あけぼののそら（曙の空）

あけぼののそら（曙の空）→わかれをいそぐ（別れを急ぐ）

よこくものこる−あけほののそら−うたてなと−とてものわかれ−いそくらむ

【応永年間百韻７巻】／何路［やまみつの］／応永15(1408)年3月11日

うちかすみたる−あけほののそら−いつくにと−わかれをさても−いそくらむ

【文明十四年万句５２巻】／夢想［たにみつの］／文明14(1482)年7月4日〜9月14日

あけぼののそら（曙の空）→きえない（消えない）

なほなかきよの−あけほののそら−すさましく−くものひとむら−きえやらて

【難波田千句】／□□［にしきにて］／文明14(1482)年10月前後

やまこそわかね−あけほののそら−しらゆきは−かさなるみねに−きえやらて

【永正年間百韻３４巻】／白何［さみたれや］／千句第五／永正15(1518)年5月14日

あけぼののそら（曙の空）→かねなる（鐘鳴る）

いりえのつきに−あけほののそら−やまこゆる−かりかねまかふ−かねなりて

【延宝年間百韻３巻】／□□［おいかせの］／延宝2(1674)年8月14日

さくらかうへの−あけほののそら−かすみより−よしののみたけ−かねなりて

【萱草／伊地知本】／春／文明6(1474)年2月以前

さくらかうへの−あけほののそら−かすみより−よしののみたけ−かねなりて

【名所句集／静嘉堂文庫本】／春／（大永前後）

ほととぎす（時鳥）→あけぼののそら（曙の空）

つきのこる−かたのやゆくへ−ほとときす−さみたれすくる−あけほののそら

【飯盛千句】／一字露顕［つきのこる］／永禄4(1561)年5月27日〜29日

ほとときす−なくかたちかき−はるのくれ−あめになりたる−あけほののそら

【文禄年間百韻１２巻】／□□［たかにはも］／文禄2(1593)年5月27日