かわずなく（蛙鳴く）

かわずなく（蛙鳴く）→うぐいす（鶯）

をりをえかほに−かはつなくなり−うくひすの−こゑよりはるや−さそふらむ

【天文十八年梅千句】／何人［みしいろは］／天文18(1549)年正月11日

おのかつまとふ−かはつなくなり−うくひすの−あめうちそそく−はなにねて

【大永四年月並千二百韻】／□□［としなみの］／月並千二百韻／大永4(1524)年12月23日

かわずなく（蛙鳴く）→さみだれ（五月雨）

ときもわすれす−かはつなくなり−さみたれは−はれてもおなし−にはたつみ

【天文廿四年梅千句】／花之何［かみかきの］／天文24(1555)年正月7日

かはつなくなり−をたのまちまち−さみたれは−さかひもみえす−みちとほみ

【宗牧追善千句】／ｘｘ［くもるなよ］／永禄4(1561)年9月14日・15日

ふりたるいけに−かはつなくなり−さみたれは−なこりつきせぬ−にはたつみ

【永享年間百韻４巻】／山何［くちてけり］／永享12(1440)年10月16日

かわずなく（蛙鳴く）→にわたづみ（庭水）

ときもわすれす−かはつなくなり−さみたれは−はれてもおなし−にはたつみ

【天文廿四年梅千句】／花之何［かみかきの］／天文24(1555)年正月7日

ふりたるいけに−かはつなくなり−さみたれは−なこりつきせぬ−にはたつみ

【永享年間百韻４巻】／山何［くちてけり］／永享12(1440)年10月16日

うちかえすた（打ち返す田）→かわずなく（蛙鳴く）

うちかへす−たのものなかれ−あめはれて−をりをえかほに−かはつなくなり

【天文十八年梅千句】／何人［みしいろは］／天文18(1549)年正月11日

うちかへす−こそのあらたは−さひしきに−ときもわすれす−かはつなくなり

【天文廿四年梅千句】／花之何［かみかきの］／天文24(1555)年正月7日

かすみのそこ（霞の底）→かわずなく（蛙鳴く）

やまかくれ−かすみのそこの−みちわけて−とくるこほりに−かはつなくなり

【文明十二年千句８巻】／一字露顕［わかはもて］／文明12(1480)年4月10日〜＊日

きこえきつ−かすみのそこの−みつのおと−かはつなくなり−はるふかきころ

【文明十四年万句５２巻】／山何［あきかせに］／文明14(1482)年7月4日〜9月14日

きしのやまぶき（岸の山吹）→かわずなく（蛙鳴く）

こてふとひかふ−きしのやまふき−かはつなく−はるのみつたに−とりおりて

【文安月千句】／朝何［ひかりをも］／文安2(1445)年8月15日

かつうつろへる−きしのやまふき−かはつなく−さとのかはつら−すきやらて

【永正十花千句】／何木［ひかすたに］／永正13(1516)年3月11日〜14日

はるをのこせる−きしのやまふき−かはつなく−こゑさへうもれ−みつさひて

【成立不詳・宗長以前１５巻】／何路［あひにあき］／成立時不詳