【壁草/大阪天満宮文庫本】
- あかつきづき(暁月)
- あきかぜがふく(秋風が吹く)
- あきかぜのこえ(秋風の声)
- あきかぜ(秋風)
- あきがくる(秋が来る)
- あきくさ(秋草)
- あきさむい(秋寒い)
- あきのおもかげ(秋の面影)
- あきのさびしさ(秋の寂しさ)
- あきのさわみず(秋の沢水)
- あきのはつかぜ(秋の初風)
- あきのよなよな(秋の夜な夜な)
- あきふける(秋更ける)
- あきふけわたる(秋更け渡る)
- あけはてる(明け果てる)
- あけぼののそら(曙の空)
- あさじう(浅茅生)
- あさぼらけ(朝ぼらけ)
- あさまだき(朝まだき)
- あした(朝)
- あしびたくかげ(葦火焚く影)
- あまおぶね(海人小舟)
- あまひこのこえ(天彦の声)
- あめすぎたあとのしずけさ(雨過ぎた後の静けさ)
- あめのうち(雨の内)
- あめのこるそら(雨残る空)
- あめののどけさ(雨の長閑さ)
- あらしふくやま(嵐吹く山)
- あらわれる(現れる)
- ありあけのつき(有明の月)
- あるかなきか(有るか無きか)
- あわれである(哀れである)
- いなおおせどり(稲負鳥)
- いにしえのあと(古の後)
- いにしえのつき(古の月)
- いにしえのみや(古の宮)
- いねがてのそら(寝ねがての空)
- いりあいのかね(入相の鐘)
- いりひかげ(入り日影)
- いろかわるころ(色変わる頃)
- いわがね(岩が根)
- ういしぎのはねがき(憂い鴫の羽掻き)
- ういふゆごもり(憂い冬籠り)
- うくつらい(憂く辛い)
- うぐいすがなく(鶯が鳴く)
- うぐいすのこえ(鶯の声)
- うぐいす(鶯)
- うしろのやま(後ろの山)
- うたのしなじな(歌の品々)
- うちなびく(打ち靡く)
- うちむれる(打ち群れる)
- うめのかがする(梅の香がする)
- うめのひともと(梅の一本)
- おうさかのせき(逢坂の関)
- おうさかのやま(逢坂の山)
- おかべのはじのひとむら(岡辺の櫨の一群)
- おきのしらなみ(沖の白浪)
- おぎのうわかぜ(荻の上風)
- おくやまのかげ(奥山の陰)
- おくる(送る)
- おぐるまのおと(小車の音)
- おしむ(惜しむ)
- おじかなくこえ(牡鹿鳴く声)
- おちかたのやま(遠方の山)
- おなじこころ(同じ心)
- おもいたえる(思い耐える)
- おもいのけむり(思いの煙)
- おもうな(思うな)
- おやまだのはら(小山田の原)
- かえりにこまいわうこえ(帰りに駒祝う声)
- かえるさとびと(帰る里人)
- かえるふるさと(帰る古里)
- かえる(帰る)
- かくれがのやま(隠れ家の山)
- かげくれる(影暮れる)
- かげたかくなる(影高くなる)
- かすかなかげ(微かな影)
- かすみにこもる(霞にこもる)
- かすむおちこち(霞む遠近)
- かすむ(霞む)
- かぜがみにしみる(風が身にしみる)
- かぜとあさがすみ(風と朝霞)
- かぜのおとわやま(風の音羽山)
- かぜのまにまに(風のまにまに)
- かぜのむらさめ(風の村雨)
- かたばかり(潟ばかり)
- かたみ(形見)
- かたもさだめない(方も定めない)
- かつらぎのやま(葛城の山)
- かねなる(鐘鳴る)
- かりそめ(仮初め)
- かりなく(雁鳴く)
- かりねをする(仮寝をする)
- かれはなすすき(枯れ花薄)
- かわすことのは(交わす言の葉)
- かんなびのもり(神奈備の森)
- きえるけむり(消える煙)
- きぬぎぬ(後朝)
- きぬたのおと(砧の音)
- きのうのくも(昨日の雲)
- きみのことのは(君の言の葉)
- きょうばかり(今日ばかり)
- きよまわり(清まわり)
- きりのしたみち(霧の下道)
- きりのまがき(霧の籬)
- きりはれのぼる(霧晴れ昇る)
- くさのいお(草の庵)
- くさのとのうち(草の戸の内)
- くさはのこらないゆきのしたおれ(草は残らない雪の下折)
- くめのいわはし(久米の岩橋)
- くれごとのそら(暮れごとの空)
- くれたけ(呉竹)
- くれないのうめ(紅の梅)
- けさのはつゆき(今朝の初雪)
- こえする(声する)
- こえるおうさかのせき(越える逢坂の関)
- こころあらそううた(心争う歌)
- こころうらめしい(心恨めしい)
- こころがまどのうち(心が窓の内)
- こころながくまて(心長く待て)
- こころにて(心にて)
- こしのしらゆき(越の白雪)
- こたえようか(答えようか)
- このもとみち(木の下道)
- こぼれるたけのはのつゆ(零れる竹の葉の露)
- さおじかのこえ(さ牡鹿の声)
- さくはるのはな(咲く春の花)
- さくらのうえ(桜の上)
- さくらのかつらぎのやま(桜の葛城の山)
- さそわれる(誘われる)
- さだめない(定めない)
- さみだれのあと(五月雨の後)
- さみだれのつゆ(五月雨の露)
- さむしろ(さ筵)
- さわみずのおと(沢水の音)
- しぎのはねがき(鴫の羽掻き)
- しずか(静か)
- しのにふるころ(篠にふる頃)
- しばのとのうち(柴の戸の内)
- しもすさまじいやま(霜凄まじい山)
- しる(知る)
- すずむしのこえ(鈴虫の声)
- すててかえる(捨てて帰る)
- すてるよのなか(捨てる世の中)
- すまのうら(須磨の浦)
- すみぞめのそで(墨染の袖)
- すみよしのまつ(住吉の松)
- そでがつゆっぽい(袖が露っぽい)
- そでのうつりが(袖の移り香)
- そでをぬらす(袖を濡らす)
- そののあさがお(園の朝顔)
- たけをうつこえ(竹を打つ声)
- たびにある(旅にある)
- たびはかなしい(旅は悲しい)
- たまくらのつき(手枕の月)
- だれかえる(誰帰る)
- だれなのか(誰なのか)
- だれをとおうか(誰を訪おうか)
- だれをまつ(誰を待つ)
- ちどりなくこえ(千鳥鳴く声)
- ちょうのあわれさ(蝶の哀れさ)
- ちるはな(散る花)
- つきいでやる(月出やる)
- つきおちる(月落ちる)
- つきかげすむ(月影澄む)
- つきがかすむ(月が霞む)
- つきがさやか(月がさやか)
- つきさえる(月冴える)
- つきにしも(月に霜)
- つきのいりがた(月の入方)
- つきのむらくも(月の群雲)
- つきはありあけ(月は有明)
- つきよなよな(月夜な夜な)
- つゆのおときくにわ(露の音聞く庭)
- つゆのすずしさ(露の涼しさ)
- つゆもなみだも(露も涙も)
- つれない(連れない)
- つれなさをうらむ(連れなさを恨む)
- といいかくいい(と言いかく言い)
- ところどころ(所々)
- とぶほたる(飛ぶ蛍)
- ともしびのもと(灯の下)
- とりのさえずり(鳥の囀り)
- とりのひとこえ(鳥の一声)
- とわれる(訪われる)
- なおさびしい(なお寂しい)
- なおすまのうら(なお須磨の浦)
- ながあめのそら(長雨の空)
- ながれのすえ(流れの末)
- ながれるみず(流れる水)
- なくきりぎりす(鳴く蟋蟀)
- なけほととぎす(鳴け時鳥)
- なごりさびしい(名残り寂しい)
- なつこだち(夏木立)
- なつのよのつき(夏の夜の月)
- なみだおちる(涙落ちる)
- なみだがわがそでのうえ(涙が我が袖の上)
- なみのうえ(浪の上)
- にいたまくら(新手枕)
- ねぐらのはるのとりのね(塒の春の鳥の声)
- ねざめするよ(寝覚めする夜)
- ねやのつきかげ(閨の月影)
- のにかりまくら(野に仮枕)
- のべのあわれさ(野辺の哀れさ)
- のべのかりふし(野辺の仮臥)
- のりのことのは(法の言の葉)
- のわきのかぜ(野分の風)
- はしばしら(橋柱)
- はちすのうえ(蓮の上)
- はつかぜときのうはきいてあきふける(初風と昨日は聞いて秋更ける)
- はつかりのこえ(初雁の声)
- はなうちかおる(花打ち香る)
- はなざかり(花盛り)
- はなちる(花散る)
- はなならで(花ならで)
- はなのかげ(花の陰)
- はなのこのもと(花の木の下)
- はなのはるかぜ(花の春風)
- はなのはる(花の春)
- はなよもみじよ(花よ紅葉よ)
- はまつたう(浜伝う)
- はるがくる(春が来る)
- はるのあけぼの(春の曙)
- はるのくれがた(春の暮れ方)
- はるのひかり(春の光)
- はるのもののね(春の物の音)
- はるのゆうぐれ(春の夕暮れ)
- はるのよのゆめ(春の夜の夢)
- はれるむらさめ(晴れる村雨)
- ひがくれる(日が暮れる)
- ひぐらしのこえ(蜩の声)
- ひぐれにともなう(日暮れに伴う)
- ひだりみぎ(左右)
- ひとかげもしない(人影もしない)
- ひとがうらめしい(人が恨めしい)
- ひとだのみ(人頼み)
- ひともある(人もある)
- ひとりねとかげ(一人寝と影)
- ふくなみのうらかぜ(吹く浪の浦風)
- ふとむらすすき(一群薄)
- ふねのつなでなわ(舟の綱手縄)
- ふねひきのぼる(舟曳き上る)
- ふゆこもるころ(冬籠もる頃)
- ふるさとびと(古里人)
- ふるさと(古里)
- ふるでら(古寺)
- ほととぎすまくらのいずちすぎる(時鳥枕のいずち過ぎる)
- ほととぎす(時鳥)
- まいのそで(舞の袖)
- まつかぜがふく(松風が吹く)
- まつかぜのこえ(松風の声)
- まつのひともと(松の一本)
- みずこえる(水越える)
- みずににおうやまぶき(水に匂う山吹)
- みずのすえみえる(水の末見える)
- みずのたえだえ(水の絶え絶え)
- みずのひとすじ(水の一筋)
- みだれがみ(乱れ髪)
- みちのひとすじ(道の一筋)
- みねたかい(峰高い)
- みねのあきかぜ(峰の秋風)
- みねのふるでら(峰の古寺)
- みねのゆき(峰の雪)
- みのゆくえ(身の行方)
- みやこがこいしい(都が恋しい)
- みやごともない(宮事もない)
- みよしののやま(み吉野の山)
- むかしをいまの(昔を今の)
- むかしをおもうなみだ(昔を思う涙)
- むかってなみだおちる(向って涙落ちる)
- むしのこえ(虫の声)
- むらさめ(村雨)
- むらどりがねる(群鳥が寝る)
- ものごと(物毎)
- やどのうめのか(宿の梅の香)
- やまがつ(山賎)
- やまざくら(山桜)
- やまざと(山里)
- やまなしのはな(山梨の花)
- やまのいのみず(山の井の水)
- やまのかげ(山の陰)
- やまのしたみち(山の下道)
- やまのはのつき(山の端の月)
- やまのほととぎす(山の時鳥)
- やまのまつかぜ(山の松風)
- やまぶかい(山深い)
- やまほととぎす(山時鳥)
- やよいのあめ(弥生の雨)
- ゆうぐれのそら(夕暮れの空)
- ゆうすずみ(夕涼み)
- ゆうだち(夕立)
- ゆうつけどりをきく(木綿付け鳥を聞く)
- ゆうづくよ(夕月夜)
- ゆきになる(雪になる)
- ゆきのうち(雪の内)
- ゆくすえのそら(行く末の空)
- ゆめさめる(夢覚める)
- ゆめのうきはし(夢の浮橋)
- よがあける(夜が明ける)
- よしのがわのはな(吉野川の花)
- よどのかわぶね(淀の川舟)
- よのならい(世の習い)
- よるのゆめ(夜の夢)
- よわのあきかぜ(夜半の秋風)
- よわりはてる(弱り果てる)
- わかれるたびはかなしい(別れる旅は悲しい)
- わびびと(侘人)