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きりぎりす(蟋蟀)

きりぎりす(蟋蟀)→あさじうのおく(浅茅生の奥)

きりきりす−なれかなくねに−まけむやは−たへてをすめる−あさちふのおく
【弘治年間百韻8巻】/何人[うめひとき]/裏白/弘治3(1557)年1月3日
あはれたた−こゑたえたえの−きりきりす−さひしさいかに−あさちふのおく
【慶長年間百韻27巻】/□□[よつのとき]/裏白/慶長18(1613)年1月3日

きりぎりす(蟋蟀)→つきのさむしろ(月のさ筵)

かなしけに−はひいててなく−きりきりす−いねかてになる−つきのさむしろ
【宮島千句】/何袋[さきこすか]/天文20(1551)年5月9日〜11日
のわきたつ−かせをかなしむ−きりきりす−しきわひにたる−つきのさむしろ
【寛永年間百韻15巻】/□□[まつにこまつ]/裏白/寛永19(1642)年1月3日
さりともの−ゆめちもはかな−きりきりす−ものわひしらに−つきのさむしろ
【月村抜句/書陵部本】/永正十三年/

きりぎりす(蟋蟀)→つゆのよのなか(露の世の中)

われならて−あきをうらむる−きりきりす−おもひやひとつ−つゆのよのなか
【表佐千句】/何船[はなやちる]/文明8(1476)年3月6日<〜8日>
すみかたき−かへなたのみそ−きりきりす−いつまてくさの−つゆのよのなか
【老葉/書陵部宗訊筆本】/秋/

きりぎりす(蟋蟀)→のこるやまとなでしこ(残る大和撫子)

きりきりす−しもにかかりし−ねもかれて−いつかとのこる−やまとなてしこ
【池田千句】/何田[をとめこか]/永正7(1510)年春以前<永正5年春>
きりきりす−しけみかくれに−かたよりて−のわきにのこる−やまとなてしこ
【壁草/書陵部本】/秋/永正9年

あきのよなが(秋の夜長)→きりぎりす(蟋蟀)

はしゐにあかぬ−あきのよなかさ−ききすてて−たれかいをぬる−きりきりす
【大永年間百韻14巻】/何人[つきやふね]/大永2(1522)年8月
おもひをつくす−あきのよなかさ−きりきりす−なれかなくねに−まけむやは
【弘治年間百韻8巻】/何人[うめひとき]/裏白/弘治3(1557)年1月3日

かぜがすさまじい(風が凄まじい)→きりぎりす(蟋蟀)

いたまみえたる−かせはすさまし−こゑちかき−まくらのつきに−きりきりす
【天文廿四年梅千句】/何船[つきにうめ]/天文24(1555)年正月7日
よるのとほその−かせはすさまし−きりきりす−なきよるとこを−しきわひて
【諸家月次連歌抄】/諸家月次連歌抄/成立()年未詳

ねやのつきかげ(閨の月影)→きりぎりす(蟋蟀)

ほのかたらひし−ねやのつきかけ−うちしきり−いまはあなかま−きりきりす
【伊勢千句】/三字中略[うめさきて]/大永2(1522)年8月4日〜8日
よひすきぬらし−ねやのつきかけ−かたしきの−たもとにちかき−きりきりす
【大永三年月並千三百韻】/□□[うめかかや]/月並千三百韻/大永3(1523)年2月23日

よもぎうのかげ(蓬生の影)→きりぎりす(蟋蟀)

のこるはまれの−よもきふのかけ−のわきせし−けさまてつきに−きりきりす
【弘治年間百韻8巻】/何路[ゆくみつや]/弘治2(1556)年3月24日
すみならひたる−よもきふのかけ−きりきりす−なくよのつきは−なほさひし
【天正年間百韻57巻】/□□[うくひすも]/天正14(1586)年1月4日
みちわけわふる−よもきふのやと−きりきりす−のこるこゑする−よるのしも
【美濃千句】/何色[しくれつつ]/文明4(1473)年12月16日〜21日
つきのみすめる−よもきふのやと−きりきりす−ゆくへはかなき−しもおきて
【大永四年月並千二百韻】/□□[かけきゆる]/月並千二百韻/大永4(1524)年8月23日

よわりはてる(弱り果てる)→きりぎりす(蟋蟀)

ものおもふにや−よわりはつらむ−わひぬるも−われそまされる−きりきりす
【伊勢千句】/何田[かすやてる]/大永2(1522)年8月4日〜8日
われからわれや−よわりはつらむ−つゆになれ−しもにやとかる−きりきりす
【園塵第四/早稲田大学本】/秋/永正6、7年