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あきのはつかぜ(秋の初風)

あきのはつかぜ(秋の初風)→つきいでる(月出る)

にしよりむかふ−あきのはつかせ−かみのます−かのをかきよく−つきいてて
【宝徳四年千句】/何船[いろそそふ]/宝徳4(1452)年3月12日
あかつきしるき−あきのはつかせ−きよからむ−かけほのめかす−つきいてて
【永正年間百韻34巻】/何路[ひとはいさ]/永正17(1520)年2月4日
ふなちにおもふ−あきのはつかせ−くまもなく−なきたるなみに−つきいてて
【天文年間百韻38巻】/朝何[またてきく]/天文9(1540)年4月25日

あきのはつかぜ(秋の初風)→のこるあつさにはしいする(残る暑さに端居する)

ふくとしもなき−あきのはつかせ−ふくるまて−のこるあつさに−はしゐして
【慶長年間百韻27巻】/□□[はるにまつ]/裏白/慶長6(1601)年1月3日
おともしつけき−あきのはつかせ−しはしたた−のこるあつさに−はしゐして
【慶長年間百韻27巻】/□□[はるもこそ]/裏白/慶長13(1608)年1月3日

あきのはつかぜ(秋の初風)→むしなく(虫鳴く)

たひたつそらも−あきのはつかせ−かへるさの−やまちいまはた−むしなきて
【永正年間百韻34巻】/山何[まちこしや]/永正12(1515)年11月11日
ふきつたへくる−あきのはつかせ−このさとも−さなからのへの−むしなきて
【成立不詳・宗長以前15巻】/何人[やまみつは]/成立時不詳

あきのはつかぜ(秋の初風)→さそう(誘う)

こすゑよりこそ−あきのはつかせ−ひくらしに−まつむしのねや−さそふらむ
【住吉千句】/白何[あられのみ]/大永元(1521)年11月1日〜14日
またこぬくれの−あきのはつかせ−したはちる−やなきやかりを−さそふらむ
【竹林抄/新古典文学大系本】/秋/文明8(1476)年5月頃

あきのはつかぜ(秋の初風)→たなばた(七夕)

けふめつらしき−あきのはつかせ−たなはたの−いかにまちみし−くれならむ
【大永四年月並千二百韻】/□□[うのはなの]/月並千二百韻/大永4(1524)年4月23日
またそてぬらす−あきのはつかせ−たなはたの−まとほのうらみ−いかはかり
【新撰菟玖波集/実隆本】/秋上/明応4(1495)年9月26日

あきのはつかぜ(秋の初風)→ひとはより(一葉より)

たえたえなりし−あきのはつかせ−ひとはより−のちはきことに−ちるをみて
【竹林抄/新古典文学大系本】/秋/文明8(1476)年5月頃
このよをおもふ−あきのはつかせ−ひとはより−かろきはおいの−ゆくへにて
【竹林抄/新古典文学大系本】/雑下/文明8(1476)年5月頃

おしむ(惜しむ)→あきのはつかぜ(秋の初風)

をしむとも−いへともしらす−はるくれて−なみたをいそく−あきのはつかせ
【文明年間百韻34巻】/何路[やまかせに]/文明15(1483)年3月2日
をしむとも−きぬきぬさそな−あまつかり−つきはこのころ−あきのはつかせ
【享禄年間百韻8巻】/追善[あきのこゑ]/享禄5(1532)年7月29日

なかぞら(中空)→あきのはつかぜ(秋の初風)

なかそらに−くるれはつきの−ほのかにて−ふきたちけりな−あきのはつかせ
【毛利千句】/何船[みてもおもふ]/文禄3(1594)年5月12日〜16日
ゆくすゑも−おなしみやこの−なかそらに−ふなちにおもふ−あきのはつかせ
【天文年間百韻38巻】/朝何[またてきく]/天文9(1540)年4月25日

ほのか(仄か)→あきのはつかぜ(秋の初風)

ゆふつくよ−なかむるかけも−ほのかにて−おほえぬはかり−あきのはつかせ
【池田千句】/唐何[つゆかけて]/永正7(1510)年春以前<永正5年春>
なかそらに−くるれはつきの−ほのかにて−ふきたちけりな−あきのはつかせ
【毛利千句】/何船[みてもおもふ]/文禄3(1594)年5月12日〜16日