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あきふける(秋更ける)

あきふける(秋更ける)→きぎのしたつゆ(木々の下露)

かせわたる−あさちかすゑも−あきふけて−いろつきそむる−ききのしたつゆ
【出陣千句】/朝何[きりもやは]/永正元(1504)年10月25日〜27日
やまとほき−いそのまつかせ−あきふけて−しくれはのこる−ききのしたつゆ
【至徳以前百韻7巻】/何所[ちりぬるか]/至徳4(1387)年以前

あきふける(秋更ける)→さおじかのこえ(さ牡鹿の声)

みねたかみ−へたつるつきの−あきふけて−つまやいつくの−さをしかのこゑ
【宗長追善千句】/白何[みしやいつ]/(享禄5)天文元(1532)年3月25日
はやたより−おしねもるまて−あきふけて−あらしにかよふ−さをしかのこゑ
【寛正年間百韻20巻】/唐何[せみのはの]/寛正4(1463)年6月23日

あきふける(秋更ける)→よわるむしのね(弱る虫の音)

はなすすき−かれゆくしもに−あきふけて−のにはおしなひ−よわるむしのね
【顕証院会千句】/山何[あさもよひ]/宝徳元(1449)年8月19日〜21日
たひはまた−はるけきみちに−あきふけて−わくるくさはに−よわるむしのね
【文明年間百韻34巻】/何人[よるはつき]/文明18(1486)年2月6日

あきふける(秋更ける)→ころもうつおと(衣打つ音)

あきやいま−こからしふきて−ふけぬらむ−のこるかたなく−ころもうつおと
【宮島千句】/山何[ことのはや]/天文20(1551)年5月9日〜11日
くさまくら−うかれとあきや−ふけぬらむ−みにしむかせに−ころもうつおと
【文明年間百韻34巻】/xx[つきをかせ]/文明12(1480)年8月

あきふける(秋更ける)→ありあけのつき(有明の月)

ひとはたた−かりにたにこぬ−あきふけて−うらみにむかふ−ありあけのつき
【伊予千句】/何舟[わきてみむ]/天文6(1537)年5月22日
ゆふつゆに−やとかすかのの−あきふけて−こむよもてらせ−ありあけのつき
【宗長関係8種】/興津宛/書陵部本/

ありあけのつき(有明の月)→あきふける(秋更ける)

ころはよさむの−ありあけのつき−さねこむと−いひしなからに−あきふけて
【弘治三年春雪千句】/何木[はなならて]/弘治3(1557)年正月7日〜9日
たもとにおつる−ありあけのつき−やまもなき−のへのかりふし−あきふけて
【基佐集/静嘉堂文庫本】/雑/永正6(1509)年以前

おやまだのはら(小山田の原)→あきふける(秋更ける)

やへにきりふる−をやまたのはら−ひとはたた−かりにたにこぬ−あきふけて
【伊予千句】/何舟[わきてみむ]/大永2(1522)年8月4日〜8日
かりのゆくへの−をやまたのはら−みねたかみ−ふきこすかせの−あきふけて
【永正年間百韻34巻】/何船[うちなひき]/永正元(1504)年7月

かりのひとこえ(雁の一声)→あきふける(秋更ける)

なこりもさむき−かりのひとこゑ−それとなく−よはのけしきも−あきふけて
【文亀年間百韻4巻】/何人[きえしよの]/文亀2(1502)年8月6日
まくらおとろく−かりのひとこゑ−いなむしろ−つゆしきあへす−あきふけて
【大永四年月並千二百韻】/何色[うめのはな]/月並千二百韻/大永4(1524)年1月23日

つきのさやけさ(月のさやけさ)→あきふける(秋更ける)

しつかにむかふ−つきのさやけさ−とふひとも−はやよもきふに−あきふけて
【新撰菟玖波集/実隆本】/恋下/明応4(1495)年9月26日
よなかになりぬ−つきのさやけさ−なみのおと−いやたかしまの−あきふけて
【壁草/書陵部本】/秋/永正9年

つきのさよのなかやま(月の小夜の中山)→あきふける(秋更ける)

みるみるつきは−さよのなかやま−たひころも−あらしをそてに−あきふけて
【大永年間百韻14巻】/何人[ゆきのうちに]/大永5(1525)年1月25日
つきもなこりの−さよのなかやま−うらかれの−みちのしはくさ−あきふけて
【延宝年間百韻3巻】/□□[おいかせの]/延宝2(1674)年8月14日

ひとのおもかげ(人の面影)→あきふける(秋更ける)

つきにみしよの−ひとのおもかけ−のこりなく−よもきかすゑに−あきふけて
【永正十花千句】/何路[ゆくつきも]/永正13(1516)年3月11日〜14日
ぬきおくきぬの−ひとのおもかけ−つきすめる−よこのうらかせ−あきふけて
【萱草/伊地知本】/秋/文明6(1474)年2月以前
つきにみしよの−ひとのおもかけ−のこれなく−あさちかすゑの−あきふけて
【那智篭/北野天満宮本】/永正十三年/

むしのこえ(虫の声)→あきふける(秋更ける)

むしのこゑ−のこるまかきの−はなおちて−こすゑうつろひ−あきはふけけり
【葉守千句】/何路[しくるやと]/長享元(1487)年10月9日<〜11日>
たつねても−あかすよほそき−むしのこゑ−あさなあさなに−あきはふけけり
【成立不詳・心敬以前14巻】/何路[しろたへの]/成立時不詳

やまのはのつき(山の端の月)→あきふける(秋更ける)

ねさめにむかふ−やまのはのつき−みをすてむ−ほともいまはの−あきふけて
【三島千句】/何路[なへてよの]/文明3(1471)年3月21日〜23日
まつひとさへそ−やまのはのつき−さととほき−しはのいほりに−あきふけて
【長享年間百韻6巻】/何路[さみたれは]/長享3(1489)年5月11日
いるかけのこる−やまのはのつき−いねかての−しはのとほその−あきふけて
【大永年間百韻14巻】/山何[そめしつゆ]/大永3(1523)年9月2日
いてしはいつの−やまのはのつき−たひころも−さむさおほゆる−あきふけて
【慶長年間百韻27巻】/□□[みつのうへに]/裏白/慶長17(1612)年1月3日

わかくさまくら(若草枕)→あきふける(秋更ける)

わかくさまくら−うつらふすこゑ−とこさむき−たひにしあれは−あきふけて
【紫野千句】/何船[はれてたに]/延文2(1357)年以後-応安3年6月以前
わかくさまくら−つきややつさむ−いたつらに−あかすよおほく−あきふけて
【長享年間百韻6巻】/何人[ゆきなから]/長享2(1488)年1月22日