はなざかり（花盛り）

はなざかり（花盛り）→うぐいすのこえ（鶯の声）

うちむれて−ひとのなかむる−はなさかり−いつくのさとそ−うくひすのこゑ

【聖廟千句】／何人［つきならし］／明応3(1494)年2月10日〜12日

おくやまと−いへともあらぬ−はなさかり−ひとにけちかき−うくひすのこゑ

【文亀年間百韻４巻】／千何［うつろはぬ］／文亀3(1503)年7月25日

をしめとも−さきみたれたる−はなさかり−こすゑにたかき−うくひすのこゑ

【文明十四年万句５２巻】／山何［つゆやけさ］／文明14(1482)年7月4日〜9月14日

はなざかり（花盛り）→かかるふじなみ（掛かる藤浪）

さきそひて−まつこそみえね−はなさかり−よそのこすゑに−かかるふちなみ

【看聞日記紙背５０巻】／何人［うめのなの］／応永30(1423)年5月27日

たておくも−ううるもにはの−はなさかり−いはかきつつき−かかるふちなみ

【永禄年間百韻２８巻】／何路［のこりなく］／永禄3(1560)年11月10日

はなざかり（花盛り）→はるのすぎむら（春の杉群）

くももきを−うつむはかりの−はなさかり−せきのとあくる−はるのすきむら

【弘治三年春雪千句】／初何［けさみれは］／弘治3(1557)年正月7日〜9日

いはかねの−こけにこたかき−はなさかり−かたはらさひし−はるのすきむら

【壁草／大阪天満宮文庫本】／春／永正2(1505)年8月23日以後同3年3月以前

くもかかるみね（雲かかる峰）→はなざかり（花盛り）

みるかうちより−くもかかるみね−はなさかり−かすみはるれは−あらはれて

【文禄年間百韻１２巻】／□□［わかなつみし］／文禄2(1593)年1月8日

きゆるとみしも−くもかかるみね−かつらきや−さきつつきての−はなさかり

【文禄年間百韻１２巻】／□□［うめかえや］／文禄4(1595)年7月21日

なくほととぎす（鳴く時鳥）→はなざかり（花盛り）

まくらのくもに−なくほとときす−のをひろみ−やとかるかけの−はなさかり

【紹巴亡父追善千句】／玉何［はるよたた］／天文24(1555)年3月26日〜晦日

なくほとときす−ほのかなるそら−くももきを−うつむはかりの−はなさかり

【弘治三年春雪千句】／初何［けさみれは］／弘治3(1557)年正月7日〜9日