延元元年〉十日ノ巳刻ニ、主上〈○後醍醐〉ハ、腰輿ニメサレテ、今路ヲ西へ還幸ナレバ、春宮〈○尊良〉ハ龍蹄ニメサレテ、戸津ヲ北へ行啓ナル、
**〔小島の口ずさみ〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 同〈○文和二年八月〉廿五日、をじまの頓宮より、たるゐに行幸あり、〈○後光嚴〉そのありさま非常の儀にて、腰輿にめさる、朝衣の人はなくて、えびすごろもとかやの姿、めづらしき事也、
**〔後水尾院當時年中行事〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 一御所々々の御祝どものしだい、御誕生日より百廿日滿るとき、〈當日延引の例あり〉宮參りあり、上の御靈〈但し産やの在所にようべき事か〉に參らる、先典侍一人、里亭にむかふ、これ乘ぞへの局也、里亭ゟ直に參向也、腰輿〈下すだれをかけず〉を用ふ、
*&aname(E8BCBFE6898BE8BCBF){手輿};
**〔撮壤集〕
***〈中/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 手輿(タコシ)&br;〈○ ズルニ、腰輿、手輿、共ニタゴシト訓ズレバ、恐ラクハ同物ナルベシ、〉
**〔運步色葉集〕
***〈多〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 手輿(タコシ)
**〔饅頭屋本節用集〕
***〈太/財寶〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 手輿(タゴシ)
**〔蛙抄〕
***〈車輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 四方輿間事〈○中略〉&br;今案、〈○中略〉號&size(5){二};手輿&size(5){一};ハ、四方輿ノ蓋、幷柱ヲ撤シテ乘ズル、力者等儀同前、〈○四方輿〉
**〔皇大神宮儀式帳〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 神嘗祭供奉行事&br;以向日〈○九月十七日〉午時&size(5){一};、齋内親王參入、坐&size(5){二};川原御殿〈爾〉&size(5){一};、御輿留〈氐〉、手輿坐〈氐〉、致&size(5){二};第四重東殿&size(5){一};就&size(5){二};御座&size(5){一};、
**〔榮花物語〕
***〈二十九/玉の飾〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 月ごろ、百體の釋迦、つくりたてまつらせ給へる、いそぎ給へりとて、この廿一日〈○萬壽四年六月〉にぞわたしたてまつらせ給、〈○中略〉九十九體は、たごし(○○○)といふものにのせたてまつりて、あをく裏やうしたるきぬばかまきて、四人づゝもてたてまつりたり、
**〔中右記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0941:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0941.pdf]] 天永二年二月廿九日辛酉、院〈○白河〉令&size(5){レ};參&size(5){二};詣八幡&size(5){一};給云々、〈○中略〉於&size(5){二};宿院鳥井外&size(5){一};、御車手引、於&size(5){二};廊前門下&size(5){一};令&size(5){レ};乘&size(5){二};手輿&size(5){一};御、〈駕輿丁昇&size(5){レ};之〉
**〔愚昧記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 仁安四年〈○嘉應元年〉二月十三日庚子、皇大后宮、行&size(5){二};啓日吉社&size(5){一};之日也、〈○中略〉今日内大臣、〈○平宗盛〉大宮大夫、乘&size(5){二};手輿&size(5){一};供奉、奇怪事歟、到&size(5){二};大宮大夫&size(5){一};、彌不&size(5){レ};可&size(5){レ};然歟、近代之法、諸事如&size(5){レ};此、爲&size(5){レ};怨爲&size(5){レ};歎耳、
**〔源平盛衰記〕
***〈二十二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 入道申&size(5){二};官符&size(5){一};事&br;九月〈○治承四年〉四日戌時ニ、太政入道〈○平淸盛〉手輿ニ乘、新院〈○高倉〉ノ御所ニ參テ申ケルハ、〈○下略〉
**〔玉海〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 治承四年十二、月廿六日甲辰、未刻參&size(5){二};女院御方&size(5){一};、依&size(5){二};行步不&size(5){一レ};叶、用&size(5){二};手輿&size(5){一};如&size(5){レ};例、
**〔古今著聞集〕
***〈十八/飮食〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 文治の比、後德大寺〈○藤原實定〉の左大臣、右大臣〈○右大臣據&size(5){二};一本&size(5){一};補〉におはしける時、德大寺のていに作泉をかまへられて、中御門左府〈○藤原經宗〉へ案内申されければ、わたり給にけり、〈○中略〉亭主手輿を用意して、ひとへがりぎぬきたるさぶらひ六人にかゝせて、左府の車のもとへむかへにまいらせられたりけるに、しきりにのがれ申されけれども、あながちに申されければ、のりて泉へわたり給ひけり、
**〔增鏡〕
***〈二/新島守〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 中院〈○土御門〉は、〈○中略〉そのとし〈○承久三年〉うるふ十月十日、とさの國のはたといふ所にわたらせ給ぬ、〈○中略〉いとあやしき御手輿にてくだらせ給、
**〔葉黃記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 寬元四年五月廿日丁丑、上皇、〈○後嵯峨〉自&size(5){二};今日&size(5){一};七ケ日、可&size(5){レ};御&size(5){二};參籠八幡&size(5){一};也、〈○中略〉及&size(5){二};微明&size(5){一};、弘御所南中門廊、儲&size(5){二};御輿&size(5){一};、〈屋形立桂四本取放也、其體如&size(5){レ};常、御力者十八人、件御輿、去四月御幸時、圓滿院宮被&size(5){レ};進&size(5){二};御手輿&size(5){一};、其時屋形同有&size(5){二};御用意&size(5){一};云々、寸法太相違之間、今被&size(5){レ};用&size(5){レ};之、後鳥羽院御輿造樣又如&size(5){レ};此、但彼御輿之上、或張&size(5){二};唐油單&size(5){一};、是ハ常網代也、又同御時、有&size(5){二};造付屋形&size(5){一};、袖以&size(5){二};金銅&size(5){一};被&size(5){レ};透&size(5){二};菊八葉&size(5){一};、是天王寺御幸之時被&size(5){レ};用&size(5){レ};之、可&size(5){レ};有&size(5){レ};袖之由前内府(源通光)、被&size(5){レ};申&size(5){レ};之、然而但常例如&size(5){レ};此、〉
**〔吾妻鏡〕
***〈四十七〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 康元二年〈○正嘉元年〉十月一日壬午、今日大慈寺供養也、〈○中略〉午一點、大阿闍梨三位僧正賴兼、到&size(5){二};南門外橋下&size(5){一};之際、遣&size(5){二};手輿&size(5){一};〈退紅丁六人舁&size(5){レ};之〉令&size(5){レ};移&size(5){二};乘之&size(5){一};、
**〔吉續記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 正應二年九月七日、新院〈○後宇多〉御&size(5){二};幸上御堂&size(5){一};、〈南禪院〉被&size(5){レ};用&size(5){二};御手輿&size(5){一};、〈被&size(5){レ};撤&size(5){二};御屋、形&size(5){一};也〉
**〔後伏見院御記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0942:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0942.pdf]] 延慶三年十月六日己酉、今日余參&size(5){二};八幡宮&size(5){一};、 七日、今日可&size(5){レ};歸&size(5){レ};京也、〈○中略〉里神樂了起坐、於&size(5){二};東鳥居下&size(5){一};乘&size(5){二};手輿&size(5){一};、參&size(5){二};藥師堂&size(5){一};、手輿之間、御劒猶公春朝臣持&size(5){レ};之、不&size(5){レ};令&size(5){レ};持&size(5){二};隨身&size(5){一};、是手輿准(○○○)&size(5){二};步行(○○)&size(5){一};之故也、
**〔園太曆〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 貞和四年二月十三日、今日相&size(5){二};當顯親門院十三回忌辰&size(5){一};、有&size(5){二};御佛事&size(5){一};、於&size(5){二};荻原殿&size(5){一};被&size(5){レ};行&size(5){レ};之、〈○中略〉小時上皇〈○光嚴、中略、〉仰云、今日法皇、〈○花園〉可&size(5){レ};渡&size(5){二};御御堂御聽聞所&size(5){一};、御步行難治之間、可&size(5){レ};被&size(5){レ};用&size(5){二};御手輿&size(5){一};之由、兼御用意、而御風猶難治之上、見聞雜人成&size(5){レ};群、頻無骨之間、御輿被&size(5){レ};構&size(5){二};屋形&size(5){一};之處、此御堂伏見院御影御坐、可&size(5){レ};有&size(5){レ};恐歟之苗有&size(5){二};御不審&size(5){一};、
*&aname(E8BCBFE882A9E8BCBF){肩輿};
**〔光臺一覽〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 肩輿〈あげこし(○○○○)春慶ぬり〉
**〔西宮記〕
***〈十二月〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 御佛名&br;昌泰元、御導師依&size(5){二}; 耄&size(5){一};、乘&size(5){二};肩輿&size(5){一};參、
**〔平定家朝臣記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 康平四年九月廿五日、平等院御塔供養也、未刻僧侶參上、〈○註略〉導師前大僧正明尊、乘&size(5){二};肩輿&size(5){一};無&size(5){レ};蓋、依&size(5){レ};無&size(5){二};可&size(5){レ};張&size(5){レ};綱人&size(5){一};俄有&size(5){レ};議留&size(5){レ};之、
**〔初例抄〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 權僧正公範 永保元年十二十二、參&size(5){二};仕法勝寺大乘會&size(5){一};次、蒙&size(5){二};肩輿宣&size(5){一};、依&size(5){レ};不&size(5){レ};叶&size(5){二};行步&size(5){一};也、〈七十三〉
**〔長秋記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 大治二年十一月五日辛卯、至&size(5){二};盤折坂本&size(5){一};、〈○白河鳥羽高野御幸〉供奉人々上下皆乘&size(5){レ};馬、本院〈○白河〉御肩輿、新院〈○鳥羽〉騎馬、民部卿〈○藤原忠敎〉獨著&size(5){二};藁沓&size(5){一};、&br;保延元年五月六日戊寅、女院密々令&size(5){レ};詣&size(5){二};法輪&size(5){一};、御&size(5){二};下官〈○源師時〉車&size(5){一};、御供女子、下官一人扈從、乍&size(5){レ};乘&size(5){二};肩輿&size(5){一};乘&size(5){レ};船渡給、
**〔玉蘂〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 嘉禎四年六月五日、今日前大納言、〈○藤原賴經〉初參&size(5){二};詣春日社&size(5){一};、〈○中略〉隨兵百騎在&size(5){二};輿前後&size(5){一};、大納言、乘&size(5){二};肩輿&size(5){一};、
**〔明良洪範〕
***〈十一〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0943:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0943.pdf]] 延寶八年將軍宣下有シ時、島津薩摩守綱貴、未ダ嫡子ニテ侍從ニ在ケレバ、揚輿ヲ用ル事決定シ難ク、幸ヒ加賀仙臺兩家共在江戸ナレバ、此兩家へ問合セケルニ、嫡子ノ揚輿、兩家ニテモ決定シ難キニヤ、シカトシタル返答モナカリシカバ、綱貴云ケルハ、我今嫡子ノ身ニテ、未ダ家督ハセザレド、家ニ用ヒ來リシ揚輿ヲ用フルニ、豈遠慮スベケンヤ、先例ノ通リ用意スベシ
トテ、慶長年中ノ通リニ布衣素袍等ヲ調ヘケル、且先例ハ、龍ノ口ノ酒井家へ装束長袖ナド遣ハシ置キ、其所へ立寄リ支度シケルヲ、今度ハ押テ揚輿ヲ用ルカラハ、他家へ勞ヲ懸ベカラズ、吾家ヨリ乘テ登城スベシトテ、居屋敷ヨリ輿ニテ乘リ出ケル、
*&aname(E8BCBFE8BB8AE8BCBF){車輿};
**〔台記別記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 久安四年七月十一日丙申、今日女子、詣&size(5){二};石淸水稻荷&size(5){一};、〈○中略〉於&size(5){二};宿院&size(5){一};移&size(5){二};乘車輿&size(5){一};、〈修理別當最淸輿也○中略〉晩頭詣&size(5){二};稻荷&size(5){一};、〈幣五帛〉於&size(5){二};下社&size(5){一};乘&size(5){二};車輿&size(5){一};、〈憲賴輿〉詣&size(5){二};中上等社&size(5){一};、
**〔台記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 久安四年十二月七日辛酉、參&size(5){二};女院&size(5){一};、〈中將同車〉尼上自&size(5){二};辰刻&size(5){一};煩惱、因&size(5){レ};之亥刻乘&size(5){二};車輿&size(5){一};、〈法親王輿也、入臥&size(5){二};其内&size(5){一};、〉移&size(5){二};御仁和寺木寺第&size(5){一};、
*&aname(E8BCBFE5B08FE8BCBF){小輿};
**〔儀式〕
***〈五〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 正月八日講&size(5){二};最勝王經&size(5){一};儀&br;講讀師前行者、左右相分列進、〈各居&size(5){二};小奧&size(5){一};、其擔丁、 &size(5){二};紺衣袴白布帶&size(5){一};、用&size(5){二};駕 丁&size(5){一};、〉執&size(5){レ};蓋覆&size(5){二};其上&size(5){一};、
**〔江家次第〕
***〈五/二月〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 圓宗寺最勝會事&br;講讀師 行、左右相分引進、〈各居&size(5){二};小輿&size(5){一};、其擔丁、著&size(5){二};紺衣袴白布帶&size(5){一};、用&size(5){二};駕輿丁&size(5){一};、〉執&size(5){レ};蓋諸司擎&size(5){レ};蓋覆&size(5){二};其上&size(5){一};、
**〔西宮記〕
***〈 時五〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 齋王入京事&br;於&size(5){二};伊賀國堺&size(5){一};弃&size(5){レ};輿、寮官置&size(5){レ};笏、〈改用&size(5){二};小輿&size(5){一};、伊賀作、〉向&size(5){二};難波禊&size(5){一};、〈山城、依&size(5){二};宣旨&size(5){一};進&size(5){レ};船、〉
*&aname(E8BCBFE5B18BE5BDA2E8BCBF){屋形輿};
**〔玉海〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 治承四年六月二日癸未、卯刻行&size(5){二};幸〈○高倉〉於入道相國〈○平淸盛〉福原別業&size(5){一};、〈○中略〉自&size(5){二};八條通&size(5){一};至&size(5){二};草津&size(5){一};、武士數千騎、二行並&size(5){レ};轡夾&size(5){二};幸路&size(5){一};、先入道相國、駕&size(5){二};屋形輿&size(5){一};、次女車一輛、次女房輿二、 十四日乙未、寅刻就&size(5){二};前大納言邦綱寺江山莊&size(5){一};、暫以休息、未一點乘&size(5){レ};船、女房等不&size(5){レ};從、到&size(5){二};于大物&size(5){一};駕&size(5){レ};輿、〈高屋形輿、同所&size(5){レ};借&size(5){二};用前大納言也、輿昇十二人、寺僧都被&size(5){二};借送&size(5){一};、〉
**〔園太曆〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 聽&size(5){二};牛車人、被&size(5){レ};用&size(5){レ};輿候條は、無&size(5){二};子細&size(5){一};候やらんと覺候、手輿は、別宣下候歟、屋形輿は、准&size(5){レ};車候、無&size(5){二};子細&size(5){一};候やらんに見及候し心地申候也、以&size(5){二};此等之趣&size(5){一};可&size(5){レ};被&size(5){レ};申候哉、謹言、&br;二月〈○延文五年〉十四日 判
*&aname(E8BCBFE69DBFE8BCBF){板輿};
**〔名物六帖〕
***〈器財二/車輿轎籃〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0944:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0944.pdf]] 板輿(イタゴシ)〈通鑑梁紀、章叡、毎&size(5){レ};戰常乘&size(5){二};板輿&size(5){一};、〉
**〔海人藻芥〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 輿之事&br;駕柄輿(○○○)、是者田舍等用&size(5){レ};之、當時板輿ト云物ナルベシ、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 一板こし、一名は木ごし(○○○)、又棟立(○○)、又棟上(○○)とも、又四方ごし(○○○○)とも云、
**〔守貞漫稿〕
***〈後集三/駕車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 板輿&br;木輿トモ云、木輿ハ漆等ヲ用ヒズ、白木也、今モ駕形ニテ此製アリ、余先年大内近所ヲ徘徊セシ日、菊亭殿此駕ニ乘テ通行アリ、聞&size(5){レ};之バ板輿也ト云リ、
**〔滿濟准后記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 正長二年九月廿一日、南都下向、〈○中略〉宗濟僧都、隆濟僧都、顯濟等、板輿體、御後參了、
**〔石淸水放生會記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 永享十年八月十五日丁卯、今朝公方樣、〈○足利義敎〉御&size(5){二};下向八幡&size(5){一};、〈御板輿〉御臺樣、同曉天有&size(5){二};御下向&size(5){一};云々、
**〔建内記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 永享十二年二月十一日甲申、春日祭也、予〈○藤原時房〉爲&size(5){二};上卿&size(5){一};、仍早旦進發、〈先行水〉内々用&size(5){二};板輿&size(5){一};、近例也、成房爲&size(5){二};參詣相伴&size(5){一};、是又板輿也、
**〔後法興院記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 文明十一年二月廿三日庚戌、今日若宮御方、〈○後柏原〉八幡社御參詣云々、御板輿、供奉卿相雲客、直垂乘馬云々、
**〔宣胤卿記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0945:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0945.pdf]] 文明十三年三月廿三日丁酉、早旦行水、駕&size(5){レ};輿〈板輿也、仍至&size(5){二};坂下&size(5){一};下&size(5){レ};輿、登山步行也、〉參&size(5){二};詣横川&size(5){一};、元三坊主、出逢勸&size(5){レ};酒、&br;長享三年〈○延德元年〉正月十日己巳、今日室町殿、諸家參賀式日也、〈○中略〉自&size(5){二};殿下&size(5){一};、今日御參賀爲&size(5){二};御乘用&size(5){一};、予輿被&size(5){二};借召&size(5){一};之由、皆具進了、亂來攝家淸花、皆以乘&size(5){二};板輿&size(5){一};、不&size(5){レ};及&size(5){二};車之沙汰&size(5){一};、輿所持方、尚以希也、末代作法可&size(5){レ};悲也、&br;永正八年二月廿七日戊申、今日春日祭也、上卿事、有&size(5){二};存旨&size(5){一};所&size(5){二};申請&size(5){一};也、〈○中略〉著&size(5){二};衣冠&size(5){一};乘輿、〈板輿輿丁三人也、内々儀、著&size(5){二};直垂&size(5){一};常儀也、〉
**〔元長卿記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] 永正五年二月廿八日、今日春日祭也、爲&size(5){二};參行&size(5){一};自&size(5){二};曉天&size(5){一};經營、著&size(5){二};束帶&size(5){一};乘&size(5){二};板輿&size(5){一};、
**〔二水記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] 永正十七年十一月廿八日、早旦參&size(5){二};伏見殿&size(5){一};、今日四宮御方、〈○彦胤親王〉御入室〈梶井〉御登山也、〈○中略〉御輿、〈板輿、懸&size(5){二};下簾&size(5){一};、御共侍十人歟、〉&br;大永六年二月十六日、今日石淸水社遷宮也、〈○中略〉後聞室町殿、於&size(5){二};善法寺&size(5){一};被&size(5){レ};著&size(5){二};御淨衣&size(5){一};、平絹御下〓、御乘輿、板輿云々、
**〔義演准后日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] 慶長十四年正月十一日、辰刻參内、乘&size(5){二};板輿&size(5){一};、上古ハ或車、或張輿等也、板輿ハ夜陰ナドニ乘ズル物也、當時或白他此體、零落無&size(5){二};是非&size(5){一};歟、力者六人、〈淨衣〉
**〔實麗卿記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] 文久三年四月十一日丁亥、供奉之輩、〈○男山行幸〉追々參上、酉斜著&size(5){二};御下院&size(5){一};、〈○中略〉自&size(5){二};此所&size(5){一};極密々、召&size(5){二};御板輿&size(5){一};、〈山路依&size(5){二};狹少&size(5){一};也〉戌刻許、著&size(5){二};御豐藏坊&size(5){一};、
*&aname(E8BCBFE799BDE8BCBF){白輿};
**〔故實拾要〕
***〈六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] 白輿(シラコシ)&br;是親王攝家淸華大臣以上ノ乘輿也、於&size(5){二};諸家中&size(5){一};者、白輿ヲ用ル事不&size(5){レ};可&size(5){レ};叶義也、白輿トハ、木地ノ以&size(5){レ};板、輿ヲ仕立タル物也、
**〔光臺一覽〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] 白輿〈常の乘物を總體檜の白木にてさしたるなり、五攝家親王計、〉
**〔婚禮問答〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] こしは白木のこしたるべく候哉、如何、白木のこし用事、本儀候、略儀には網代ごしを用也、常にはぬりごしを用也、〈○中略〉白木のこしをば、板ごし(○○○)とも、木ごし(○○○)とも棟立(○○)とも云、是は總而一段式正のはれ成時、白直垂など著用の時用&size(5){レ};之、
**〔續視聽草〕
***〈初集十〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0946:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0946.pdf]] 乗物名目&br;白木輿(○○○)〈今略稱シテ臼輿ト云フ、親王攝家淸華大臣以上ノ乘輿ナリ、〉&br;凡家ハ、任槐アリテモ乘用ナシ、車轅輿等ニ白木ノ制アル事ヲ知ラズ、去ルハ爰ニ用ヒラルヽ白木ノ輿ハ、何制ニヨルモノカ、考ルコトヲ得ズ、恐ラクハ新調ノ品ヲ用ヒ玉フノ義ヲ、俗ニ云フカ
ケ流シノ意ナルベシ、
**〔嬉遊笑覽〕
***〈二下/器用〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 輿の品、さま〴〵あり、其中白輿は、大臣以上親王家用ひ給ふとあり、棺うる家を、しらこしやなど呼は、憚るべきこと也、
**〔秦山集〕
***〈雜著/甲乙録七〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 八重姫君、嫁&size(5){二};水戸殿&size(5){一};時、先乘&size(5){二};白輿&size(5){一};、開&size(5){レ};戸有&size(5){二};婦人&size(5){一};、手執&size(5){二};志伊之絹張&size(5){一};、蓋式正也、白輿取&size(5){二};其不&size(5){レ};飾之義&size(5){一};、
*&aname(E8BCBFE6A39FE7AB8BE8BCBF){棟立輿};
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 一棟立の事、〈棟あげ(○○○)ともいふ也○中略〉貞衡云、常のこしは、屋ねのむねをひきくする也、むねあげは、やねをそらせて、むねを高く立る也、これは白木のこし也、式正の時は、男女ともにむね立にめし候也、婚禮にもむねあげを用也、〈よめ入に、あじろごしを用る事もあり〉
**〔簾中舊記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 御なりの事&br;一正月二日は、時のくわんれいへなり候、御所さま、御しやうぞくめし候て、車にめし候、上さまは、御むねあげ(○○○○)にめし候、御りきしや、かき參らせ候、
**〔成氏年中行事〕
***〈正月〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 一同五日ノ夜、御行始、管領へ御出、恒例也、公方樣、御直垂、御紋桐、御輿棟立、力者舁申也、
**〔看聞日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 永享六年四月廿一日、晩頭眞乘寺御入室、御輿、〈公方之御輿、棟立輿、〉力者、〈是も公方御力者也〉
**〔康富記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 嘉吉二年八月廿二日庚戌、畠山左衞門督入道、管領職之出仕始也、午刻也、出立之儀、布衣袴也、乘&size(5){二};網代輿&size(5){一};、〈立棟(○○)〉
*&aname(E8BCBFE59B9BE696B9E8BCBF){四方輿};
**〔海人藻芥〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 輿之事&br;四方輿ハ、僧俗皆用&size(5){レ};之、
**〔蛙抄〕
***〈車輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0947:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0947.pdf]] 四方輿間事&br;上皇攝關大臣以下公卿僧綱等、遠所之時乘&size(5){二};用之&size(5){一};、〈直衣衣冠淨衣狩衣時、皆乘&size(5){レ};之、〉棟之體、眞俗相替、〈俗ハ庵形、僧ハ如&size(5){二};雨眉&size(5){一};、〉其外
無&size(5){二};差異&size(5){一};、表張&size(5){一};網代&size(5){一};、〈靑地黃ノ文、小八葉也、〉下張、〈白紙〉四方ニ懸&size(5){レ};簾、〈例靑簾革緖也〉&br;力者一手舁&size(5){レ};之、〈著&size(5){二};白直垂&size(5){一};眞俗同&size(5){レ};之〉一手ト號スルハ、六人也、前後各三人舁&size(5){レ};之、三人之内、中央ハ如&size(5){レ};常懸&size(5){レ};綱、於&size(5){レ};肩舁之、其左右兩人ハ、只取&size(5){二};長柄&size(5){一};也、前後共同&size(5){レ};之、遠所之時ハ、二手モ三手モ可&size(5){二};召具&size(5){一};也、一手之外ハ、只輿ノ前後ニ走行也、僧俗同&size(5){レ};之、長途之間、相替舁&size(5){レ};之、&br;或抄云、四方輿ニハ、自&size(5){レ};傍下&size(5){二};乘之&size(5){一};、〈左右依&size(5){二};便宜&size(5){一};〉若自&size(5){レ};傍無&size(5){レ};便ニハ、自&size(5){レ};前可&size(5){レ};下也、四方輿ヲ簾ヲバ前へ一面揚之、三面ハ人相遇之時下ス也、&br;今案、常儀上&size(5){二};三方簾&size(5){一};、不&size(5){レ};上&size(5){二};後方簾&size(5){一};也、〈又自&size(5){レ};傍下乘事、依&size(5){レ};處便宜下、〉
**〔尺素往來〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0948:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0948.pdf]] 夜前於&size(5){二};或方&size(5){一};、不慮陪&size(5){二};講演之席&size(5){一};候、〈○中略〉音聲者、秦長榮之舍弟、其外別當供僧等、面々行粧、盡&size(5){レ};善盡&size(5){レ};美、或令&size(5){レ};駕&size(5){二};新車强牛&size(5){一};、或又見&size(5){レ};舁&size(5){二};諸四方輿&size(5){一};、〈○下略〉
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0948:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0948.pdf]] 一四方輿と云は、前に書置たる、むねたてのごしの事(○○○○○○○○○)也、室町記、應永三十年十一月二日の記文に、自&size(5){二};善法寺&size(5){一};御社參、御淨衣四方輿、〈力者十二人白〉役人淨衣とあり、四方輿と名付る事は、こしのやねの四方にむねを立る故也、
**〔長門本平家物語〕
***〈一〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0948:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0948.pdf]] あるとき法皇、〈○白河〉得長壽院に御かうなりたり、八十有餘ばかりなる老僧の、かうべには雪をいたゞき白髮をひ、額には四海の波をたゝみ、腰ふたへにして、杖にすがり蓑笠きたるが、ひらあしだはきて總門より來りんす、〈○中略〉さるほどに、旣に御供養の日にも成にければ、彼聖のもとへ四方ごしをむかへにつかはす、
**〔秋の夜の長物語〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0948:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0948.pdf]] 哀天ぐばけもの成とも、われらをとりて、ひえの山へのぼせよかしといひて、唐崎の松の木陰にて、やすみゐたるところに、年のいとたけたる山伏の、四はうごしにのりたりけるが、こしをまへにかきすゑさせて、〈○下略〉
**〔光嚴院御記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0948:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0948.pdf]] 元弘二年三月七日丙子、今日巳刻許、先帝〈○後醍醐〉令&size(5){二};進發&size(5){一};給、自&size(5){二};六波羅&size(5){一};出御、〈○中略〉今度御輿、
四方輿、被&size(5){レ};卷&size(5){二};三方簾&size(5){一};云々、
**〔梅松論〕
***〈上〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 後醍醐院を以、先帝と申奉り、承久の後鳥羽院舊規に任せて、隱岐國へ遷幸なし奉るべき由治定する間、〈○中略〉御幸は六波羅より、六條河原を西に、大宮を下りにぞなし奉る、御先には、洛外にて召さるべき四方輿を舁せらる、都のうちは、御車の下簾を懸られて、武士ども關東の令に任て前後をかこみ奉る、
**〔園太曆〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 貞和四年八月十四日、明日放生會、上卿春宮大夫〈○藤原實夏〉參向、雖&size(5){レ};未&size(5){レ};拜&size(5){二};氏社&size(5){一};、依&size(5){二};別勅&size(5){一};參向也、先先駕&size(5){二};毛車&size(5){一};、前驅幷布衣輩等召具人數也、而近日家僕等窮困、家中召具之、更不似&size(5){二};先々&size(5){一};、仍不&size(5){レ};守&size(5){二};先規&size(5){一};、不&size(5){レ};及&size(5){二};毛車沙汰&size(5){一};、駕&size(5){二};四方輿&size(5){一};、〈衣冠上〓〉其人諸大夫〈光綱、仲康、光照、經賢、永季、光之、〉侍〈橘重貞、源康成、紀定業、〉都合八九人召具之、皆布衣上〓也、
**〔花營三代記〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 應永卅年十一月二日、自&size(5){二};善法寺&size(5){一};御社參、御淨衣、四方輿、〈力者十二人、白、〉
*&aname(E8BCBFE59D82E8BCBF){坂輿};
**〔䮿驢嘶餘〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 坂輿&br;四方輿等ノ事也、山中ノ木ニカマウ故ニ四方輿ノヤネヲ除テ、下バカリヲ坂輿ト云也、
**〔輿車圖考〕
***〈三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 坂輿&br;四方輿にもかぎらず、手輿をも用ゆ、山坂なんどに、柱などありてはさはり多かれば、かくして用う、ゆへにかくは名づけしなるべし、
**〔二水記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 永正十七年十一月廿八日、早旦參&size(5){二};伏見殿&size(5){一};、今日四宮御方〈○彦胤親王〉御入室〈梶井〉御登山〈○叡山〉也、〈○中略〉&br;一御登山之事、本路雪裏難&size(5){レ};通、仍從&size(5){二};ヤセ&size(5){一};御登山云々、從&size(5){二};山下&size(5){一};乘&size(5){二};御四方輿&size(5){一};、〈四方簾悉垂也〉ヤセ童子奉&size(5){レ};舁也、山徒三百人許參&size(5){二};御迎&size(5){一};、使節引具也云々、俗中從&size(5){レ};是乘&size(5){二};坂輿&size(5){一};、力者舁也云々、
*&aname(E8BCBFE7B6B2E4BBA3E8BCBF){網代輿};
**〔撮壤集〕
***〈中/奧〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 網代(アジロ) 籧篨(アジロ)同
**〔段注説文解字〕
***〈五上/竹〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0949:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0949.pdf]] 〓、籧篨、〈逗〉粗竹席也、〈方言曰、簟、宋魏之間、謂&size(5){二};之笙&size(5){一};、或謂&size(5){二};之籧䒼&size(5){一};、自&size(5){レ};關而西、或謂&size(5){二};之簟&size(5){一};、或謂&size(5){二};之䇽&size(5){一};、其麤者、謂&size(5){二};之籧篨&size(5){一};、自&size(5){レ};關而東、或謂&size(5){二};之蓋&size(5){一};、〓郭云、〉
〈江東乎&size(5){二};籧篨&size(5){一};爲&size(5){レ};䉬、音廢、按此云&size(5){レ};粗者、與&size(5){二};上筵簟&size(5){一};別言&size(5){レ};之、筵簟、其精者也、晉語毛詩皆云、籧篨未&size(5){レ};可&size(5){レ};使&size(5){レ};俯、此謂捲&size(5){二};籧篨&size(5){一};而豎&size(5){レ};之、其物不&size(5){レ};可&size(5){レ};俯、故詩風以言&size(5){二};醜惡&size(5){一};、爾雅以名&size(5){二};口柔&size(5){一};也、〉从&size(5){レ};竹遽聲、〈彊魚切、五部、〉
**〔守貞漫稿〕
***〈後集三/駕車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] 網代輿&br;晴ノ時用&size(5){レ};之、從者モ裏打ヲ著スト云リ、今世乘物ニハ上極トス、
**〔三光院内府記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] 輿乘馬之事&br;網代者准&size(5){レ};車也、仍路頭之禮無&size(5){レ};之、或寺中、或下馬下車之在所、一向不&size(5){レ};拘&size(5){二};其禮&size(5){一};乘打也、依&size(5){レ};之男子者、忍之時乘&size(5){レ};之、女房者、迄&size(5){二};中﨟&size(5){一};掛&size(5){二};下輿&size(5){一};、末々者、下簾無&size(5){レ};之、亦尼者、雖&size(5){二};貴人&size(5){一};不&size(5){レ};掛&size(5){二};下簾&size(5){一};、是偏捨&size(5){レ};世之儀歟、
**〔故實拾要〕
***〈六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] 網代輿&br;是親王、攝家、淸華家、常輿也、諸家中モ晴ノ時乘&size(5){レ};之、但依&size(5){レ};家有&size(5){二};用捨&size(5){一};歟、
**〔婚禮問答〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] こしは、白木のこしたるべく候哉如何、白木のこし用事、本儀候、略儀には網代ごしを用也、常にはぬりごしを用也、略儀也、網代こしは、靑竹を細くうすく削り、あじろを組てこしにはり、黑ぬりのおしぶちを打也、
**〔成氏年中行事〕
***〈正月〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] 一同十一日、御評定始、〈○中略〉評定奉行、政所、問注所、其外ノ衆中ハ、皆面ノ御門ヨリ出仕、網代輿也、
**〔太平記〕
***〈三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] 主上御&size(5){二};沒落笠置&size(5){一};之事&br;俄ノ事ニテ、網代輿ダニ無リケレバ、張輿ノ怪ゲナルニ、扶乘セ進セテ、先南都ノ内山へ入奉ル、
**〔增鏡〕
***〈十五/村時雨〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] 十月〈○元弘元年〉三日、都へ入せ給ふも、〈○後醍醐〉思ひしに替りて、いとすさまじげなる武士ども、衞府の佐の心ちして、御輿近く打圍みたり、鳳輦にはあらぬ、網代輿のあやしきにぞたてまつれる、
**〔太平記〕
***〈九〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0950:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0950.pdf]] 主上上皇御沈落事
主上、〈○光嚴〉其日ハ篠原宿ニゾ著セ給フ、此ニテ怪ゲナル網代輿ヲ尋出テ、步立ナル武者共、俄ニ駕輿丁ノ如ク成テ、御輿ノ前後ヲゾ仕リケル、
**〔太平記〕
***〈三十〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 持明院殿吉野遷幸事附梶井宮事&br;本院〈○光嚴〉新院〈○光明〉主上〈○崇光〉春宮〈○直仁〉御同車有テ、南ノ門ヨリ出御ナル、〈○中略〉鳥羽マデ御幸成タレバ、夜ハ早、若々ト明ハテヌ、此ニ御車ヲ駐テ、怪ゲナル籧輿ニ召替サセ進ラセ、日ヲ經テ吉野ノ奧、賀名生ト云所へ、御幸成シ奉ル、
**〔後愚昧記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 永和三年八月廿九日、申刻許、三品〈主上(後圓融)御母儀〉爲&size(5){二};御迎&size(5){一};來臨、用&size(5){二};網代輿&size(5){一};、〈力者六人舁&size(5){レ};之〉懸&size(5){二};下簾&size(5){一};也、
**〔建内記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 永享三年三月二日丙寅、室町殿、〈○足利義敎〉今日渡&size(5){二};御一條大宮素玉房庵室&size(5){一};也、自&size(5){二};彼庵&size(5){一};御幸〈○後小松〉移&size(5){二};網代御輿&size(5){一};、渡&size(5){二};御梶井御門跡&size(5){一};、&br;嘉吉元年十月廿日癸丑、今夕室町殿、〈○足利義勝〉自&size(5){二};上御亭&size(5){一};、先還&size(5){二};御伊勢入道宿所&size(5){一};、〈○註略〉被&size(5){レ};用&size(5){二};御輿&size(5){一};、〈網代〉
**〔康富記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 嘉吉四年〈○文安元年〉正月十日庚申、是日室町殿、〈○足利義政〉有&size(5){レ};渡&size(5){二};御於管領畠山左衞門入道宿&size(5){一};、〈○中略〉御母堂大方殿、同有&size(5){二};御出&size(5){一};、〈網代御奧也、御力者舁&size(5){レ};之、〉
**〔親長卿記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 文明五年八月廿八日、今日細川宗明、〈九歲童名〉出仕始也、〈○中略〉宗明、〈網代輿、力者六人舁&size(5){レ};之、〉
**〔鎌倉九代後記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 永祿元年四月、左馬頭義氏、〈(足利)十八歲〉拜賀ノタメ、鎌倉鶴岡八幡宮參詣、網代輿ニ乘ル、供ノ輿十五丁アリ、
**〔相州兵亂記〕
***〈四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 景虎小田原へ寄來事&br;長尾義景、〈○中略〉上洛シテ、京公方光源院殿義輝公へ出仕ヲイタシ、關東管領ノ御致書ヲ賜リ、朱柄ノ唐笠、同御紋ノユタンヲ御免アリ、御諱ノ一字ヲ被&size(5){レ};下輝虎ト改名シテ、アジロゴシ、狀ノ裏書ヲ御免アリ、
**〔享保六年林丘寺御幸記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0951:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0951.pdf]] 享保六年辛丑には、普明院宮〈○靈元姉光子〉御年八十八に及ばせたまふ、〈○中略〉御
幸〈○靈元〉あるべき由仰出され、漸九月廿七日卯下刻、御出門、〈○中略〉御輿〈網代〉御輿の右、滋野井中將、左、風早中將、〈狩衣同前〉御輿者十人、
*&aname(E8BCBFE5BCB5E8BCBF){張輿};
**〔類聚名物考〕
***〈船車三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 張輿 はりごし&br;罪人などの乘輿にて、いやしきものなり、その製は布にて張て、外は繪抔有て、内は白也、布にてはる故にその名あり、手輿に同じ、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 一はり輿と云は、疊の表をはりて包み、おしぶちを打たるなり、略儀なるこし也、但ぬりごしより上也、〈貞衡説〉
**〔守貞漫稿〕
***〈後集三/駕車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 張輿&br;疊表ニ用フ、莞筵ヲ張リタル也、今ハ駕ニ有&size(5){レ};之、俗ニ〓(ゴザ)打ト云、割竹ノ押緣ヲ打ツ也、張コシハ略物ナレドモ、塗輿ヨリ上トス、
**〔簾中舊記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 御よめいりの時の事&br;一こしは、はりごしにてまゐらせ候、
**〔山槐記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 治承四年五月十五日丙寅、高倉宮、〈○以仁、註略、〉有&size(5){二};配流事&size(5){一};、〈○中略〉宮乘&size(5){二};張藍摺之輿&size(5){一};令&size(5){レ};持&size(5){レ};幣、如&size(5){二};物詣人&size(5){一};令&size(5){レ};向&size(5){レ};寺給云々、
**〔吉記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 元曆二年五月七日己丑、早旦大夫判官義經、相&size(5){二};具前内府&size(5){一};、〈(平宗盛)乘&size(5){二};張藍摺輿&size(5){一};、〉
**〔靑蓮院坊官記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 元亨四年四月廿五日、妙香院僧正御坊、〈慈慶〉爲&size(5){二};御住山&size(5){一};御登山、〈○中略〉奉行泰寬法眼、〈付&size(5){二};衣袈裟&size(5){一};不&size(5){レ};著&size(5){レ};袴、張輿ニ乘用、〉
**〔太平記〕
***〈三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0952:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0952.pdf]] 俊基被&size(5){レ};誅事幷助光事&br;今日コソ京都ヨリノ召人ハ斬ラレ給フベキナリ、アナ哀ヤナンド沙汰シケレバ、助光、コハイカガセント肝ヲケシ、爰カシコニ立テ見聞シケレバ、俊基、已ニ張輿ニ乘セラレテ、ケハイ坂へ出給
フ、
**〔太平記〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 天下恠異事&br;藤房卿、〈○中略〉御車ヲ差寄、〈○中略〉主上〈○後醍醐〉ヲ扶乘進テ、陽明門ヨリ成奉ル、〈○中略〉兼テ用意ヤシタリケン、源中納言具行、按察大納言公敏、六條少將忠顯、三條河原ニテ追付奉、此ヨリ御車ヲバ被&size(5){レ};止、怪ゲナル張輿ニ召替サセ逕ラセタレドモ、〈○下略〉
**〔後愚昧記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 永和五年六月廿七日、今日小童〈十二歲、予(藤原忠嗣)末子、〉入&size(5){二};室威德寺&size(5){一};、先向&size(5){二};于德大寺&size(5){一};、行粧凡不&size(5){レ};及&size(5){二};沙汰&size(5){一};、只張絹水干、〈不&size(5){レ};著&size(5){二};單衣&size(5){一};〉用&size(5){二};張輿&size(5){一};、凡言語道斷之體、〈○下略〉
**〔伊勢貞彌記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 應永廿九年十二月廿一日、爲&size(5){二};大御所樣〈○足利義持〉御代官&size(5){一};、御方御所樣、〈○足利義量〉八幡宮ニ御參籠、〈○中略〉御輿ハリゴシ、御力者十二人、
**〔看聞日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 永享二年十月廿六日、辰一點出京、〈張輿、勸修寺召進力者六人、〉〈大光明寺進之〉長資朝臣重賢御共、〈騎馬〉
**〔親元日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 寬正六年七月十七日壬戌、上樣、石山寺〈本尊因&size(5){二};去月開帳&size(5){一};〉御參詣、女中御衆、悉御はり輿也、
*&aname(E8BCBFE5A197E8BCBF){塗輿};
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 一ぬりごしと云は、漆ぬりのこし也、こしをうるしにてぬるには、赤くも黑くも色をつけず、うるし計にてぬる也、〈古是を赤うるしと云也、今の世のタメヌリと云物也、〉&br;一ちよくれん(○○○○○)は、ぬりこしの事也、年中諸大名へ御成記に、御ちよくれんとて、常の御ぬりごしにて御參内も在&size(5){レ};之云々、ちよくれんは、直輦と書なるべし、〈走衆故實には、御直簾とあり、簾の字は非なるべし、〉
**〔續視聽草〕
***〈初集十〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 乘物名目&br;塗輿 是ハ轅輿ノコトニテ、今ノ乘物ノ制ニハ預ラズト云ヘドモ、古實西譚ニ、其義四方輿ノ代ナリト云コトアリテ、當時乘物ノ制ニ引用スル打揚ノ意味アルヲ以テ、爰ニ其名目ヲ擧ルナリ、古實西譚ニ云、塗輿ハ四方輿ノ代ナリ、當時ハ車ノ代リ、諸家之輿ハ有&size(5){レ};廂、僧幷武士ハ無&size(5){レ};廂云々、
**〔守貞漫稿〕
***〈後集三/駕車〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0953:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0953.pdf]] 塗輿
漆塗也、古ハ赤黑等ヲ交ヘズ、素漆ヲ以テヌル、今世ハ辨柄ヲ和シテ溜塗トスル也、塗ゴシ、一名直輦(○○)ト云、略物ニテ平日用&size(5){レ};之、今世此他ヲ不&size(5){レ};用歟、今世幕府大臣、位官ノ時ハ、京師ヨリ攝家及ビ殿上人、江府ニ下向、大禮アリ、其日ノ大臣モ、殿上人モ、トモニ麁ナル塗輿也、是ハ京師ヨリ携ヘズ、幕府ヨリ借用ト聞リ、又今世大名モ家格ヨリ、右ノ如キ大禮ノ日、及ビ毎年正月初登城ヲ見ルニ、塗輿ヲ用フ、總テ板ノ春慶ヌリ也、
**〔伊勢貞興返答書〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0954:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0954.pdf]] こしの高下の事&br;一ぬりごしは、公方樣、又門跡長老などめし候、其外官領大名衆、公方樣より御免之上にてめし候事候、一段規模なる事候、金物の數は五ツ七九十一などは、平人はあるまじき事候、
**〔三内口決〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0954:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0954.pdf]] 一塗輿、〈四方〉輿之代也、當時ハ車之代、&br;諸家之輿ハ有&size(5){レ};廂〈僧幷武士ハ無&size(5){レ};廂〉&br;路頭之禮有&size(5){レ};之、〈以&size(5){二};車之禮&size(5){一};爲&size(5){二};准據&size(5){一};、令&size(5){二};了見&size(5){一};者也、〉前駈、〈雜色以角木次侍爲&size(5){二};上首&size(5){一};〉騎馬、〈諸大夫侍等之在&size(5){二};後陣&size(5){一};〉下車步行之時者、諸大夫雜色等、可&size(5){レ};爲&size(5){二};前行&size(5){一};也、以&size(5){二};此准據&size(5){一};、乘輿之時モ可&size(5){レ};有&size(5){二};其沙汰&size(5){一};、〈武士ハ步行之時、前駈無&size(5){レ};之候也、〉塗輿者、諸家諸山、於&size(5){二};門前&size(5){一};乘&size(5){レ};之也、但東堂者、至&size(5){二};玄關&size(5){一};乘&size(5){レ};之云々、若然者經&size(5){二};寺僧之推擧&size(5){一};之後、可&size(5){レ};遂&size(5){二};其例&size(5){一};歟、總別者於&size(5){二};門前&size(5){一};可&size(5){レ};乘之條、爲&size(5){二};本儀&size(5){一};歟、凡輿之立所者、禁中ハ限&size(5){二};立石&size(5){一};、諸家ハ互ニ限&size(5){二};門外&size(5){一};、〈但攝家、凡家ヘ渡御之時、限&size(5){二};中門&size(5){一};、諸寺ハ限&size(5){二};門前&size(5){一};、〉
**〔二水記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0954:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0954.pdf]] 永正十五年三月十九日、宮御方、密々令&size(5){レ};詣&size(5){二};石山寺&size(5){一};給、依&size(5){レ};仰供奉了、伏見殿宮御方竹内殿、右宰相中將、予、〈(藤原隆康)已上輿、各御板輿也、竹内殿一丁塗輿也、〉&br;大永元年十二月廿四日、今日武家御元服也、仍渡&size(5){二};御于三條御所&size(5){一};、〈○中略〉辰刻渡御、塗輿、〈垂&size(5){レ};簾〉
**〔成氏年中行事〕
***〈正月〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0954:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0954.pdf]] 一同廿九日、雪下今宮へ御參詣アリテ、直ニ瀨戸ノ三島大明神へ御社參、御先ニ御劒役被&size(5){レ};參、其次ニ御馬ヲ被&size(5){レ};牽、其後公方樣御出、御輿赤漆御單物(○○○○○○○)也、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/與〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0954:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0954.pdf]] 一ぎいろごし(○○○○○)黃色輿也、是も前に云塗ごしを、責色の漆にてぬりたる也、婚入之記に
云、あじろごし、是又よめむかひの時ばかり也、常の時は、きいろのこし也云々、黃色輿む塗輿なり、
*&aname(E8BCBFE995B7E69F84E8BCBF){長柄輿};
**〔故實拾要〕
***〈六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0955:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0955.pdf]] 長柄輿&br;是諸家中、節會隨役勅使等ノ時ノ乘輿也、此輿ハ社人等、神事ノ時ニ乘、長柄輿同キ物也、
**〔毛利家記〕
***〈三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0955:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0955.pdf]] 一右ノ翌年、〈○文祿三年〉於&size(5){二};京都&size(5){一};秀元卿御祝言御調候、〈○中略〉長柄ノ輿、御召替トモニ十三、下アジロノ輿三十六丁、結構ニ飾、金銀ノ金具ヲ打タル常ノ駕二百十六丁、御供ハ諸大夫迄ハ式正ノ裝束、常ノ侍ハ長袴也、最日本初テノ祝言タルベシト沙汰有シ也、
**〔甲子夜話〕
***〈九十四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0955:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0955.pdf]] 當日〈○文政十年三月十八日〉津輕侯ノ登營ニハ、牽馬ハ二匹ナルガ、コレモ鞍覆ハカケズ、紅ト紫ノ厚總ヲゾカケタルト、又轅ニ乘リタリト聞ク、四品ノ人モコレニ乘ルカ、隱倫ノ身ハ、カヽル雲上ノ事ハ今ハ露ホドモ辨ヘズ、
**〔甲子夜話〕
***〈九十六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0955:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0955.pdf]] 前九十四卷、〈○中略〉弘前侯ノ轅ニ乘テ登城セシコトヲ云へル結句ニ、四品ノ人モコレニ乘ルカ、隱倫ノ身ハ、カヽル雲上ノ事ハ、今ハ露ホドモ辨ヘズト記セシガ、此頃聞ケバ思モヨラヌ大事トナリケルトゾ、&br;申渡之覺〈四月(文政十年)廿五日〉&br;津輕越中守名代&br;岩城伊豫守&br;今度御昇進御位階之節、〈○德川家齊任&size(5){二};太政大臣&size(5){一};、德川家慶敍&size(5){二};従一位&size(5){一};、〉登城之砌、轅相用候由、然る處先達て父越中守より内意申聞候節、轅用候儀難&size(5){二};相成&size(5){一};旨相達置候處、其心得も無&size(5){レ};之、此度相用候儀、不束之儀と思召候、依&size(5){レ};之逼塞被&size(5){レ};仰&size(5){二};付之&size(5){一};、&br;右於&size(5){二};下野守宅&size(5){一};、老中列坐、同人申&size(5){二};渡之&size(5){一};、大目付織田信濃守、御目付曾根内匠相越、&br;又聞ク、或人當日途中ニテ見タルハ、彼侯退朝ノ時、兩國橋ヨリ居屋鋪ノ方ヘハ行カズシテ、川端
ヲ上リ、予〈○松浦淸〉ガ末族和州ノ邸前ヲ上へ、埋堀ノ方ニ越テ、割下水ノ方ヨリ歸邸セシトゾ、又或人ハ、御倉前ヲ通行テ大川橋ヲ渡リシトモ云、登城ノ時ト歸路ト道ヲ違ヘタリトモ云フ、イカニモ乘轅ノ體ヲ人ニ見セソトテ、ワザト路ヲ迂廻シテ通行アリシナラン、然ルニコノ譴責ヲ蒙レバ、榮耀ヲ人ニ示スノ心ハ、翻テ恥辱ヲ人前ニ曝スコトヽ成リヌ、去リトハ笑止ナルコトヾモナリ、頃ロ又、一紙ノ書付ヲ示ス者アリ、云ク、&br;四月廿八日&br;〈大目付〉石谷備後守 〈御目付〉羽太左京&br;此度御大禮之節、津輕越中守、轅相用候處、出役之御目付、御小人目付不&size(5){二};申立&size(5){一};候段、平日申付方不行屆不調法之事に候、依&size(5){レ};之御目見差扣被&size(5){レ};仰&size(5){二};付之&size(5){一};、&br;右於&size(5){二};新部屋前溜&size(5){一};、下野守申渡、本多遠江守侍坐、&br;〈御徒目付〉速見左大夫 小櫛七十郎 野宮市大夫 〈御小人目付〉持田登平 中島儀藏&br;坪山忠八&br;此度御大禮之節、津輕越中守、轅相用候を見請候はゞ相糺、大目付御目付〈江〉可&size(5){二};申立&size(5){一};儀、無&size(5){二};其儀&size(5){一};不束之事に候、依&size(5){レ};之押込申&size(5){二};付之&size(5){一};、&br;〈御徒目付〉金子榮五郎 小田又七郎 〈御小人目付〉鈴木甚右衞門 伊奈源太郎 金井新作 加藤此八&br;津輕越中守、轅相用候節、出役は不&size(5){レ};致候得共、出役之者より不&size(5){二};申立&size(5){一};候共、平日供連之儀取扱候上は、相互に可&size(5){二};心付儀、無&size(5){二};其儀&size(5){一};不調法之事に候、依&size(5){レ};之御目見差扣被&size(5){一};申付&size(5){一};、&br;右於&size(5){二};小田切土佐守宅&size(5){一};、金森甚四郎立合、土佐守申&size(5){二};渡之&size(5){一};、&br;彼ノ御大禮ノトキ、丹羽侯モ、〈奧州二本松〉四品ニテ轅ニ乘テ出タリ、コレハ侯ノ先代ノ中、轅ヲ新造シ
テ、三四年モ釜所ノ塵汚スル場ニ置テ、殊ニ煤ビサセ、官家大禮アルニ臨テ乘出タリ、果シテ役向ノ人見咎メシニ、先祖小松宰相〈○長重〉乘用ノ者ヲソノマヽ用テ、カク古ビタリト答テ事濟シト、夫ヨリ引續テ例用シ、當丹羽氏モ此度轅ナリシトゾ、又藤堂侯ハ、〈勢州阿能津〉侍從ノ事ユエ、家臣等、此度ハ轅乘勿論ト議セシニ、老臣曰、太祖高虎公、轅ヲ用ヒラレシコトナシ、然レバ子孫ノ今ニ到テ創用スベキニ非ズトテ、駕籠ニテ登城アリシト、丹羽氏ノ祖小松宰相ハ、イカサマ轅ニモ乘ツラン、左ナクトテ子産放魚ノ類、欺クニ道ヲ以テセバ、官家ノ咎モ無キ理ナリ、又藤堂ノ謙遜ハ論ズルマデモナシ、弘前侯ニ於テハ、祖先ニ由緣スベキナク、又遜順ノ義ヲ知ラズ、招&size(5){二};其尤悔&size(5){一};者宜哉夫、
*&aname(E8BCBFE7B1A0E8BCBF){籠輿};
**〔類聚名物考〕
***〈船車三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0957:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0957.pdf]] 籠輿 らうごし&br;案〈○山岡浚明〉に、牢輿にや、牢獄に比ひたる輿を云に似たり、尤籠居の意にていふべけれども、意穩當ならず、
**〔太平記〕
***〈三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0957:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0957.pdf]] 主上御&size(5){二};沒落笠置&size(5){一};事&br;山城國ノ住人深須入道、松井藏人二人ハ、此邊ノ案内者ナリケレバ、山々峯々無&size(5){二};殘所&size(5){一};搜シケル間、皇居〈○後醍醐〉隱ナク被&size(5){二};尋出&size(5){一};サセ給フ、〈○中略〉此時此彼ニテ、被&size(5){二};生捕&size(5){一};給ケル人々ニハ、先一品中務卿親王、〈○尊良、中略、〉都合六十一人、其所從眷屬共ニ至ルマデハ、計ルニ不&size(5){レ};遑、或ハ籠輿ニ被&size(5){レ};召、或傳馬ニ被&size(5){レ};乘テ、白晝ニ京都へ入給ケレバ、其方樣歟ト覺タル、男女街ニ立並テ、人目ヲモ不&size(5){レ};憚泣悲ム、淺增カリシ分野也、〈○中略〉三日〈○元弘元年十月〉迄、平等院ニ御逗留有テゾ、六波羅ヘハ入セ給ケル、日來ノ行幸ニ事替テ、鳳輦ハ數萬ノ武士ニ被&size(5){二};打圍&size(5){一};、月卿雲客ハ怪ゲナル籠輿傳馬ニ被&size(5){二};扶乘&size(5){一};テ、七條ヲ東へ河原ヲ上リニ、六波羅ヘト急ガセ給ヘバ、見ル人涙ヲ流シ、聞人心ヲ傷シム、
**〔輿車圖考〕
***〈三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0957:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0957.pdf]] 籠輿&br;籠輿てふもの、傳馬とならべとなへたれば、旅人の病者などのために、驛場などにて、もとは設
しものなるべし、それよりしては嚴島詣にもめされけり、いまの世、こゝにてかごてふものは、堂上にては板ごしなどいひて、大臣等は白木もてつくり、有明網代、むしろつゝみなどあるなり、この地にては、それをかごといふ、こは轅切といふものよりはじまりしなり、荷輿てふことも、舜舊記などにおほく出したるが、これまた似たるものなるべし、肩にてになふゆへになづけけむ、尤轅切の源始はさだかならず、むかしまたのりものといふは、輿をも馬をもいひたるなり、二水記に、大永三年六月十三日、各直垂乘物也、〈廣姉等輿、少納言馬、〉とみえたりとぞ、籠輿、舜舊記には、鹿籠輿とかけり、このふたつは、今いふかごのことにやはべらむ、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0958:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0958.pdf]] 一籠の輿と云物あり、〈○中略〉今の駕籠乘物の類なるべき歟、
*&aname(E8BCBFE8A296E8BCBF){袖輿};
**〔滿濟准后記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0958:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0958.pdf]] 正長二年三月廿九日、今日戌始、予院參、堅固内々儀也、著&size(5){二};裘袋&size(5){一};乘&size(5){二};袖輿&size(5){一};、扈從僧綱、松橋僧都賢紹、〈重衣〉房官一人、
*&aname(E8BCBFE88DB7E8BCBF){荷輿};
**〔倭訓栞〕
***〈前編九/古〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0958:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0958.pdf]] こし ござ包みを荷輿とす、地下も用う、
**〔故實拾要〕
***〈六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0958:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0958.pdf]] 荷輿&br;是地下ノ輩ノ乘輿ヲ云也、堂上モ納言以下ハ常ニ用&size(5){レ};之、晴ノ時ハ不&size(5){レ};用&size(5){レ};之也、ゴザニテ包タル輿ヲ荷輿ト云也、
**〔梵舜日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0958:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0958.pdf]] 慶長二年四月十三日、龍御料人、甲賀郡水口之城へ嫁娶始也、〈○中略〉荷輿同上五丁也、&br;元和四年五月十三日辛丑、荷輿筵包、大工申付、爲&size(5){二};作料&size(5){一};銀三貫目遣也、 十年九月十六日丁卯、予食過、令&size(5){二};下山&size(5){一};罷歸也、於&size(5){二};路次&size(5){一};神輿舁&size(5){二};置御座&size(5){一};也、予荷輿ヨリ令&size(5){二};下輿&size(5){一};、拜罷通也、
*&aname(E8BCBFE69394E8BCBF){擔輿};
**〔梵舜日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0958:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0958.pdf]] 慶長五年十二月十四日、京へ銀子十文目、破木十束、同貳十疋、次破木十束、次同貳十疋、次擔輿、於&size(5){レ};京申付來、代六文目也、
*&aname(E8BCBFE58C85E8BCBF){包輿};
**〔大江俊矩記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0958:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0958.pdf]] 文化五年三月五日辛丑 一酉刻出門、狩衣差袴著用、乗輿、〈包輿也、舁人四人、絞付看板著用、〉
十年三月廿九日丙申、向&size(5){二};池尻家&size(5){一};、彈正少弼面會參役之儀、萬端相賴、且申談條々如&size(5){レ};左、&br;一進物未定之由、下﨟公卿被&size(5){二};聞合&size(5){一};、相分次第可&size(5){レ};被&size(5){レ};知由、&br;一召具人數、先雜色四人、白丁二人、步行覺悟之由、大雨は無&size(5){レ};據可&size(5){レ};爲&size(5){二};乘輿&size(5){一};、〈包輿〉少雨は先步行之積云云、粗如&size(5){レ};此雖&size(5){二};治定&size(5){一};、今一應交野右衞門佐相談之積云々、予乘輿之事、幷召具人數等不&size(5){レ};及&size(5){二};斟酌&size(5){一};間、任&size(5){二};所存&size(5){一};可&size(5){二};用捨&size(5){一};旨、深切示給也、
*&aname(E8BCBFE5A5B3E688BFE8BCBF){女房輿};
**〔續視聽草〕
***〈初集十〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] 乘物名目&br;女房ノ輿トハ、今ノ世モ女乘物ト云ガ如ク、其製造聊カタガヘルナリ、尤下簾等アルベシ、今京師ニテ用ラルヽ女轅ハ、必下簾アリ、京師ノ俗ニ、是ヲ車轅ナド云ヘリ、將軍家出行之至極ノ内々ナル故、女轅ヲ用テ、供奉ヲモ少略アルナリ、
**〔明月記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] 建仁二年二月二日、自&size(5){二};鳥羽&size(5){一};御&size(5){二};幸八幡&size(5){一};、女房輿三、
**〔吾妻鏡〕
***〈三十九〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] 寶治二年十月六日己卯、將軍家、〈○藤原賴經〉俄入&size(5){二};御于鶴岡別當法印雪下坊&size(5){一};、被&size(5){レ};用&size(5){二};女房輿&size(5){一};、
**〔吾妻鏡〕
***〈五十二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] 文永三年七月四日甲午、戌剋將軍家、〈○宗尊親王〉入&size(5){二};御越後入道勝圓佐介亭&size(5){一};、被&size(5){レ};用&size(5){二};女房輿&size(5){一};、可&size(5){レ};有&size(5){二};御歸洛&size(5){一};之御門出云云、
**〔宣胤卿記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] 永正十四年閏十月二日、今日室町殿、爲&size(5){二};有馬山温泉&size(5){一};令&size(5){レ};下&size(5){二};攝州&size(5){一};給、依&size(5){二};御中風氣&size(5){一};也、御忍分、被&size(5){レ};用&size(5){二};女房輿&size(5){一};云々、
*&aname(E8BCBFE987A3E8BCBF){釣輿};
**〔倭訓栞〕
***〈前編九/古〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] こし 釣ごしあり、又半切(○○)とも稱す、もと官家のめしつかはるゝ婦女の乘物也、今公卿夫人とても是にめす也、
**〔板坂ト齋記〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] 慶長元年、秀賴公三歲上洛、〈○中略〉馬三疋、鞍置大總、土佐駒、其次見せ釣輿一丁、次に釣輿に秀賴公乳母に抱れ、供の女房衆、釣輿に三十一、御供の騎馬諸大名の子供、十より内、何も裝束、
**〔梵舜日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0959:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0959.pdf]] 寬永三年九月六日、行幸之儀式也、〈○中略〉攝家淸花衆、塗輿十五丁計にて通也、次女中方之
輿共廿五丁、釣輿也、次荷輿廿五丁、塗輿廿丁出仕也、次淸華堂上已下悉出仕也、
*&aname(E8BCBFE58789E8BD8E){凉轎};
**〔下學集〕
***〈下/器財〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 凉轎(リヤウキヤウ)〈禪家所&size(5){レ};乘〉
*&aname(E8BCBFE5A1B5E58F96){塵取};
**〔撮壤集〕
***〈中/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 塵取(チリトリ)
**〔常照愚草〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 一ぬりこし御免の事、〈○中略〉入道にては、不&size(5){レ};及&size(5){二};御免&size(5){一};候由候へども、いかゞ候哉、〈○中略〉自然忍て乘用の時は、ちりとりにのり候てなどゝ、ひげの詞申事も在&size(5){レ};之、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 一塵取と云物も、輿の類也、日置流法要録抄に、輿に行合たる時の式體、弓手へ打のけておるべし、〈中略〉又下すだれみせぎぬ出したる輿におるべき也、ちりとりには、うちよけて通るべしとあり、
**〔嬉遊笑覽〕
***〈二下/器用〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 塵取は、〈○中略〉今も塵をとる具に、むしろの端に繩を付て、二人して舁ものゝ如くなるべし、師門物語、〈寬永六年の寫本、是も室町頃の草子なり、上卷、〉御こしをつまどの口へたてまうす、御供の女房達のちりとりまで、十六ちやうこそかきすゑたれ、〈師門夫婦、鹽がま明神に參りし處なり、〉これらの塵取と云は、麤末なる釣輿の類なるべし、
**〔太平記〕
***〈二十九〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 師直以下被&size(5){レ};誅事附仁義血氣勇者事&br;河津左衞門ハ、小淸水ノ合戰ニ痛手ヲ負タリケル間、馬ニハ乘得ズシテ、塵取ニカヽレテ、遙ノ跡ニ來ケルガ、執事〈○師直〉コソ已ニ討レサセ給ツレト、人ノ云ヲ聞テ、アトル辻堂ノ有ケルニ、輿舁居サセ、腹搔切テ死ニケリ、
*&aname(E8BCBFE8BCBFE585B7){輿具};
**〔朝覲行幸部類〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 慶安四年二月廿五日、卯刻天皇〈○後光明〉渡&size(5){二};御南殿&size(5){一};、〈○中略〉左右次將上首二人引&size(5){二};鳳輦&size(5){一};、豫寄&size(5){二};月花門内&size(5){一};、次將二人分&size(5){二};左右&size(5){一};、寨&size(5){二};御輿御簾(○○○○)&size(5){一};、而見&size(5){二};御裝束具否&size(5){一};、
**〔娶入記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0960:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0960.pdf]] 一御こしの下すだれ(○○○○)の事、上のすだれ(○○○○○)のうちより、ひきとをして、上がひをうへへなし、こしのやねのごとく、むねをたて候て、かけ候べく、すそのきぬ(○○○○○)も、いなのつな(○○○○○)も、ながえのほかへ出
してさげ申候、そうじて下すだれは、たれ〳〵もかけ申まじく候、かうゐの女房衆御かけ候、九所がな物、七所がなものまでもかけられ候、五所のこしには、かけ申まじく候、〈○中略〉&br;一御こしの下すだれの長さ、上樣のは六しやくたるべし、御しんるいなどは、五尺六寸、すそご也、
**〔婚禮問答〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0961:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0961.pdf]] こしは白木のこしたるべく候哉、如何、〈○中略〉御こしには、すだれの内に、下すだれをかくる、下すだれとは、すゞしの絹に、ふとく横筋を靑く染め、又は、すそごなどに染て、上すだれのうちより引とほして、上がへを上へなして、こしのやねの如く、むねをたてゝかくる也、下の方のうらに綱をぬひ付て、下るをいなのつなと云、白黑又は白紅になひまぜにして、先にふさを付る也、すそのきぬも、いなの綱も、ながえの外へ出してさげ申候、上のすだれの下より、長くさがり出る也、すだれは、高位の女房衆、かけらるゝ也、九所七所がな物のこしには、すだれの外にかくるなり、これをみせぎぬ(○○○○)と云、五所のこしには、みせぎぬもかけ申さず候、下すだれの長さ、高位の人のは六尺たるべし、其次は五尺六寸、但何も一方の長サ也、兩方合て一丈貳尺、又其次は一丈一尺貳寸也、すそごとは、すそ程色を段々こくする也、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0961:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0961.pdf]] 一こしの下すだれの事は、婚入記にあり、今かけやうの繪圖、左に記す、&br;一幅を如&size(5){レ};此折てかくる也、兩方にて二幅ナリ、&br;おもての方&br;地へ〓〓―の絹〓そご又ハ横筋を染る&br;い〓のつ〓左より&br;同右より&br;下簾の圖&br;三角のかど〳〵を、&br;折釘にかくる也、&br;三所糸にてわな&br;をしてかくる也、
簾の内にかくる、頭&br;とすそは、すだれの&br;外へ出るなり、&br;いなのつなは布を繩にする也&br;紅白又ハ白黑ないまぜ&br;うらの方&br;うしろを如此折也&br;右より&br;左より&br;總長〈高位の女房は一丈二尺、其次は一丈一尺二寸〉&br;一みせぎぬと云は、右の一丈一尺二寸の下すだれを、みすの内へ入てかけず、みすの外よりかけたるを云、五所がな物のこしなどには、みせぎぬもかけぬ也、下すだれは、高位の人かくる也、其外の人は、みせぎぬかくる也、九所七所がな物に懸る也、下すだれは、十二所がな物の輿こかくる也、
**〔供立之日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0962:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0962.pdf]] 一御輿の物具、何もあき、簾も三方共に上られ(○○○○○○○○○)、御立烏帽子、すいかん、御扇もたせらるるなり、
**〔枕草子〕
***〈十一〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0962:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0962.pdf]] 御經のことに、あすわたらせおはしまさむとて、〈○中略〉今ぞ御こし出させ給ふ、めでたしと見え奉りつる御ありさまに、是はくらぶべからざりけり、朝日はる〴〵とさしあがるほどに、木の葉のいと花やかにかゞやきて、みこしのかたびら(○○○○○○○○)の色つやなどさへぞいみじき、御つな(○○○)はりて出させ給ふ、御こしの帷子の、うちゆるぎたるほど、まことにかしらの毛など人のいふは、さらにそらごとならず、
**〔大江俊矩記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0963:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0963.pdf]] 文化四年十一月十八日乙卯、新嘗祭也、〈○中略〉&br;一葱華輦内御前帷子撤&size(5){レ};之、可&size(5){レ};掛&size(5){二};御後輦戸所&size(5){一};哉、行事官相伺、其通申&size(5){二};奉行&size(5){一};處、被&size(5){レ};伺&size(5){二};殿下&size(5){一};後、不&size(5){レ};及&size(5){二};其儀&size(5){一};自&size(5){レ};初有&size(5){レ};儲通宜旨被&size(5){レ};示、卽命&size(5){二};行事官&size(5){一};了、&br;件葱華輦帷、〈稱&size(5){レ};幌歟〉御前御左右等三方有&size(5){レ};之、御後無&size(5){レ};之者也、〈依&size(5){三};御後有&size(5){二};輦戸&size(5){一};也〉寬政立后ニ御再興之時、御前計被&size(5){レ};懸&size(5){二};御簾&size(5){一};、仍於&size(5){二};御前&size(5){一};者、御帷御簾等爲&size(5){二};二重&size(5){一};、御後御帷御簾共無&size(5){レ};之、故如&size(5){レ};此相伺由也、
**〔延喜式〕
***〈三十六/主殿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0963:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0963.pdf]] 御輿一腰綱(○)廿六條料、緋絁四疋四丈六尺、〈腰輿二丈五尺〉心料、調布十二端四尺、〈腰輿一端八尺〉
**〔西宮記〕
***〈臨時十〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0963:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0963.pdf]] 行幸仰&size(5){二};御綱&size(5){一};事&br;乘輿出&size(5){二};閤門&size(5){一};之間、大將〈立&size(5){二};閊外壇上&size(5){一};〉召&size(5){二};大舍人&size(5){一};二聲、大舍人稱唯、大將仰云、御綱張〈禮〉、大舍人同音稱唯、張&size(5){二};御輿綱&size(5){一};、〈今案之時、無&size(5){二};上宣之詞&size(5){一};、神事不&size(5){レ};仰云々、大舍人候&size(5){二};中隔&size(5){一};、〉行路之間、左右大將、立&size(5){二};左右之〈○一木無&size(5){二};之字&size(5){一};〉御綱末、少將之後&size(5){一};也、〈於&size(5){二};古行幸指圖&size(5){一};、左右大將、立&size(5){二};御綱末、少將後&size(5){一};、而近代皆立&size(5){レ};前、若有&size(5){レ};故可&size(5){レ};尋也、〉
**〔娶入記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0963:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0963.pdf]] 一御こしのつな、女房ごしは、ひだりのながえのきつかけ、一しやくばかりのけて、かしつけにて、右のながえに、ひつときにとむるなり、
**〔大江俊矩記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0963:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0963.pdf]] 文化四年十一月十八日乙卯、新嘗祭也、〈○中略〉&br;一葱華輦御綱、御輿長張之事雖&size(5){二};本儀&size(5){一};、輿丁依&size(5){二};少人數&size(5){一};、密々卷&size(5){二};付御綱&size(5){一};、於&size(5){レ};轅四人共加輿丁奉&size(5){レ};舁度相願旨、官務行事官申立、卽申&size(5){二};入奉行&size(5){一};處、被&size(5){レ};伺&size(5){二};殿下&size(5){一};後、可&size(5){レ};爲&size(5){二};其通&size(5){一};被&size(5){レ};示、申&size(5){二};渡官務&size(5){一};畢、
**〔娶入記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0963:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0963.pdf]] よめ入の條々&br;一わたしやうは、御こしの右のながえ(○○○)かな物よりさき、兩の手をあをのけて、ながえをてのひらにのせて、うけとる人のかほを見る也、
**〔大江俊矩記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0963:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0963.pdf]] 文化四年十一月十八日乙卯、新嘗祭也、〈○中略〉秉燭過雨尚不&size(5){レ};止、依&size(5){レ};之一統雨儀覺悟可&size(5){レ};致、尤御輿被&size(5){レ};用&size(5){二};葱華輦&size(5){一};旨被&size(5){二};仰出&size(5){一};、〈○中略〉
一葱華輦添轅事、於&size(5){二};南殿簀子上&size(5){一};、其儘難&size(5){二};舁上&size(5){一};、仍先於&size(5){二};階下&size(5){一};儲&size(5){二};呉床&size(5){一};安&size(5){二};御輦&size(5){一};、撤&size(5){二};添轅&size(5){一};、其後舁&size(5){二};居簀子&size(5){一};、乘御後又舁&size(5){二};居階下臭床上&size(5){一};、加&size(5){二};添轅&size(5){一};可&size(5){レ};奉&size(5){レ};舁覺悟、還御時亦猶此旨行事官相伺申&size(5){二};入奉行&size(5){一};處、被&size(5){レ};伺&size(5){二};殿下&size(5){一};〈○藤原政煕〉後可&size(5){レ};爲&size(5){二};其通&size(5){一};被&size(5){レ};示、卽申&size(5){二};渡行事官&size(5){一};了、&br;但於&size(5){二};神嘉殿&size(5){一};者舁&size(5){二};居階下&size(5){一};故、其煩無&size(5){レ};之也、雖&size(5){レ};然於&size(5){レ};有&size(5){二};横轅&size(5){一};者、乘御下御共、非&size(5){レ};無&size(5){二};御煩&size(5){一};、仍於&size(5){二};神嘉殿&size(5){一};亦駕輿丁退去之時、可&size(5){レ};撤&size(5){二};一方横轅&size(5){一};樣、申&size(5){二};入奉行&size(5){一};、後申&size(5){二};含行事官&size(5){一};了、&br;添轅横木寸尺取計處、日月華門幷中和門代中門幔門等、悉通行無&size(5){レ};障由、行事官申居也、
**〔愚昧記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0964:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0964.pdf]] 承安三年四月十三日、行&size(5){二};幸賀茂社&size(5){一};之日也、〈○中略〉於&size(5){二};上社&size(5){一};、中將被&size(5){二};來尋&size(5){一};云、御輿覆(○○○)於&size(5){二};鳳輦&size(5){一};者、無&size(5){二};左右&size(5){一};可&size(5){レ};顯也、葱花同前歟、予〈○藤原實房〉不&size(5){二};慥覺&size(5){一};、但定令&size(5){二};露顯&size(5){一};歟、後日中將云、一定可&size(5){レ};顯云々、
**〔羽林要秘抄〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0964:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0964.pdf]] 朝覲行幸&br;雨儀條々〈○中略〉&br;一御輿供&size(5){二};雨皮(○○)&size(5){一};、安&size(5){二};南階之後&size(5){一};、左右下﨟次將撤&size(5){レ};之、乘御之後、如&size(5){レ};本供&size(5){レ};之、或説、雖&size(5){二};雨儀&size(5){一};不&size(5){レ};供&size(5){二};雨皮&size(5){一};乘御云々、仍勘&size(5){レ};例之處、供&size(5){二};雨皮&size(5){一};例度々、&br;〈土御記〉永承五十十三、〈丁卯〉甚雨、此日朝覲行幸、大將以下立&size(5){二};廊下&size(5){一};、御鳳輦、供&size(5){二};雨皮&size(5){一};寄&size(5){二};南殿&size(5){一};、〈○中略〉&br;以上供&size(5){二};雨皮&size(5){一};寄&size(5){二};御輿&size(5){一};、此外例多、猶可&size(5){レ};勘&size(5){レ};之、隨&size(5){二};近例&size(5){一};又如&size(5){レ};此、
**〔庭槐抄〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0964:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0964.pdf]] 治承三年八月廿七日辛亥、今日八幡行幸〈○高倉〉也、〈○中略〉雨又灑、公卿等乘馬之間、立&size(5){二};日花門代内&size(5){一};、御輿進、予〈○藤原實定〉暫停&size(5){レ};之、示&size(5){二};頭中將通親&size(5){一};、於&size(5){レ};今者、御輿雨皮可&size(5){レ};候歟、朝臣云、御棧敷前、爲&size(5){二};此程&size(5){一};者、不&size(5){レ};可&size(5){レ};覆、猶降者、於&size(5){二};路頭&size(5){一};覆&size(5){レ};之常事歟、予諾&size(5){レ};之、
**〔明月記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0964:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0964.pdf]] 建永元年六月十三目、少納言長季鈴奏了、寄&size(5){二};御輿&size(5){一};、兩三位副&size(5){レ};之、〈○註略〉定通卿開&size(5){レ};輦取&size(5){二};御草鞋&size(5){一};、出御、定通卿仰&size(5){二};御綱&size(5){一};、〈猶右弓彌〉自&size(5){二};出&size(5){レ};門程&size(5){一};大雨、雨皮事頻雖&size(5){二};相觸&size(5){一};上下不&size(5){二};聞入&size(5){一};、御輿長等奔走、於&size(5){二};待賢門下&size(5){一};僅奉&size(5){レ};留、予〈○藤原定家〉資家奉仕之間に、御輿南面に奉&size(5){レ};居、〈クレドコ伏〉〈天〉〈敷&size(5){レ};之〉次席の御後方を竹針〈二天〉、三所許差貫〈天〉、
後打覆、御前の方に又差&size(5){レ};針、〈是皆資冢所&size(5){レ};爲〉次に廻の雨皮を引廻、御前左角に結&size(5){レ};之、〈予結&size(5){レ};之〉次資家以&size(5){一};輿帷紐&size(5){一};御前を結、次上雨皮を打懸〈天〉鳳を出、〈以&size(5){レ};弓搔出〉次綱を打懸〈天〉轅に結、資家云、雖&size(5){レ};可&size(5){二};故實&size(5){一};、此綱已短、只可&size(5){レ};略歟、
**〔大江俊矩記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0965:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0965.pdf]] 文化四年十一月十八日乙卯、新嘗祭也、〈○中略〉申刻過雨降出、到&size(5){二};日沒以前&size(5){一};尚不&size(5){レ};止、依&size(5){レ};之主殿寮内々伺申曰、若於&size(5){レ};被&size(5){レ};用&size(5){二};御鳳輦&size(5){一};者供&size(5){二};雨皮&size(5){一};事不&size(5){二};容易&size(5){一};故、豫設置度旨也、其通申&size(5){二};入奉行&size(5){一};處承知、仍供&size(5){二};御下湯&size(5){一};畢、後早々雨皮點撿令&size(5){二};取掛&size(5){一};也〈○中略〉葱華輦雨皮事、頭辨被&size(5){レ};示曰、御屋根之垂何程有&size(5){レ};之哉、可&size(5){レ};尋旨也、仍行事官召寄相尋處、此儀者、主殿寮調進故、委敷雖&size(5){レ};不&size(5){二};覺悟&size(5){一};、荒方御屋根垂四方共三寸計有&size(5){レ};之樣令&size(5){二};覺悟&size(5){一};了、其上廻リ雨皮有&size(5){レ};之、自&size(5){二};御後方&size(5){一};掛&size(5){レ};之、於&size(5){二};御前方&size(5){一};打合タルモノヽ樣ニ覺居由申&size(5){レ};之、就&size(5){レ};不&size(5){レ};慥又尋&size(5){二};主殿助&size(5){一};處、行事官申通也、尤御後之處、一面ニテ御左右者明キ有&size(5){レ};之、御前亦打合故明キ有&size(5){レ};之由、御之乘時、雖&size(5){レ};被&size(5){二};卷上&size(5){一};、輦戸不&size(5){レ};開故、是非共廻リ於&size(5){レ};不&size(5){レ};被&size(5){レ};撤者、乗御難&size(5){レ};成、此雨皮者、普通乘物桐油之通、掛釘有&size(5){レ};之故、乘御以前被&size(5){二};取放&size(5){一};、乘御後又被&size(5){レ};掛、於&size(5){二};御前方&size(5){一};被&size(5){二};打合&size(5){一};宜旨申&size(5){レ};之、仍其趣可&size(5){二};申入&size(5){一};處、最早出御頭辨下殿故、〈依留主辨也〉於&size(5){二};渡廊&size(5){一};申&size(5){二};入頭中將&size(5){一};處承知、卽六條羽林其趣被&size(5){レ};談樣子也、然處助功不案内事故、依&size(5){レ};無&size(5){二};覺束&size(5){一};、又々走&size(5){二};行南殿南面階&size(5){一};、召&size(5){二};主殿寮&size(5){一};、爲&size(5){レ};念相尋處、前件無&size(5){二};相違&size(5){一};旨申&size(5){レ};之、仍於&size(5){二};馬形障子邊&size(5){一};列候處、唯今之儀、爲&size(5){レ};念又々相尋處、葱華輦御屋根雨皮之垂者、三寸計ニテ、御廻雨皮者如&size(5){レ};初、御後者一面御前ニテ打合有&size(5){レ};之、何分乘御之時、於&size(5){レ};不&size(5){レ};被&size(5){レ};撤者、輦戸不&size(5){レ};開故、御廻リ可&size(5){レ};被&size(5){レ};撤樣申之旨、更申&size(5){二};入頭中將&size(5){一};承知也、其後又雨皮無&size(5){レ};筵哉、可&size(5){レ};尋&size(5){二};合奉行&size(5){一};被&size(5){レ};示、卽以&size(5){二};便宜&size(5){一};尋&size(5){二};行事官&size(5){一};處、御屋根有&size(5){二};張筵&size(5){一};、其上供&size(5){二};雨皮&size(5){一};、廻リ者無&size(5){レ};筵、雨皮計之由申答、仍其通申&size(5){二};入奉行&size(5){一};也、&br;件雨皮一件、甚有&size(5){二};簡違&size(5){一};、元來甚雨時、可&size(5){レ};被&size(5){レ};用&size(5){二};廻リ雨皮&size(5){一};、微雨者御屋根雨皮計被&size(5){レ};用&size(5){レ};之、不&size(5){レ};及&size(5){二};廻リ雨皮&size(5){一};由被&size(5){二};仰出&size(5){一};有&size(5){レ};之處、此事奉行申渡漏脱歟、一列勿論官務以下、主殿寮行事官、皆不&size(5){レ};知之故、行幸時雖&size(5){レ};不&size(5){二};雨降&size(5){一};、廻リ雨皮迄供&size(5){レ};之、舁&size(5){二};立御輦&size(5){一};、甚不都合之至也、〈仍於&size(5){二};南簧子&size(5){一};、重能朝臣、有家朝臣兩人、臨期被&size(5){レ};撤&size(5){二};却廻リ雨皮&size(5){一};也、元來被&size(5){レ};用&size(5){二};葱華輦&size(5){一};事、今夜初度、必竟各不&size(5){二};覺悟&size(5){一};故、雨皮事前以雖&size(5){レ};有&size(5){二};往復&size(5){一};、互不&size(5){二};會得&size(5){一};、仍語意不&size(5){二};相通&size(5){一};及&size(5){二};間違&size(5){一};也、可&size(5){レ};恐可&size(5){レ};恐、○中略〉其後内々入御之間、頭辨有&size(5){レ};噂曰、雨皮之事、奉行不
&size(5){レ};及&size(5){レ};被&size(5){レ};申&size(5){二};上御斷&size(5){一};、御輦下御之儀有&size(5){二};間違&size(5){一};、故此事者卽御斷被&size(5){二};申上&size(5){一};由、内々物語也、一列聞&size(5){レ};之大令&size(5){二};安心&size(5){一};、乍&size(5){レ};倂後來尚用心可&size(5){二};覺悟&size(5){一};事也、〈疑次將被&size(5){レ};申&size(5){二};上御斷&size(5){一};歟〉
**〔宗五大草紙〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0966:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0966.pdf]] 公方樣御成の樣體の事&br;一雨ふり候時、御こしにゆたん(○○○)かけられ候事は、公方樣御輿には見及不&size(5){レ};申候、御旅にて、一段雨降風吹候へば、懸られ候由に候、さ候へば御供衆も蓑をめし候、御こしに、ゆたんかけられ候はねば、御供衆もかさを御さし候はず、御臺樣の御こしには、いづくにてもゆたんかゝり候、御車の時は、御ゆたんかゝらぬ程は、御供衆もかさをも御さし候はず候、
**〔伊勢兵庫頭貞宗記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0966:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0966.pdf]] 輿のゆたんの事&br;一輿のゆたんの事、塗輿には掛り候はず候、但旅の時かゝり候事も候、板輿にはかゝり候、公方樣御輿に、ゆたんかけられ候事見及不&size(5){レ};申候、一段雨風候得ば被&size(5){レ};懸候よし候、然ば御供衆笠さし候、御臺樣そとの雨に御輿ゆたん被&size(5){レ};掛候也、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0966:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0966.pdf]] 一輿のたてむしろ(○○○○○)の事、御成次第古實に云、御こしにめしをりの時、御供衆あつかひにて、むしろは、兩もふり道わるく候へば、御こしよりたてむしろを引出して、たてられ候て、かぎに御かけ候べく候さりながら、前のすだれおろされ候はではわろく候、是はむかひ風に雨つよく入候はゞの儀にて候、さて御じやうりを、御小者參らせ候、〈此分除て見べし〉雨もよく候時、たてむしろは引出候はぬ物にて候、立むしろは、よこ雨の御用までにて候也云々、たてむしろは、疊の表にへりを取て、輿に入置て、風雨の吹時引出して、簾の外よりかくる成べし、
**〔輿車圖考〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0966:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0966.pdf]] 鳳輦&br;くれ床(○○○)のことを按ずるに、世俗淺深秘抄云、〈○中略〉くれどこを伏してとも、又は平敷ともあるは、いづれ御こし高ければ、雨皮のかけがたきをもてなめり、さるに橋本經亮は、伏といふも、たゞにく
れ床設置くことにて、呉床平床もおなじことなりといへり、もと平床の名はなし、平敷のおもひあやまりなるべし、屋代弘賢は、伏とは側おく事なり、もとくれ床の名は、延喜内匠式に牙床、〈和名抄にくれどこと訓ず〉等料、檜榑一材と見えたり、これその徵なり、かたちは榻よりも長くせばぐ、足も直立せし床なるべきなり、さて伏てといへるは、横さまに側だてしなるべし、ひろさ八九寸あるべきものを側てゝ用ひんには、榻よりもひきゝ事、便なるべしといへり、伏するとも、平敷にすともいふを、たゞ設置く事ともいひがたく、側ておくを伏するといふことも、いかゞあらん、稻村行敎は、例こしを置かたを地にし、是をうへのかたにしておくなるべしといふことは、平敷といふにも、伏してなどいふにもかなへりしやうなり、また弘賢説、くれもてつくるてふことは、いかゞあらん、すでに式〈○延喜内匠式〉にも、手輿の條に、檜榑とあれば、この床にのみ榑とあるにもあらず、されば猶この名とはいひがたかるべし、總て物の名なんどは、さして深きことわりある事にもあらず、たゞにいひ傳へ、となへ來りしことのみにて侍るを、數百年ののちに、なにくれとより所をかうがへ侍るにぞ、あたり侍らざること多かめる、呉床を、胡床などいへば、かの呉床呉竹などいふたぐひにて、もろこしよりわたりし床よりつくりなせしを、呉床といひ、えびすの地よりわたりしを、胡床といひしにもあらんかし、されどこは、何よりいづるとも、强て實用のせんある事には侍らず、此の平敷てふこと、いまだ説々定まらねば、その説をあげて、その圖〈○圖略〉をば、しばらくこゝにかくのみ、&br;搢紳家、古より傳へたる、鳳輦のくれどこてふものありとて、經亮のもとより模本おこしぬ、その床は、いとひろくつくりなせしものなり、鳳輦のしたに四足あれば、ひろき床にて、その四足をあんじ置くべきことわりなきにもあらざれば、先此の模本をも、こゝに收入し侍るなり、これらのことをも、みやこ人へ、たび〳〵たづねものしたるが、これぞ明證とすべき説もなければ、しばら
く疑はしきをかきて、識者をまつのみ、
**〔世俗淺深秘抄〕
***〈上〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0968:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0968.pdf]] 一雨日行幸之時、次將奉&size(5){二};仕御輿雨皮役&size(5){一};事、第一大事也、〈○中略〉御輿固於&size(5){二};路次&size(5){一};覆事丶於&size(5){二};四辻&size(5){一};大略覆&size(5){レ};之、必向&size(5){二};東面南面&size(5){一};、敢不&size(5){レ};向&size(5){二};西面北面&size(5){一};也、伏&size(5){二};榑輫&size(5){一};可&size(5){レ};安&size(5){二};其上&size(5){一};也、其儀如&size(5){二};堂上&size(5){一};、
**〔明月記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0968:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0968.pdf]] 建永元年六月十三日、少納言長季鈴奏了寄&size(5){二};御輿&size(5){一};、〈○中略〉自&size(5){二};出&size(5){レ};門程&size(5){一};大雨、〈○中略〉予〈○藤原定家〉資家奉仕之間に、御輿南面に奉&size(5){レ};居、〈クレドコ伏〉〈天〉〈敷&size(5){レ};之〉
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0968:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0968.pdf]] 一こし臺(○○○)とは、こしの長柄をすへおく物也、まな板のごとくにして四足あり、本名をばしぢと云也、楊の字也、車に召るゝ時用&size(5){レ};之、&br;榻如&size(5){レ};此物也〈車のしぢは、金物もあり、あげまきを付るなり、〉
**〔宗長息女婚禮記録〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0968:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0968.pdf]] 息女出給ふ時、〈○中略〉道具の順は、二の門にて定候也、〈○中略〉&br;道具輿以下次第之事〈○中略〉&br;五拾 御輿臺
**〔扶桑略記〕
***〈二十九/後三條〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0968:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0968.pdf]] 治曆五年〈○延久元年〉三月十五日壬午、行&size(5){二};幸石淸水&size(5){一};、此日於&size(5){二};朱雀院東門前&size(5){一};、御輿朸(○○○)損、召&size(5){二};内匠寮&size(5){一};、卽旬令&size(5){二};修補&size(5){一};、 十六日、還御之間、同朸破損、後日、右中辨隆方朝臣、有&size(5){レ};所&size(5){二};恐懼&size(5){一};、依&size(5){レ};爲&size(5){二};裝束使&size(5){一};也、
*&aname(E8BCBFE4B998E8BCBFE6B395){乘輿法};
**〔北山抄〕
***〈九〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0968:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0968.pdf]] 行幸&br;少納言奏鈴、訖候御輿於南階上簀子敷&size(5){一};、〈○中略〉主殿寮撤&size(5){二};御輿覆&size(5){一};、上﨟次將開&size(5){二};輦戸&size(5){一};、〈置&size(5){二};璽筥&size(5){一};後閉之〉自餘臥&size(5){レ};弓跪候、
**〔羽林要秘抄〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0969:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0969.pdf]] 朝覲行幸&br;左右次將副&size(5){二};御輿〈○註略〉左右&size(5){一};、上﨟次將見&size(5){二};御座覆&size(5){一};、〈○中略〉上﨟次將〈不&size(5){レ};論&size(5){二};左右&size(5){一};〉昇&size(5){二};南階西邊&size(5){一};、〈○中略〉進&size(5){二};簀子&size(5){一};開&size(5){二};輦戸(○○)&size(5){一};〈○註略〉左廻進持&size(5){二};御劒&size(5){一};、内侍下〈東也〉跪〈先&size(5){二};左膝&size(5){一};、内侍相居、〉取&size(5){二};御劒&size(5){一};、左廻進跪、入&size(5){二};御輿前方&size(5){一};、〈柄右、刃外、此間他次將臥&size(5){レ};弓、〉歸向&size(5){レ};北、跪取&size(5){レ};弓、候&size(5){二};簀子&size(5){一};、〈東面〉卽乘&size(5){二};御輿&size(5){一};、〈○中略〉左右將監昇&size(5){二};西階&size(5){一};、舁&size(5){二};下大刀契櫃〈或閉&size(5){二};輦戸&size(5){一};後〉置&size(5){レ};弓取&size(5){二};御草鞋&size(5){一};給&size(5){二};東豎子&size(5){一};、〈藏人頭候&size(5){二};御裾&size(5){一};時、便可&size(5){レ};取歟、〉進跪〈先&size(5){二};右膝&size(5){一};〉取&size(5){レ};璽内侍下取&size(5){レ};璽、右廻進跪入&size(5){二};御輿&size(5){一};、〈御劒柄内方也〉閉&size(5){二};輦戸&size(5){一};、〈此間他次將立&size(5){レ};弓退下〉跪取&size(5){レ};弓退下、
**〔門室有職抄〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0969:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0969.pdf]] 輿乘下事&br;四方輿ニハ、自&size(5){レ};傍下乘、〈左右任&size(5){レ};意〉若自&size(5){レ};傍無&size(5){レ};便ニハ、自&size(5){レ};前可&size(5){レ};下&size(5){レ};之、四方輿ノ簾ヲバ、前へ一面揚&size(5){レ};之、三面ハ人相遇之時下ス、有&size(5){レ};煩故也云々、
**〔貞丈雜記〕
***〈七/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0969:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0969.pdf]] 一車には後より乘りて、前より下る事にて候、〈盛衰記卅三、木曾院參ノ條ニ見、〉輿には前より乘りて、前より下るなり、
**〔今川大雙紙〕
***〈下〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0969:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0969.pdf]] 馬に付て式法之事&br;一御こしよする事、妻戸の左を賞翫するは常の儀也、さてよめどりの御こしは、のりたる人の右を賞翫するなり、右と云は、乘手のためには左也、然るに大方輿をよするには、役人とのばら兩方にねり寄て、左右に膝まづきて、妻戸を押ひらきて、さて御輿の中へ目を見入ずして、長柄を執て、其時力者綱をはづしてまいる也、又長柄に執付とき、力者さしよる也、さて兩方のとびらを押よせて、しさりてかしこまる也、のり給ひて後、うしろ妻戸をほと〳〵とたゝき給ふ時、則左右の役人、妻戸を開て長柄を取、然ばりき者心得て、御こしを引出す也、其後左右の長柄をカ者に請取せて、手を付て片手にて妻戸を押とづる也、さて妻戸のちやう木のある方を上手と云也、御こしをよするをば、いさするといふ也、&br;一御こしよするには、女には右のあがり、男には左の上りなり、輿をよする時、殿原はつなの上へ
あがりて、つゝしんでかしこまる也、其後中間御こしをさしよする也、其時左の手をこしの長柄に打掛て、右の手にてこしの長柄をかゝへてよするなり、妻戸をたつる時は、下まへの方より押とづる也、さて又こしの繩も、右にとめて、又左にとむる也、是もとめやう、男女によると云一儀有、〈○中略〉&br;一よめ入之時、迎の人に輿渡す事、輿を立て、さて互に一禮申て、先右の方の長柄を請取せて、軈て左をとらすべし、こしの後よりまわりて請取べき也、
**〔宗五大草紙〕
***〈上〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0970:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0970.pdf]] 人の召仕れ候仁心得らるべき事&br;一輿寄の妻戸のうはがさね下がさね、こしのよる時さた候はず候、たゞ武家には、こしの左をあがりと心得候、公方樣御劒の役人も、御妻戸の左に祗候也、又私ざまにては、輿ぞへの役人兩人あり、妻戸のうはき打たる方、輿の左あがり、右はしたで、女房衆はめして後、こしをそと御たゝき候、其時えんより兩人かきおろし候へば、こしかき請取候、公方樣には、御こしかき計あつかひ申候、
**〔奉公覺悟之事〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0970:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0970.pdf]] 一私にてこしよせの時、こしぞひのさむらい兩人、えんへあがりてこしをよせ候、御成には、御はしり衆は手をかけられず候て、御こしかきばかりあつかひ申候也、其時御劒の御やく、妻戸左の方の御えんに祗候也、
*&aname(E8BCBFE696B0E8BCBFE4B998E5A78B){新輿乘始};
**〔看聞日記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0970:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0970.pdf]] 應永廿六年十二月廿九日、今春新造輿、于&size(5){レ};今不&size(5){レ};乘、今日吉日之由在方申&size(5){レ};之、仍乘始、&br;○按ズルニ、婚嫁ノ時ニ於ケル新輿乘始ノ事ハ、禮式部婚嫁篇ニ詳ナリ、
*&aname(E8BCBFE8BCBFE995B7){輿長};
**〔延喜式〕
***〈十三/大舍人〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0970:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0970.pdf]] 凡車駕行幸者、舍人四番〈以&size(5){二};十二人&size(5){一};爲&size(5){二};一番&size(5){一};〉供奉、御輿長八人、駄鈴四人、並著&size(5){二};緋袍白布袴帶&size(5){一};、若皇后有&size(5){レ};幸、又供&size(5){二};御輿長&size(5){一};、裝束同&size(5){レ};前、
**〔延喜式〕
***〈四十五/左右近衞〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0970:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0970.pdf]] 凡行幸之時、御輿長五人、擇&size(5){二};近衞膂力者&size(5){一};、預前注&size(5){二};交名&size(5){一};奏之、並著&size(5){二};紅染布衫&size(5){一};、不&size(5){レ};帶&size(5){二};弓箭&size(5){一};、
其料細布三端一女四尺、紅花十五兩、隔&size(5){二};三年&size(5){一};請、〈○中略〉&br;凡十二月廿七日、進&size(5){下};請&size(5){二};元日威儀料挂甲&size(5){一};奏、幷御輿長歷名&size(5){上};、
**〔延喜式〕
***〈四十七/左右近衞〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 凡駕行之日、分&size(5){二};配兵衞&size(5){一};者、御輿長二人、〈不&size(5){レ};帶&size(5){二};弓箭&size(5){一};〉御膳前二人、御馬副二人、自餘陪&size(5){レ};陣、
**〔北山抄〕
***〈九〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 行幸&br;時刻御&size(5){二};南殿&size(5){一};、左次將以下、出&size(5){レ};自&size(5){二};敷政門&size(5){一};到&size(5){二};日花門外&size(5){一};、右次將、率&size(5){二};御輿長等&size(5){一};、〈御輿長之中、用&size(5){二};番長一人&size(5){一};、但腰輿不&size(5){レ};須、〉經&size(5){二};階下&size(5){一};至&size(5){二};同門外&size(5){一};、〈○中略〉閨司奏後、少納言奏鈴、訖候&size(5){二};御輿於南階上簀子敷&size(5){一};、〈御輿不&size(5){レ};何&size(5){二};西北&size(5){一};〉御輿長等、相扶而侍、駕輿丁等退候&size(5){二};階掖&size(5){一};、
**〔園太曆〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 觀應二年正月十四日、參内、依&size(5){二};世上擾亂&size(5){一};、今夜俄可&size(5){レ};有&size(5){レ};行&size(5){二};幸〈○崇光〉仙洞&size(5){一};〈持明院殿〉之由、被&size(5){二};仰下&size(5){一};之間、御輿長駕輿丁等相催之所、少々參集、
**〔相國寺塔供養記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 御車やう〳〵東の門にちかづきぬれば、樂屋亂聲、左右樂人、舞人、一奚婁を打て參向、駕輿丁腰輿をかきてまいれば、やがて御車よりめしうつらせ給ふほど、御こし長ども、御前をまいらす、
*&aname(E8BCBFE9A795E8BCBFE4B881){駕輿丁};
**〔運步色葉集〕
***〈賀〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 駕輿丁(カヨチヤウ)
**〔庭訓往來〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 駕輿丁(○○○)
**〔儀式〕
***〈五〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 正月八日講&size(5){二};最勝王經&size(5){一};儀&br;講讀師前行者、左右相分列進、〈各居&size(5){二};小輿&size(5){一};、其擔丁著&size(5){二};紺衣袴白布帶&size(5){一};、用&size(5){二};駕輿丁&size(5){一};、〉執&size(5){レ};蓋覆&size(5){二};其上&size(5){一};、
**〔延喜式〕
***〈四十五/左右近衞〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0971:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0971.pdf]] 凡番長八人、近衞六百人、駕輿丁百一人、〈二入隊正、十人火長、一人直丁、八十八人丁、〉&br;凡供&size(5){二};奉行幸&size(5){一};駕輿丁者、駕別廿二人、〈十二人擎&size(5){二};御輿&size(5){一};、自餘執&size(5){二};前後綱&size(5){一};、〉皆著&size(5){二};皂頭巾、皂緌、緋帛衫、調布襖、貲布袗、紫大纈褶、白布袴、白布帶、白布脛巾&size(5){一};、總廿二具〈中宮亦准&size(5){レ};此〉貯&size(5){二};收府庫&size(5){一};、臨時充用若有&size(5){二};損破&size(5){一};申&size(5){レ};官請換、但笠簔請&size(5){二};内藏寮&size(5){一};、凡近衞駕輿丁直丁等、月粮米鹽、毎月請受、唯漬&size(5){レ};菜料鹽、春秋請&size(5){レ};之、〈數見&size(5){二};大膳式&size(5){一};〉餘府准&size(5){レ};此、
凡近衞駕丁、祿物粮米、府總請取班給、其不仕料幷節服、及靑摺衫大衣、駕丁裝束、舊破之物、並充&size(5){二};府中雜用&size(5){一};、兵衞亦同、&br;凡駕輿丁百人〈隊正二人、火長十人、了八十八人、〉衣服料、夏隊正火長、各庸布一段、丁別商布一段、冬隊正火長、各庸布二段、綿三屯、丁別商布二段、綿三屯、
**〔延喜式〕
***〈四十七/左右兵衞〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0972:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0972.pdf]] 凡駕輿丁五十人&br;凡供&size(5){二};奉行幸&size(5){一};駕輿丁裝束十一具〈中宮准&size(5){レ};此〉
**〔新儀式〕
***〈四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0972:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0972.pdf]] 野行幸事&br;少納言鈴奏如&size(5){レ};常、御輿入&size(5){レ};自&size(5){二};日華門&size(5){一};供&size(5){レ};之、〈中少將供奉如&size(5){レ};常、承平七年例、駕輿丁著&size(5){二};兩面帽子桃染衣&size(5){一};、而延喜十七年、依&size(5){レ};不&size(5){レ};供&size(5){二};野御輿&size(5){一};不&size(5){レ};用&size(5){二};別裝束&size(5){一};、同十八年、延長六年等皆用&size(5){二};尋常御輿&size(5){一};、駕輿丁如&size(5){レ};例、〉
**〔續日本紀〕
***〈十九/孝謙〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0972:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0972.pdf]] 天平勝寶八歲十二月庚子、太上天皇〈○聖武、此年五月崩、〉御輿丁一人、叙&size(5){二};四階&size(5){一};、一人二階、五十七人外二階、一百二十六人外一階、
**〔續日本紀〕
***〈三十六/光仁〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0972:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0972.pdf]] 寶龜十一年三月辛巳、太政官奏偁、〈○中略〉於&size(5){レ};是諸司仕丁駕輿丁等厮丁及三衞府火頭等、徒免&size(5){二};庸調&size(5){一};無&size(5){レ};益&size(5){二};公家&size(5){一};、遠離&size(5){二};本郷&size(5){一};、多破&size(5){二};私業&size(5){一};、仍從&size(5){二};本色&size(5){一};、以赴&size(5){二};農畝&size(5){一};焉、
**〔朝野群載〕
***〈四/朝儀〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0972:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0972.pdf]] 伊勢齋王〈善子〉歸京國々所課〈○中略〉&br;左右衞門府&br;歸京駕輿丁各十六人&br;嘉承二年十一月廿八日
**〔太平記〕
***〈二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0972:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0972.pdf]] 天下怪異事&br;御車〈○後醍醐〉ヲバ止ラレ、怪シゲナル張輿ニ召替ナセ進ラセタレドモ、俄ノ事ニテ、駕輿丁モ無リケレバ、大膳大夫重康、樂人豐原兼秋、隨身秦久武ナドゾ、御輿ヲバ舁奉リケル、
**〔太平記〕
***〈十四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0973:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0973.pdf]] 主上都落事附勅使河原自害事&br;主上〈○後醍醐〉ハ、山門〈○延曆寺〉へ落サセ給ハントテ、三種ノ神器ヲ玉體ニ添テ鳳輦ニ召レタレドモ、駕輿丁一人モナカリケレバ、四門ヲ固テ侍フ武士共、鎧著ナガラ徒立ニ成テ、御輿ノ前後ヲゾ仕リケル、
**〔東武實録〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0973:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0973.pdf]] 寬永三年九月六日行幸〈○後水尾、中略、〉&br;長柄 三十五丁&br;釣輿 四十七丁&br;包輿 二十五丁&br;布衣 四十人&br;烏帽子著 百十人&br;十德著 五百二十五人&br;右是ハ女院御供女中衆ノ輿副、幷駕輿丁也、
**〔大江俊矩記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0973:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0973.pdf]] 文化四年十一月十八日乙卯、新嘗祭也、〈○中略〉&br;一駕輿丁進退事、精々雖&size(5){二};申含茖愚鈍性質故、火急指揮難&size(5){レ};及、一統申合會得不&size(5){レ};仕、甚不都合之儀可&size(5){レ};有&size(5){レ};之歟、尤官務在&size(5){レ};傍雖&size(5){レ};可&size(5){二};指揮&size(5){一};、幼年故不&size(5){レ};及&size(5){レ};力、仍密々行事官〈知昌著用如&size(5){二};形小忌&size(5){一};〉相添罷在、不都合之處、加&size(5){二};指揮&size(5){一};度旨、内々申立、其通申&size(5){二};入奉行&size(5){一};處、被&size(5){レ};伺&size(5){二};殿下&size(5){一};〈○藤原政熙〉後、可&size(5){レ};爲&size(5){二};其通&size(5){一};被&size(5){レ};許、仍其趣申&size(5){二};渡行事官&size(5){一};畢、&br;依&size(5){レ};之行幸還幸兩度共、南殿階下神嘉殿階下等、於&size(5){二};兩所&size(5){一};添轅供撤之節、密々行事官在&size(5){レ};傍加&size(5){二};指揮&size(5){一};體也、
*&aname(E8BCBFE8BCBFE88881){輿舁};
**〔下學集〕
***〈上/人倫〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0973:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0973.pdf]] 輿舁(コシカキ)
**〔撮壌集〕
***〈中/輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0973:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0973.pdf]] 輿舁(コシカキ) 輿擡〈同〉
**〔䮿驢嘶餘〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0974:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0974.pdf]] 一門跡御輿舁〈八瀨童子也、從&size(5){二};閻魔王宮&size(5){一};歸ル時、輿ヲ舁タル鬼ノ子孫也、十二人ヲ一結ト云也、是ハ淨衣ヲ著シテ、髮ヲ唐輪ニワケル也、長一人ハ淨衣ニテ髮ヲサゲテ御輿ノ前ニ行ク也、以上十二人、今ハ御下行ガ造作ナリ、故ニ西坂本ノ下法師御輿ヲ舁ナリ、〉坂輿〈四方輿等ノ事也、(中略)六人ハ略儀也、片ト云也、又遠路ハ輿舁多シ、近所ハ少ナシ、雖&size(5){レ};近大臣公卿ハ廿四人、二結モ被&size(5){二};召供&size(5){一};、下官ハ雖&size(5){レ};遠、片或一結ビ也、〉
**〔大内家壁書〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0974:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0974.pdf]] 條々&br;一何方へも御出之時、供奉之衆、御中間、御小者、御輿舁以下可&size(5){レ};被&size(5){二};相觸&size(5){一};、御禮物已下之事、同當番として相調、御氣色にしたがひ、供奉衆に渡すべきよし、壁書如&size(5){レ};件、&br;文明十八年十一月四日
**〔伊勢貞興返答書〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0974:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0974.pdf]] こしかきしたての事&br;一十德を、地をあさぎにそめ、ぬいめには四ツめゆひを付候、十とくのうへに、しろき帶をする也、公方樣御こしかき、つかさをとり候物一人は刀をさし、御こしの御さきへ參候也、口傳、〈○下略〉
**〔娶入記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0974:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0974.pdf]] よめ入の條々&br;一御こしかきのいでたちやう、同御物もち候にんぶ、いづれも十とくをうへにき候て、其上にしろきぬのおびにする也、御こしかき御物もち、いかほども候へ、此ぶんにいでたち候べし、
**〔愚管抄〕
***〈五〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0974:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0974.pdf]] 信西はかさとりて、左衞門尉師光、右衞門尉成景、田中四郎兼光、齋藤右馬允淸實を具して、人にしらるまじき夫こしかきにかゝれて、大和國の田原と云方へ行て、穴を掘てかき埋れにけり、
**〔結城戰場物語〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0974:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0974.pdf]] 春王〈○中略〉御風呂よりもあがらせ給へば、こしかきやがて心得て、すぐに道場へ入たてまつる、
**〔三十二番職人歌合〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0974:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0974.pdf]] 二十六番 右 輿舁&br;旅の世のうきをいとはゞ輿舁のくるしむみちぞさし合せなる〈○中略〉
右のこしかき、旅の世に身を捨て、苦をしのがば、終に安樂の國にのぞまむ心を會得せり、三人輿にさへ遠路はかなひがたき、さしあはせの苦行、あぢきなくぞ侍る、
**〔嬉遊笑覽〕
***〈二下/器用〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0975:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0975.pdf]] 三十二番職人歌合、船人と輿舁とつがひたり、〈○中略〉三人輿は、今かごかきの三枚肩、さし合せは、今さしになひ、又省きてはさしともいふ、
*&aname(E8BCBFE58A9BEFA99B){力者};
**〔倭訓栞〕
***〈前編三十八/利〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0975:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0975.pdf]] りきしや 東鑑に力者と見えて、中間にならべり、大諸禮に輿かきの類にいへり、
**〔庭訓往來扶翼〕
***〈乾〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0975:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0975.pdf]] 夫力者 貞丈云、〈○中略〉力者トハ古代ハ力者トテ、剃髮シタル中間ノヤウナルモノアリ、出張頭巾ヲカブリ、白布ノ狩衣袴ニ脚絆シテ、馬ノ口ニモツキ、馬ビサクナドヲ持、長刀ナドヲ持チ、輿ナドヲモ舁ク者ナリ、短刀ヲ腰ニサス事、俗人ノ如シ、剃髮ノ人夫也、後三年合戰ノ繪ニ、義家凱陣シテ歸路ノ行粧ヲ畫タルニ、力者兩人、馬ノ口ノ左右ニ立タル體見タリ、紺ノ出張頭巾ヲカブリタリ、一人ハ柄長ビサクヲ持タリ、古門跡方ニモ、力者ニ輿ヲ舁セラレシ事、舊記ニ見タリ、室町將軍モ、式正ノ時ハ、力者ニ輿ヲ舁セラレシ由、古記ニ見タリ、
**〔梅園日記〕
***〈四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0975:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0975.pdf]] ろくしやく(○○○○○)&br;ろくしやくは力者を訛れる也、力者の輿舁事は、長谷寺觀音驗記、杉原本保元物語、法然上人繪詞、類聚大補任等に出たり、吾妻鏡、嘉禎四年二月十七日、又仁治二年十一月四日、又建長四年四月一日等の記に、御輿御力者三手とあり、康正二年慈照院殿〈○足利義政〉八幡社參記を見れば、三手は十八人なり、乘輿の力者十八人の事、荒曆、至德二年八月廿七日に出たり、さて六人を一手とすることは、六人にて輿かく事あればなり、〈○中略〉また䮿驢嘶餘云、門跡御輿舁、八瀨童也、十二人を一結といふ也とあり、〈○中略〉天龍寺臨幸私記に、三百年來、佛法日衰、似&size(5){二};沙門形&size(5){一};、而非&size(5){二};沙門&size(5){一};者多矣、田樂法師、力者法師等是也とあり、按ずるに、此記は崇光院の觀應元年庚寅に、夢窻國師の作也、三百年前は後冷
泉院の永承七年壬辰なり、そのころより力者の名は有けるなるべし、さて上にいへる觀音驗記なるは、淸和天皇の御代とあり、太平記なるは、村上天皇應和三年の事をいへるなり、これみな後世より記したる事なれば、はやく淸和村上などの御時より、力者のとなへ有しとも定めがたくや、又今はれの時、乘物かく者、足ぶみして拍子とるわざあり、これもふるき事なり、わくらはの御法に、牛飼は新車に强牛をかけ、力者はいろ〳〵に足をふみて、こしをかくと見えたり、又輿のみにもあらず、外の事をもなす力者、山槐記等に出たり、
**〔蛙抄〕
***〈車輿〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0976:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0976.pdf]] 一四方輿間事&br;上皇攝關大臣以下公卿僧綱等、遠所之時乘&size(5){二};用之&size(5){一};、〈○中略〉&br;力者一手舁&size(5){レ};之、〈著&size(5){二};白直垂&size(5){一};、眞俗同&size(5){レ};之、〉一手ト號スルハ六人也、前後各三人舁&size(5){レ};之、三人之内、中央ハ如&size(5){レ};常懸&size(5){二};綱於肩&size(5){一};舁&size(5){レ};之、其左右兩人ハ、只取&size(5){二};長柄&size(5){一};也、前後共同&size(5){レ};之、遠所之時ハ、二手モ三手モ可&size(5){二};召具&size(5){一};也、一手之外ハ、只輿ノ前後ニ走行也、僧俗同&size(5){レ};之、長途之間、相替舁&size(5){レ};之、
**〔太平記〕
***〈二十四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0976:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0976.pdf]] 依&size(5){二};山門嗷訴&size(5){一};公卿僉議事&br;我朝ニハ村上天皇ノ御宇應和元年ニ、天台法相ノ碩德ヲ召テ宗論有シニ、山門ヨリハ横川慈慧僧正、南都ヨリハ松室貞松房仲算已講ヲ被&size(5){レ};參ケル、豫參日ニ成シカバ、仲算旣南都ヲ出テ上洛シ給ケルニ、時節木津河ノ水出テ、舟モ橋モナケレバ、如何セント、河ノ邊ニ輿ヲ舁居サセテ、案ジ煩給タル處ニ、怪氣ナル老翁一人現ジテ、〈○中略〉水ハ深シ、智ハ淺シ、潛鱗水禽ニダニモ不&size(5){レ};及、以&size(5){レ};何可&size(5){レ};致&size(5){二};宗論&size(5){一};ト恥シメケル間、仲算誠ト思テ、十二人ノカ者ニ、只水中ヲ舁通セトゾ、下知シ給ヒケル、輿舁サラバトテ、水中ヲ舁テ通ルニ、サシモ恀シキ洪水、左右ニ颰ト分レテ、大河俄ニ陸地トナル、
**〔法然上人行狀畫圖〕
***〈三十四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0976:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0976.pdf]] 三月〈○建永二年〉十六日に、花洛をいでヽ、夷境におもむき給に、信濃國の御家人角張の成阿彌陀佛、力者の棟梁(○○○○○)として、最後の御ともなりとて御輿をかく、
**〔類聚大補任〕
***〈順德〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0977:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0977.pdf]] 承久三年&br;齋宮熙子内親王〈四月廿日讓位、(中略)八月廿一御歸京、〉〈鈴跖道〉〈葦代輿(○○○)、以&size(5){二};力者法師(○○○○)&size(5){一};仕之、〉
**〔秋の夜の長物語〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0977:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0977.pdf]] 山伏、こしよりおりて、〈○中略〉此こしにめし候へとて、ちごとわらはをかきのせて、りきしや十二人、鳥のとぶがごとくに行ける、
**〔吾妻鏡〕
***〈三十二〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0977:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0977.pdf]] 嘉禎四年〈○曆仁元年〉二月十七日癸巳、子刻御入洛、〈○藤原賴經〉著&size(5){二};于六波羅御所&size(5){一};〈丗間新造〉給、〈○中略〉御輿〈被&size(5){レ};上&size(5){二};御簾&size(5){一};、御装束御布衣、御力者三手、〉
**〔吾妻鏡〕
***〈三十四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0977:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0977.pdf]] 仁治二年十一月四日丁亥、今朝將軍家、〈○藤原賴經〉爲&size(5){二};武藏野開發御方違&size(5){一};、渡&size(5){二};御于秋田城介義景武藏國鶴見別莊&size(5){一};、御布衣、御輿、御力者三手供奉、著&size(5){二};水干&size(5){一};、
**〔臨幸私記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0977:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0977.pdf]] 觀應元年八月齋罷&br;本新兩院、〈○光明、崇光、〉同幸&size(5){二};本寺&size(5){一};、〈○天龍寺、中略、〉還幸之次、至&size(5){二};雲居庵&size(5){一};、又有&size(5){二};法譚&size(5){一};、不&size(5){レ};設&size(5){二};御座&size(5){一};假坐&size(5){二};亭上&size(5){一};、&br;原夫佛法流&size(5){二};通我朝&size(5){一};已來、迨&size(5){二};于七百餘載&size(5){一};、三百年來、佛法日衰、似&size(5){二};沙門形&size(5){一};而非&size(5){二};沙門&size(5){一};者多矣、〈田樂法師、力者法師等是、〉間有&size(5){二};貴曹高僧敎庠大德&size(5){一};、其威儀亦弊、
**〔和久良半の御法〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0977:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0977.pdf]] 爰かしこより、女中抔の御聽聞所へ入せ給ふ輿車どもきしろいつゝ、路頭さながら市の如し、何れもそめきりたる下簾、土をはくまで、牛飼は新車に强牛をかけ、力者はいろいろに足をふみて輿をかく、
**〔臥雲日件録〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0977:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0977.pdf]] 文安四年正月八日、凡當院主年始始出時、力者八人而輿、雖&size(5){二};大路廣衢&size(5){一};、而亦后四力各成&size(5){レ};列而行&size(5){レ};之、則殆乎塞&size(5){二};路半邊&size(5){一};、行路之間、老者、弱者、荷者、行步遲疑、則諸力肘而脅&size(5){レ};之、嚇而畏&size(5){レ};之、予住&size(5){二};等持相國&size(5){一};之時、深誡&size(5){レ};之、又未&size(5){三};嘗輿過&size(5){二};六力&size(5){一};也、蓋東西山諸高宿入城者、雖&size(5){二};遠路&size(5){一};而二力三力而已、多者亦不&size(5){レ};過&size(5){二};四力&size(5){一};也、但現住不&size(5){レ};在&size(5){二};此限&size(5){一};、予遷&size(5){二};當院&size(5){一};以來、亦未&size(5){二};八力而輿&size(5){一};、何必年始獨然哉、舊例八力内、當住六力、亦當&size(5){レ};如&size(5){レ};本、唯除&size(5){下};號&size(5){二};〓分&size(5){一};者三人&size(5){上};可也、
**〔八幡社參記〕
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 康正二年三月廿七日丙申、今日參&size(5){二};詣〈○足利義政〉石淸水八幡宮&size(5){一};、〈○中略〉&br;路頭行列〈○中略〉&br;輿〈卷&size(5){二};前方幷左右簾&size(5){一};〉 力者三手〈十八人也〉
*&aname(E8BCBFE99B9CE8BC89){雜載};
**〔日本書紀〕
***〈二十五/孝德〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 大化二年三舟甲申、詔曰、〈○中略〉迺者我民貧絶、專由&size(5){レ};營&size(5){レ};墓、爰陳&size(5){二};其制&size(5){一};、尊卑使&size(5){レ};別、〈○中略〉上臣之墓、〈○中略〉其葬時帷帳等用&size(5){二};白布&size(5){一};、擔而行&size(5){レ};之、〈蓋此以&size(5){レ};肩擔&size(5){レ};輿而送&size(5){レ};之乎、〉
**〔日本書紀〕
***〈二十八/天武〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 元年六月甲申、是日、發途入&size(5){二};東國&size(5){一};、事急不&size(5){レ};待&size(5){レ};駕而行之、儵遇&size(5){二};縣犬養連大伴鞍馬&size(5){一};、因以御駕、乃皇后載&size(5){レ};輿從之、
**〔日本書紀〕
***〈三十/持統〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 十年十月乙酉、賜&size(5){二};右大臣丹比眞人輿杖&size(5){一};、以哀&size(5){二};致仕事&size(5){一};、
**〔萬葉集〕
***〈三/挽歌〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 十六年〈○天平〉甲申春二月、安積皇子薨之時、内舍人大伴宿禰家持作歌、&br;掛卷母(カケマクモ)、綾爾恐之(アヤニカシコシ)、〈○中略〉和豆香山(ワヅカヤマ)、御輿立之而(ミコシタヽシテ)、久堅乃(ヒサカタノ)、天所知奴禮(アメシラシヌレ)、〈○下略〉
**〔續日本紀〕
***〈十七/聖武〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 天平勝寶元年十二月丁亥、大神禰宜左太朝臣社女、〈其輿紫色、一同&size(5){二};乘輿&size(5){一};、〉拜&size(5){二};東大寺&size(5){一};、
**〔保元物語〕
***〈三〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 爲義北方入水事&br;去程ニ秦野次郎ハ、卽六條堀河へ參タレバ、母ハイマダ下向モナシ、依テ八幡ノ方へ馳行ニ、赤井河原ノ邊ニテ參逢タリ、延景馬ヨリ飛下テ、輿ノ轅ニ取ツケバ、軈テ輿ヲゾ舁居ケル、
**〔源平盛衰記〕
***〈四十七〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 六代御前事&br;若公、〈○中略〉旣ニ輿ニ乘給ヘバ、妹ノ姫君、イカニヤ誰ニモ離レテ獨ハオハスルゾ、童モ參ラントテ走出給ヘバ、女房泣々奉&size(5){二};取留&size(5){一};、
**〔吾妻鏡〕
***〈六〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 文治二年十一月十二日乙卯、若公〈○源賴家〉御&size(5){二};參鶴岡八幡宮&size(5){一};、被&size(5){レ};用&size(5){二};御輿&size(5){一};、
**〔吾妻鏡〕
***〈二十四〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0978:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0978.pdf]] 承久元年七月廿五日戊午、酉刻、伊賀太郎左衞門尉光季使者自&size(5){二};京都&size(5){一};到著、申云、去十三日未剋、誅&size(5){二};右馬權頭賴茂朝臣&size(5){一};、虜&size(5){二};子息下野守賴氏&size(5){一};訖、〈○中略〉賴茂幷伴類、右近將監藤近仲、〈○中略〉入&size(5){二};籠
仁壽殿&size(5){一};自殺、放&size(5){二};火槨内殿舍以下&size(5){一};、仁壽殿觀音像、應神天皇御輿(○○○○○○)、乃大嘗會御卽位、藏人方往代御裝束靈物等、悉以爲&size(5){二};灰燼&size(5){一};、
**〔增鏡〕
***〈十一/さし櫛〉
>https://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/image/gaiji/SearchPage.png [[p.0979:https://shinku.nichibun.ac.jp/kojiruien/pdf/kiyo_2/kiyo_2_0979.pdf]] 同〈○正應三年十月〉廿五日、かまくらへつかせたまふにも、御關むかへとて、ゆゝしき武士ども、うちつれてまいる、宮〈○久明親王〉は、きくのとれんじの御輿(○○○○○○○○○○)に御簾あげて、御らんじならはぬゑびすどもの、うちかこみたてまつれる、たのもしく見給ふ、