ともしびのかげ（灯の影）

ともしびのかげ（灯の影）→つりぶね（釣舟）

つねにしらるる−ともしひのかけ−つりふねや−はかなさいつと−さささらむ

【秋津洲千句】／初何［はなならし］／天文15(1546)年8月25日

かすかなりける−ともしひのかけ−つりふねや−をちのしまねを−めくるらむ

【慶長年間百韻２７巻】／□□［はるもこそ］／裏白／慶長13(1608)年1月3日

ともしびのかげ（灯の影）→あきぼたるとゆうまくら（秋蛍と夕枕）

つきこそまとの−ともしひのかけ−あききぬと−ほたるすくなき−ゆふまくれ

【延徳年間百韻１６巻】／何船［はるすきぬ］／延徳4(1492)年4月8日

きりのうちなる−ともしひのかけ−あきくさに−ほたるののこる−ゆふまくれ

【文明十四年万句５２巻】／何路［あさうみに］／文明14(1482)年7月4日〜9月14日

うたたね（うたた寝）→ともしびのかげ（灯の影）

うたたねの−ほとなくあくる−はるのよに−みしかくのこる−ともしひのかけ

【太神宮法楽千句】／薄何［まきのはや］／長享2(1488)年7月

うたたねの−なこりしらるる−よひすきて−ほのかになれる−ともしひのかけ

【大永四年月並千二百韻】／□□［しもやひぬ］／月並千二百韻／大永4(1524)年9月23日

こころがまどのうち（心が窓の内）→ともしびのかげ（灯の影）

しつかなれ−こころをしむる−まとのうち−かせふくよるの−ともしひのかけ

【寛正年間百韻２０巻】／何人［ひはなかく］／寛正3(1462)年1月25日

いつおもひ−たえむこころそ−まとのうち−かかけてはまつ−ともしひのかけ

【合点之句／神宮文庫本】／恋／天文9(1541)年12月25日

ふるでら（古寺）→ともしびのかげ（灯の影）

いりあひの−かねちかくなる−ふるてらに−ややくれそむる−ともしひのかけ

【伊予千句】／何舟［わきてみむ］／天文6(1537)年5月22日

よもすから−まつはかせふく−ふるてらに−つきこそまとの−ともしひのかけ

【延徳年間百韻１６巻】／何船［はるすきぬ］／延徳4(1492)年4月8日

よもすがら（夜もすがら）→ともしびのかげ（灯の影）

よもすから−このはのたたく−とをとちて−はやきえかての−ともしひのかけ

【熊野千句】／何人［よろつとせ］／文正元(1466)年3月以前

よもすから−まつはかせふく−ふるてらに−つきこそまとの−ともしひのかけ

【延徳年間百韻１６巻】／何船［はるすきぬ］／延徳4(1492)年4月8日