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かりなく(雁鳴く)

かりなく(雁鳴く)→あきがふける(秋が更ける)

くもまより−ほのめくつきに−かりなきて−そらもみにしむ−あきはふけけり
【成立不詳・宗祇以前15巻】/何人[はつはなや]/成立時不詳
あらしのみ−ふくやときけは−かりなきて−をのへのまつも−あきはふけけり
【壁草/大阪天満宮文庫本】/秋/永正2(1505)年8月23日以後同3年3月以前

かりなく(雁鳴く)→ふしみのゆめ(伏見の夢)

つきうつる−まくらのをちに−かりなきて−ふしみのゆめそ−なこりつゆけき
【成立不詳・宗養以前8巻】/何木[とこなつに]/成立時不詳
みつしろき−たのものうへに−かりなきて−ふしみのゆめそ−つきにあとなき
【春夢草/書陵部本】/秋/永正12(1516)年、13年

あきふけわたる(秋更け渡る)→かりなく(雁鳴く)

あきふけわたる−きりのうみつら−ゆふなみの−まつのはこしに−かりなきて
【合点之句/神宮文庫本】/秋/天文9(1541)年12月25日
あきふけわたる−つきのむらくも−かりなきて−よはいねかての−たまくらに
【合点之句/神宮文庫本】/雑/天文9(1541)年12月25日

おちのとおやま(遠方の遠山)→かりなく(雁鳴く)

みつつかすみの−をちのとほやま−わかれしも−おなしゆくへの−かりなきて
【紹巴亡父追善千句】/何船[すみそめの]/天文24(1555)年3月26日〜晦日
あすやこえまし−をちのとほやま−わたりかね−ふかきせうらに−かりなきて
【心敬関係10種】/苔莚/赤木文庫本/文明3(1471)年秋

ただあきのかぜ(ただ秋の風)→かりなく(雁鳴く)

たのめしあとは−たたあきのかせ−ひとふての−たよりをまては−かりなきて
【大永三年月並千三百韻】/□□[まつかせや]/月並千三百韻/大永3(1523)年6月23日
をののゆふへは−たたあきのかせ−のこるひも−いろこきいねに−かりなきて
【老葉/吉川本】/秋/文明13(1481)年夏頃

なみだあらそうこえ(涙争う声)→かりなく(雁鳴く)

なみたあらそふ−さをしかのこゑ−つきにいま−さそはれわたる−かりなきて
【明応年間百韻22巻】/何人[としにありて]/明応9(1500)年7月7日
なみたあらそふ−むしのこゑこゑ−こはきはら−うつろふゆふへ−かりなきて
【大永三年月並千三百韻】/□□[はるをまつ]/月並千三百韻/大永3(1523)年11月23日

みねのあきかぜ(峰の秋風)→かりなく(雁鳴く)

つきさやかなる−みねのあきかせ−かきつらね−みたれぬくもに−かりなきて
【天文廿四年梅千句】/何木[つみそへよ]/天文24(1555)年正月7日
たもとふきすく−みねのあきかせ−さよころも−よさむのつきに−かりなきて
【壁草/大阪天満宮文庫本】/秋/永正2(1505)年8月23日以後同3年3月以前