トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ

あきかぜ(秋風)

あきかぜ(秋風)→ころもうつ(衣打つ)

しもまよふ−とほさとをのの−あきかせに−たれをりはへて−ころもうつらむ
【太神宮法楽千句】/山何[のははなに]/長享2(1488)年7月
ひまみゆる−ねやのとほその−あきかせに−たかしきたへの−ころもうつらむ
【大永四年月並千二百韻】/□□[そよとしも]/月並千二百韻/大永4(1524)年10月23日

あきかぜ(秋風)→にわのつきかげ(庭の月影)

しきたへの−ころもてかれぬ−あきかせに−くもまそひゆく−にはのつきかけ
【天文年間百韻38巻】/朝何[またてきく]/天文9(1540)年4月25日
あきかせに−つゆもたまらす−ちるこすゑ−あらはになりぬ−にはのつきかけ
【文明十四年万句52巻】/何路[ぬしやたれ]/文明14(1482)年7月4日〜9月14日

あきかぜ(秋風)→のべのむしのね(野辺の虫の音)

さとはあれて−うゑしまつふく−あきかせに−かきねのくさは−のへのむしのね
【葉守千句】/白何[こからしを]/長享元(1487)年10月9日<〜11日>
すすしさを−もとむるそての−あきかせに−いつれかいつれ−のへのむしのね
【飯盛千句】/何人[くみわすれ]/永禄4(1561)年5月27日〜29日

あきかぜ(秋風)→はつかりのこえ(初雁の声)

あきかせに−いさよふほたる−ほのかにて−いつのねさめか−はつかりのこゑ
【永正十花千句】/何木[ひかすたに]/永正13(1516)年3月11日〜14日
むさしのや−さすらへきぬる−あきかせに−みやこもさそな−はつかりのこゑ
【永正年間百韻34巻】/山何[たちはなに]/永正18(1521)年5月7日

あきかぜ(秋風)→まつむしのこえ(松虫の声)

したつゆも−くさかくれなき−あきかせに−しをれはなにか−まつむしのこゑ
【延徳年間百韻16巻】/何路[うめかかの]/延徳4(1492)年1月23日
あちきなく−こぬひとうらむ−あきかせに−なほふるさとの−まつむしのこゑ
【成立不詳・宗長以前15巻】/名号[なかはひと]/成立時不詳
さとはあれて−ひとこそとはね−あきのかせ−ゆふくれかなし−まつむしのこゑ
【称名院追善千句】/何牆[さかのやま]/永禄6(1563)年12月14日〜18日
しもかれの−くすはにかはる−あきのかせ−かけはいつこの−まつむしのこゑ
【天正年間百韻57巻】/何船[もしほくさ]/天正7(1579)年1月13日

あきかぜ(秋風)→やまのはのいろ(山の端の色)

つきしろも−そらすみぬへき−あきかせに−しくれてとほる−やまのはのいろ
【元亀年間百韻6巻】/何人[とめゆけは]/元亀3(1572)年9月28日
あきかせに−そらゆくくもや−きえぬらむ−みるみるかはる−やまのはのいろ
【天正四年万句70巻】/唐何[はなさけは]/天正4(1576)年5月6日〜7月19日

あきかぜ(秋風)→ふるさとのゆうべ(古里の夕べ)

かれをきまても−あきかせのこゑ−ふるさとの−ゆふへやつきを−またすらむ
【紫野千句】/何木[はにしける]/延文2(1357)年以後-応安3年6月以前
まつあるかたの−あきかせのこゑ−ふるさとの−つゆのゆふへや−うかるらむ
【文明十四年万句52巻】/夢想[たにみつの]/文明14(1482)年7月4日〜9月14日

あきかぜ(秋風)→きぬぎぬのあと(後朝の後)

もろともに−きくさへかなし−あきのかせ−あさつゆおもへ−きぬきぬのあと
【東山千句】/薄何[つゆをいろ]/永正15(1518)年8月10日〜12日
ひとりねの−まくらわひしき−あきのかせ−つきにかさねし−きぬきぬのあと
【天正年間百韻57巻】/□□[ともなしに]/天正18(1590)年11月21日

あきかぜ(秋風)→ころもうつこえ(衣打つ声)

あきのかせ−たけのはすさふ−そらふけて−ふしみをとほみ−ころもうつこゑ
【浅間千句】/何路[ゆくほたる]/永正11(1514)年5月13日〜19日
すすしさも−つきまつほとの−あきのかせ−よひふけけらし−ころもうつこゑ
【永禄石山千句】/三字中略[こすゑまて]/永禄7(1564)年5月12日

あきかぜ(秋風)→しぎのはねがき(鴫の羽掻き)

あきのかせ−みやこのゆめを−さそふよに−まくらさためぬ−しきのはねかき
【天文年間百韻38巻】/xx[かめにさす]/天文21(1552)年2月20日
かとたより−おとしてかよふ−あきのかせ−めさますいほの−しきのはねかき
【慶長年間百韻27巻】/□□[さきつかむ]/裏白/慶長19(1614)年1月3日

あきかぜ(秋風)→つゆがこぼれる(露が零れる)

まつたかし−いほりのうへの−あきのかせ−くさのとほそは−つゆそこほるる
【文安月千句】/何人[おもかはり]/文安2(1445)年8月15日
いまいくよ−とははうつろふ−あきのかせ−たもとならはす−つゆそこほるる
【秋津洲千句】/山何[くもよまて]/天文15(1546)年8月25日
ふるさとの−ゆふへなりけり−あきのかせ−むしのねしけき−つゆそこほるる
【大永四年月並千二百韻】/□□[へたつなよ]/月並千二百韻/大永4(1524)年3月23日

あきかぜ(秋風)→ふねからきくなみがすさまじい(舟から聞く浪が凄まじい)

かけもやや−ゆふひをおくる−あきのかせ−ふねなからきく−なみはすさまし
【宗牧追善千句】/何路[のこるなは]/永禄4(1561)年9月14日・15日
ゆめかへる−かりねのとこの−あきのかせ−ふねにきくよの−なみはすさまし
【成立不詳・心敬以前14巻】/何人[このもとの]/成立時不詳

あきかぜ(秋風)→ひぐらしのこえ(蜩の声)

ここよりや−たちていつみの−あきのかせ−てるみなつきの−ひくらしのこゑ
【浅間千句】/山何[ここよりや]/永正11(1514)年5月13日〜19日
すすしさや−やすらふままの−あきのかせ−またかけのこる−ひくらしのこゑ
【大永三年月並千三百韻】/□□[はなにつき]/月並千三百韻/大永3(1523)年3月23日
あつきひは−かけよわるつゆの−あきかせに−ころもてうすし−ひくらしのこゑ
【延徳年間百韻16巻】/何人[うすゆきに]/延徳3(1491)年10月20日
あきかせに−ひとむらさめの−そらはれて−やまちをゆけは−ひくらしのこゑ
【園塵第四/早稲田大学本】/秋/永正6、7年

あきかぜ(秋風)→まくらはいずこ(枕は何処)

うたたねの−つきふけけれな−あきのかせ−まくらのいつこ−たかきむしのね
【大永三年月並千三百韻】/□□[はるとふく]/月並千三百韻/大永3(1523)年1月23日
よひよひの−そてにしらるる−あきのかせ−まくらのいつこ−ころもうつらむ
【大永四年月並千二百韻】/□□[としなみの]/月並千二百韻/大永4(1524)年12月23日

あきかぜ(秋風)→やまのはのつき(山の端の月)

あきのかせ−ほのしたをきの−よひふけて−ゆふへまたれし−やまのはのつき
【永禄年間百韻28巻】/追善[まれにとふ]/永禄元(1558)年11月5日
たにかはに−ほたるみたるる−あきのかせ−くもやへたてし−やまのはのつき
【天正年間百韻57巻】/□□[なつやまは]/天正17(1589)年4月26日

あきかぜ(秋風)→さおじかのこえ(さ牡鹿の声)

きけはまた−みねよりおつる−あきのかせ−みたるるこのは−さをしかのこゑ
【諸家月次連歌抄】/諸家月次連歌抄/成立()年未詳
いくたひか−まつにくすはの−あきのかせ−しくれにぬるる−さをしかのこゑ
【那智篭/北野天満宮本】/永正十四年/

あきかぜ(秋風)→つゆのふるさと(露のふる里)

たちそめて−いくゆふくれの−あきのかせ−たひもさこその−つゆのふるさと
【嵯峨千句】/何人[さきてちる]/(元亀4)天正元(1573)年正月9日〜11日
をきのはに−きけはくもふく−あきのかせ−みやまににたる−つゆのふるさと
【園塵第一/続群書類従本】/雑/長享2年

あきかぜ(秋風)→ひとむらすすき(一群薄)

はなもなき−こはきかもとの−あきのかせ−ひとむらすすき−たれまねくらむ
【文明年間百韻34巻】/xx[あきふけぬ]/文明12(1480)年9月28日
つゆきえし−のはらにたちぬ−あきのかせ−ひとむらすすき−ひとのおもかけ
【心敬関係10種】/吾妻辺云捨/天理本/

つきがほのめく(月がほのめく)→あきかぜ(秋風)

やまをしみれは−つきそほのめく−あきかせに−くさのとほそを−たちいてて
【永原千句】/千何[ひととせは]/明応9(1500)年7月17日
ふかきみねより−つきそほのめく−いはかねわ−かりねのとこの−あきかせに
【大永四年月並千二百韻】/□□[うのはなの]/月並千二百韻/大永4(1524)年4月23日

つきさしいでる(月差し出る)→あきかぜ(秋風)

つきさしいつる−ふねのしらなみ−あきかせに−あまのいさりひ−よるきえて
【葉守千句】/薄何[いはほにも]/長享元(1487)年10月9日<〜11日>
つきさしいつる−をちかたのやま−あきかせに−しのひゆくよは−やすからて
【延徳年間百韻16巻】/初何[さけはさく]/千句第三/延徳4(1492)年3月3日

つゆのふるさと(露のふる里)→あきかぜ(秋風)

かたるにおつる−つゆのふるさと−あきかせの−ならのかれはに−そよめきて
【太神宮法楽千句】/何船[とこよにや]/長享2(1488)年7月
たひねさそなの−つゆのふるさと−あきかせの−ふきいてぬれは−うつころも
【毛利千句】/初何[よとともに]/文禄3(1594)年5月12日〜16日

やまのはのつき(山の端の月)→あきかぜ(秋風)

くれてまちとる−やまのはのつき−あきかせに−よふねこたふる−かちのおと
【河越千句】/山何[うくひすに]/文明2(1470)年正月10〜12日
しはしはのこれ−やまのはのつき−あきかせに−つゆのいのちも−をしまれて
【聖廟千句】/何人[つきならし]/明応3(1494)年2月10日〜12日
うきをはすての−やまのはのつき−あきかせに−ふせやといへと−まとろまて
【伊庭千句】/三字中略[ちりやすき]/大永4(1524)年3月17日〜21日