まつかぜがふく（松風が吹く）

まつかぜがふく（松風が吹く）→くもうく（雲浮く）

こえむをのへは−まつかせそふく−くれわたる−そらにひとむら−くもうきて

【三島千句】／朝何［やまとほく］／文明3(1471)年3月21日〜23日

こえくるみねは−まつかせそふく−むらさめの−なこりにしはし−くもうきて

【成立不詳・心敬以前１４巻】／何船［はるはまた］／成立時不詳

まつかぜがふく（松風が吹く）→うい（憂い）

みちくるしほに−まつかせそふく−とまりても−ふねやこころの−うかるらむ

【成立不詳・宗長以前１５巻】／何船［しもしろき］／成立時不詳

こころもしらす−まつかせそふく−ゆふくれや−こけのしたにも−うかるらむ

【萱草／伊地知本】／雑／文明6(1474)年2月以前

まつかぜがふく（松風が吹く）→たのむ（頼む）

あらうみきはは−まつかせそふく−あまをふね−なとこのきしを−たのむらむ

【三島千句】／山何［うくひすの］／文明3(1471)年3月21日〜23日

こころもしらす−まつかせそふく−ふけいつる−つきはくもをも−たのむらむ

【下草／金子本】／秋／延徳4(1492)年頃

やまのかげ（山の陰）→まつかぜがふく（松風が吹く）

そことなき−かねもすさまし−やまのかけ−こえむをのへは−まつかせそふく

【三島千句】／朝何［やまとほく］／文明3(1471)年3月21日〜23日

つきもたた−こころつくしの−やまのかけ−このはしくれて−まつかせそふく

【難波田千句】／□□［はるのよの］／文明14(1482)年10月前後

すまれすは−たちもかへらむ−やまのかけ−たきのひひきも−まつかせそふく

【紹巴亡父追善千句】／何木［おとろけと］／天文24(1555)年3月26日〜晦日

けふもまた−くもるいりひの−やまのかけ−みちくるしほに−まつかせそふく

【成立不詳・宗長以前１５巻】／何船［しもしろき］／成立時不詳